祈りの幕が下りる時 ネタバレと感想 加賀が「新参者」になった理由

東野圭吾氏原作、阿部寛さん主演の映画、【祈りの幕が下りる時】を視聴しました「新参者」や「眠りの森」で大いに楽しませてもらった作品の完結編ということで、ずっと楽しみにしていました。実際に見た感想は期待通りで素晴らしかったです


ストーリーそのものももちろんですが、加賀恭一郎がなぜ日本橋にやってきてずっとその所轄に居座り続けたのか、なぜ、父の死に目に会おうとしなかったのか、などの謎も明かされます。その父、隆正の恭一郎に対する思いも丁寧に描かれていました


いわゆる「ネタバレ」を知っても、いや知ったからこそ実際に映画を見たくなる、そんな傑作に仕上がっていたと確信しています祈りの幕が下りる時が面白かった♪。以下、前半はあらすじ、後半はズバリネタバレですネタバレ感想行きますよ~(^^)/


16年前、恭一郎の母で行方不明だった田島百合子(伊藤蘭)が、仙台で亡くなったとの知らせが入りました。恭一郎はすぐに仙台へ飛び、百合子が働いていたスナックのママ、宮本康代(烏丸せつこ)から、百合子には綿部俊一という恋人がいたと聞かされます。綿部は電力関係の仕事で全国を渡り歩いていたらしく、百合子に会うのは仙台に来た時だけで、その死に目には会えなかったらしい。


その綿部が恭一郎の住所を宮本に知らせてくれたそうですが、その後は音信不通だったそう。百合子は18年間、狭いアパートで質素に独り暮らしをし、最期は一人きりで亡くなったそうです。


また百合子の部屋にあったカレンダーには、月ごとに、日本橋付近にある橋の名前が書きこんであったそうです。康代は、その橋を待ち合わせ場所に使っていたという話を聞いたと思い出してくれました。その筆跡は百合子のものではなかったそうです。


恭一郎は母に関わる情報ならなんでもいいから知りたくて、日本橋署へ異動したのですね。本人自身、強烈なマザコン男だと自覚していましたきれいなお母さんだものね(;_;)


それから16年後、葛飾区小菅のアパートで押谷道子(中島ひろ子)という女性の絞殺遺体が発見されました。死後20日ほど経過した遺体は腐敗が進み、身元を特定するものは見つかりませんでしたが、捜索願が出ていたため、遺族とのDNA鑑定で、ようやく身元が特定できたそうです。


滋賀県在住の道子の遺体が見つかったアパートには9年前から越川睦夫という男が暮らしていたそうです。越川は道子の死亡推定時期と同時期に姿を消していたことから、道子殺害の最重要容疑者と目されました。


捜一の松宮脩平(溝端淳平)は、新小岩の河川敷で発見されたホームレスの焼死体との関連性を疑います。このホームレスも、焼かれる前に絞殺されていたらしいのです。それに加えて越川のアパートにはまったく生活臭がなく、いつでも死を迎える覚悟があるように思えたらしい。


越川とホームレスは同一人物ではないかとの脩平の推理でDNA鑑定が行われる傍ら、脩平は滋賀に飛び、道子が東京へ行った経緯の捜査に当たりました。


清掃会社で働いていた道子は得意先の老人ホームでかつての同級生の母親を見つけ、それを同級生に教えるために上京したらしいことが判明します。その同級生は浅居博美(松嶋菜々子)といって、今や有名な舞台の演出家らしく、芝居好きな道子は、一度は博美に会いたいものだと常々思っていたそうなのです。


博美の母=厚子(キムラ緑子)は警察とトラブルを起こして骨折したにも関わらず、名前も住所も一切口にしなかったため、怪我が治るまでという条件でホームで引き取ったらしいのに、怪我が治っても居座っていたために、皆困り果てていたらしい。


ちょうど明治座で博美の演出した「異聞・曽根崎心中」が公演中だったこともあり、道子はこれ幸いと上京してきたというわけです


脩平は早速東京に戻り、博美に会いに行きました。博美は、道子が亡くなったことは既に知っていたと語りますが、男を作った上に借金を作って逃げた母親とは絶縁状態で、公演も間近だったことから、道子とはろくに話すこともなかった、と釈明します。


脩平は越川睦夫の似顔絵も見せましたが、博美は知らないと答えました。


そのまま帰ろうとした脩平は、博美の部屋に飾ってあった写真の中に、従兄の恭一郎の姿を見つけて驚きます。以前、舞台で「剣道」を使うから教えてほしいと頼まれたことがあったのだそう。


脩平は恭一郎に博美について質問します。どんな人だった?


なんと博美は初対面の恭一郎にかつて子どもをおろしたことがあると告白したそうです。母性は母から娘へのバトンのようなものだが、私はバトンをもらえなかった。人殺しなんですよ、私。


人は見かけじゃわからないという恭一郎に脩平は、自分の勘が外れたとぼやきました。DNA鑑定の結果、ホームレスと越川が別人だったからです。赤っ恥をかいたよ


恭一郎は、刑事なんて勘が勝負だと反論し、むしろ犯人が証拠を操作した可能性は考えなかったのか?と指摘します。そしてその指摘は大当たりでした。


そしてその越川の遺留品のカレンダーに橋の名前が書きこんであったと聞いた恭一郎は、その越川が、亡き母百合子の恋人の綿部ではなかったのか?と思い当たります


こうして恭一郎も小菅の捜査に加わりました。早速ふたりは仙台へ飛び、康代に「越川睦夫」の似顔絵を見せたところ、間違いなく綿部だとの証言が得られます


恭一郎はここで脩平に、初めて両親の確執について語りました。百合子は、結婚前に水商売をしていたことで親戚からかなり苛められたそうなのに、夫の隆正は仕事を理由に家に寄り付かなかったのだそう。追い詰められた百合子はうつ病になってしまったらしい


恭一郎は百合子の遺骨を隆正の前に置き、百合子は誰にも看取られず寂しく死んでいったと責めました。それで隆正は、俺の最期も決して看取るな!と語ったそうです。またそれを鵜呑みにする恭一郎がにくたらしい


隆正の最期をみとった看護師の金森登紀子(田中麗奈)は、隆正がどれほど恭一郎を思っていたかを必死で伝えようとします。隆正は生前月を眺めながら、あそこで常に息子を見ていられるならこれほど嬉しいことはない、肉体など邪魔なだけだと語っていたそうです。恭一郎には内緒だぞ


東京に戻った恭一郎は、改めて日本橋の橋について調べ始めました。そこで橋洗いには2000人ほどの観客が来ると聞き、それこそ人目を忍ぶには絶好の機会だ、とひらめきます。恭一郎は橋洗いの写真や動画をつぶさに洗い始めました。そこで見つけたのは博美が嬉しそうに誰かと電話で話している姿でした!?


恭一郎はすぐに滋賀へ行って、博美の周囲を洗い始めました。そこで浮上したのは苗村誠三(及川光博)という中学時代の担任です。恭一郎は彼が越川もしくは綿部ではないかと推理しますが、そうではありませんでした


ここからはズバリネタバレです


越川睦夫および綿部俊一は、博美の父、浅居忠雄(小日向文世)が世を忍ぶ仮の姿でした。忠雄は、妻の厚子が作った借金に追われてやむを得ず、娘の博美を連れて夜逃げをしたのだそうです。博美を不憫に思った苗村は子供たちに、忠雄は(借金苦で)ビルから飛び降り自殺をしたと教えたそう。


忠雄は逃亡先で、博美を置いて自殺しようとしましたが、原発作業員だという横山一俊(音尾琢真)との出会いがふたりの運命を変えました。横山は、年の割に大人びた博美を強姦しようとして、逆に博美に殺されてしまったのです


忠雄は横山の代わりに原発で働くことにし、横山に自分の服を着せて崖から突き落としました。博美は施設に入れられますが、その後も忠雄から「近藤今日子」という名で連絡が来ていたそうです。博美は近藤真彦と小泉今日子が大好きだったそう。


その忠雄が偶然、百合子と知り合い、互いに好意を持つようになりました。忠雄は百合子が息子と生き別れたと知ると、東京で恭一郎を捜し、その恭一郎が剣道の取材を受けた雑誌を持ち帰ってくれたそうです


一方の博美は、中学時の担任の苗村と恋愛(不倫)をし、子供もできたそうですが、ちょうど劇団で女優の役をもらったところだったため、子供はおろしてしまったそうです。


それが博美と忠雄が別れてから6年が経過した頃でした。二人は動物園で再会を果たし、ホテルで近況を報告しあいます。忠雄は百合子との話を打ち明けましたが、博美は苗村とのことは黙っていたようですね。


ちょうどふたりがホテルを出たところを、その苗村に目撃されてしまいました。苗村が忠雄を問い詰めたため、忠雄は彼を殺してしまいます。ホテルはだめだ。次からは別なところで会おう


それが日本橋だったのですね。なぜ日本橋かという疑問に加賀は「ふたりの聖地」だったからだと答えていますが、その説明はちと弱かったですよね。ここは肝なのでちとググらせていただいたところ、どうやら「女優として初めて立った同じ舞台で演出を手掛ける」という博美の夢、ひいては忠雄の夢を表現したかったようです


そこへ押谷道子が現れました。道子は、博美が演出した舞台をどうしても見たかったため、博美に断られてもなんとか初日のチケットを手に入れたのだそうです。そしてその初日には、博美が招待したに違いない忠雄も客席に現れました。死んだはずの父親がなぜここに?


道子から問い詰められた忠雄は、道子を絞め殺し、自分も焼身自殺を図ろうとしました。そこへ博美がやってきて真相を問いただし、何としても忠雄を逃がすから死んじゃいけない、と説得しますが、忠雄は、もう逃げる生活は疲れたと答えます


それで博美は、かつて夜逃げした際、忠雄が焼身自殺だけは絶対に嫌だと語っていたことを思い出し、せめて自分の手で殺そうと父親の首を絞めました博美が可哀そうだった(;´Д`)。その後に火をつけてホームレスの焼身自殺を演出したのです。


恭一郎から真実を突き付けられた博美はすべてを認め、ようやくこれで幕をおろせると心底ほっとしたような表情を見せました厚子はどうなったんやろか?。その上で博美は、忠雄から預かった恭一郎への手紙とA4大の封筒を差し出します。手紙には、百合子が家を出たのはうつ病の自分が恭一郎を傷つけたらいけないと察したからだと説明してありました。


百合子は、まだ剣道を続けていたのねと言って、剣道着を着た恭一郎の写真が巻頭を飾った雑誌を抱きしめて泣いたそうです。でも自分にはもう母親の資格はないとも語り、雑誌は返してよこしたのだそう。


私は弱い母親でした。でも恭一郎は違う。これからもっと立派になる。父親と私の想像さえも超えて。


恭一郎は、手紙とともに渡されたその時の雑誌をいつまでもいつまでも抱きしめていました祈りの幕が下りる時が面白かった



これは是非原作も読んでみたい


これまでに視聴した日本のドラマの視聴リストはこちらです: 視聴ドラマ一覧~日本ドラマ編

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