不毛地帯~第3話 あらすじと感想
2次防(戦闘機)の受注をめぐって対立する近畿商事と東京商事。主人公の壹岐正(唐沢寿明)が、元大本営の参謀という経験を活かして次々に近畿商事の危機を救っていく手腕はなかなか痛快デス。大金を惜しみなく使ってくる東京商事の鮫島(遠藤憲一)に対して、コチラは知恵とコネで勝負と言うところでしょうか。
「昔のコネは使いたくない」
キッパリそういっていたはずの壹岐でしたのに、今回はゼッタイに利用してはいけない、利用したくなかったはずの「遺族会」をも利用してしまいます。
「軍人の風上にも置けないっ!」
ラッキード社の事故原因をすっぱ抜こうとした毎朝新聞の田原(阿部サダヲ)でしたが、壹岐(実際には久松)から上層部に圧力がかかったと知り、激怒!
記事の内容は、「新聞記者魂」を発揮した田原が東都新聞にリークし、とうとう世間に公表されてしまいました。
が、ここでも冷静な壹岐。ラッキード社の社長を緊急に来日させ、記者会見を開くように提案します。相手が汚い手を使うなら、コチラは正攻法だ!ってとこですね。この辺まではすがすがしくてよかったのですがこの後がいけなかった。
金と政治の力でゴリ押ししてくる東京商事に対抗するため、壹岐は「防衛庁」を利用していたんです。ひとりは今部下として働いている小出、そしてもう一人は現役の防衛部調査課班長で川又空将補(柳葉敏郎)の部下です~川又の部下だということまで壹岐は気が回らなかったのだと思うのですが。
小出が元同僚の芦田に声をかけて防衛庁の情報をリークさせていのですが、いかんせん、この芦田という男、金遣いは荒く女好きという人物のようで・・・。まあ、そんな人間でもなければ、こんなことには巻き込まれないのでしょうが、今回はこの芦田から、足がついてしまうんですね~。
「トカゲの尻尾きり」
その言葉通り、犠牲になったのは小出です。アッサリと自白した芦田の証言を元に取調べを受ける小出。
「キミとキミの家族は近畿商事が守る」
という壹岐のコトバに最初は黙秘を続けていたのですが、次々と物証のあがる中、自分が近畿商事に切り捨てられたと言うことに気づくんですね。
「本当に卑劣なのは壹岐正だっ!」
大本営の参謀だけあって頭は切れるんですが、この壹岐さん、人の感情というものにはあまり気が回らないようデス。いつも小間使いのように使われていた小出の心境の変化にも、まったく気づいてなかったんですね。「部下が上官の命令に従うのは当たり前だ」としか思っていないのでしょう。
「自分の手を汚さずに済む壹岐さんがうらやましいですよ」
って、ちゃ~んと小出はメッセージを送っていたんですのに。
壹岐はとうとう任意で出頭を求められてしまいます。
小出同様、今では里井常務(岸辺一徳)も壹岐を面白く思っていない様子です。芦田が川又の部下だったって所も気になりますね。