師任堂(サイムダン)最終回 あらすじと感想 今も夢の中に
イ・ヨンエさん主演のドラマ、【師任堂】(サイムダン)もいよいよ最終回を迎えました。これがまたラストに相応しく、より一層美しい映像と台詞がちりばめられていましたね
。
いつもは録画した映像をCMを飛ばしながら見ているのですが、この最終回はCMが出てくる一瞬さえ鬱陶しくなってしまい、すべてのCMを消した上で、もう一度見直してしまいました
。この録画は当分消せそうにありません。
では以下、師任堂(サイムダン)最終回「今も夢の中に」のネタバレ感想文です。
サイムダンの病は思いのほか深刻だったようです。
まずサイムダンはジギュンとその弟ジソン(チェ・スンフン)をフィウムダンの下へ送りだしました。食堂で働いていたフィウムダンは子どもたちとの再会を心から喜んでいたようです。
次にサイムダンはウォンスに食事を用意し、これまでの態度を謝罪します。あなたも思えば気の毒な方だったのかもしれない。子供たちにとって素晴らしい父親だったあなたには感謝している。
サイムダンとギョムを救うために選ばれた「できるだけ目立たない平凡な男」がウォンスだったのですものね。考えてみれば確かにひどい話ですが
、そうでもなければウォンスがサイムダンのような優れた女性を妻に持てるはずもありません
。
ウォンスが涙をぽろぽろ流して食べたその食事が、サイムダン最後の手料理となりました。
その後サイムダンは子どもたちを連れて海岸へと出かけていきます。そこでサイムダンは子どもたちに、ウォンスのことを理解してやってほしい、あなたたちにとってはとても良き父親だったことを思い出してほしいと伝えました。ここがまたサイムダンの素晴らしいところですよね。
そこへウォンスがやってくると、子どもたちはようやく屈託が取れたかのように安心して父のもとに駈け寄りました。アボジっ!!
サイムダンはその光景を目にして笑みを浮かべながら、ひとり、彼らに背を向けて歩き出しました。その手には、子どもたちから贈られたナデシコの花を握っていたそうです。
そしてサイムダンは帰らぬ人となりました。過去より将来が明るいものだと教えてくれた母に感謝したメチャンから、私たちを置いてどこにも行くなと言われていたのに、ずっとそばにいると約束したのに、その約束が果たされることはなかったのです
。
子どもたちのために生きることを選んだサイムダンでしたが、その決意はサイムダンの身体にとって大きな負担となったに違いありません。もしくは、サイムダン(の魂)が愛するギョムの下へ行くにはもうその肉体が滅ぶしか他に道がなかったのかもしれません。もちろんサイムダンが望んで死を選んだ訳ではないでしょうが、心が、身体が、もはや耐えられなかったのだと思います。
それに、子どもたちが立派に成長してホッとしたことも彼女の旅立ちを後押ししてくれたのでしょうし、楊柳紙所の人々が安心して「夢」を抱いて生き生きと暮らせるようになったことも大きかったことでしょう。
これでようやく自分も「夢」の中に飛び込んでいける。
あの笑顔にはそんな安堵が込められていたように思えてなりません。
一方のギョムはイタリアトスカーナで、一足先にサイムダンとの思い出の中で暮らしていました。サイムダンが、どこであろうとともにいると言ってくれた言葉が支えになっていたそうです。
今、私が見ている風景をそなたも見ているだろう。異国でもそなたに似た花が咲く。そなたの指先のように風がそよぐ。その風に耳を澄ませばそなたの声が聞こえるようだ。今確かに感じている。私の側に、そして胸の真ん中にそなたが息づいている。
そなたが私のいる場所であり、私の夢なのだ。
甘い真昼の夢のようにふたりの時は流れたが、まだ私は夢の中だ。故に思う。「月の昼寝」(Siesta De Luna)~そなたと私の夢はここに永遠に刻まれる。
ギョムは、金剛山でサイムダンが描いた「小さなふたり」にインスピレーションを得て、以前ジユンが訪ねた「Siesta De Luna
」の縮小模型を彫っていたようです。それがあの建造物となったのですね~きっと
。
ギョムとサイムダンがイタリアで過ごす光景もまた美しかった。サイムダン自身の美しさもさることながら、ドラマの後半を通して見せてくれたあの韓服、チマとチョゴリの絶妙な色合いも本当に素晴らしくていつもため息をついていました
。
その後「その時」がやってきます。夢の中で生きていたはずのギョムにも、サイムダンの死は感じられたらしい~ある朝目覚めた際、血のようなワインが「寿進房日記」にこぼれていたのがその暗示だったようです。
それからギョムが狂ったように、愛する人が見せてくれたあらゆる表情を思い出しながら描きあげたのがあの「美人画」だったのだそう。これを仕上げたギョムの絶叫がまた何とも切なくて胸を打ちました。このシーンを見るのは二度めですが、最初の頃とは思い入れがもう全く違いました
。
一方の現代は順風満帆だったようです。生活のために仕方なくセールスレディとなったジョンヒの売っていた化粧品は「サイムダン化粧品」という名前だそうで
、ジョンヒはこの度トップセールスレディとして表彰されたそうです
。
またヘジョンはすっかり息の合ったコンビ?となったサンヒョンとその後も活動していたようです。そのほれ込みよう?は夫もジェラシーを感じるほどで??
そしてジユンは家族で師任堂の博物館を訪れていました。以前ウンスが祖父(チェ・ヨンミン)とナデシコのブレスレットを買った場所です。
ちなみにそのブレスレットは、サイムダンからメチャンに「縁の贈り物」として譲られています。この周辺には「申師任堂・思母詩(母を思う詩)の碑」もあるそうで、この母への感情もジユンとサイムダンに共通していましたね。
気になっていたギョムとサイムダンの合作の山水画(金剛山図)もついに発見されました。作者は不明だがアン・ギョンに劣らぬ傑作だと大絶賛されていたようです。その絵には、あの「小さなふたり」と「目と翼を持つ比翼鳥」の完成した印が押されていたそうです
。
またジユンは鑑定家として精力的に働いているようでした。これは明確にはされませんでしたが、もしかしたらジユンはRADEのスタッフになったのかもしれませんね
。
再びボローニャに向った飛行機の中では、朝鮮時代のイ・フ(ユン・ジュンソン)に遭遇しています。フもまたコッチョン同様「美しい」としか言えないのがまた可笑しかった
。
そしてトスカーナで、ジユンはついに「RADEのボス」に遭遇しました。というよりボスの出したトスカーナの絵葉書がジユンを導いたようです:
彼女を再び魂宿る場所へ
もちろんボスは期待通りのソン・スンホンさんでしたし、そこには韓服を着たギョムやサイムダンも姿を現しました。
自身が写真家でもあるらしいボスはさすがにシャッターチャンスを逃さずに、こちらを振り返ったジユンを撮影しています。あの表情もまたギョムの描いた美人画に匹敵するほど美しかった。
そしてラスト~ギョムとサイムダンがどこまでも続く並木道を歩いていた光景はこの先ずっと心に残るに違いありません。
メインキャストのみならず、脇役の面々も朝鮮と現代で二役を演じられたのも楽しい演出でした。昨日のレビューにこっそり書き加えた(笑)チェ・チョロさん(チヒョン)とパク・ジョンハクさん(内禁衛将)の他には、ムン助手(キム・ホンギョ)も楊柳紙所にいたようです。他にもこれまでに見落としたキャストがいたら是非教えてくださいね
~そのうちまた登場人物リストも作りたいと企んでいますので
。
また最後になりましたが、毎回足をお運びくださり、長々と暑苦しいあらすじをお読みくださいました皆々様には深く感謝申し上げます。Twitterや拍手でいつも気にかけてくださいました皆さまにもいつも感謝しておりました。なかなかお話しすることができずに申し訳ありません
。是非またこのような素敵なドラマをご一緒できますよう心から願っておりまする。本当にありがとうございました
。
師任堂(サイムダン) 、色の日記 (上)/師任堂(サイムダン) 、色の日記(下)
小説で読むのも悪くなさそう
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