名もなき毒 第9話あらすじと感想 毒婦

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小泉孝太郎さん主演の名もなき毒の9話はまた何ともショッキングなエピソードでございました


前回のラストにあったように、あおぞらの面々(シーナとテッシー除)および美知香は、何者かがコーヒーに盛った

「馬でさえ眠りこけるほどの大量の睡眠薬」

のために皆倒れてしまいました。命に別条はなかったものの~園田編集長だけは、ご丁寧に、美味しい美味しいと2杯も飲んでしまったため、皆より昏睡状態が長く続いたようですが~倒れた皆を見たテッシーが大慌てて警察に電話をしたものですから、これは立派な刑事事件として立件されてしまいます


冷蔵庫に入っていた、コーヒーを作るために常備しているミネラルウォーターのペットボトルからは原田いずみの指紋も検出され、ここからも前述した大量の睡眠薬が検出されたそうです。


怒りっぽく非常識ではあるけれど、同時に気の小さい人間だと思っていた原田いずみにこのような大胆な犯行を犯せるものなのだろうか。


三郎の迷いとは裏腹に、原田いずみが犯人だとほぼ断定した警察の様子では、すぐにも指名手配がなされそうでした。まずは本人からの事情聴取をと言っても、何せその本人が、家賃を滞納した挙句の夜逃げ状態らしく、まったく連絡が取れないのだそうです。


その代わりに警察から連絡を受けたいずみの父親・克也(前田吟)が単身上京してきました。この克也と妻はなんと、いずみから隠れるために北海道まで逃れていたのだそうです。


年老いた父親がわざわざ北海道からやってきたと聞いて恐縮するのは園田編集長です。私たちにも何か非があったのだと思います。成人した娘さんのしでかしたことで、遠くにお住いの親御さんを責めるつもりはありません


これを聞いた時の克也の答えが、おばさんにとっては今回最も心に残った言葉でした


「あの子のことで、自分に落ち度があったなどとは思わないでください(=罪悪感を抱かないでください)」


この言葉を聞いた時、ああ、この父親こそがこれまでにも何度も何度もいずみに対して罪悪感を抱いてきたのだろうと思いました。育て方が悪かったのだろうか、知らず知らずのうちに傷つけてしまったのだろうか、どうしてあんな子になってしまったのだろうか。


幼い頃から異常なほどに勝気で負けず嫌いだったといういずみは、平気で友達の物を盗んだり、大切なものを壊したりしていたそうです。常に両親をハラハラさせていたいずみでしたが、高校を中退して家にいるようになると、その素行はだいぶ落ち着き、兄の結婚が決まった頃は、かなり穏かになっていたそうです。


でもそれは単なる「嵐の前の静けさ」でした。なんといずみはその兄の結婚披露宴の場で、幼い頃から兄に性的な虐待を受けていたと公表したのだそうですお兄ちゃんから嫌らしいことをされていました!


もちろん兄の縁談は破談となり、その妻になるはずだった女性はその後自殺してしまったそうです。いずみが投げつけたが体中に回り、その呪縛から逃れることができなかったのでしょう。父の克也は、申し訳なくて真相を確かめることさえできなかったと言いました。


おばさんを含めた誰もがこの話を原田いずみの狂言だと信じましたが、ただ一人、園田だけは、その話が真実ならいずみのこれまでの行動も頷けると言い出します。もちろん、父親が帰ってからの話です。


そんな不幸な過去でもなければ、あの子があんな風になる理由が思いつかない


確かにまっとうな人間からしてみるとそうとしか思えないかもしれないけれど、おばさんには、何もかも計算ずくの行動にしか思えませんでした。いずみが兄を慕っていたのは本当だろうけど、もし虐待を受けていたなら、そのような公の場で言えるはずがありませんもの。いずみはきっと、愛する兄を奪われた恨みを

「最も効果的かつ目立つ方法

で晴らそうとしたに違いありません。とはあくまでも推測の域を出ませんけどね


また園田がもう1つ口にした言葉もとても印象的でした: いずみは退屈な日常が我慢できないだけだ。


そんなに退屈が嫌なら、アフリカでもインドでも、生きぬくこと自体が「非日常」である地域に行けっ!甘ったれんなっ!( `ー´)ノと怒鳴りつけたくなります。おばさんはまだまだ園田の域には達していないのでござる。


男性が気に入らないと「セクハラ」と言い、年上の女性が気に入らなければ「パワハラ」という。家は裕福そうだったのだから、勉強ができない環境ではなかっただろうに、その道も自分で閉ざし、自分が能力を発揮できないのは「社会」のせいだとのたまう。


まさに程度の差こそあれ、以前北見が言った通りの「普通のレベルが低下した人間」の代表が、このいずみなのだと思います。現に、いずみは今回の睡眠薬混入事件の後、今多会長に電話をかけて、留守を預かる秘書の遠山にこう言ったそうです。


「だから言っておいたじゃない!自業自得よっ!!も~支離滅裂もいいとこです


人を殺しかけておいて、狙われた方が悪いというこの理屈~極端なように聞こえますけど、こういう人って結構どこにでもいますよね。それがすべて「幼い頃のトラウマ」が原因かというと、決してそうではないと思いますし、もし仮にそうだとしても、どこかで成長する機会が与えられなかったのか~そちらの方が不思議ですよ。どうして誰もあのモンスターを止めることができなかったのか。原田いずみは、もう立派な毒婦であって、自分のしたことにはきちんと責任を取るべきだと思います。


それに、原田いずみはいつも怒っていたというけれど、世の中に、怒りを感じない人なんていませんよ。ただ皆、なんとか気分転換を図ってそれを忘れるか、その怒りを生産的な作業に向けるか、とにかく怒りをうまくコントロールして毎日暮らしているだけです。これは昔ならごく普通だったことなのですが、今ではそうではなくなっている。これもまた

「マニュアル」や「ノウハウ本」

を読んで教わらないと分からない、そんな時代になったのかしらと、このドラマを見ているとつくづく考えさせられます。昔はそれこそ、友人同士の付き合い(喧嘩も含む)や会社での人間関係を通して学んでいったことですのに。


また今回は奈良和子も毒婦と呼ばれていたようです。彼女には前科があるということでしたが、DVを働く夫を包丁で刺したのだそうです。殴る蹴るに加えて、妻やその家族を悪しざまに罵る夫を刺した和子に、最初は世間も同情的だったのが、一方で和子が夫に多額の保険金をかけており、他に「男」がいたことが判明すると、一転して「毒婦」と呼ばれるようになったのだそうです。


誰にも優しくされなかった私に、お祖父さんはとても良くしてくださった


飼い犬のシロが誘導したおかげで、会いたがっていた和子に逢えた美知香に、和子は何度もご免なさいと謝った後、飛び降り自殺を図ったようです。


いったい真実はどこにあるのか。和子を毒婦にしたのは元夫が放った毒だったのか、元々そういう人間だったのか、それともそれは単なる世間が貼ったレッテルだったのか。美知香の祖父を殺したのは本当にこの和子なのか。


なにせ画面を通しての情報しかないので、いずみにしても和子にしても、そして暁子にしても、その人格を決めつけてしまうのはちとおこがましいのですけどね。ジャーナリストの秋山が言った様に、たとえ悪い情報があったとしても、自分自身で接してみなければ、否接してみてさえ、軽々に相手の良しあしを判断することなどできないという言葉も、まさに真実だと思いますから。


と、これだけ見てくると何ともやりきれなくなりますが、シーナちゃんやゴンちゃんが、若いわりになかなかバランスの取れた良い子たちなのが救われます。彼女たちといずみたちの分かれ目はいったいどこにあったのでしょうか


~後になって思い出した言葉があります。悪人とそうでない人の分かれ目は「(思いついた)悪事を行動に移すか移さないか」だ。まさにここに打ってつけの言葉だと思いました


このドラマはいったいどこへ着地しようとしているのでしょうね。続きもとっても楽しみでござるねきっちりまとめてほしいものです


~2014年7月にスタートした「ペテロの葬列」も面白そうです~


これまでに視聴した日本のドラマの視聴リストはこちらです: 視聴ドラマ一覧~日本ドラマ編

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コメント 6件

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ヒデ  

どうもこんにちは~(^-^)
原田と奈良のつながりがいまいちわかりません(・_・、) なんとなく毒物混入や睡眠薬混入事件は別の犯人がいてなりません。なんとなく睡眠薬混入はシーナちゃんがやったんじゃないのかとかと思っています。毒物混入も奈良さんがやっていたのだと、あまりにも普通すぎるし、なんかどんでん返しがありそうですねー。コンビニの店長が仕事したくない為に、やったとかー。そんな風におもったり。
どちらにしても最終章突入なんでめが離せませんねー

ヒデさんへ  
毒物の方は・・・( *´艸`)

ヒデさん、こんにちは~♪

実は私もですね~昨日のどこかのシーンでふと
まさかシーナちゃんだった?などとも思ったんですよ~。
テッシーが飛び込んできたシーンでだったかな。

でも指紋が見つかったって言ってましたし~と振り子が原田に振れました(笑。
そう思いたくない~というのが本音ですが(^▽^;)。

で、殺人事件の方は、
たぶんおっしゃる通り奈良和子ではないと思いますよ。

アタイはずっと、あのコンビニ店員が怪しいと睨んでます。
確証はまったくありませんが、毎回ちょっとだけなのに

「必ず出てきてるv-37

のが絶対怪しいです(爆。単なるドラマ好きの邪道な見方ですが(^^ゞ。

あと2回で終わるみたいなのでハラハラですね~。こん(^_-)-☆

高木一優  

インドかアフリカに行け!
とおっしゃるこんさんに賛成です。
インドはいいですよ!
人間が生のまま生きてるような気がしてたくさんパワーをもらえる国です。
退屈なんかしてたら生きていけません。

普通のレヴェルが低下したののは文明が行き着いた果てなのかも知れません。
セクハラ、パワハラ、トラウマ、こんな言葉をもみんな安易に便利に使いすぎるから、人間同士の生の接触が希薄になり、さらに普通のレヴェルが低下してしまうような気がします。
原田いずみみたいな人間はキライですが、このドラマでは彼女にどのような決着がつけられるのかが興味深いところです。
ぞっとするようなラストが待っている気がしてます。
あと2回、楽しみもあり、恐ろしくもあり!

高木一優さんへ  
どうなるんでしょうね~?

高木一優さん、こんにちは~♪

あはは~賛成していただけてうれしいです~。

高木さんは京都のみならずインドもご旅行なさるんですか?
私も、アフリカには行ったことないんですが(行きたかったですが)
インドは一度だけ1ヶ月ほど滞在していたことがあるんです。
友人たちとそれこそバックパックであちこち回りました~本当に楽しかったです。
あの経験は今でも私の大切な宝物です^^。

>人間同士の生の接触が希薄になり

ああ、これは本当に高木さんのおっしゃる通りですね。

最近、語彙が貧困になってきたとは感じていましたが(人のことは言えませんがv-356
それこそが、人間関係ひいては人生そのものの(精神的な)貧困を象徴していたのでしょうか。

いや~おどかさないでくださいよ。
でも私が宮部みゆきさんが苦手だったのはそこなんですよね。
あまりにも鋭く人間の醜さに切り込んでくるようなところがありますでしょう?
救いもな~んにも見出せなくて、あまり好きではなかったのです。

でもこのドラマは少~し違うような、ホッとさせられる部分もチラホラあるので、
(それは演技陣のおかげかな、とは思っていますが)
どんなラストが待っているのか、ちょっとだけ~期待したいところです(笑)。こん

大阪のおばちゃん  
怪しい人ばかり

美知香ちゃんのおじいちゃんを殺したのはだれか・・・

美知香ちゃん母子がマスコミから避難してたホテルから我が家へ久しぶりに帰ってきましたね。
家の前がなんとなく綺麗・・・そしてポストに「ごめんなさい」の紙切れ
ここんとこ見逃さないでね。

さて、原田いずみですが、どうしたらあんなモンスターが出来上がるんでしょうか。育て方や環境、性格?色々考えてもわからない。
奈良和子と違い一片の同情の余地ありませんね。
病気だとしか思えません。
あんなにいいお父さんなのにほんとにお気の毒だわ。


  • 2013/09/05 (Thu) 14:04
  • 返信
大阪のおばちゃんさんへ  
今回は謎解きに食指が動きません(;´∀`)

大阪のおばちゃんさん、こんにちは~♪

そうでしたね~あそこもいかにも「犯人」の仕業みたいでしたね(笑。

でも自分的には、今回殺人事件の犯人にはあ~んまり食指が動かんのです。
おっしゃるように皆怪しいので、逆に誰でもいいかな~って(笑。

前回も梶田が殺されたこと自体より、その周囲の「毒」の方が強烈だったように、
今回もまた、原田いずみの毒々しさの方に圧倒されて、
烏丸せつこさんや真矢みきさんもたじたじ~な感じです~v-11

でもですね~あそこまで極端じゃなくても、
原田いずみに近い人は、実際に結構いますよ~。
特にネット社会ではよく見かけますね~。

だから余計にそちらの方がリアリティがあって
そう言う意味では実に怖い怖いミステリーです(;O;)。こん