少年寅次郎 あらすじと感想 第4話 生みの母と育ての母
山田洋二監督原作、岡田惠和氏脚本の【少年寅次郎】は4話に入って、寅がぐーんと成長しましたね~。果たしてそれが良かったのか悪かったのか。
以下早速ネタバレです。
今回は、寅次郎の生みの母、お菊がくるま屋を訪ねてきました。遠くから中を覗いていたので気づいたのは光子だけでしたが、お菊は「寅ちゃん」なんて変な名前をつけやがって、と怒って帰っていきます。
いったい誰だろうと外へ出た光子を追って出てきた寅は、俺に惚れてる女の子が覗いていたのかな、などとまさしく平造そっくりなのんきなことを言い出しました。
平造もろくでなしに戻ってからは相変わらずで、寅を馬鹿呼ばわりした上に、浦安まで配達に行って帰ってくるなとのたまいます。
そこでアサリでもとって静かに暮らせばいいや。
竜造やさくらは言い過ぎだ、ひどい、と責めましたが、寅は、目に怒りを浮かべたのは一瞬で、すぐに冗談で返しました。そりゃいいかもな!
そう言って「浦安」に出かけてくると家を出た途端、その怒りが溢れ出します。うわあ~!!
そんな寅を哀れに思った神様が美少女を遣わしてくれました。それがなんと、訛った英語を教えている担任の坪内散歩(岸谷五朗~井筒平四郎@ぼんくら)の娘だったとは驚きましたね。お母さんに似たのですね。
そんなこととは知らない寅は、この英語の時間だけは好きだったらしく、訳も分からず散歩の言葉を繰り返していました。
寅のクラスメイトはそんな寅やいつも大人しいマサオを馬鹿にしますが、マサオは決して怒りません。マサオの両親は目が見えないらしく、そんなことで怒っている暇などないのだそうです。
マサオは寅を家に連れていって両親に紹介しました。マサオが友達を連れてきたと喜んだ両親は、何もできないけれど、按摩が仕事だから按摩をしてあげると言い出します。でも寅の肩はちっとも凝ってなかったそうです。だから悩みがないって言われちまうんですわね。
そんな寅も、平造のことはかなりの悩みの種で、平造が家にいる時は、寅らしくいられなかったようですね。
さくらは、継母の光子が寅を苛めるなら分かるけれど、実父の平造が苛める理由が分からないとこぼしました。
それで光子はふと、自分が寅を可愛がるから平造が苛めているのか、と思い当たります。つねはこれを否定しましたが、おばさんも光子の考えが当たっていると思います。平造はきっと光子に後ろめたくて寅に冷たくしているのですよ。あいつのせいで、あいつが諸悪の根源だ、と寅に自分の浮気を責任転嫁しているうちに、愛情も芽生えずじまい、ひいては憎むようになったのかもしれません。
光子は、大人になってきた寅もまた平造を憎み始めたのではないかと心配していました。時々おっかない顔になるんだよ。
でもその平造もお菊からひどく恨まれていたようです。
ある日お菊はたまりかねて学校に寅を訪ねてきました。涙ながらに事情を訴えられた散歩は、寅を会議室に呼び出します。
寅も、光子が実母じゃないことは知っていましたが、いきなり実母が現れたことに戸惑いを隠せません。
ごめんね、突然。嫌だよね、突然来られても。こんな私みたいなのでごめんね。
お菊はなんどもなんども謝ってから、寅に持ってきた土産についてベラベラ語りだしました。頭の中の寅はいつまでも子どもだったため、子ども用のおもちゃを買ってしまったが、もう立派な中学生だと気づいて万年筆を買ってきた。万年筆はとても高かったから、下から3番目の値段の品しか買えなかった。
泣きながら、どうか受け取ってほしいと語るお菊を見かねた散歩が、「お母さん」と言ってあげてはどうか、と促しますが、寅は「ありがとう」としか言えませんでした。それでもお菊はとっても嬉しそうでしたね。ありがとう!ありがとう!!
それからお菊は御前様のいるお寺にお参りに行きました。そこにはちょうど光子がお団子を差し入れに来ています。
御前様と光子が遠くで見ているのも知らず、お菊は迷った挙句財布ごと賽銭箱に入れて、長い間お祈りしていました。
それからようやく二人に気づいたお菊は近寄ってきて、有り金全部つぎ込んだんで、願い事をよろしく、と言ってのけます。
御前様は賽銭は賭博ではないと説教しようとしましたが、光子がその場をとりなしました。大事なお願いなんですね?
お菊は「離れて暮らす息子の幸せとその父親に天罰が下るように」祈ったと答えました。
それからお菊は光子に子どものことを尋ねます。息子と娘がいると答えると、どんな息子さんですか?と聞かれた光子は、勉強もできないしやんちゃで困ったものだけれど、本当に本当に心根がまっすぐで気持ちのきれいな 優しい子なのだと嬉しそうに答えました。
自慢の息子です。
寅にも聞かせてやりたかったですね~。その寅はその夜、珍しく食欲もなく押し黙っていたそうです。
その後光子は寅の部屋で見慣れぬおもちゃと万年筆を見つけました。それでようやく、お菊が寅の母親だと気づきます。
その頃寅は、道で出会った美少女=夏子(井頭愛海)が散歩の娘だと知って驚きました。散歩がその夏子に叱られて寅に謝った時はより一層驚きます。大人の男の人が俺みたいな子どもに謝ったりすんのかい?
散歩は、大人だろうが子どもだろうが、男だろうが女だろうが、間違ったことをしたら謝るのが当然だと教えました。
夏子は、いきなりお菊を寅に会わせたのは無神経だと批判したのだそうです。寅の母の光子の気持ちも考えろ、寅がふたりの母の間で板挟みになって辛い思いをしていることに気づかないのか、と叱られたそう。
夏子は、母の形見のバイオリンを弾いて聞かせてくれました。寅はもうすっかりご機嫌になってしまいます。
それからしばらくしてその夏子がくるま屋にやってきました。団子を買いに来たのだが、くれると言っても必ず代金を払って来いと言われたと説明します。
夏子が持っていたバイオリンにさくらが興味を示し、中を見せてもらいました。さくらが喜ぶのを見た平造がむくれています。
案の定、夏子が帰ると途端に文句を言い出しました。何がバイオリンだよ、気取りやがって。わざわざ庶民の食べ物なんか買いに来てよ。
寅はついに堪忍袋の緒が切れました。そんなんじゃねえや!何も知らないくせにっ!!
平造にかかっていく寅を竜造が止めました。離せ、おいちゃん!!
寅は店を飛び出していきました。後を追った光子は、腰の激痛に動けなくなります。
光子は大分腰が痛そうでしたよね。すい臓とかじゃないと良いのですが。
「少年寅次郎」はいよいよ来週が最終回です。
これまでに視聴した日本のドラマの視聴リストはこちらです: 視聴ドラマ一覧~日本ドラマ編
拍手コメントをありがとうございます♪
Fさん、本当に光子が心配ですね~(;´Д`)。
くるま屋をおいちゃん夫婦が継ぐからには
早逝されるのは間違いないはずで(-_-;)。
悲しい最終回にならないことを祈るばかりですm(__)m。こん