2017/11
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わたしを離さないでNever Let Me Go)】は2話もまた実に緻密に作られていましたね。これを面白いというには抵抗がありますが、でも、一旦見始めるとぐいぐい引き込まれてしまうということは決して否定できませんわたしを離さないでのあらすじ感想行きますよ~( `ー´)ノ


ドラマを見た際に抱く様々な感情のうち、このドラマに最も当てはまるおばさんの印象は「恐怖」です。それも、モラルを大きく逸脱したクローンや臓器提供に対するそれのみならず、この「陽光学苑」という施設が、おそらくは政府公認という設定だと推察される点です。そうでなければ、あそこで堀江龍子が黙って引き下がるはずがありません


もちろんこれはフィクションでしょうが(「ですが」と言い切れない)、そこに「洗脳の恐怖」を感じて慄然としてしまいますわたしを離さないでが与えるインパクトはスゴイ。強者は常に都合よく弱者を言いくるめ、そのちょうど中間にいる者は見て見ぬふりをしてしまう、これまた自分に都合よく思考を止めてしまうことへの恐怖。これは自分に対する恐怖でもあり、そんな人間のエゴを容赦なく突き付けてくるこの作品が怖くて仕方ありませんが、でもやはり引きつけられずにいられませんネタバレですのでご注意ください


以下簡単なネタバレのあらすじです。


あなたたちは普通の人間ではありません。生まれながらにして果たさなければならないある使命を負っています。それは自らの体の一部を提供する使命。あなたたちは「天使」なのです


校長の神川恵美子からそう告げられた子供たちもまた言いしれぬ恐怖を感じながら、皆それぞれにその言葉を理解しようとしていました。皆が押し黙って何も言えずにいたところ、広樹(小林喜日~竜哉@ウロボロス)という男の子が、ごくまともな疑問を提示します


要するに自分の体の中身をくれてやるということだろ?どうして俺たちがそんなことをしなければいけないんだ?


これに「そういう風に生まれついているからだとこともなげに答えたのは美和(瑞城さくら)でした。この美和は、何かにつけて恭子への対抗意識を燃やしている少女です。冒頭では、この子が成長して(水川あさみ)、恭子を介護人に指名したことが紹介されていました。友彦や美和は提供する側に回ったけれど、恭子はそれを支える側に選ばれたのですね。


美和は肝臓を提供した後らしく、貧血がひどいと訴えながらも、昔恭子から奪ったあのCDを恭子の目のつくところに置いており、わざと昔の話を恭子から引き出そうとしています。恭子は、それを百も承知しながら、これまたわざとそ知らぬふりをしていました。どうやら美和は、後に恭子から友彦をも奪ったらしいのです。


とそれはまた後日に語るとして話を元に戻しますると、この恵美子の発言を聞いた龍子は早速恵美子に直談判しに行きました。子供たちにあんなことを教えるなんて、臓器提供をするから天使だなんて偽善以外の何物でもない!


が、恵美子から、自分は本当にそう考えていると告げられて、何も言い返せなくなってしまいます。


その頃子供たちは、それぞれの考えを口に出し始めていました。提供って良いことよね?人の命を救うことよね?でも痛いのかな。それで自分が死んじゃうってことはないのかな子どもたちが賢いだけに余計に涙を誘います


そこまではしないに違いないと、大抵の少女たちはそこで思考を止めてしまい、自分にとって都合の悪い真実には蓋をしてしまったのですが、男の子はそうはいきませんでした。最初に疑問を呈した広樹を初め、聖人(石川樹)や友彦は、どうにも納得がいかぬようです。


しかも友彦は、塀の向こうには行けないものかと考え始めます。そもそも、殺人鬼などいるのだろうか?だって先生たちは皆、毎日森を通ってくるのに?


普通なら称賛されるはずのその賢さが、後に悲劇を招いてしまいます


また広樹は、龍子から有名なサッカー選手の話を聞き、それを絵に描いたことで美術の山崎次郎に目を付けられてしまいます。外の世界に興味を持つこと、知識を広げることは「反抗」につながるというのです。が、龍子はその後も子供たちに「夢を与えてしまいます。


サッカー選手になれば世界中どこにだって行けるようになる。提供の前に行っちゃえばいい。未来は変えられる。そんなおかしな未来は変えなくちゃいけないんだよ!


この言葉に勇気をもらった子どもたちは、皆が一堂に介する「展示会」の日を狙って、塀の外への脱出を図りました。広樹と聖人はうまく塀を乗り越えられましたが、友彦だけは梯子が壊れたため行くことができなかったようです。


こうして広樹と聖人は外の世界がどれほど広いかを目にし、やはり龍子の言ったことは本当だったのだと感動しますがこのまま逃げようか?、梯子のことを知って駆けつけて来た恵美子に見つかってしまいます。この時の恵美子の笑みの怖かったこと


外の世界を知った広樹と聖人はすぐに「子どもの提供」に回されてしまったそうです。難病の子どもへの臓器提供です。


恵美子が言うには、この学苑の子どもたちは他の臓器提供者よりも優れている、


知的で従順で自分の置かれた立場に理解がある


ため、ある「特権」が与えられているのだそうです。それは、卒業後、少なくとも3年間は提供を免れるという権利だそうです。それもすべて、彼らの先輩たちが皆、良い介護人、提供者になった実績があるからなのだとか。


それなのにもし子どもたちが皆、龍子の言うような自由で大胆な人間になり、制御が効かなくなって脱走を繰り返すようになったら、その特権が奪われてしまう=彼らの命を縮めることになる、と恵美子は龍子を激しく罵倒します。


これは詭弁でしかありませんが、この言葉からも、この学園の生徒たちは皆、世間からも普通の人間としては認められていない、単なるドナー提供のための動物としか見なされていないことが明らかです


これで龍子はすっかり恐れおののいてしまい、子どもたちに真実を告げることを諦めてしまいましたわたしを離さないでからのメッセージが素晴らしい!。寮母の克枝(山野海)も、薄々感づいてはいても、見ないふり(=思考停止)をしていたようです。


また、第1話で、恭子と友彦が躍る様子に涙していた「マダム」もまた、そう言った「普通の人々」を象徴していました。彼女は、展示会にやってきては、優秀作品を選んでいくそうなのですが、4年連続で選ばれた恭子に対し、またしても選ばれなかった美和のために、恭子たちが直接意見しに行くと、その姿にひどくおののいてしまいます


恭子達4年生の中でも群を抜いて大人びた少女=真美(エマ・バーンズ)は、その様子をして


まるでゴキブリを見たかのよう


だと表現していました。実際ゴキブリには害がないのに、皆から嫌われ、怖れられている。私たちも同じなのよ


この時美和が響子に渡したのが、あのバスケットの中に入っていたゴキブリのおもちゃです。


そしてとどめは「森の殺人鬼」でした。塀を越えて以来姿を消していた広樹と聖人のシューズが、血まみれになって門に引っかかっていたのです。子どもたちは皆、それを噂通りだった、ふたりは塀を越えて森へ行ったから殺人鬼に殺されたと大騒ぎしますが、真美だけはこれを信じませんでした


仕組まれているんだって思わない?森の殺人鬼の話はこうやって創り出されているだけだって


恐ろしくなった恭子は、ただ一人の大人の味方だと信じていた龍子に確かめに行きますが、もはや龍子に真実を告げるだけの勇気はありません。校長の恵美子の言うことが正しいのだと答えるしかありません


それは絶対に本当じゃない。だけどそれが本当だと信じておけ。本当のことがあなたを幸せにするとは限らない


これもまた洗脳~「情報統制」です。さすがにこのドラマを見て頭からそれを信じる人はおらんでしょうが、でももし、信じざるを得ないような状況に置かれたら、そのように洗脳されたら、と戦慄を覚えずにいられません。


実際には「ゴキブリ」扱いされているのに「天使」だと持ち上げられていい気になっていないだろうか?騙されているのに気づかない、または気づいても見て見ぬふりをしてはいないだろうか、思考を止めてはいないだろうか、と、特に福島県民としても思うところが大きいですわたしを離さないでの問題提起は果てしない


さて来週はいよいよ、友彦を巡る美和と恭子の確執が明らかになるようです。提供者となってもまだ恵美子の言葉を信じているかのように無邪気に振る舞う美和と、それをいかにも胡散臭そうに、でも無表情で見つめる恭子が実に対照的でしたが。


わたしを離さないで、は続きも待たれるところであります



上記で配信されているジュリア・ショートリードの歌う「Never Let Me Go」が特に印象的です



良い機会なので原書にトライしてみますか

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