Information
当ブログには随時、広告が掲載されています。お目に留まったサービスや商品などございましたら、是非ご検討いただけますと幸いに存じます💐

刑事フォイル-Foyle's war あらすじと感想 第13話 軍事演習(前編)

刑事フォイルFoyle's War)のあらすじと登場人物はこちらからお探しいただけます🌹: 刑事フォイル(Foyle's War)あらすじと登場人物一覧

刑事フォイルFoyle's war】の13話は「軍事演習(前編)」です。英語の副題は「War Games」(戦争ゲーム)で、これまたエラク込み入っていてかつユーモアもタップリと、実に面白いエピソードでございました。とりあえずは、いつも通り、登場人物の紹介を中心にネタバレのあらすじをまとめておきまする刑事フォイルのあらすじ行きますよ~( `ー´)ノ

時は1940年の10月。エンパイア&ヨーロピアン食品(Empire & European Foods~以下E&Eと省略)という会社で秘密の役員会が開かれました。ここの会長はSir レジナルド・ウォーカー(Ian Redford)という貴族ですが、どうやら会社ぐるみでナチスと癒着=取引しているようです

「チェンバレンがミュンヘンから持ち帰った書簡より価値がある」と語ったその言葉から察するに、レジナルドの息子のサイモン(Laurence Fox)がスイスから持ち帰ったのはナチスとの契約書なのでしょう。チェンバレンとは当時のイギリスの首相=ネヴィル・チェンバレンであり、その持ち帰った書簡とは、ヒトラーとの英独首脳会談の結果(物別れ)を指してのことでしょうから。

This agreement will make Empire & European Foods the largest processor of non-mineral fats and oils in Europe both during the war and after it. It doesn't even matter who wins. We can't lose.
この契約によりE&Eはヨーロッパ最大の油脂加工会社になれる。たとえどちらが勝ったとしても我々が負けは無くなった

あの契約書にいったい何が書いてあるのか、思わず全部読みたくなる衝動を抑えられなかったおばさんですが、残念ながらドイツ語で書かれていたらしく、理解できなかったのが悔しい限りでござりまする

レジナルドはこの会議を開くにあたり、人選にはかなり気を使ったそうで、いつもの秘書は同席させず、アグネス・ブラウン(Caroline Faber)という個人秘書に記録を取らせましたが、このアグネスこそスパイだったらしく、サイモンが契約書を持ち帰ったことを仲間に連絡していたのを聞かれ、(たぶん)18Fのオフィスから突き落とされて殺されてしまいます

このアグネスの仲間というのが、どうやらドイツ人らしいスティーブン・ベック(Alan Howard)という弁護士のようでしたね。ベックは何とフォイルの旧友でもあるそうで、その口ぶりからは、1935年35年前にイギリスに移住して以来ずっとイギリスを愛していたらしいことが伺えました。ベックはフォイルと釣りをしている最中にこう語っていたのです

A pint. The fishing. The evening light.
There are things about this country I'd always miss if I had to leave.

もし今イギリスを去ることになったら、ビールと釣りと夕暮れの光を恋しく思うことだろう

予告からも、ウォーカー親子がナチスに心酔している様子が見て取れたことから、彼らを見張っているベックの仲間はイギリス軍情報部なのでしょうか。それは、このベックの同志らしい女性=ヒルダ・ピアース(Ellie Haddington)が、ベックが教会のパイプオルガンでバッハのカンタータ(BWV 147, Jesu, Joy of Man's Desiring)を弾いていたのを聞いて、

German music!(ドイツの音楽!)

と咎めるように指摘していたことからも明白でしょう。ベックが言うようにそれがどんなに素晴らしい音楽(The greatest music in the worldでも称えることすらできなくなるのが戦争というものなのですだから戦争は決してしてはならんのだす

ピアースはベックにイギリスを去る時が来たと命じましたが、ベックは、知人の娘のアグネスに任務を負かせてしまったことを悔い、この片を付けるまでは出国できないと断りました。

そのベックは、何とかしてこの契約書を手に入れようと、自分が以前弁護して便宜を図ってやった金庫破りのハリー・マーカム(Luke de Woolfson)にその際の恩を売って、レジナルド・ウォーカー邸に忍び込むよう命じます。

ハリーは以前、クラーク(Darren Tighe)とコナー(Tom Fisher)という仲間と組んで盗みを働いていたのに、自分だけ捕まって(破格の求刑とは言え)3か月も服役し、ようやく2カ月前に出所したばかりだったので、もう二度と盗みはしないと心に誓っていたようなのですけど、ベックから、自分の頼みを断るのは得策ではないと脅されて、やむなくウォーカー邸に忍び込みます。それにベックは、どうせ奴らは警察には通報できない、と高をくくっていたようです。

番犬には眠り薬の入った肉を与え、アメリカ製の頑丈な金庫を苦もなく開けたハリーは、中に入っていた契約書を見つけ、他にも何か(箱のような物)盗んだらしいのですが、その盗みの最中にした物音に気付かれて、途中で逃げ帰ってきてしまいます。その際ハリーは、サイモンに散弾銃で肩を撃たれてしまったようです

必死で逃げるハリーの姿は防空監視員によって目撃&通報されたため、この事件はベックの予想に反して警察の知るところとなってしまいました。ウォーカー邸では、これはベックの予想通り、被害届を出さなかったのに、です

この矛盾がフォイルのレーダーに引っかからぬはずがありませんよね。今回は「軍事演習のレフリーを命じられて何かと忙しかったフォイルは、その勘を披露する暇がありませんでしたが、それはきっと後編で明らかにされることと思います

この「軍事演習」もまたなかなか楽しかったですね~。戦争に備えての訓練なのですから、楽しいなどと言っては甚だ不謹慎なのでしょうけど国防市民軍(Home Guard)と正規軍(The regular army)で敵味方に扮して戦った、否正確に言うと戦おうとしたのが、いかにも皮肉が利いていて実に面白かったのです

国防市民軍を率いたのは、この連絡委員を務めているハートコート准将(Brigadier Harcourt~Christopher Benjamin)で、正規軍のリーダーは、今回初登場のデブリン大尉(Richard Wills-Cotton)です。

このデブリンは、以前ポール・ミルナーが来る前にフォイルの部下として働いていたそうです。戦争で失明しかけたものの何とかこれを免れ、今では第7機甲師団(the Seventh Armoured Division)にいるのだとか。前述したハリーを逮捕したのはこのデブリンだったそうです

このデブリンが、さすがにフォイルと働いていただけあって実に頭が切れるため

「訓練中は邪魔だからすべての車両を通行止めにしろ

などと非現実的な訓練を想定していたハートコートとは違い、戦う前にハートコートを含む国防市民軍の全てを捕まえてしまったのには大笑いでした。デブリンは味方に敵、つまりは国防市民軍の服装をさせていたため、ハートコートには見分けがつかなかったのです

余計なことは言わず、大人しくレフリーだけしていればいいと命じられていたフォイルが、これには実に楽しそうでござったねお茶目なフォイルが大好き( *´艸`)

そしてこの軍事演習は楽しいばかりではなく、ウォーカー邸の所有地で行われていたことも忘れてはなりません。しかも国防市民軍には、E&Eの役員であり、最初の秘密会議にも出席を認められていたフィルビー(Tim Preece)やハリー、そしてクラークやコナーも参加していたのです

そのフィルビーが、ここでハリーひとりを皆から引き離し、「特別任務」を命じていたのも気になるところです。なぜならハリーはその後、何者かに銃で撃たれ殺されてしまったからですハリー無念(;´・ω・)

ハリーの妹のルーシー(Emily Blunt)が言うには、ハリーは盗んだ物を「働き者で信用できる友」に預けていたそうなのですが、真相のほどは分かりません。ハリーがまた盗みを始めたと知って一緒にやろうと誘いをかけてきたクラークとコナーはそれに該当しないだろうし、仲間にならないというだけの理由はハリーを殺す動機にはちと弱い気がします。ここはやはり、ベックもしくはウォーカー親子が怪しいと見た方が無難ですよね

このウォーカー邸にはレジナルドの後妻だというアリス(Sarah Winman)がいたことも忘れずに付け加えておかねばなりますまい。今はウォーカー親子の悪事を一切知らされていないような口ぶりで、犯罪とは無関係な様に思えても、この「刑事フォイル」ではそういう人物こそ実は怪しいのですから

とはいえ、今回はまったく怪しくなさそうに見えて実際も怪しくない可愛いドロボーたちもとっても楽しかったですね。戦時下で資源不足の中、子どもたちが率先して紙や貴金属などを集めて(盗んで)回っているのだそうです。でもいくら愛国心が高じてのことでも、黙って持ってくるのはいかんですよね

フォイルがこの子どもたち=ブライアン(Charlie G. Hawkins)やティム(Barney Clark)の見張りをサムに命じたシーンもまた楽しかった

Captain Stewart. You've just been promoted. Keep an eye on them.
スチュワート大尉(サム)。たった今君は大尉に昇格だ。彼らから目を離すな

それからはサムが「資源回収隊長として子どもたちを「訓練」する様子がまた実に可愛かったなあ

隊長:
I'm sure you'll all agree salvage collection is just as hard work as Home Guard manoeuvres.
資源回収は軍事演習と同じくらいキツイ仕事だ


It's harderこまっしゃくれで可愛い.
もっとキツイよ!

隊長:
Absolutely.(その通り)

そしてそのキツイ仕事の後にはちゃ~んとバン(bun 小型の丸いパン)とレモネードが用意されていたのがまた微笑ましかった。隊長自らパクついてましたし

回を重ねるにつれ、ますます面白くなっていく刑事フォイル、続きが待ち遠しくてなりませぬ刑事フォイルが楽しい(≧▽≦)

The Complete Foyle's War Every Episode Ever Made
The Complete Foyle's War Every Episode Ever Made
関連記事