2017/11
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坂元裕二さん脚本の月9、【いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう】(いつ恋)は、7話もまた何とも身につまされる話でした。以下簡単なネタバレのあらすじ感想文です


今回は練があれほど変わってしまった理由が明かされました。あの震災の後、練の祖父が亡くなったことが最も大きな原因だったそうです。当時やはり実家に戻っていた佐引が、震災の年の秋頃には入院していたという健二に会いに行くと、健二はすっかり人が変わったようになっていたのだとか


ずっと苦労して農業一筋に生きてきた80歳の老人が、怒りと憎しみだけの人になっていたそうです。その健二が吐き出した罵りと恨みを一手に引き受けてしまったのが、ほかならぬ練だったのだそうです。その頃健二には、練が誰なのかも分かっていなかったそうです


この盗人が!俺の畑を返せ、山を返せ!お前のせいだ、死んじまえ!!


練はこの言葉を聞き流すことができず、全て自分のせいだと受け止めていたそうです。


それから健二は一度も練を思い出すことなく、最後まで恨みを抱きながら亡くなってしまったため、練もその死から立ち直ることができず、あのような荒んだ生活を選ぶしかなかったのだというのが、佐引の明かした真相でした。


おそらくこの話は、震災そのものの被害ではなく、原発事故の影響の話をしているものと察せられますが、実際、同じ福島県内でも会津への被害はほとんどなかったので、あくまでも風評被害の話なのかもしれません。もしくは、会津=福島ということで、原発事故の被害を受けた県民の苦悩を描いてくださったのかもしれません。


もし後者だとしたら、この健二のような話は実際どこでも聞かれた話であって、決して誇張ではなかったというのが実態です。私事で恐縮ですが、わが家は農家ではありませんが、農家をしていたやはり80近かった大伯父は結局農家を辞めざるを得なくなり、そのショックで寝たきりになって、つい最近亡くなったばかりです。


体に優しく美味しい野菜、桃やリンゴを作るために、それこそ何十年もかけてふかふかの豊かな土を作ってきたその「土」が放射能に侵されてしまったのですから、その嘆きや怒りは生半可な物ではありません。化学肥料を使って痩せた土地は逆に、放射能の影響が少なくて済んだというのが、また何とも皮肉な話です。


こういう話をすると、いつまでも被害者ぶって、などというご批判もたくさん頂くのですが、別に「ぶって」いるわけじゃなくて、実際にある話なのですよ。だから、ドラマを見た時はすぐに亡き大伯父の姿が健二にだぶってしまったほどです


が、音がそんな辛さを少しだけぬぐい取ってくれました


佐引から事情を聴いた音は、再度練に会いに行き、そこで練のもどかしさや嘆きを一心に受け止めようとします。サスケや静恵のことを話し、健二はきっと練のことを大好きで、感謝していたに違いないと慰めました


会ったこともないくせに、事情も知らないくせに、勝手なことを言うな!


練は、棚の上に置いていた段ボールから、健二が亡くなった時に来ていたというパジャマを取り出しました。そこには失禁したらしい染みがべっとりついており、練は、健二は汚い駅のトイレで亡くなっていたのだと言い放ちます。大好きだった祖父が、誰もいないところで、冷たく汚いトイレの床に倒れて亡くなっていたと聞いた練のショックが伝わってきますいつ恋には原発事故の犠牲が描かれています


音は何も言えず、そっとそのパジャマを手に取って家に持ち帰ったようです。丁寧に染みを落として洗った後は、きれいにアイロンもかけました。そうすることで健二が生き返る訳ではありませんが、この優しさが何とも身に沁みてうれしいですね


その上音は、そのパジャマのズボンのポケットにあったたくさんのレシートにも目を止めました。するとそこには、健二が生前買ったらしいあんパンや牛乳、野菜の種、そして酒とそのつまみなどが記されていたそうです。


着古してはいても見違えるように美しくなったパジャマを受け取り、レシートに残っていた商品について聞かされた練の目に輝きが戻ってきます。健二は、大好きだったあんぱんだけではなく、時には蒸しパンや蒸し栗パンなどを購入していたというのです。しかも1日に2度同じ品(やっぱりあんぱん)を買ったらしいことも判明しました。


おじいちゃん、憎んだり恨んだりばかりではなかったんだと思います。今日食べたあんぱん、美味しかったからもう1つ買おうって、昨日は蒸しパンだったから、今日は蒸し栗パンを食べてみようって


すると練は、健二が酒を2本買ったことを受けて、健二が畑に種をまいたに違いないと言いだしました。健二は酒はいつも1本しか飲まないそうで、2本買うのは、種まきを終えた畑に1本飲ませるために買うのだそうです


音が言うように、健二は決して恨みだけの人生を送っていた訳ではなかったのですね。大好きなあんぱんを食べ、牛乳を飲み、野菜の種をまいてお酒まで楽しんでいたのです。確かにささやかな楽しみだけど、祖父にもまだそんな楽しみがあったのだと思うだけで、どんなに心が癒されたことでしょうか悲惨なだけの人生じゃなかった(;O;)


それ以外でも練は、昔の練に戻りつつありました。会社で仕事を斡旋した青年が置き忘れていった漫画の中に家族写真があったのを見つけた練は、次にその青年を見かけると、その写真を返そうとします。その青年はいつも会社に石を投げていた人物でした。


練の姿を見て逃げていったその青年にようやく追いついたというのに、その青年は練を石段から突き飛ばしてしまいます。それでも練は、その青年に写真を返し、人に見られる前に早く行け、と彼を逃がしてくれました。


また、道でなかなか車が進まなかったため、車を降りて様子を見に言ったところ、年老いた男性が車椅子を進められず立ち往生していたことが判明します。最初はためらった練ですが、やはりその車椅子を押しにいくと、その老人が何度も何度も礼を言って去っていきました


そしてある日のこと、いつものように仕事に困っていた青年を車に乗せ、職場まで連れて行こうとした時、その青年が、得意げに実家の母親に電話をしていたのを聞きました。俺、仕事が見つかったから田舎には帰らない。その「仕事」はなんと時給300円なのだそうです


降りろ!そして早く実家に帰れ!!


練はこうして今の仕事を辞めることになりました。自分が辛い目に遭ったからと言って、同じように弱い立場にある人を苦しめていいはずがないということが、ようやく身に沁みて分かったのですね。というよりあれかな、練は自分を貶めることで祖父の恨みをその身に受け続けようとしていたのでしょうか


でも今度は、祖父には示したくても示せなかったその優しさを、他の人に向けることが、祖父への何よりの供養になると分かったに違いありません。


さて一方の音は、朝陽にプロポーズされていましたが、これはかなり難しそうです。朝陽もまた、以前の自分を見失い、父の言いなりになって弱者を切り捨てる側に立ち、その辛さを、音を得ることで埋めようとしているのです


自分と結婚すればよい家に住めて辛い仕事もしなくてよいと語る朝陽に、音は違和感を抱かずにいられません。音にとって今のアパートは自分だけの城であり、仕事もやりがいのあるものだからです


いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまうというタイトルからして、音と練は結ばれないような気がしていたのですが、この先はいったいどうなるのでしょうか。以前も申し上げたように、たとえどんな形であれ、彼らが幸せになってくれさえすればそれで大満足ですが


いつ恋もいよいよ終盤ですね。続きもとっても楽しみですいつ恋が楽しみ(^◇^)




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