サギデカ 最終回 ネタバレと感想 信じるもの
安達奈緒子氏のオリジナル作品、【サギデカ】の最終回は「信じるもの」です。以下早速ネタバレです。
加地は生きていました。襲ったのは番頭です。番頭は、バッグの中の金を確認する際、加地のスマホを見つけたのだそうです
。
加地をバールで殴っていた番頭は、歩けなくなるほど痛めつけると運ぶのが大変だからと加地を立たせ、車のトランクに入れてからまた滅多打ちにしたそうです。でもそのおかげで(限られた狭い場所だったから)、どんなに殴られても死なずに済んだのかもしれません。
その頃今宮は、大量の血痕のそばに加地のミュージックプレイヤーが落ちていたことで激しく動揺していました。この事件が傷害事件として捜査一課に渡ると聞くと、加地は「突き上げ捜査」に協力している、これは捜査二課の事件だ、と反論します。
現場の別荘地には防犯カメラもなく、何の手掛かりもつかめずにいた今宮は、着替えのために一旦家に戻りました。家の前では廻谷が待ち受けています。時刻はなんと午前3時半。非常識は重々承知で1つだけ聞きたいことがあると言います。
大きな成果が望めるなら、それでたくさんの人が救われるなら、小さな不正は許されますか?
今宮は、駄目だと答える一方で、今の自分にはその資格がないと答えました。今宮自身、詐欺の首魁を逮捕するため、ルールを無視して加地を犠牲にしたからです。そう言うそばから、加地の恐怖と痛みが伝わってきます。
私は間違った。あなたは間違わないでください。
廻谷は、罪悪感に苦しんでいる今宮を抱きしめますが、今宮はそんな廻谷に甘える自分が許せません。
それでもようやく何かあったのかと尋ねると、廻谷は、答えはもらったと答えました。お互い自分の仕事をしましょう。
これで廻谷は腹を決めたようです。首魁こと桑原に会って、今後の「振り込め」についての助言をしました。今後は「箱」をすべて東南アジアに移せとアドバイスします。
なんと、16年前に「絶対に捕まらない振り込め詐欺のメソッド」を作ったのはこの廻谷だったのだそうです!?
当時ヤミ金融対策法が成立したために暴力団が資金を集められなくなった結果、殺人や抗争が頻発したのを知った廻谷は、母親の幼馴染だった桑原のために「平和的な方法」を考え出したのだそう。それが振り込め詐欺です
。
桑原はそれで廻谷を高く評価する一方で、自分と同じように「頭」を使えない番頭を暗に馬鹿にしました。どうやら店長を殺した罪を着せられそうだと予感した番頭は、トイレに行くふりをしてこのふたりの写真を撮っておきます
。実際に殺したのは桑原のようです。
その後今宮のもとに加地から電話がかかってきました。加地は瀕死の重傷でしたが、何とかして番頭の情報を伝えようとします
。
今宮は必死で加地を励ましました。目を開けて!声を出して!!
加地は、これまで生きていてずっと最悪だったけど、今宮に会えたのは良かったのかもしれないと伝えました。今宮はゼッタイ助ける!信じて!と約束します。
早速その電話の契約者を調べたところ、名義は75歳の別人でしたが、その男の名義で登録されていた車を追ったところ、ついに番頭が引っ掛かりました。微罪ながら逮捕歴があったので、顔写真で検索するとすぐにヒットしたそうです。番頭の名前は古川奨也といい、錦糸町界隈で飲食店を経営していることが判明しました
。
手塚はすぐに組対に情報をもらうよう命じ、ついに「首魁」にたどり着きます。桑原は黒玲会系桑原組の組長だったそうです。
古川が桑原に金を渡すところを現行犯逮捕するぞ!
一方で今宮はマスコミからも情報を得ました。桑原は先代の娘と関係があったそうで、今でも先代の月命日にふたりで会っているのだそうです。先代の墓は群馬にあり、古川もまた前橋に向かっていたことが分かりました。
手塚たちは菩提寺に先回りし、今宮は念のためバイクで古川、ひいては加地の乗った車の後を追います。古川は寺に車を停めた後、捜査一課が後を追ったようで、後に加地の傷害容疑で逮捕されました。
そして桑原も、金の入った車のトランクを開けたところで捕まります。トランクの中には加地がいたため、容疑は加地への逮捕監禁です。
今宮は、救急車が来るまでずっと加地を励まし続けました。加地はそれからしばらく入院した後逮捕されたようです。
また古川は案の定、桑原を裏切りました。そこで出てきたのが桑原と廻谷の写真です。
手塚はこれが「汚職」につながっていると直感しました。廻谷の新薬を衆議院議員が厚労省に口利きしたことまでつかんでいたそうです。
今宮は、廻谷との個人的な関係について申し開きをした上で、その取り調べを担当しました。そこで廻谷は詐欺の被害者を「無作為に外れくじを引かされる人間」と称し、いちいち考えても苦しいだけだから、ひとくくりにして「世の中のための犠牲」と考えたほうが建設的だと言ってのけます。
今宮は、バイクに乗って一緒にきれいな景色を見たり、コーヒーを飲んで笑ったり、朝方急に会いに来たりする廻谷が好きだったと伝えました。同じように、ありふれたことを支えにして、毎日をささやかに生きている人々を顔も見ずに傷つけることは許せない。
ところが手塚は、廻谷への捜査を止めるよう命じてきました。議員から手が回ったのです。
廻谷の会社の資金源は振り込め詐欺でだまし取った金なのですが、その廻谷が開発した新薬が大勢のがん患者を救うと言われたら、これはもはや究極のマネーロンダリングですよね~。それぞれの思惑はともかく、政治家も警察も良心的な人間ほど二の足を踏んでしまいます
。
しかも今宮は所轄に異動になりました。それでもめげることなく廻谷の詐欺の証拠捜しに奔走した結果、管轄内で起きた振り込め詐欺に廻谷が関わっていたことを突き止めます。詐欺の被害者が、廻谷との電話での会話を録音したテープを残していたのです
。
その上、廻谷は過去11年間で42回の渡航歴があるため、時効までまだ3か月あるそうなのです。
手塚はそれだけでは証拠不十分だと渋りましたが、今宮は、無かったことにはしたくない、と頑張りました。それで手塚はそのテープを科捜研に持っていくと約束しましたが、その結果がどうだったのかは明らかにされませんでした
。
また加地は拘留中、詐欺被害に遭った人々の話をラジオで聞いて号泣していました。実刑6年が確定し、心から罪を悔いた今なら警察にもなれそうな気がしていたそうです。
面会に行った今宮は、前科があると警官にはなれないが、普通でいいのだと促しました。あなたが平凡に生きていてくれることが、私たちの希望になるの。
今宮は、金銭感覚がマヒしたから普通に生きるのは難しいという加地に、実家の焼き鳥屋で働くよう誘いました。待ってる。必ず来なさいよ
。
第二弾は是非、加地が焼き鳥修行をしているシーンから始めていただきたいものです。
これまでに視聴した日本のドラマの視聴リストはこちらです
: 視聴ドラマ一覧~日本ドラマ編
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