2017/10
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井上由美子さん脚本、瑛太さん主演のドラマ、【2030かなたの家族】を見てみました。これは文字通り、今から15年後の未来において「家族」の形はどうなっているかを描いたドラマです。以下簡単なネタバレのあらすじと感想です2030かなたの家族~のあらすじ行きますよ~( `ー´)ノ


時は2030年、主人公の板倉掛(かける)は、自分で開発したロボットを販売していました。その売り上げが伸びなかったことから解雇も目前と思われた矢先、同じシェアハウスで暮らしていた荻原美冴(相武紗季)から、子作りに協力してほしいと頼まれてしまいます。美冴は掛を死ぬほど愛してはいないが、子どもの父親には掛のような人間が好ましいというのです


この言葉に違和感を覚えた掛でしたが、売れ残ったロボットのサンプルで自宅に持ち帰っていた「ナルホド」(声:小日向文世)に話を聞いてもらううちに、自分にとっての家族とは何だったのかと考え始めます


掛の家族はごく平凡な両親と父方の祖父母、そして、妹の6人で構成されていました。幼い頃は毎年皆で近くの山に花見に出かけたそうなのに、ある時掛はその桜の木に登り、来年は桜など咲かなければいい、家族も町も無くなってしまえばいい、と罵ったそうです


おそらく掛は幼心にも「形骸化した家族」の姿を感じ取っていたに違いありません。普段は仲が悪いのに、花見の時だけ仲良くするのは偽善だ、と怒っていたようでした。


それ以来花見をしなくなったばかりか、まさに掛の望み通りに事が運んでしまいます。仕事で単身赴任を余儀なくされた母=佳子(小林聡美)は後にそれを理由に父=(松重豊)と離婚し、祖父母もまた、シニア専用のシェアハウス=「永遠シティ」に移住してしまいます。その「永遠シティ」が、珪子の職場だったようです。


掛もまた家を出ていき、妹の絵美衣(蓮佛美沙子)は都心で誰もが憧れるエリート企業に勤めていたそうです。


透は彼らが住む町=ニュータウンで不動産業を営んでいたらしいですが、彼らの家族に代表されるように、皆もまた東京オリンピック後にはその街を出て行ってしまったそうで、実際にはほぼゴーストタウンと化したかつての「ニュータウン」にひとり残って、再びその街を活気ある町にしようと頑張っていたようです。


昔は「マイホーム」を買うのが夢だった。マイホームのためなら、通勤で往復3時間かかっても構わなかったのが、今では職場に近いシェアハウスを選んでしまう


一見、そのシェアハウスは実に合理的であり、老若男女、誰もが暮らしやすい住居のようにも見えました。特に永遠シティでは、体力の劣るお年寄り、例えば祖父の勝三(.山本學)などはロボットの力を借りて、壮年期同様バリバリ働けるようサポートまでしてもらっています


そのシニア世代は皆こぞって健康維持に努めていました。まるで年を取るのは犯罪だとでもいうかのようにアンチエイジングに精を出し、健康管理に気を配っては予想寿命が延びた!と喜んでいる姿は、一見理想郷のようにも思えますが、ちょっと見方を変えると、

年を取って弱ることもスローダウンすることも許されない窮屈な世界

になったと思わずにもいられません。だからこそ、お年寄りが時々いなくなってしまうのでしょう。現にさと子(渡辺美佐子)もその一人だったようです。


~ちょうど安〇総理がつい先日「1億総活躍社会」について語っていたのを思い出し、その時感じた違和感はやはり間違っていなかったと確信せざるを得ませんでした。武器が抑止力になるという時代錯誤で短絡的な思考と同様で、誰もが健康でいられればハッピーなのは確かだけれど、社会が病老を罪悪と捉えている限り、老いて病気になったら切り捨てられるのではないかという不安が付きまといます。受け皿を、リスクマネジメントを万全にしてこその理想でしょう。もう「想定外は聞きたくないし、言わせない。あ、言いだすと止められんて


また、幼い頃から「家族とはこうあるべしというステレオタイプを押し付けられていた(は言い過ぎでしょうが)絵美衣もまた、掛同様他人と深くかかわるのを避けていたようです。


掛たち家族は皆がバラバラになってからも、年に1度だけ皆で集まって食事をしていたそうなのですが、絵美衣がこれに反対したことでこの行事も中止されてしまいます。絵美衣は、家族だからというだけで、まるで義務のように顔を合わせることは無い、と主張していました。


そんな絵美衣も、職場の上司と結婚したようですが、すぐに別れてしまったそうです。どちらか一方が離婚を切り出したら、すぐに別れる条件で結婚したそうで、その離婚を切り出したのは絵美衣だったのだとか


その後は会社も辞めて行方が分からなかった絵美衣は、全くの他人の若者たちを一堂に集めて集団生活を送っていたようです。この試みは若者たちから反発を食らって失敗に終わってしまうのですが、絵美衣はここでようやく自分の孤独を見つめることができました。それはまた掛も同様だったようです


押し付けられた「家族は嫌だったけれど、でもやはり心のどこかで「家族を欲していた。私はずっと寂しかった


掛もようやく自分の家族を持ちたいと決意し、子作りのためではなく、愛する人を見つけるため、美冴に交際を申し込みます。ふたりは今遠距離なので、上手くいくかどうかはわかりませんが


そして掛は「家族の象徴」だった花見をしようと家族全員に呼びかけました。絵美衣は海外へボランティアに出かけたようですが、そのほかの家族は皆懐かしそうに桜の樹の下に集まります


そこでもう1つ「家族」を象徴していたのが、祖母のさと子が作って弁当を包むのに使っていたパッチワークの風呂敷だったようです。上で絵美衣が若者たちの反発を食らったのは、さと子が手作りしたパッチワークの巾着袋を皆で売ろうと言ったからです~そんな古臭いもの、絶対に売れない!と反対されていました。


ずっと会わなかった家族がここであらためて自己紹介をします。ともに暮らしていた時には鬱陶しかったのが、いざこうして顔を合わせると、その無事を心から喜びあう存在に変わっていました。皆がようやく素直になれた瞬間です。佳子は単身赴任する前から愛情は冷めていたと告白し、最後まで突っ張っていた透もついにはニュータウンを離れ、新しい職業に就くと打ち明けました


どんなに技術が進歩しても、生活がどんなに便利になろうと、人間の心は基本的には変わらない~誰かを必要として誰かに必要とされて生きていきたいという願いは普遍的だというのも、このドラマの大きなメッセージだったように思われます2030かなたの家族の見どころはここだ!


また個人的にとても興味深かったのは、AIのナルホドの「聴く力」でした


ナルホドは~名前が「なるほど」だけあって~掛の話(愚痴)を毎日聴いているのですが、時に辛辣で的を射た返事はしても、基本的にはただ聴く(相手の言葉を反復する)だけなのです。ただそれだけの事なのに、このナルホドの存在が掛に自分の進むべき方向を見極めさせてくれたらしいことが、とても印象的でした小日向さんの声もピッタリ♪


もちろん相手がロボットよりは人間の方がよいでしょうけど、人間の場合は相手もまた自己主張したくなる~自分の話をただうんうんと聞いてくれる存在を見つけるのはなかなか難しいですからね。逆に言うと、人間も時にはロボットを見習わなければならないのだろうか、などとふと思ってしまった次第であります


このドラマは、特に何を押し付けようとしていた訳ではなかったので、見る人によってその感想はまちまちだと思いますが、個人的にはなかなか面白かったです


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