まんまこと あらすじと感想 第9話 鬼神のお告げ なんてこった!
福士誠治さん主演の時代劇、【まんまこと-麻之助裁定帳-】の9話は「鬼神のお告げ」です。ず~っと楽しく見てきたこの「まんまこと」でこんなに悲しい思いをさせられるとは思いも寄りませんでした。以下早速ネタバレです。
今回は、手代の巳之助が「三尸(さんし)の虫のお告げ」に従って、600両の富くじを当てたというエピソードでした。
ナレーションによると、三尸の虫とは人間の体の中に住む三匹の虫を指すそうです。60日に1度やってくる庚申の夜に体の中から這いだしたその虫は、宿っていた人間の悪行を天の神様に伝えるそうで、これを告げられた人間は寿命が縮んでしまうのだとか。これは道教の教えだそうです。
巳之助は(経費やらなにやら差し引いて?)贈られた450両のうち、200両を寺に納め、残りの金は宗右衛門に預けました。
その上で巳之助は、実は三尸の虫のお告げで聞かされたのは富くじの事だけではない、直に、富くじ興業にゆかりの者が死ぬと言いだします。
これを聞いた麻之助は、逆に、誰かを殺したい者が先にいて、その望みを叶えるために、巳之助に富くじを当てさせたのではないか、と推理しました。つまり巳之助は何者かに利用されているのではないか?と言うのです。
宗右衛門から、巳之助が昔寺で育てられたことを聞いた麻之助は、早速富くじが行われた天満宮へと駆けつけました。すると案の定、神官の城木(斉藤洋介)が、同じ神官の遊佐(林泰文)に殺されかけているではありませんか?!
何でも遊佐は寺で孤児の面倒を見ていたらしいのですが、城木がそれに反対したため、三尸の虫を口実に城木を亡き者にしたいと考えたのだそうです。巳之助もそれを知って協力したものの、さすがに殺人を看過することができず、自分もまた吉五郎に捕えてほしいと申し出ていたようです。200両の金に目がくらんでしまいました!
と、ここまでは何とか無事だったのですが、問題はその後でした。麻之助が家を出る時、体調不良を訴えながらも、大丈夫だ、それよりも、麻之助の方こそくれぐれも無理はしないでほしいと言っていたお寿ずが急に産気づき、産まれた子供がすぐに死亡してしまったのだそうです。
しかもその後も産後のひだちが悪かったお寿ずは日に日に弱っていったのだとか。
そんなお寿ずが姑のおさんに向かって、 気に染まぬ女(自分)と結婚させて済まなかった、次は必ず好きな人と一緒になってほしい そう麻之助に謝ってほしいと言ったのがまた何ともお寿ずらしくて気の毒でございましたね。お寿ずはずっと、自分が許嫁になってほしいと言いだしたばかりに、麻之助に迷惑をかけてしまったと後悔していたのだそうです。それが自分の悪行だったに違いない、と。
麻之助が、以前からお寿ずのために買っておいたかんざしを差し出し、自分はそんなことを我慢できる人間じゃあない、おまえが嫌ならさっさと逃げ出している、と冗談めかしたその時は、まだその冗談に笑って答えていたお寿ずでしたのに。
なんとお寿ずはその翌日には息を引き取ってしまったそうです。いつもは無粋な吉五郎が花を持って見舞いに来た時も、あれほど嬉しそうにしていたのに、そんなに早く逝ってしまうだなんてあんまりだ!
あ~神様はなんと無情な仕打ちをなさるのか、とここは思わず天を呪わずにはいられません。
その気持ちは麻之助も同様だったらしく、来週はかなり荒れてしまうようでしたね。他人のおばさんから見ても本当にお似合いの二人だっただけに、麻之助の絶望が画面を通してひしひしと伝わってくるようです。亡くなったお寿ずのためにも、何とか立ち直ってほしいですが。
まんまこと~来週はいよいよ最終回です。
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