レ・ミゼラブル あらすじと感想 第3話 良心との葛藤
BBC制作の【レ・ミゼラブル】(Les Miserables)の3話を視聴しました。これがまた何とも切ないエピソードでしたね。それで「ああ無情」というタイトルを思い出しました。
ヴァルジャンは馬を走らせて遠くへ行き、銀の燭台と現金を入れた箱を土の下に埋めました。いざという時のために隠しておいたものと思われます。
一方のジャヴェールは、モントルイユの市長をしている男はトゥーロンにいた元徒刑囚のジャン・ヴァルジャンだと訴えましたが、パリ警視庁の主任刑部は人違いだと相手にしませんでした。ジャン・ヴァルジャンは4日前に逮捕された
。
本人は認めていないと聞いたジャヴェールが何かの間違いだと反論すると、公職にある要人の告発はゆゆしき一大事だと批判されてしまいます。
権力に弱いジャヴェールは、すっかり言い負かされてしまいました。
またそのヴァルジャンに工場を解雇されたファンティーヌは、コゼットが熱を出したとの手紙を受け取り、金を工面するために、美しい髪と歯を売り渡します。ここもまた幼心には忘れられない衝撃的なシーンでしたし、今回もまた胸をえぐられるような心地がしました。
これに味を占めたテナルディエとロザリーはさらなる追い打ちをかけてきます。それでファンティーヌはついに身を売る決意をしました
。代書屋は、髪と歯を売る前に身を売ればよかった~順番を間違えたからもう高くは売れないとこぼします。
身も心も弱り果てたファンティーヌは、道行く男たちに侮辱されました。最初は我慢していたのですが、背中に雪を入れられてはもう我慢できなくなって、飛び掛かっていきます。
そこにジャヴェールがやってきてファンティーヌを捕らえました。刑期は半年だ。
ファンティーヌは必死で取り消してほしいと懇願しますが、ジャヴェールはいかにも汚らわしいと言わんばかりに、部下に早く連れていくよう命じました。
そこに今度はヴァルジャンがやってきます。
ファンティーヌは、ここで会ったが百年目!とばかりにヴァルジャンをこき下ろします。コイツのせいでこんな目に遭ったのよ!
ヴァルジャンは素直に過ちを認め、今後はすべて面倒を見ると謝罪しました。もう働く必要はない。娘も呼び寄せよう。
ジャヴェールは止めようとしましたが、ヴァルジャンは断固として言い渡しました。市政に関しては私の方が権限は上だ
。
ジャヴェールは、相手は娼婦~最低の生き物だ(hoe~the lowest of the low)、と蔑みます。そんな女(that creature)を助けたら評判に傷がつくではないか?
ヴァルジャンは、彼女も神の子(the God's creature)だと語り、ファンティーヌをここまで貶めたのは自分の責任だと認めました。できる限りの償いをしたい。
ここでジャヴェールはほんの少し感動したように見えたのに、それは一瞬だけでした。
その後ジャヴェールは日を改めてヴァルジャンに、ヴァルジャンをパリ警視庁に告発したが間違いだったと伝えにやってきます。他の男が捕まった。今度こそ終身刑だ。私は辞職する。
ヴァルジャンは、一旦はファンティーヌや工場の従業員たちの今後を思い、自分がジャン・ヴァルジャンだという証拠~黄色いパスポートや当時の荷物などを燃やそうとしますが、どうしても無実の男を見捨てることはできず、自ら法廷へと向かいました。
その際、ビクテュルニアンに、自分の代わりにコゼットを迎えに行くよう命じましたが、この女もジャヴェール同様、自分は格上だと思っているため、汚らわしい「娼婦」のために動こうとはしません。
法廷には、おそらくは司法取引をしたのでしょう、無実の男をヴァルジャンだと騙る証人、ヴァルジャンも顔見知りの囚人が数名来ていました。ヴァルジャンは、自分がヴァルジャンだと名乗り出て、その証拠に彼らの特徴を並べ立てます。
この時のジャヴェールの表情がまた見ものでございましたね。彼にとっては理解しがたい光景だったのでしょう~目の前のこの男はいったい何をしようとしているのだ?手に入れたすべてを台無しにするつもりか?
こうしてヴァルジャンは再び逮捕されました。
卑劣なジャヴェールはヴァルジャンをモントルイユへ連れ帰り、見せしめにしようとします。ヴァルジャンは、民衆の中にいたビクテュルニアンが彼の命令を守っていないと察し、手錠のまま走り出して、瀕死のファンティーヌのもとへ駆けつけました
。
追いかけてきたジャヴェールはファンティーヌの最後の希望を打ち砕きます。コイツは市長などではない。お前の子どもなど迎えに行っていない。これから徒刑場に戻される
。
ヴァルジャンはジャヴェールを非難し、ファンティーヌの遺体に向かって、必ず娘を捜し出して幸せにすると誓います。
どうやらヴァルジャンは脱走を考えていたようです。
またマリウスは国王派の祖父に育てられために、ナポレオンを支持した父を忌み嫌っていましたが、メイドのニコレットに説得されて、瀕死の父に会いに行きます。
ポンメルシー男爵はナポレオンから賜った爵位を継ぐよう幼いマリウスに言い聞かせました。そしてテナルディエという恩人を捜し出して恩返しをするよう頼みます。祖父に洗脳された子どもがあそこで何をどれほど理解したのか疑問でござるが。
「レ・ミゼラブル」は来週の放送も楽しみですね。
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