検察側の証人 後編 ネタバレと感想 大どんでん返し

アガサ・クリスティー原作のミステリー、【検察側の証人The Witness for the Prosecution)】(後編)を視聴しました。


いわゆる「勧善懲悪」とは無縁に見えるこの作品、作者の目的はいったいどこにあったのだろうと思いを巡らせてみたところ、これはこれでアリスの復讐、身勝手でセンチメンタルな男性への強烈なしっぺ返しだったのではなかろうかと思い当りました


このような視点は女性作家ならではでしょうね~きっと。いやいや恐れ入りました。もちろんこれはおばさん個人の解釈であって絶対に正しいとは申しませんよ


以下ネタバレのあらすじです検察側の証人のネタバレ感想行きますよ~(^^)/


土壇場に来てロメインがレナードを裏切りました。エミリーが殺された夜、レナードは何かとてつもないことをしでかした様子で遅くに帰宅したのだそうです。しかもその服は血だらけだったと証言しました。


「天使のような女性だと思っていたのに、実は「悪魔」だったのか!~ジョンは何としても「息子のように可愛いレナード」を助けようと奔走します


そんなジョンの前に、クリスティーン・モファットというロメインが踊っていたライムハウスの看板女優が現れました。モファットは、ロメインを陥れたいなら100ポンドを出せとジョンを脅します。モファットは顔をひどく火傷しており、それもロメインの仕業だと訴えました。あいつは私のマックスを奪ったのよ!!


またモファットは、ロメインが名乗っている「ハイルガー」は前夫の姓だと教えます。ロメインがレナードと結婚しないのは「重婚」になってしまうからなのだそうです。ロメインは、自分の過去を知るレナードが邪魔になり、絞首刑にしようと企んだのだとか


モファットはロメインがマックス宛に書いたラブレターを持参していました。そこには、レナードが死刑になれば一緒になれる、これは女優としての自分の当たり役だと書かれていたそうです。


ジョンは、金は必ず払う、妻と亡き息子の思い出にかけて誓うと約束してこの手紙を手に入れ、これでロメインの化けの皮を剥がしてやれるとほくそ笑みました。まさにロメインという魔女を罰するかのように嬉々として「偽証」の罪を暴きだします


My client, through some misguided but honourable chivalry, chose to keep your shame to himself.
レナード・ヴォールは、見当違いではあったものの、騎士道精神からあなたの秘密を守ったのに!


Sirチャールズは検察側の詰めの甘さを責め、レナードへの容疑は状況証拠のみによるものだと批判しました。ロメインの登場ですっかり勝利を確信していた検察は打つ手がなく、レナードは晴れて無罪となります。


そのロメインは偽証罪で投獄されました。ジョンはこれ見よがしにロメインに面会し、その悪女ぶりを非難します


You've lost your career, such as it was. You've lost your lover and the man who more fool him loved you. So who's easy to hurt now?
君はしがないキャリアと恋人、そして愚かにも君を愛した男を失った。傷つきやすいのは誰かな?


ロメインはまるで蛇のような声を発してジョンを威嚇しました


その後、大逆転で無罪を勝ち取ったジョンの名声は上がり、レナードからの謝礼もタップリ手に入りました。ジョンはそれで立派な弁護士事務所も構えたそうです


それでもジョンは金のためではなく「正義の実現」のためだ、と言わんばかりでしたね。ジョンは戦時中毒ガスに肺をやられたと語っていましたが、実際には気管支炎を患っていたそうで、それは4日の入院ですっかり良くなってしまいました


レナードはジョンに、エミリーの遺産の一部である自宅を売却してほしいと依頼します。それでフレンチ家を見に行ったジョンは、庭の池で猫の死骸を見つけました。エミリーが可愛がっていた猫で、その遺体の血を舐めていたあの猫です。


ジョンは、ちょうど事件の捜査に来ていた警察に、あの時ジャネットの洋服の袖口が血に染まっていたと語り、猫を殺したのもジャネットだったに違いないと仄めかしました。エミリー殺害の真犯人はジャネットなのではないか?


エミリーが、最初はその遺産をジャネットに譲ろうとしていたらしいことも決め手となりました。


ジャネットは確かに猫を殺したことは認めました。主人が死んだのに平気な顔をしていたのが憎らしくなったのだそうです。


でもエミリーは殺していない!だって私は彼女を愛していたのだから!!


これでジャネットは、レナードと愛人関係を結んだ挙句、自分を裏切ったエミリーを恨んで殺害した犯人にされてしまいました


そのエミリーが絞首刑になるその日、ジョンはアリスを伴ってフランスに旅行に出かけます。目の前に広がる美しい海と久しぶりに美しく着飾ったアリスを見ながら、これですべてやり直せると満足気な笑みを浮かべていたジョンは、そこで思いもよらぬ人物を見かけました。幸せそうなレナードと「花嫁」です。


そうか結婚したのか~シャンパンを手に訪れたレナードの部屋で見たその「花嫁」はなんとなんとロメインでした!


そう、ロメインは、レナードを救うために嘘をついていたのです。モファットを装ってジョンに嘘の情報を与えたのもロメインでした


事実を知ったジョンは、あからさまな嫌悪と侮蔑の表情でレナードとロメインを非難しますが、ロメインは平然とした顔で、ジョンの恥部を暴きます


あなたも自分の望みを叶えるためなら何でもするわ。それにレナードの罪ではなく自分の罪を消したかったのでしょう?


ジョンは、父子で戦争に行くという勝手な自分の夢のために、息子の年齢を偽って戦争に伴ったのだそうです。それで自分だけが生き残り、息子は毒ガスで死亡してしまったそうです。あ~それで自分も毒ガスのせいで肺を患ってなければならなかったのですね~


ジョンは、悪夢を振り払うかのようにホテルの自室に戻り、アリスに「愛している」と伝えました。でもアリスは決して「愛している」とは言いません。アリスのジョンヘの愛は息子とともに死んだのです。身勝手な夫のセンチメンタルな夢のために死んだ息子を思ったら、愛しているなどとは決して言えない!!


すべてはアリスのためだったと語るジョンに、それはまったく無駄だったと答えたアリスが、これで少しは幸せになれたわね、と告げたのがまた強烈な皮肉でしたね。 I think we can be happier now.


ジョンにホトホト嫌気がさしていたアリスの心情が伝わってきます


ジョンが、口でいうほど誠実ではなかったことは、勝訴後にモファットを捜そうとしなかったことからも明らかです。モファットは怪我などしておらず、妊娠のために引退したそうですから、もしジョンが誠実な人間だったならモファットを訪ねているはずで、そこでロメインの嘘が分かったはずです。愛していると口では言っても、その名に懸けた誓いは簡単に破る男なのです


すべてに絶望したジョンは夕日の沈む海に入っていきましたが、それでも本当に己の欺瞞を理解したかどうかは疑問でござるね


一方のレナードは最後に、ロメインと結婚することでロメインが財産を相続する権利を得たことに言及していますI was thinking what would happen if you got tired of me? (君に飽きられたらどうなることか?)


この台詞から、今回の犯罪は最初からロメインが仕組んだものだと容易に推察することができますねThen don't be tiresome, Leonard.(だったら飽きられないようにすることね)


後味は決して良くはないけど、見栄っ張りな偽善者を容赦なくやっつけたという点では溜飲が下がる心地でした検察側の証人が面白かった(^^)/


前後のあらすじはこちらから

前編のレビュー→


これまでに視聴した欧米ドラマの視聴リストはこちらです: 視聴ドラマ一覧~欧米ドラマ編

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