精霊の守り人 最終章 あらすじと感想 第3話 ルイシャ贈り
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【精霊の守り人3~最終章】は回を重ねるごとにスケールが壮大になっていきますね。今週の3話もめっちゃワクワクさせられました
。以下ネタバレのあらすじです
。
ユーカの診療所にやってきたバルサはついにユーカに再会しました。バルサが死んだと思い込んでいたユーカはなかなか信じてくれませんでしたが、バルサが幼い頃木に上って骨を折ったことを話すとようやくバルサを信じてくれます。
まさか生きていたなんて!?
ユーカの話によると、バルサは「堀り抜きの井戸に落ち、地下の水流に流されて死亡」したことになっていたそうです。自宅にバルサがおらず、その人形だけが残されていたのを見たカルナが、ジグロが約束を果たしてくれたと信じて嘘をついたのだと思われます。死んだことにすればその命を狙われずに済むからです。
そのカルナは「盗賊に襲われて死んだ」ことにされましたが、実際にはログサムの部下に殺されたというのはバルサの言葉通りでしょう。
ユーカはバルサが生きていたことを喜ぶ一方、「裏切り者」のジグロに育てられたことへの怒りを隠せませんでした。ジグロは例の「金の輪」を9個盗んで逃げたことにされたそうです。
あの金の輪は本来「王の槍」に選ばれた者がその短槍につけるものだそうですが、常時携帯を許されるのはその中でも最強の武人だけなのだそうです。つまりはジグロですわね。
残りの8個は王宮の中に保管され、以前ログサムが語っていたように、王の即位式の際、「王の槍」がそれぞれの短槍にこれを付けて、王を王と認めるのだそうです。
もちろんジグロが持っていたのは自分のものだけだったのに、ログサムはジグロが反旗を翻して9個すべてを持ち去った=ログサムを王と認めようとしなかった、とでっち上げたらしい。
ログサムが王子の頃から武術指南役だったジグロは昔、もしログサムが王座に就いたらこの国は大変なことになると憂いていたそうで、ユーカはそれでログサムの話を信じてしまったのだそう。
ルイシャを手に自分を訪ねてきたジグロの決意を思うとユーカもどんなにか辛かったでしょうね。自分のせいでユーカが独身を貫いたのかと眉を曇らせたバルサにユーカは、起きてしまった過去は変えられない、今はジグロがバルサを助けてくれたことに感謝している、と語りました
。
さすがにジグロが「強い人」と称しただけのことはありますね。バルサとユーカが似ているのは顔だけではないようです。ジグロも、それでより一層バルサと暮らせて幸せだったのかもしれません。
バルサもまた、ジグロにはバルサを育てるよりも他になすべきことがたくさんあった、ジグロは誰よりもカンバル王国を守りたかったはずだと察し、そのジグロの遺志を継ごうと決意を新たにします。
そこへヨンサ氏族の長老、ラルーグ(武田鉄也)がやってきました。ラルーグは以前ジグロと同じ「王の槍」でしたが、息子のタグルにその座を譲ったのだそう。そのタグルは数年前にジグロを殺しにやってきて返り討ちに遭ったらしい。
バルサが、王の槍と戦うのはジグロにとってとても辛いことだったとタグルの死を伝えると、ラルーグはいかにも武人らしくあっさりと事情を理解してくれました。(ジグロが裏切るなど)何かあるとは思っていたが。
ここでバルサは「槍舞い」についてラルーグに尋ねました。ジグロがカグロと戦った時、戦っているというより「舞っているように」見えたとバルサが感想を漏らすと、あれは「槍舞い」と呼ばれるものだとジグロが教えてくれたのだそうです。それは「儀式」で必要な舞で、誰よりも強い武人がこれを務める「舞手」となる、ジグロはその力をカグロに授けたと語ったのだとか。
ジグロはそれ以上は何も語らなかったらしく、バルサもジグロの心情を思って詳しく聞くことができなかったようです。ラルーグは、それは「ルイシャ贈りの儀式」と呼ばれるものだと教えてくれました。
カンバル王国では、数十年に一度、山の王が民に「ルイシャ」を贈ることになっているのだそうです。資源の乏しいカンバル王国はこのルイシャを他国に売って穀物を得、生きながらえてきたのだそう。
その時が来ると、王城の裏の洞窟の岩の扉が開き、中から笛の音のような風が吹く。その知らせを聞いたら、次の新月までににこちらも贈り物を用意して洞窟へ向かわねばならぬ。王は9人の王の槍を連れて山の底へ向かい、王の槍はそこで山の王の守り人で闇の守り人と呼ばれている「ヒョウル」と戦わねばならない。山の王は、そのヒョウルと最後まで戦い抜いた最強の武人にルイシャを贈ってくれる。
その際、ヒョウルとは互角の力で息を合わせ、舞を舞うかの如く美しく戦う力がなければならない。その儀式を「槍舞い」と呼ぶ。
ジグロは16歳で槍舞いをし、ヒョウルに勝ったそうで、それ以来この儀式は行われていないのだそう。ジグロがカグロに伝授したのはこの「槍舞い」だったのですね。
もしかしたら、かつてジグロがユーカに贈ったルイシャは、この時手にした「英雄の証」だったのかもしれません
。
そこへ今度はカグロとカームがやってきます。ログサムの命により、バルサとチャグムを捕まえに来たのです。
バルサはチャグムをラルーグに託して逃がし、自分はカグロとともにログサムに会いに行くことにしました。
ラルーグがチャグムをトトのもとへ連れていくと、トトはチャグムがかつて精霊の卵を抱いたことをすぐに見抜きました。そして、ナユグの水が山の近くまで迫ってきた、もうじき自分達も山では暮らせなくなるかもしれないと語ります。ナユグの水は温かいため、山に積もった雪が解けて大きな雪崩が起きるからです。
あちらが変わればこちらも変わる。
それは、弟の代わりに戦に行ったタンダも感じていたようです。タンダは、新ヨゴ国軍の最前線となっている新ヨゴ国のタラノ平野で働かされていました。そこでタンダは自分同様、普通の人間とは違った能力=ナユグを見る力のある民兵、コチャ(とまん)と出会います。コチャが言うには、もうすぐ何もかも消えてなくなってしまうそうです。
アスラが予言していたように何か恐ろしい事態が迫っているのは間違いないようです。タルシュ帝国との戦いがすべてを滅亡に導くのか、それとも他の大いなる力によって滅ぼされてしまうのか
。
この「前触れ」を感じていたのはログサムの息子のラダール(中川晃教)も同様でした。ラダールは、カグロの背中に何者かが取り付いていることに気づき、今度の儀式は不吉だと訴えています。あのどす黒い色からして、あれは決してジグロではありませんよね~。
さて肝心のバルサはログサムに会っても何とか平静を保ち、チャグムの願いを伝えようとしました。が、ログサムは、チャグムを見つけたら殺してその首をタルシュ帝国に送ると言い放ち、おまえはわしが憎いのだろう?と挑発します。
カグロは裏切り者のジグロを倒し、盗まれたすべての金の輪を取り戻してこの国の英雄となった。そこでそなたに尋ねたい。カグロがジグロを討ったというのは事実か?
山の王からの呼びかけがあったことからも、ログサムはここでバルサの実力を見極めようとしているのでしょうね~きっと。カグロではジグロに劣るだろうから、山の王に認められるのは難しい。しかもログサムはヒョウルのみならず、その山の王をも倒そうとしているのですからね。
いやいや実に盛り上がってまいりましたね。バルサは当然カグロにもログサムにも負けんでしょうが
、前線にいるタンダは心配ですよね
。タンダは、必ず生きて戻ってくる~バルサをひとりになどしない
~とトロガイに約束はしていましたが。
そのトロガイの特殊メイクもより一層磨きがかかって(?)、今度こそ高島さんではないのではないかと思ったほどでしたが、声は同じですし、出演者も変わってはいないようです
。バルサと言いこのトロガイと言い、はるかちゃんも高島さんも女優人生の転機ともいえる役への挑戦には本当に頭が下がります
。
さ~て来週はいよいよバルサがブチ切れるようです。「精霊の守り人最終章」は続きを見るのが待ち遠しいです
。
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この放送が終わったらゼッタイ読破したい!
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