2018/11
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フェイクニュース(前後編)を見終わって ネタバレと感想

北川景子さん主演のNHK土曜ドラマ、【フェイクニュース】の前後編を見終わりました。古くは「空飛ぶ広報室」、「逃げ恥」や「けもなれ」(=獣になれない私たち)で有名な野木亜紀子さんの脚本と言うことで実は秘かに楽しみにしていました


が、前編を見終わった時、あまりにも無責任なネット社会にウンザリしすぎてとてもあらすじや感想を書く気にはなれませんでした。それでもそこで止めてしまうのはどうにももったいなく思えて後編も視聴したところ、なんとか光が見えたことで筆を執る気になった次第です


おばさんが先週ウンザリした良くも悪くも「安易なネット社会とその中で生きる我々への辛辣な警鐘という点でいうと大変有意義なドラマだったと存じます


ネットで流されている誹謗中傷が現実社会に場所を移せば、それは間違いなく戦争になる


筆者の意図がひしひしと伝わってきました。このドラマの正式なタイトル「フェイクニュース あるいはどこか遠くの戦争の話」は決して遠くの戦争の話などではなかったということです


ドラマ自体は野木さんらしくエンターテインメントの要素がかなり強かったですが、ここではあらすじだけでまとめさせていただきまする


ひとりの中年男性が「鶴亀うどん(カップうどん)に青虫が混入されていた」とTwitterに投稿しました。うどんと一緒に乾燥していた青虫がお湯でふやけて分かったそうです。男のハンドルネームは「木から落ちない日本猿」(光石研~以下「猿」と省略)。この「猿」はその後も鶴亀食品の悪口を延々と書き綴っていたそうです。


果たしてこの「猿」の目的は何なのか?食品会社への嫌がらせか、それとも愉快犯なのか?


ある事件がきっかけで大手新聞社からネットメディアのイーストポストに出向していた東雲樹(北川景子)は、編集長の宇佐美寛治(新井浩文)からこの件の取材を命じられました。樹が早速取材したところ「猿」の主張には様々な矛盾があることが明らかになります


あのね、私だけじゃないの!鶴亀うどんへの異物混入を訴えている人は他にもいるんだ!企業の体質が悪い。ブラックな体質がこうした状況を生んでいるんです!「みんな」が言ってれば間違いないでしょ( `ー´)ノ


「猿」はそこで働いたこともないのに、キッパリそう言ってのけました


そこで樹はその「ブラック企業」=鶴亀屋食品に取材に向かいました。そこではクレームの電話が山のようにかかってきて、社員は皆その対応に追われています。親会社の「テイショー」からもうるさくせっつかれているそうです。


実際保健所の調査も入ったそうですが、調査結果によれば、青虫が混入する可能性は極めて低いことが判明したそうです。保健所では回収命令を出すまでではないと判断したそう。
 
鶴亀屋食品では「猿」に更なる調査をしたいから現物を送ってほしいと頼んだのに「猿」は返事をしないのだそうです


ネットではその間にも「尾ひれがついた情報がどんどん拡散されていきます。


鶴亀屋食品はテイショーに買収されてからブラック企業と化した。テイショーによって日本の食の安全が脅かされている!


またここに「外国人労働者」の問題も加わってきます。テイショーの工場ではたくさんの外国人労働者を雇っていたそうで、それが「CSS」に取り上げられました。大手海外メディア(CNNを意識)が取り上げたとなれば、ますます信憑性が高まります


テイショーの工場で働いている外国人労働者の現状は奴隷労働に等しく、不当な搾取が行われている。待遇に不満を抱き、わざと異物を混入する者もいる。


樹が見た限りでは、外国人労働者は皆楽しそうに仕事をしていましたが、その実態は分かりません。


がここで、いつも「記事は中身よりPV数」と公言してはばからない編集長の宇佐美があるからくりに気づきます。外国人労働者問題を取り上げていたCSSは偽物だったというのです!?


アドレスはちょっと見同じでしたが、良く見ると偽物にはキリル文字が使われていました。キリル文字にはアルファベットのCとSによく似た文字があるのだそうです。宇佐美は本物のCSSのアドレスにアクセスして、出ている記事が違うことに気づいたそうです


この件に関しては既にまとめサイトも出来て、テイショーの悪口を拡散していました。宇佐美が偽物のサーバーを調べたところ、オランダの防弾サーバーを使っていたことが分かったそうです。防弾サーバーはたとえ開示請求をしても契約者の情報を絶対に明かしてくれないそうです


イーストポストでは早速偽CSSについての記事を出しましたが、「猿」はこれにも反論してきたそうです。テイショーは東日本新聞社に広告を出している。イーストポストは東日本新聞社の子会社であり、スポンサーの指示で真実を隠している卑劣なマスゴミだ!


が、その後、ネット民の関心は、その「猿」自身に向けられていきました明日は我が身よ(;´Д`)。誰かが「木から落ちない日本猿」の過去のツイートを検証したところ、その投稿画像に同じお菓子=竹取の里が写っていたことが分かったそうです。


なんとこの「猿」の正体は、自社製品の「竹取の里」にプライドを持つ八ツ峰製菓の文鎮(≠重鎮)、猿滑昇太でした。猿滑だから木から落ちないうまいこと考えたね( *´艸`)


ものづくりとは商品への愛である。愛を失い、儲けばかりに走った時、ものづくりの精神は失われる。鶴亀屋食品よ、目を覚ませ!テイショーのやり方に屈するな!日本人の誇りを取り戻せ!


商品開発部の部長だった猿滑はすっかり「事実をもみ消そうとする大企業やマスコミと勇敢に戦っているヒーローになりきっていました。昔なら埋もれてしまった弱者の声をネットの力で人々に伝えるなんて素晴らしいじゃないか!


もちろん、基本的にはデジタルに弱いおじさんですから、青虫入りのうどんの写真を自分に都合よく撮り直すことはできても、偽サイトを作ることなどできません


その後、世の中の関心は樹に移っていきました。樹は昔テコンドーを習っていたそうなのですが、そのせいで「韓国人」だと思われた挙句、テコンドーで暴力を振るったと噂になってしまったそうです


アメリカで柔道習ってるアメリカ人は実は全員日本人なの?


韓ドラが好きなおばさんも韓国人だと噂されているかもしれませんね~。アタイはイギリスドラマもアメリカドラマも好きなんざんすが。今はトルコのドラマを見ているからトルコ人?アホくさ!どこまでアホになれば気が済むの(;´Д`)


宇佐美は樹に、自分が日本人だと表明するよう命じましたが、樹はそれこそが差別発言だと反論しました。それを聞いた同僚の網島史人(矢本悠馬~西園寺龍之介@半分、青い)は後でこっそり教えてくれます。網島は母親が在日三世だったそうです。


自分はもう関係ないと思うけれど、やっぱり差別の話を聞くのはきつい


網島が味方になってくれたおかげで、その後の調査がスムーズに進みました。網島は、猿滑のツイートに続いて異物混入を訴えた3つのブログが、実は同じ人物のブログだったと突き止めてくれます


これがまた呆れた話でやんしたね。作成したのはフツーの主婦で、ブログはアフィリエイト目的で作っているため、ターゲット別に彼らが知りたがる情報を記事にしていたのだそうです。情報の真偽は関係ない、アクセスが伸びればそれでいい


樹が彼女の行為は犯罪だと指摘すると、掌返しでこう叫びました。嘘!今の話は全部嘘です!! (


一方の猿滑は、樹が報道マンの良心からその情報を流さずにいましたが、テイショーフーズの調査によって正体が暴かれてしまいました。テイショーと八ツ峰製菓はプライベートブランドのコンペで競っていた最中だったため、ライバル企業の評判を貶めようとした卑劣な行為だと公表されてしまいます。


こうして鶴亀うどんの名誉は回復されました。が、ここにきて実は「青虫」は本当に混入されていたことが判明します。鶴亀屋の工場で住み込みで働いていたバイトの春田(舘秀々輝?~堀江宗太@高嶺の花)が、同僚から注意されたのを根に持って、つい、青虫をカップうどんの中にいれてしまったのだそうです


俺は嘘は言っていない!青虫は 本当に入ってたんだ!!


樹は、気の毒な猿滑は誰かに利用されたに違いないと思い当りました。2年前に調査した不正が蘇ります


樹は当時、外国人実習生を利用した不正を調べていて経産省の最上圭一(杉本哲太)に辿り着きました。樹が最上に会いに行くと、恥知らずな最上は樹にセクハラをしたそうです。怒った樹はテコンドーで最上を蹴り倒したのだとかまわし蹴りが決まったそう( *´艸`)


その内容は伏せられたものの、樹は今のネットメディアに飛ばされ、さすがに居づらくなった最上は経産省を辞めて政治家に鞍替えしたのだそうです。今最上は県知事に立候補しています。樹はこの事件の裏には最上がいると思い込みました


国単位で行われていた不正を今度は県で繰り返すつもりね!


ところがこれもまた大きな勘違いだったことが判明します。最上は最上なりに、樹に叩きのめされた後猛省し、今度こそ国のため、国民のために尽くせる人間になろうと誓ったのだそうです。ま、それがホントかどうかは分かりません


最上の協力も得て分かったのは、今回の黒幕は最上のライバルで現知事の福田幸三だったということでした。福田は、青虫混入事件に便乗し、テイショーを叩くことでライバルの最上の落選を狙ったのだそうです。テイショーの企業誘致が最上の公約でした。


偽CSSサイトを作らせたのも、福田と組んで外国人労働者の派遣で儲けているエデンという派遣会社だったそうです。これは宇佐美が突き止めてくれました


一連の調査を通して樹は、自分もまたこうした社会現象を作った一人なのではないかと思い始めます。ネットメディアだけの責任じゃない。新聞もテレビも嘘の情報を流していた。中にいる時はそれが認められなかっただけ


感情は厄介だ。誰もが感情から逃れられない。


最上の言葉が身に沁みます。人はどうしても感情に左右されてしまうものですが、その感情をただ世間に垂れ流してよいものなのか、それによって誰かが被害を被ることはないのか、何かを投稿する前にほんの少しの間でいいからそう自問する時間が必要なのではないでしょうか


青虫がうどんに入っていたのを見て激高し、その怒りに任せてツイートした猿滑の末路は実に悲惨なものでした。世間のバッシングに加え、外国人労働者からは「嘘」を流したと袋叩きにされてしまいます。就活を控えた息子のために、離婚も余儀なくされ、もちろん、会社も解雇されてしまいました自業自得や


そんな猿滑が皆に向かってこう訴えます私の過ちを教訓にしてほしい!( ;∀;)


落ち着こう!息吸おう!深呼吸しましょう!誰かを罵倒する前に考えよう!人を傷つける言葉を吐く前に、私のようにしでかす前に、立ち止まりましょう感情のままに動いてはいけない。理性を保とう!


ここに「タグ」で踊らされたマヌケなフェイクニュースも飛び交い、それがデモにまで発展します。難民問題の反対派と賛成派が押しかけたその場はまさに戦場と化してしまいました。どこかの遠い国ではなく、この日本でも「戦争」はいつでも起こりうるのです


現知事の福田は再当選し、真実は闇に葬られましたが、ホームレスと化した猿滑の顔は実に朗らかだったのが印象的です。猿滑が戸外で再びカップうどんを食べようとしたところ、頭上の枝から青虫がぽとんと落ちてきました


まあ死なないか!


彼の人生が、以前よりずっと豊かになったように思えたのはおばさんだけでございましょうか毎日ギスギスとげとげしく生きて何が面白いん?


こう見えて結構な頑固ものなのでフェイクは語らないつもりですけれど、ネットに情報を流しているひとりとして自戒を込めて書かせていただきました。良い機会をいただいたことに感謝です。決してウケ狙いではありませぬヨ

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