2018/05
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「女王ヴィクトリア」のレビュー一覧

女王ヴィクトリア 最終回 あらすじと感想 誕生

英国ドラマ、【ヴィクトリア】も今週が最終回でした。日本語の副題は「誕生」ですが、原題の「Young England」は、文字通りの若い(新しい)イングランドという意味の他、「イギリス青年隊」というグループをも表しているようです。ま、これは曰く付きのようでしたが


やはり全8回はあっという間でしたね。ヴィクトリアやアルバートはもちろんのこと、ほかの使用人たちも個性豊かで、それぞれにドラマチックな過去を背負っていそうですから、シーズン2でもう少し深く掘り下げて頂けると嬉しいですね


以下ネタバレのあらすじです女王ヴィクトリアのあらすじ行きますよ


いよいよヴィクトリアの出産が近づいてきました。周囲は本人以上に神経質になり、ヴィクトリアはまさに籠の鳥状態です


ケント公妃はヴィクトリアに、出産と子どもを第一に考えるよう勧めますが、ヴィクトリアの考えは異なっていました。生まれる子供は母乳を与えるのではなく乳母を雇うよう命じ、子どもが産まれたらすぐにでも公務に復帰したいようです。


番宣では盛んに「女として愛されたい」と謳っていたけれど、確かにその要素もあるものの、全体を通しては「女王」としてのプライドの方が勝っているように感じられました


一方、女王とその子の死を待ち望んでいるカンバーランド公(エルンスト・アウグスト)は、早速英国に戻ってきました。彼は今ハノーバー国王になっていたそうです。ハノーバーの国王はジョージ1世以来イギリス国王が兼務していたそうですが、ハノーバーでは女性の君主を認めなかったため、ヴィクトリアに次ぐ王位継承者だったカンバーランド公が王座に就いたのだそう。


このカンバーランド公の帰国が波乱を巻き起こします。周囲の反対を押し切って外出したヴィクトリアは、外出先で暴漢に襲われそうになったのです。その黒幕はカンバーランド公らしい?!というまことしやかな噂が流れました。


1度目の外出では、ヴィクトリアの熱狂的なファンだというキャプテン・チルダース(Andrew Scarborough)が馬車に近づき、スミレの花束を投げつけて、自分が女王を守ると息巻きました。チルダースはここ数年何度も手紙を送ってきていたため、慣れっこになったレーゼンがそのままゴミ箱に捨てていたのです


I am Captain Childers and I have come to rescue you from your present situation.
私はチルダース大尉。あなたをお救いするためにやってきた


チルダースは、ヴィクトリアがアルバートというドイツの暴君に苦しめられていると誤解していたようです。


ヴィクトリア本人は、多少不愉快には思ってもさして意に介さなかったのですが、アルバートは語気を荒げて忠告します。しばらく外出は控えた方がいい


ヴィクトリアはひどく反抗しますが、その後カンバーランド公が意味深な発言をしたため、アルバートはますます心配になってしまいました。カンバーランド公は、今はスミレの花束だったが、次はもっと固いものかもしれない(It would be unfortunate if violets were to be replaced with something harder)、と暗殺を仄めかしたのです


アルバートはレーゼンを呼んで、次からは女王宛の手紙は自分も全て目を通すと断言し、外出にも付き添うことにしました。そしてその判断は非常に正しかったのです。ヴィクトリアは町で一人の青年に狙い撃ちされてしまいました


とっさにこれに気づいたアルバートが庇ったため、事なきを得ましたが、後に実は銃に弾は込められておらず、空砲だったことが明らかになります。これは事実のようです。


犯人のエドワード・オックスフォード(Harry McEntire)は副題となった「ヤング・イングランド」の一員であると名乗っていました。彼はまだ19歳で、つい最近までオックスフォード通りにあるパブで働いていたそうです。


エドワードの下宿には、ハノーバーからの連絡を待つよう指示された手紙があったそうです。ハノーバーと言えばカンバーランド公が浮かぶのはアルバートだけではありませぬ


が、警部の報告によると、エドワード・オックスフォードのいう「ヤング・イングランド」は、単にエドワード自身が小説の登場人物の名を借りて創り出した架空の団体だったことが判明しました。この時代には同名の保守派の政治的グループが存在したそうなので、最初はそちらの仕業だと思ったようです。


たとえ発砲したとしても銃弾が入っていなかったことから、エドワードの罪は「大逆罪」とはならず、精神的な異常が認められるとの陪審員による判断が下り、刑務所ではなく精神病院に送られることになりました。


ピールからの経過報告を受け取ったヴィクトリアは、最初は憤慨したものの、カンバーランド公の話を聞いて気が変わります。カンバーランド公は、ハノーバー国の憲法を改正したと豪語し、もし今回と同じようなことが自国で起きたら、犯人は即刻死刑にすると息巻いたのです


この話を聞いたヴィクトリアは、自分はカンバーランド公とは違う、良き君主になると確信していると言い放ちました。ヴィクトリアの目には伯父が「暴君」に映ったようです。


その後ピールからの正式報告を受けて、アルバートは怒りましたが、ヴィクトリアはすっかり平静さを取り戻し、イギリスの司法に従うと明言しました。戴冠式でイギリスの方を守ると誓ったヴィクトリアは「English justice」(イギリスの正義)を信頼していたのです。それでこそ君主=女王ですね


ヴィクトリアは自分の言葉を証明するため、また外出すると言い出しました。アルバートは呆れましたが、ピールはこの姿に心から感嘆します


I have never heard a monarch say a wiser thing.
これほどあっぱれな君主のお言葉は初めてです


民衆に向かって手を振るヴィクトリアを見ながら、アルバートの気持ちも変化したようです。自分の妻がこれほどまでに誇り高い女王だったとは、といたく感動したようです


You know what it takes to be a monarch. You are my Queen.
感服しました。君は僕の女王だ


その気持ちは、ヴィクトリアの出産に立ち会ってますます深まったようです。I am so proud of you, my darling.


生まれたのは女の子で、アルバートはその子もヴィクトリア(ヴィクトリア・アデレイド・メアリ・ルイーズ)と名付けたそうです。We should call her Victoria after a great queen. 偉大な女王にちなんでヴィクトリアと名付けよう。


それ以外では、スケレットがフランカテリからプロポーズをされましたが、最初は乗り気だったのに、男に騙されたイライザからこんこんと説得されてこれを断ってしまいました。フランカテリは自分の店を開くから一緒に来てほしいと言ったのに、スケレットは、今の地位と収入を捨てられないと拒絶したのです。


それでも後にひどく後悔していたようですね。シーズン2ではまた復縁ということもあり得るでしょうか?


ヴィクトリアの出産にかこつけて戻ってきたエルンストは、ハリエットから一房の髪をもらって帰った(?)ようです。いかにも遊び人に見えますが、本当はアルバート同様かなり純情なのかもしれませんね


また、これまでは反目しあってきたペンジとレーゼンの関係にも変化が見られました。ヴィクトリアにとってアルバートの存在が大きくなればなるほど、レーゼンの存在が霞んできます。これまでのペンジならそれを皮肉っても良さそうなのに、むしろ以前よりずっと彼女に礼を尽くすようになったのがまたいかにもイギリス人らしいですね


冒頭でも触れましたが、わりとあっさり終わってしまいましたので、是非シーズン2も放送していただきたいものですね女王ヴィクトリア、求むシーズン2!



映像と音楽が実に美しかった

女王ヴィクトリア あらすじと感想 第7話 波乱の予感

英国ドラマ、【ヴィクトリア】の第7話は「波乱の予感」です。原題は「Engine of Change」で「変化のエンジン」と、蒸気機関車に引っ掛けてあるようです


いやいや女王でいるのはなかなか大変でござりまするね(笑。以下ネタバレのあらすじです女王ヴィクトリアのあらすじ行きますよ~(^^)/


禁欲を承諾できなかったヴィクトリア(笑)は、ついに妊娠してしまいました。彼女自身は、相変わらずシャーロット王女の例を心配しているようですが、こうなったら覚悟を決めなくてはなりません。


そのシャーロット王女について前回はちと時間が無かったのでスルーしてしまいましたが、今回あらためてググってみました。ヴィクトリアの伯父で摂政皇太子(prince regent)だったジョージ4世はケント公に次ぐ王位継承者でしたが、その娘のシャーロット王女が出産時に亡くなってしまったのだそう。


ジョージ4世以外の二人の伯父には嫡子がいなかったことから、ケント公は、しかるべき時に備えて、今のケント公妃を妻に迎えてヴィクトリアをもうけたのだそう。当時ケント公妃は未亡人で息子もふたりいたそうです。ケント公にヴィクトリアが生まれなければ、次は自分だったとカンバーランド公が悔しがるわけですね


そして今回ヴィクトリアにも「摂政」が必要となりました。これはヴィクトリアに不測の事態が起きた際、幼い子どもに代わって君主として国を治める人物です。ヴィクトリアはもちろん、子どもの父親のアルバートを指名したいのですが、議会、特にトーリー党が黙っていません。重鎮のウェリントンはピールにアルバートを黙らせるよう命じました。


一方のヴィクトリアは、何とかしてアルバートを認めさせようと決意します。ヴィクトリアは身重の身で、北部にあるトーリー党の牙城「チリントン・ホール」に乗り込むことにしました。主はサー・ピアズ・ギファード(James Wilby)です。近くにはサー・ロバート・ピールの地元、ドレートンもあるそうです。


いわゆる敵地に「鉄道」が通っていたことがアルバートに幸いしました。アルバートはヴィクトリアに煙たがられながらも、鉄道などの近代化革命について熱く語っていたところだったのです。


自由党で首相経験者のウィリアム・グラッドストンが1830年に鉄道の国有化を提唱して以来、この1840年代はちょうど鉄道が著しく発展した時期でもあったそう。ちなみにピールも鉄道には大いに関心を寄せていたそうです


頭の固いギファードは伝統的な狩猟にヴィクトリア夫婦を誘いますが、アルバートはそんなカビの生えた付き合いよりも、機関車をその目で見たくてたまりません。ヴィクトリアをひとり残して、翌朝さっさと出かけてしまいました。しかも、ヴィクトリアが苦手とするピールを誘って!


石炭を燃料とする機関車に乗ったふたりが、ともに煙にまみれながら、文明の象徴に感動していた姿がまた好もしかったですね


This is the future!
これこそ未来だ!


双方ともに政治的駆け引き抜きでの「感動」を共有したと確認したシーンがまた楽しかった


I like you, Sir Robert. You know I famously have no taste, of course. I'm German.
私はあなたが好きです。サー・ロバート。ドイツ人だから悪趣味だと言われているのはご存知のとおり。


その頃、アルバートに置いてけぼりを食らったヴィクトリアはギファードに摂政の話を切り出していました。ヴィクトリアの意思に従うつもりなど毛頭ないのに、口ではそう約束するギファードをヴィクトリアがこっそり「Weasel(イタチ)」と呼んでいたのには大笑いです


その後ヴィクトリアはアルバートに根負けし、自ら機関車に乗りに行きます。これが実に楽しかったらしく、ヴィクトリアは満面の笑顔で線路わきで手を振る国民に応じました。機関車の後をアルバートが走って追いかけてきたのも楽しかった~You like it?


I said I love it!


結局ヴィクトリアはこの行幸でギファードを懐柔することはできませんでしたが、アルバート自身がピールの信頼をより確実に獲得し、目的は達成されました。ピールはトーリー党全員を説得し、女王の推すアルバートを摂政として認めると言い放ちます


これまではヴィクトリア自身も肩ひじを張って、なかなかアルバートに仕事を任せませんでしたが、これを機に、業務を分担することにしたようです。


またこれを機会に、ヴィクトリアにずっと寄り添ってきたレーゼンも、ちょいと距離を置かれそうな気配でした。アルバートとヴィクトリアの寝室にノックもせずに入ってこられるのは、ヴィクトリアはともかくアルバートはやりにくかったことでしょう。レーゼンにだけ言えていた「本音」も、これからはアルバートだけで事足りそうです。


一方、フランカテリとの仲が気になるスケレットも、ようやく心を開いたようです。フランカテリの作る新作のお菓子を試食してはアドバイスしたり、女王の留守に着飾って、ふたりの共同作業で出来上がったお菓子(チョコレートをかけたアイスクリーム?)を楽しんだりと、こちらもまた見ているだけで微笑ましかったです。ふたりはこれを「a bomb surprise(フランス風にボム・シュプリーズ)、「驚きの砲弾」と名付けたようですなかなか美味しそうでしたね♪


それ以外では、アルバートのお付のローライン(Basil Eidenbenz)が、ギファードの執事に馬鹿にされているのを、ヴィクトリアに同行したジェンキンス夫人が何かと助け舟を出していたのも良かったですよね。主同様、使用人の間にも「絆」が生まれ始めた証でしょう


楽しんで見てきた女王ヴィクトリアも、いよいよ来週が最終回です。ここで(一旦・笑)どんな結末を迎えるのか、次回の放送が楽しみですね

女王ヴィクトリア あらすじと感想 第6話 女王の秘策

英国ドラマ、【ヴィクトリア】の第6話は「女王の秘策」(The Queen's Husband~女王の夫)です。今回は様々な動きがあってまたなかなか面白かったですね~。以下ネタバレのあらすじですkaeru


まずはこの副題「女王の秘策」から参りましょうか


女王と結婚したからと言って、アルバートの地位が上がった訳ではありません。周囲からの扱いは相変わらず貧乏で地位の低いドイツ人のままです


特にヴィクトリアが気にしたのは、ディナーの際、女王をエスコートする権利のことです。ヴィクトリアは当然、夫であるアルバートとともに席に着きたいのですが、これを叔父のサセックス公爵(David Bamber)が邪魔します。「サセックス公爵」とはジョージ3世が六男のオーガスタス・フレデリック王子に与えた称号だそうです。


カンバーランド公爵が帰国した今、ヴィクトリアに次ぐ王位継承権を持っているのが、彼の弟、サセックス公爵らしいのですが、ヴィクトリアは、自分には夫がいるのだから、隣にいるのは夫であるべきだと主張します。制度を変える時が来たのだと


Albert is my husband and should be by my side. It is time things were changed.


が、サセックス公爵は負けずに反論してきます。兄のカンバーランドが、どんなに王位継承順位が高かろうとまだ少女でしかないヴィクトリアが女王になるのはおかしいと反対しても、自分はそう簡単に制度を変えるべきではないと説得した


さすがのヴィクトリアもこう言われては従うしかありません


何とかして叔父を屈服させようとしたヴィクトリアは彼の弱点を探し出します。サセックス公爵は他の叔父たちとは違い、まれに見る愛妻家だそうですが、その妻、レディ・セシリア・バギン(Daisy Goodwin)は王族ではないため、王室結婚令(Royal Marriages)に反するとして公的には認められていないのだとか。


そこでヴィクトリアはレディ・セシリアを「Duchess of Inverness」(インヴァネス公爵夫人)として遇することにしました。これまた君主の裁量で与えることができる爵位(the Sovereign's discretionary title)だそうです。


妻思いのサセックス公爵はこの配慮を喜び、ディナーへのエスコート役をアルバートに譲ってくれました


Our little Queen has become rather good at getting what she wants.
女王は欲しいものを手に入れることが上手くなった


が、アルバートはヴィクトリアのエスコートだけでは満足できそうにありません。


そこに降って湧いたのが反奴隷制会議でのスピーチでした


同会議の役員がヴィクトリアに開会のスピーチをしてほしいと頼みにやってきたのですが、ヴィクトリアは、おそらくは中立の立場を取るようにとのメルバーンの教えを守るため、この依頼を断ります。


横で話を聞いていたアルバートが、この役目を引き受けました。奴隷制という非人道的な制度に対する自分の意見をイギリス人に分かってもらう良い機会だと張り切ります


草案をドイツ語でまとめたアルバートは、イギリス人秘書官のジョージ・アンソン(Robert MacPherson)に英語への翻訳を頼みました。原文が少し長いのだと説明すると、アンソンは要約も買って出てくれます。最初アルバートはアンソンを「スパイ」と毛嫌いしていましたが、なかなか馬が合うようです。


アルバートがシェークスピアを引用すると~Cowards die many times before their deaths(臆病者は死ぬ前に何度も死ぬ)~アンソンも即座にジュリアス・シーザーですねと返答します。The valiant never taste of death but once.(勇者は死を一度しか味わわない)


実際の開会式にはヴィクトリアも聴きに来る予定でしたが、お忍びで来たヴィクトリアを追い返したのもアンソンでした。黒いヴェールをかぶっただけのヴィクトリアではすぐに女王と知られてしまう~それでは聴衆は一斉にヴィクトリアに注目してしまい、アルバートが霞んでしまうと危惧してのことです


ヴィクトリアもこれをいち早く察して宮殿に戻りました。


そしてアルバートは見事なスピーチを披露し、年金のことで反目していたサー・ロバート・ピールの称賛も勝ち得ます。これは実に大きな収穫です。


また今回はヴィクトリアがまだ子供を望んでいないことも明らかになりました。出産時に亡くなったシャーロット王女のようになるのが心配らしい


男女のことには疎いレーゼンの教えに従って、事の後、こっそりジャンプしていたのには苦笑しきりでございました。アルバートもさすがに怒ることもできず、子どもが欲しくないなら禁欲(abstinence)するしかないと意地悪します。そうしたいの?


一方、スケレットはセブン・ダイアルズでコレラが流行していると聞き、どうやら従姉妹らしいイライザ親子を心配していました。イライザは今、ミセス・アッシュダウンと名乗っているらしいです。つまりスケレットは結婚前の姓なのかな。


スケレットは二人を訪ねようとしますが、町の入り口には警官が見張っていて、一旦中に入ったら出られなくなると脅されました。


仕方なく戻ったものの悩んでいたスケレットをフランカテリが助けてくれます。フランカテリはつてを使って自らイライザ親子を訪ね、ふたりを安全な場所に移してくれたのだそうです。


スケレットはフランカテリの下心を疑っていましたが、ああして、スケレットの本名のナンシーの「N」をかたどった飴細工を贈ってくれるなど、そんなに悪い人には見えないのですけどね~。単に恋しているだけで。


恋と言えば、人妻ハリエットとの恋を楽しんでいたエルンストはアルバートに注意されて故郷に帰っていきました。アルバートの立場としては、いつどんなことで足元をすくわれるか分かりませんものね。


残り2話となったところで、本国ではついにシーズン2がスタートしたそうですから、是非日本でも続けて放送していただきたいです。女王ヴィクトリアは続きを見るのが楽しみです


これまでに視聴した欧米ドラマの視聴リストはこちらです: 視聴ドラマ一覧~欧米ドラマ編

女王ヴィクトリア あらすじと感想 第5話 世紀の結婚

英国ドラマ、【ヴィクトリア】もいよいよ後半の第5話となりました。日本語の副題は「世紀の結婚」ですが、原題は「An Ordinary Woman」(普通の女性)とむしろ正反対の印象なのも面白いですね。


以下ネタバレのあらすじです女王ヴィクトリアのあらすじ行きますよ~(^^)/


たとえ女王であっても恋する女性の気持ちは同じ。一刻でも早く結婚したい、ひと時でも離れていたくないという気持ちは普通の女性と変わりません


I wish I were an ordinary woman...
もし私が普通の女性だったら


夫であるアルバートに「従う」という誓いを立てるのも、結婚前に夫の実家に同行するのも、女王となると許されません


But you are not an ordinary woman.
だけど君は普通の女性じゃない。


アルバートは、ヴィクトリアとの結婚を望む一方、自分が飼い犬のダッシュのようになるのは嫌だと考えていたそうです。何もかもヴィクトリアの世話になり、その言いなりになるのは我慢できない。ひとりの人間として当然の権利を得たい。社会の役にも立ちたい。


そのためには「爵位」と「年金」が欲しいと要求しますが、爵位はともかく、年金=金を欲することにヴィクトリアは違和感を覚えずにいられません。


But everything I have is yours.
私のものは全てあなたのものなのに。


アルバートはまさにそこが問題なのだと反論しました。It's yours.(すべて君のものなんだ=僕のものが何もない)


この辺はやはり男性のプライドでしょうか。ハンカチ一つ買うのにも妻にお伺いを立てねばならない立場は、アルバートにとって「ヒモ」でしかなかったのかもしれません。


それに対するヴィクトリアの答えは、いかにも英国人らしかった


But I have a palace full of handkerchiefs.
ハンカチなら宮殿中どこにでもあるわ


アルバートが故郷のコーブルクに戻っている間、ヴィクトリアは叔父のレオポルドもまた「年金」をもらっているが、その金で女優の愛人を囲っているという話を聞かされます。しかも、母曰く、敬愛する父ケント公にも結婚前には愛人がいたというではありませんか!


でもアルバートだけは違う~それは誰もが同意見でした


そのアルバートは、エルンストに無理矢理勧められて娼館へと赴きます。いうに事欠いて「a university of love」とは大笑いでしたね。


エルンストは実際に娼婦と寝るよう命じましたが、アルバートは頑として断り、テクニックだけを伝授してもらったそうです。この辺の会話はドイツ語だったので聞き取れなくて残念です


結局アルバートには「a Knight of the Garter」(ガーター騎士)という英国最高の勲章と年金2万ポンドが与えられることになりました。議会はドイツ人のアルバートに称号を与えることを拒否しましたが、ガーター勲章なら女王の権限で与えることができるだそう。


称号は手に入れても議会に参加することはできず、年金も叔父の半分以下だったことにアルバートは怒りを禁じ得ず、ヴィクトリアに八つ当たりしました。ヴィクトリアは、アルバートが年金にこだわるのは将来女を囲うためかと不安になりますが、アルバートに限ってそれはないというメルバーンの助言で納得します


When I marry you tomorrow, it will be as an ordinary woman. And I will promise to love, honour and obey you.
明日は普通の女性としてあなたと結婚する。あなたを愛し、敬い、従うことを誓うわ。


こうしてようやくアルバートも納得し、「世紀の結婚式が執り行われました。純白のドレスに身を包んだヴィクトリアはその言葉通り、ダイヤのティアラではなく、普通の女性がかぶるような花のティアラを身につけたそうです


式の後、このティアラをそっとかぶって涙していたスケレットの姿も印象的でした。彼女もまた普通の女性として嫁ぐ日を夢見てもよいだろうに、それが許されないのでしょうか?


そして役目を終えたメルバーンはヴィクトリアに祝いのキスをして去っていきました。ヴィクトリアも彼をねぎらいますが、心と体はすぐに夫の元へ飛んでいったようです


いやいや若さでござりまするね


それ以外では、使用人のペンジにも恋する人がいたようです。コーブルクから来たヒルデ(Gertrude Thoma)という、夫を亡くした公爵夫人(the Dowager Duchess)の衣装係のようでしたね。ペンジはヒルデに手紙(ラブレター)を送ったと言っていたけれど、実際には出せなかったように見えましたが?


楽しんで見てきた「女王ヴィクトリア」も残すところあと3話となりました。続きもとっても楽しみですね


これまでに視聴した欧米ドラマの視聴リストはこちらです: 視聴ドラマ一覧~欧米ドラマ編

女王ヴィクトリア あらすじと感想 第4話 運命の再会

英国ドラマ、【ヴィクトリア】の第4話は「運命の再会」、原題は「The Clockwork Prince」(時計のように正確な王子)です。後者はもちろんアルバートのことです。


いや~なかなかよかったですね、アルバート。期待通りでござりました。以下ネタバレのあらすじです女王ヴィクトリアのあらすじ行きますよ~(^^)/


ついにアルバート(Tom Hughes)がやってきました。兄のエルンスト(David Oakes)と一緒です。同じ従兄弟とは言え、ふたりの性格が全く違っていたのもまた面白かったですね。でも異なっているだけで、ふたりの兄弟仲がよかったのもまた好ましかった


社交的なエルンストはすぐにヴィクトリアと打ち解けましたが、The Clockwork Princeという副題にもなった通り融通の利かない真面目なアルバートは、これまでのヴィクトリアの取り巻きのようにお世辞を言うことができません。それどころか、ヴィクトリアの癇に障るようなことばかり言って、ヴィクトリアを怒らせてしまいます


これはドイツとイギリスの国民性の違いも大きいですよね。イギリス人はとにかく(辛辣な)ユーモアでの会話を好むのに対し、ドイツ人は正直者で堅物ですから


が、この堅物さが逆にヴィクトリアの心を惹きつけます。アルバートの発言は確かに無礼ではあるけれど、真にヴィクトリアのためを思ってのそれだからです。ピアノの練習をしろというのも、犬ばかり構わず、母親にもう少し優しくしろというのも


このピアノも、ふたりの連弾が見事でしたね~。アルバートも口ではもっと練習するよう言いながら、ヴィクトリアのピアノの腕にはかなり感嘆していたようですし、ヴィクトリアはヴィクトリアで、口では逆らいながら、その後基礎練習を怠らぬようにしたところがまた可愛らしい


彼らを歓迎するために開いた舞踏会でも大きな変化がありました。その日、メルバーンから贈られた「くちなし」のコサージュを胸に飾ったヴィクトリアは、最初にエルンストとフォークダンスを踊った後、アルバートからワルツに誘われました


May I have the pleasure?


無粋なアルバートにワルツなど踊れまいと思っていたのが意外にも軽々としたステップを踏むアルバートに新鮮な驚きを隠せないヴィクトリアですヴィクトリアとアルバートがお似合い♪


You dance beautifully.
とても美しく踊っているわ


昔は失敗するのが怖かったと打ち明けたアルバートはヴィクトリアのコサージュを見て、亡き母の好きだった花だと口にしました。


My mother always used to come in and kiss me good night before she went to parties. She would always wear those flowers in her hair.
母はパーティーに行く前髪にその花を飾ってお休みのキスをしに来てくれたものだ


ヴィクトリアは、それならこれはアルバートがつけるべきだと差し出すと、アルバートは、つける場所がないと言いながら、上着のボタンを外してブラウスを切り裂き、その中にコサージュをしまいました


I will hold them here. Next to my heart.
ここにしまっておこう。僕の心臓のすぐそばに。


いやいや、これのどこが無粋なんだ、と日本人のおばさんは思っちまいます。案の定ヴィクトリアもすっかりアルバートが気に入ってしまいました


森が好きだというアルバートのため、これまで嫌いだったウィンザー城にも足を運びます。ウィンザー城にはアルバートの好きな絵画も多いからでしょう。


ここでアルバート達の従者がドイツ語で文句を言ったのに対し、ペンジがドイツ語で言い返したのには驚きましたね


このウィンザー城でもアルバートはヴィクトリアを惹きつけます。遠乗りに出かけた際、飼い犬のダッシュが足を折ってしまったらしいのを、アルバートが自分のブラウスの袖を破いて手当をしてくれたのです。それもこれも、ダッシュが単なる犬ではなく、ヴィクトリアの大切な友人だと知ったからです


一方のアルバートもヴィクトリアに思いを寄せていますが、それだけにヴィクトリアとメルバーンの仲が気になってなりません。同時代の作家、チャールズ・ディケンズの「オリバー・ツイスト」を持ち出して暗にメルバーンを批判します。


Do you not wish to know the truth about the country which you govern?
あなたが収めている国の真実を知りたいとは思わないのですか


が、メルバーンは、もう十年も政治に携わっているからこれ以上の情報は要らないとまったく相手にしません


この貧しい庶民に対するアルバートの姿勢もまた、ヴィクトリアの愛情を得る大きな要因だったかもしれませんね。様々な点で悟りきってしまったメルバーンには無い、若さゆえの情熱とでも申しましょうか


Normally, it is the man who must declare his love, but, in your case, you will have to overcome your maidenly modesty and propose to Albert.
通常であれば、男が愛を告白する者だが、女王の場合は、処女らしい慎み深さに打ち勝ってアルバートに求婚せねばならない


レオポルドに背中を押されても最初はためらっていたヴィクトリアも、ついにアルバートにプロポーズしました。もちろん、髪にはくちなしの花を飾って


Albert will you marry me?
アルバート、私と結婚してくれる?


アルバートは、それには条件があると言います。拒否されるのが怖くてためらっていたヴィクトリアのこの時のちょっと怯えたような表情が何とも印象的です


On if you'll let me kiss you first. I have to kiss you.
先にキスさせてほしい。キスしなければ。


いやいや実にお似合いです


その他、スケレットの本名はナンシーで、本当のスケレットはイライザ(イライザ・スケレット~Samantha Colley)だということも分かっています。


And you're no Eliza Skerrett, neither.
あなたは本物のイライザ・スケレットじゃないのに


どうやらチジック・インスティテュートを卒業したのはイライザ・スケレットで、スケレットことナンシーはこのイライザに種々教わり、イライザ・スケレットと偽って今の職を得たらしいです。それというのも、本物のイライザには幼い娘がいたから、なのかな


イライザから金を無心されたスケレットは、つい魔が差してヴィクトリアのダイヤのピンを盗もうとしますが、どうしてもできず、自らヴィクトリアにダイヤのピンを付けるよう勧めてこれを返さざるを得なくしたところが、またいかにもスケレットの誠実な人柄を表していましたね


と盛り上がってきたところで来週からは折り返し~後半に入る「女王ヴィクトリア」は次回の放送が待ち遠しいです


これまでに視聴した欧米ドラマの視聴リストはこちらです: 視聴ドラマ一覧~欧米ドラマ編

女王ヴィクトリア あらすじと感想 第3話 結婚の圧力

英国ドラマ、【ヴィクトリア】の第3話は「結婚の圧力」、原題は「Brocket Hall」(ブロケット・ホール~地名)です。


今回は、ヴィクトリアの縁談がメインだったようですが、個人的な見どころはやはり「チャーチスト」でした。以下ネタバレのあらすじです女王ヴィクトリアのあらすじ行きますよ~(^^)/


ケント公妃の弟でヴィクトリアの叔父、ベルギー国王のレオポルド1世(Alex Jennings)がやってきました。彼は、甥と姪、アルバートとヴィクトリアの縁談を勧めようとしていたのです。アルバートは、ケント公妃の兄=エルンスト1世の息子だそうで、ヴィクトリアより3ヵ月遅れで生まれた従弟らしいです。


すると、これを知ったカンバーランド公も甥のジョージを引っ張り出します。ここまでジョージが多いと、どこのどんなジョージか分かりません


が、それでなくてもヴィクトリアは今、大人で頼れる男性=メルバーンに心を寄せていたため、ふたりの従兄弟には見向きもしませんでした。特にアルバートは、自分と同い年(しかも3ヵ月遅い)で昔よく知っていたため、結婚するなど想像すらできぬようです


今回はメルバーンも、エリザベス1世とレスター伯ロバート・ダドリーの例を挙げ、ふたりが恋愛感情を交えた信頼関係にあったことをヴィクトリアに告げています。若く情熱的なヴィクトリアは、当然、メルバーンが自分に好意を抱いていると解釈したに違いありません


が、ヴィクトリアがすっかりその気になってメルバーンの領地=ブロケット・ホールへ「告白」しにいくと、自分は妻を一生思い続けるとヴィクトリアを拒絶します。メルバーンの妻、キャロラインは詩人のジョージ・ゴードン・バイロンと不倫し、駆け落ちしてしまったそうです


このブロケット・ホールの光景(延々と続く並木道)がまた本当に美しかったですね~


こうしたメルバーンの行動もすべてはヴィクトリアを思ってのことなのでしょうが、負けん気の強いヴィクトリアはすっかり腹を立ててしまいます


侍女のレディ・エマ・ポートマンは、ヴィクトリアがブロケット・ホールから持ち帰ったを見て、メルバーンのヴィクトリアへの愛情に気づいていたようですが、ヴィクトリアにそれを分からせたところで致し方ありません。現在ならいざ知らず、しかも、イギリスの年若き女王に、壮年で妻に逃げられたメルバーンがふさわしいとは思えぬからです


また、以前からヴィクトリアに好意を抱いていたロシア皇太子は他の縁談のために帰国するよう言われたそうで、早々に戦線離脱となりました


一方、冒頭でも触れた「チャーチスト」運動は、1830年代後半から始まった議会の民主化を目指す動き~労働者階級による普通選挙権獲得運動を指すそうです。名前の由来はこの運動の請願書となった「People's Charter」(人民憲章)だそう。


チャーチストたちの中に女性がいるのを見た女王が、女性もまた参政権を要求していると聞き、呆れていたのがいかにも時代を表していますよね。女性の王がいるなら、女性もまた政治を行ってよいはずなのに


が、そんなヴィクトリアも、少しずつ政治に興味を持ち始めるようです。チャーチストは反逆者と見なされて、捕まれば絞首刑の上手足を切り刻まれていたそうですが、ヴィクトリアはこの残虐さに眉を顰め、減刑を求める聖職者たちの嘆願書にサインすると申し出ます。


Such things may have been necessary in the reign of Elizabeth but I would like my reign to be a merciful one.
エリザベス女王の時代には必要だったかもしれないけれど、私の治世はもっと慈悲深いものにしたい。


するとメルバーンは、女王にはこれらの刑を減刑する権限があると教えました。女王なら、彼らの死刑を減じてオーストラリアへ流刑にすることができるのだそうです。


この処刑に関してヴィクトリアを喚起させたのはスケレットの一言です。スケレットは、ジェンキンス夫人が甥の処刑に苦しんでいたのを知り、さりげなくヴィクトリアにそのことを告げたのです。ここで、甥がチャーチストとは言わず、同郷であるニューポートの人々の苦悩に思いをはせていると表現したのも、スケレットの賢さの表れですね


They are to be executed any day now. Mrs Jenkins is from those parts. Well, she takes it hard.


ヴィクトリアは、ジェンキンス夫人のように苦しんでいる人々が大勢いるのかと問い、改めて、刑の残酷さに気づいたようです。確かにこうした決断は女性君主ならではの英断ですね


そのスケレットは、例の娼館で洗濯係をしていたことが分かっています。


それ以外では、サー・ジョンが、ヴィクトリアから金と領地をもらってケント公妃を見捨てて出ていったことを付け加えておきまする。やはり、金の切れ目が縁の切れ目でございまするね。


そして番組のラストでは、ついにアルバート(Tom Hughes)が登場しました。ヴィクトリアの想像する弱っちい青年とは大分異なっていたようで、これまたなかなか楽しみですね


これまでに視聴した欧米ドラマの視聴リストはこちらです: 視聴ドラマ一覧~欧米ドラマ編

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