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2017/09
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刑事フォイル(Foyle's War)
 ミステリー・リーガル・アクション・サスペンス

刑事フォイル(Foyle's war)あらすじと感想 第35話 壊れた心(前編)

刑事フォイルFoyle's War)のあらすじと登場人物はこちらからお探しいただけます: 刑事フォイル(Foyle's War)あらすじと登場人物一覧


刑事フォイルFoyle's war】の35話は「壊れた心~Broken Souls」(前編)です。


ここ数回はミステリーに走り過ぎ=ちょいと詰め込み過ぎ&ちと強引な感じが否めませんでしたが、今回はなかなかしっとりとした味わい深いエピソードでございましたね。一体この戦争でどれほど多くの人の体と心が壊れてしまったのか、想像するだけでこちらも胸が痛みます刑事フォイルのネタバレ行きますよ~( `ー´)ノ


さてその戦争もいよいよ終わりに近づいてきたようです。以下ネタバレのあらすじです今日はちょっと長めでござる


時は1944年の10月。あるひとりの復員兵が5年ぶりに故郷のヘイスティングズに戻ってきました。男の名前はフレッド・ドーソン(Joseph Mawle)。フレッドはダンケルクに行って2日目で捕虜となって以来ずっと囚われの身だったのを、ようやく逃げ出してきたのだそうです。その脚は凍傷がひどいらしく、引きずらずには歩けないほどでした。


久しぶりに見る懐かしい風景、そして我が家はほとんど変わっていなかったようで、愛犬のビリーは主人の足音を聞きつけていち早く駆けつけてきます。フレッドが自宅のドアを開けると、そこにはこれもきっと変わることなく妻ローズ(Natasha Little)との写真が飾ってあり、コンロでは温かいシチューでも煮込んでいたのか、鍋がかかっていました


が、フレッドが窓から外を見やると、ローズの側に見慣れない男と幼い子供がいるではありませんか。フレッドはつい語気を荒げずにいられません。お前は誰だ?


夫との5年ぶりの再会を、ローズは戸惑いながらも喜んでいたようですのにね


男手を失った上、幼いダニエル(Louis Nummy)を女手一つで育てなければならなくなったローズのもとには、捕虜収容所にいるドイツ人のヨハン(Jonathan Forbes)が派遣されていたのだそうです。


男女のことですからふたりの間に絶対に何もなかったとは言い切れませんが、少なくとも夫のフレッドが帰ってきたら泡と消える関係、おそらくは親しい友人関係に過ぎなかったはず~ヨハンはローズやダニエルのためにフレッドの帰還を心から喜んでいたようでしたのに


ローズもまた~彼女はサムの友人だったらしく~早速サムに夫の帰還を知らせ、ふたりでゆっくり夕食を食べたいからドレスを貸してほしいと頼みに行ったほどなのです


そこでの会話で、サムは以前付き合っていたアメリカ野郎(Yank chap)がフランス女性に心変わりしたらしいことを仄めかしていましたが、それって以前登場したジョー・ファルネッティ(cf: 「侵略~2526」)のことでしょうかね。それとも他にもいたんかな


せっかくローズがサムから借りたドレスをまとい、口紅の代わりに何か(赤かぶ?)の赤い汁を付けて支度をしたというのに、フレッドは、これまたせっかく奮発して用意したに違いない桃の焼き菓子(peach cobbler)も食べることなく、食事を吐いてしまいます。ずっと粗末な食事ばかりしてきたので、胃が受け付けなかったようです


ローズは、夫が変わったのはすっかりやせ細った外見だけではないと痛感し、不安に駆られてしまいますが、それでも何とか明るく振る舞っていたのに、フレッドはまたしても嫉妬にかられ、ローズを苛んでしまいます


ローズは仕方なくヨハンに辞めてもらうことにしました。フレッドのために編んでいたセーターを、もうサイズが合わないからとヨハンに贈って別れのハグをしたところをフレッドに目撃されたローズは、またしてもフレッドを怒らせてしまいます。


He's had you, hasn't he? He's been in my bed and my wife.
あいつと俺のベッドで寝たんだろう


貞操を疑われたローズはついに我慢の限界に達し、ダニエルを連れてサムの家に身を寄せてしまいました。


一方のヨハンは、いつも送迎をしていたアーニー・ポンド(Roger Sloman)に連れられて収容所へ戻りましたが、その後どうやら脱走してしまったようです。ヨハンも、自分で語っていたように、フレッド同様人生を諦めて戦争へ行き、友を失い、たくさんの悲しい出来事を目にした挙句、敵国に囚われているただの兵士なのです。


I went to the war, like you. Gave up my life. Lost my friends. Saw bad things. Got locked up. You see, we are not so different. Just soldiers.


何ともやり切れません可哀想なヨハン


また今回は、フォイルのチェスの師匠だというユダヤ人医師のジョセフ・ノヴァク(Nicholas Woodeson)も登場しました。彼もまた戦争のために家族と離れ離れになり、たった一人イギリスに取り残されたのだそうです。


ノヴァクは戦争で精神を病んだ兵士のために設置された病院(診療所)で働いていました。その病院は元、Sir.ジョン・サックヴィル(Graham Crowden)という貴族の邸だったそうですが、接収されて病院となったため、Sir.ジョンは妻のレディ・ミュリエル・サックヴィル(Phyllida Law)とともに丘の上のコテージに引っ越したそうです。


その病院で、ジュリアン・ワース(Oliver Kieran-Jones)というこちらもドクターが何者かに殺害されるという事件が起きました。ワースは皆の嫌われ者だったようですが、もうじきケンブリッジ大学への栄転が決まっていたのだそうです。殺害現場と思われる彼の部屋は、何かを物色したかのようにひどく荒らされていました


ワースが栄転する決め手となったのは「戦争トラウマの症例」を扱った論文だったそうですが、その症例、患者はワース自身が治療したのではなく、ノヴァクの患者だったようです。論文を見てこれに気づいたノヴァクは、目の前にフォイルという刑事がいることも忘れ、

I'll kill him!
殺してやる

と叫んで飛び出しました。ワースが殺されたのはその後ですが、(予告によると)フォイルはノヴァクが犯人だとは考えていないようです


そのノヴァクは、ワースが遺体で発見されたその日に自宅で自殺を図っています。ノヴァクとすれ違ったサムから、彼の顔色がひどく青かったと聞いたフォイルが、ポールとともにノヴァクの自宅に駆けつけて何とか事なきを得ましたが、ノヴァクはその時

Werth. What he said.
ワース。彼がそう言った

と語ったそうです


おそらくこれは前回と同じで、「Werth」「he」が同一人物かどうか、が問題ですよね。つまりは「ワースがそう言った」なのか、彼が「ワースだ」と言ったのか。おそらくは後者だと思われまするが


そしてこの「he」は、ノヴァクの患者で、ワースの遺体が発見された日に転院していったピーター・フェルプス(Alexander Gilmour)かもしれません妄想全開モード突入です♪。ピーターの病状はかなり悪化しており、ちょうど他人に危害を加えるかもしれないと心配していた矢先だったことから、ノヴァクはピーターの発言(=ワースだ!)からワースを殺したのはピーターだと思い込み、彼を拘束できる病院に転院させたのかもしれません。(注: あくまでも妄想です


そのピーターは転院先の病院で、フォイルの「何を見たのか」という質問に答えて「血を見た」と語っていました。あの様子を見る限りでは、もしピーターがワースを殺したとしても彼に責任能力があるとは思えませんし、ピーターはあくまでも「血を流して倒れていたワースの遺体」を見ただけで殺してはいないのかもしれません


何せワース殺害に関しては、もうひとり怪しい人物がいます。病院の所長をしているイアン・キャンベル(Duncan Bell)です。キャンベルは、ワースと何か約束をしたのに守ってもらえなかったと憤慨していました。またこのキャンベルは、ピーターの妻のジョイ(Sally Leonard)を秘書に雇ったそうですが、もしかしたら男女の関係にあるのかもしれない~とはポールの妄想、否、推理です


一方、フォイルがノヴァクの自殺に気づいたのは、家の中からショパンが聞こえてきたからです。ピアニストだった妻と別れてからはショパンを聞く気がしなくなった、と語っていたノヴァクがショパンを聞くからにはただ事ではない=死のうとしているのではないか?と推理したのですよね


そんなノヴァクが、いくらワースを憎んだからと言って、安易に刺し殺すとは思えません。ノヴァクが自殺を図ろうとしたのはワースを殺した罪悪感からではなく、家に帰る直前に聞いていたラジオが原因のような気がします顔色が変わりましたからね( `ー´)ノ


あそこで、生き別れた妻や娘がいるマイダネク収容所に関する情報が流れた~彼らの生存が絶望的となったと悟ったからではないのでしょうか。マイダネク収容所には、アウシュヴィッツ同様ガス室があったそうですからね。ま、これもまた妄想にすぎませんが


それ以外では、Sirジョンを訪ねてロンドンからトミー・クルックス(Danny Worters)という男の子がヘイスティングズにやってきています。トミーは以前Sirジョンの家に疎開していたそうで、ロンドンに戻った後父親のモリス(Jesse Birdsall)と喧嘩をして舞い戻ってきたのだそうです。この少年は戦死公報を届ける仕事をしていたらしく、遺族の悲しみと時には怒りも受け止めねばならず、ひどく傷ついていたようです


ヘイスティングズ署にも問い合わせがあったため、忙しい二人に代わってサムが、おじの知り合いだと言うSirジョンの家を訪れて事情聴取を行いましたが、貴族とは言え今や二人きりで寂しい生活を送っていたSirジョン夫婦はトミーが来た事を喜んでいたため、これをひたすら隠していました。これはその後やってきたモリスに対しても同様です。


でもフォイルは、トミーと話したノヴァクから、トミーがSirジョンの家にいると知らされています


これは余談になりますが、Sirジョンが妻を呼ぶ「ママー」という呼び方がいかにも貴族的な感じがして、思わずダウントンアビーを思い出してしまいました。あの時代からたった20年かそこらしか経っていないのですものね。例えてみるなら、年を取ったロバートが小さなコテージでコーラと二人暮らしをしている~パズルに夢中になって肉を焦がしたロバートに、怒ったコーラが

Well, it'll have to be turnip on toast. I've nothing else妄想が止らんvv
(好意で分けてもらった卵が嫌なら)トーストにカブを乗せて食べるしかない

と小言を言っているようなものなのです


と、ますます妄想がひどくなったところで今日は止めておきまする。あ、ヘイスティングズ署が移転になるらしいことも付け加えておかねば


最近は早朝にしかも1.5倍速で見なければならなかったためどうしてもあわただしかったのですが、来週からはもう少しゆっくり時間が取れそう(=妄想の時間が取れそう?)です。とはいえ、おっちょこちょいは直りませんけどね~少なくとも疑問点を残してレビューを書く、なあんてことはしなくて済みそうでござりまするよ


刑事フォイルは続きを見るのがますます楽しみでござりまするね刑事フォイルが面白い(^^)/

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みんな可哀想
「ワースが言ったんだ」・・この謎は???

みんな可哀想・・が印象です。ノバクもトミーもヨハンもフレッドもローズも・・・
ノバクのご家族も・・・救われてほしいと願います。
戦争の痛ましさが心に突き刺さります。ただの謎解きではない情感あふれる人々の心の機微を見せてくれるのがいいですね、このドラマ・・。

ところでフォイルはいつも同じコート、これも戦時中だからなのかな。(^_-)
「お約束」では?(^_-)
ジジさん、いつもご利用ありがとうございます^^。

そうそう、おっしゃる通り、
このドラマがそんじょそこらのミステリーと違うのは、
人間ドラマとのバランスの良さにあるのですよね~。

謎解きが面白くても他がおろそかでは物足りないし、
でもその逆はもっと物足りない(爆。

刑事フォイルのおかげですっかり贅沢になりました(笑。

フォイルのコートがいつも同じなのは戦時中だからではなく
刑事ドラマの「お約束」ではないでしょうかね♬。

アメリカはコロンボ、イギリスはフォイル?

ジョークです(^_-)。こん
No title
 深いですね。みんなが戦争の傷を抱え、やるせないです。
 後編では、一人でも、二人でも救われる人がでて来ることを
祈ります。
 それにしてもコンさん、これを1.5倍速は、ないですよ。
 後編は紅茶でも飲みながら、ゆったりと見ることができればいいですね。
勝利の足音が…
いつも解説を楽しく読んでいます。
フォイルは1回見ただけでは、理解できません。録画しておき、次週の「後編」までに復習するわけですが、韓ドラさんの解説をチェックするようになって、録画を見るより深く理解できるようになりました。ありがとうございます。

刑事フォイルの魅力は、みなさんが指摘するとおりですが、私は、英国がドイツとの苦しい戦いを経て、勝利に向けて徐々に世の中が変わっていくところ、つまり日常を取り戻すところを見るのがとても興味があります。

今回は、レストランでチェスをするシーンがありました。前の回には、教会で聖歌隊の練習がありました。教会の鐘が鳴るシーンもあり、少しずつ平穏な生活が戻ってきているところを、さりげなく表現していました。

その頃の日本の状況を考えれば、雲泥の差ですね。

また、敵国ドイツ人の描き方にも興味があります。今回の捕虜兵ヨハンや、「50隻の軍艦」の回のドイツ人スパイも、敵国人イコール極悪非道といった単純な構図ではない描き方をしています。そんなところに、制作者の真骨頂が出ているような気がします。


ありがとうございます♪
koshiojiさん、
いつも丁寧にお読みくださいましてありがとうございます♪

そうですよね~ものすご~く集中するのでかなり疲れます。

なかなか時間が取れなくて苦肉の策だったのですけれど、
さすがに見落としはいかんと考えを改めました(苦笑。

来週からは、レビューは火曜になっても良い覚悟で
ゆっくり見ようと思います。ありがとうございます。

本当に後編には救いがあるとよいですね~。こん
「賭け」のシーンもありましたね(^_-)
taniさん、
いつもブログをご利用いただきましてありがとうございます。

そうそう、
ブルックが楽しそうに賭けに興じていたシーンもいかにも象徴的でした。

今回のヨハンの台詞は良かったですよね。
敵も味方もない~双方ともに戦争で傷ついた者同士なのだと。

ただ当時は、前回撃たれて亡くなった警視正の妻や、
今回のフレッドや家出少年のような考えが大多数を占めていたはず。

やはり~来週も悲しい展開を妄想せずにいられませんvv。
それがまたこの刑事フォイルの奥深さですね。こん

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