ダメージ4 あらすじ 第6話 CIAの男
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グレン・クローズ主演のリーガルサスペンスドラマ・【ダメージ4 Damages S4】の第6話は「CIAの男」です。英語の方はまた辛辣で「Add That Little Hopper to Your Stew」(その小さなバッタをシチューに加えろ)です。これはエリクソンが、一緒にウサギ狩りをした土地の所有者に掛けたことばからの引用です。
今回もまた実に面白かったですね~やはりミステリーはこうでなくっちゃ
。以下早速ネタバレです
。
ナシールが「テロリスト」として逮捕されたことで、エレンたちは彼を証人にすることはできなくなりました。テロ容疑で逮捕されたナシールには「Mirandize」する義務すらないのだそうです。犯人を逮捕した時に真っ先にするアレ
、「権利~黙秘権や弁護人を雇う権利等~の通告」をしなくていいということです。確かに緊急事態ですものね
。
何の罪もないナシールがこのタイミングでテロリストとして逮捕されるなんて、CIAにハメられたとしか思えないというビルは、やはりなかなかの切れ者ですね。電話は全て盗聴されていると思えというのも大正解です
。でもこれはパティが既に忠告していたため、エレンは既に以前の電話を使っていないようでしたが。
もちろんパティも負けてはいません。ナシームが「最後の任務」でクリスを助けた際現地にいた見知らぬアメリカ人こそ工作員、そのCIAに違いないと見抜きます
。
確かにビルの言うように、ただやみくもに探してもその男(=ボアマン)を見つけることなど不可能です。ここでエレンがこのボアマンに辿り着くまでがまた面白かったのですよ。
以前の携帯での会話が盗聴されていたことを確信したエレンは、再びその古い携帯を使ってパティに電話をかけました。当然ボアマンはこの会話を聞いています
。
エレンとパティが外で会うと聞いてその場に駆けつけたボアマンは、まんまとエレンの仕掛けた罠に引っかかってしまいました。なんとエレンは、ビルに頼んで、自分達の近くにいた人間をことごとく写真に撮らせていたのです
。
この写真をナシームに見せて、CIAの男を特定しましょう!
ところがボアマンもここで先手を打ってきます。本来ナシームはその後法廷に呼ばれて「罪状認否」(arraignment)が行われるはずだったのですが、CIAの上層部らしいロバート・オーウェン(Seth Barrish)からこの話を聞いたボアマンは、ナシームへの起訴をすべて取り下げさせて、代わりに
「移民法違反」(immigration violations)
で再逮捕させるよう勧めてきたのです。そうなるともはや弁護士には手が出せないそうです。後は俺が直接会って情報を引き出そう
。
こうしてエレンとパティはナシームに会う機会さえ奪われてしまいました。が、それでもパティにはまだまだ策があるようなのがまた実に頼もしいですね~:
I'll keep helping with this, Ellen, but only if you're willing to go all the way.
手がないことも無いわ。でもあなたが本当に続けたいなら、だけど。
もちろんだと頷いたエレンのため、パティはナシーム担当のジョン・ロゼッティ捜査官(Frank Pando)に、ナシームに関する情報を引き渡すよう要求しました。当然ロゼッティは、日常生活の取るに足りない情報しか持ってきません。ご覧のとおり、彼には食事も祈りの時間もきちんと与えられています。
That is not the information we asked for.
私が要求したのはこんな情報じゃないわ
声を荒らげるパティがまた役者でござったね。なんとパティとエレンは、その「daily record」に書かれた看守の名前を知りたかったらしいのです
。それが、ナシームと同じくイラン人のレザ・アスガリ(Azhar Khan)です。
アスガリが同僚からレザと呼ばれているのを聞いて同胞だと知ったナシームは、このアスガリに、自分は無実だと訴えていました。同じイスラム教徒だ(決して嘘は言わない)とのナシームの主張は、一見これを無視していたかのようなアスガリの心にも、ちゃんと届いていたようです
。
最初はエレンとパティに呼び出されたことすら不快そうにしていたアスガリも、公園での写真を見せられて協力を求められると、その心中は穏やかではなかったようです。口では協力を拒んだものの、実際にナシームに面会を求めてきた男がいると知るや、その顔を確認せずにはいられなかったのですからね。
「間違いない。この男だ」
もし本当に無罪なら早く出してやってくれ。
9.11以来、イスラム教徒というだけでアメリカに居づらくなったであろうアスガリの苦悩がひしひしと伝わってきました。
でもどうやらナシームはもうじき強制送還される予定のようです。しかもボアマンはナシームに「法的権利を放棄する書類」へのサインを強要しています。
何せボアマンは、自分に逆らったらナシームの家族を皆殺しにすると脅迫していますから、ナシームがこれに逆らうのはかなり難しそうです~既に父親も殺されていますし。
一方エレンは、何とかクリスを捜しだそうと、タイムズの記者でアフガニスタン情勢に詳しいディーン・ガリクソン(Griffin Dunne)に協力を仰ぐことにしました。エレンはガリクソンに、アフガニスタンでクリスを捜しだすことを条件に、ハイスター事件の全容を明かすことを約束します。生きていても死んでいても、その居所を見つけ出してほしい。
それで「2カ月後」に、エレンは「死亡したクリス」に再会することになるのでしょうか。
また今回は、キャサリンが白血病ではなかったことも明らかになりました。これは朗報でしたけれど、今度はマイケル(Zachary Booth)が娘に会いにやってきます。
久しぶりにパティに会って、彼女が(少なくともすぐに)二人を会わせるつもりはないと知ったマイケルは、強硬手段に打って出ました。なんとマイケルはキャサリンの親権(custody)をめぐってパティを訴えてきたのです
。いやいやなんと命知らずなことでしょうか
。
他には、エリクソンが会社の規模を拡大し、より多くの兵士を育てる計画を立てていました。そのためには広大な土地が必要らしく、一旦は地主のエド・オマーリー(John Cullum)と契約を結んだものの、エドが一転、その契約を破棄したいと言ってきます。エドの娘がエリクソンの黒い噂を聞いて、そんなあくどい男に協力するのは良くないと忠告したのだそうです
。
怒ったエリクソンはコネを使い、エドの孫がこの度日本の後方支援(humanitarian work)に加わるはずだった予定を覆させ、アフガニスタンでも最も危険な場所に配属するよう手配させました。エドはこれを知って猛然と抗議に来ますが、エリクソンが耳を貸すはずもありません
。
こうしてエドは仕方なく、土地を売ることに合意しました。まさにパティの言う通り、
It seems like these people have the power to do whatever they damn well please
何でも自分の思いのままに動かせる力を持った連中らしい
でござりまする。
でも忘れてはなりません。相手がそんな恥知らずであればあるほど、パティの闘志はメラメラと燃え上がる
~パティの真骨頂が楽しめるというものですから
。
あ~早くエリクソンとその裏にいる巨悪をぶちのめしてやりたいですね~。ダメージ4は続きもとっても楽しみでございます
。