ティファニードラマスペシャル 夏の終わりに、恋をした。あらすじと感想
長谷川京子さん主演のスペシャルドラマ【ティファニードラマスペシャル 夏の終わりに、恋をした。】を見てみました。連続ドラマが終わってしまい、何かないかな~と録画画面を眺めていた時に、たまたま見つけたドラマでしたが、さすがに、北川悦吏子氏作品だけのことはありましたね
。久しぶりに、爽やかな大人のラブストーリーを楽しむことができて大満足です
。
ティファニー協賛ということで、舞台となったNYの景色やBGMもしっとりとしてとても素敵だったので、ラブストーリーがお好きな方には是非お勧めしたい一作です。以下「夏の終わりに、恋をした。」の簡単なネタバレのあらすじです。
~実際のドラマでは、事実関係が伏せられたままでストーリーが展開され、その過程において少しずつ素性や事情が明かされるという手法が取られておりましたことをあらかじめお断り申し上げます~
主人公の安藤ちかげ(長谷川京子)は35歳。スタイリストとしての仕事にも行き詰まりを感じ、5年付き合った恋人の成瀬友則(谷原章介)に自分からプロポーズをしたものの、あっさり振られてしまいます。
年齢上、それ以上しつこく追いすがることもできず、これまたあっさり引き下がったふりをしてみたものの、どうしても諦めがつきません。しかも成瀬は他の若い女=竹内七海(菜々緒)と結婚してしまったのです
。
あまりのショックとやるせなさから、二人の新婚旅行先=ニューヨークまで追いかけてきたちかげでしたが、そのまますぐに宿泊先のホテルに押しかける勇気はなく、マンハッタンの食堂で酒を飲みながら時間を潰しておりました。
この、手に負えない酔っぱらいのアラフォーの注文を聞きに来たのが、そこの食堂の店員だった小塚俊平(工藤阿須加)です。
なんだ、日本人?
相変わらずくだを巻き続けていたちかげでしたが、注文の品は無いと俊平に断られると、このホテルの場所を知らないかと聞いてきます。それが成瀬の宿泊先です。
このホテルはここじゃなくてブルックリンですよ
結局ちかげは、俊平の描いた地図では道が分からなかったため、人の善い俊平はちかげをホテルまで案内することになりました。この時点で俊平はちかげのことを、同じ日本人としてそれなりに気遣ってはいても、まだまだ警戒を解いていません。だから名前も教えていません。
ちかげがホテルに入っていくと、成瀬は宿泊をキャンセルしたと聞かされました。ドタキャンだったけど新婚だからお祝いの意味でキャンセル料は取らなかったアタシってイイ人~とこれまたうるさく説明する受付嬢を後にして、ちかげがホテルから出てくると、俊平がちょうど、シティバイクで家に帰るところだと言って通りかかります
。
「私も乗りたい!」
ここに辿り着くまでもそうでしたが、ここからのちかげがまたおばちゃん全開でまあよくしゃべるしゃべる。
スタイリストをしているけれど、今や20も下のアイドルにダメだしされる毎日。もう年だから、卵子も冷凍保存しておいた方がいいかしらね。東京オリンピックの頃には40を越えちゃうよっ!
でもそれが俊平の警戒心をも解くこととなり、彼もまた少しずつNYに来た訳を語り始めます。
大学時代に作った映画がたまたま小さな賞を取った。それですっかりその気になって就職もせずNYへやってきたが、こっちには俺より才能のある人間が山ほどいる。
何も言わずに渡米させてくれた父も病気だから、もう夢はあきらめて日本に帰ろうかと思う~そう独り言ちる俊平を、ちかげは、お父さんはきっと「夢」を叶えてほしいと思っているに違いないとさりげなく励ましました。
人生には、上にも浮かび上がれず、下にも届かなくて、水の中であがいているみたいな息苦しい時期がある。これで結婚して子供でもいれば違うんだろうけど。よりどころもできるだろうし。
今度はちかげがこうこぼすと、俊平はそうでもないだろうと切り返します。以前俊平はバスケをやっていて、レギュラーになったらすべてが変わると思っていたのに、レギュラーになったらなったでストレスから試合前に吐くようになったのだそうです。
その後しばらく通院してようやくこれを乗り越えたと思ったのに、今度はひざを痛めてバスケを諦めざるを得なかったのだとか。
でもその時々で苦しかったし楽しかったような気がするんです。生きている以上、どこかで
「パーフェクトに上がり!」
ってないんだな、って思う。
まだ若いのにこの子はよく分かっていますね~。まさにその通りですよね。学生には「卒業」があるけど、社会人になったらそれがない。どこまでやれば終わりということはなく、だれも「これでいいよ」とは言ってくれない
。
SNSについて俊平がこう語っていたのにも苦笑させられてしまいました。皆が幸せそうにしているのは、それぞれにその「ふり」をしているからだって。まあおばさんも「ふり」まではしないけど、敢えて辛いこと悲しいことを言おうとは思わんかも。
その後ふたりはいつの間にかティファニーの前に辿り着き、店内に入って見て回ることになります。
昔からティファニーが好きだったけど、ファーストティファニーは男の人に買ってもらうもんだって決めちゃったんだよね~「ティファニーで朝食を」を見たせいかしら?
今やっとわかった。私がNYに来た訳。あの人に、本当に好きだったって伝えたかったんだ。
見てくれと行動はおばちゃんでも、心は少女のようなちかげにすっかり心を開いた俊平が、ここでようやく自分の名前を明かしてくれました。僕、「俊平」って言います
。
こうして仲良くなったふたりが、明日ちかげが日本に帰る前にと夕食を食べていたその時、成瀬と妻がそのそばを通り過ぎていきます。あれ?ちかげじゃないか??
そう声をかけてきた成瀬に対し、ちかげは、先ほどの告白はどこへやら、精一杯の見栄を張ってしまいます。NYへは仕事でやってきた。こちら(俊平)はモデルで、新しいカレ
。
が、俊平はこのちかげの「嘘」を見過ごすことができません。それではいったい何のためにNYくんだりまでやってきたか分からないじゃないかっ!!
自分はモデルでも恋人でもない、ちかげさんはあなたに愛を告白したくてここまでやってきたんだ!
この言葉に驚いたちかげが必死で俊平を止めようとした時、成瀬がキッパリこう言います。君の気持ちはわかったが、僕はそれに応えられない。僕は妻を愛している。

これですっかり動転したちかげは、俊平を罵らずにいられません。
NYまで来てエライ恥をかいた。これが大人の男なら、私を庇ってくれたはずだ
大人は生きていくために虚勢を張らなくちゃいけない、そんなことも分からないのかと、もはや口撃が止まらなくなったちかげに、自分もまた様々な言い訳をして夢を諦めようとしていたことを指摘された俊平は、最後にこう言って去っていきます。
すいません。でも僕は、少なくとも俺は、今日一日最高に楽しかったです。
そして翌日、Barbra StreisandのAlfieがBGMで流れる中、グランドセントラルステーションを闊歩していたちかげを、俊平が呼び止めます。ちかげさんっ!ちかげっ!!
昨日は悪かったとお互いに詫びた後、俊平がいかにもプレゼントであるかのように差し出したティファニーの箱には何も入っていませんでした
。
今は高くて買えないけれど、必ず有名な映画監督になって、ちかげさんにティファニー、プレゼントします!
こんな可愛いことを言われたら、たとえ弟の年齢でもついハグしたくなりますよね~。また
工藤阿須加君が実に爽やかで可愛い
んだこれが
。
いやいや実に可愛いラブストーリーでございました。ティファニードラマスペシャル 夏の終わりに、恋をした。はとっても楽しいドラマでした。
これまでに視聴した日本のドラマ視聴リストはこちらです
: 視聴ドラマ一覧~日本のドラマ編
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