無実はさいなむ ネタバレと感想 第2話 動機とアリバイ
アガサ・クリスティー原作のミステリー、【無実はさいなむ】(Ordeal by Innocence)の2話では大分「あの日=レイチェルが殺された日」の詳細が分かってきましたね
。
以下、個々人に焦点を当ててネタバレをまとめていきます。まずはアーサー・カルガリーから
。
物理学者のアーサーは、原爆を作るチームに参加しており、その化学式を書いたそうです。その結果、世にも恐ろしい殺戮兵器を作ってしまったと知ったアーサーは後悔にさいなまれ、精神に異常をきたしたために精神病院に入れられてしまったのだそう。もしかしたら口止めの意味もあったかもしれません。
彼がその病院を脱走したのが、あのクリスマスイブだったのだそうです。アーサーは途中で「茶色の車」にすれ違った後、ジャックに呼び止められて彼を車に乗せたらしい。
彼の話が本当だと分かると、家族に波紋が広がります。ジャックが無実だったということは、ほかに犯人がいるということだから。
そのジャックが刑務所内での喧嘩で亡くなった=事故というのも怪しくなってきました。
ジャックを逮捕したベラミー・グールド(Brian McCardie)はアーガイル家とは家族ぐるみの付き合いだったようですが、ジャックはグールドの妻、リディア(Frances Grey)を誘惑してベッドを共にしたようなのです。
ベラミーも、レイチェル同様児童福祉に関心があったようですが、それは決して良心からではなく、あさましい目的(児童性愛者?)からのようでしたね。
ジャックにそれを見透かされた挙句妻を寝取られたベラミーが、ジャックを殺したいほど恨んでいたのは明らかです。もしかしたら、レイチェル殺しの決め手となった凶器についていたジャックの指紋も、ベラミーによる捏造かもしれません。
アーサーがジャックのアリバイを警察に通報した後すぐに、ベラミーがアーサーを殺しにやってきました。が、車で轢き殺そうとしたのに失敗し、誤って塀に激突して自分が亡くなってしまいます
。
またアーサーが目撃したという「茶色の車」は本当は赤い車で、ティナの車みたいでしたね。ティナは、レイチェルが亡くなった後、レイチェルからもらったこの車を処分したそうですが、アーサーとすれ違った時は、ミッキーを乗せていたようです。
そこにはどうやらレイチェル本人もいたようですが、レイチェルはでも別の、自分の車にヘスターを乗せて運転していたようなのですよね?しかもヘスターはレイチェルに睡眠薬を飲まされていたようです。
ヘスターに関する「あんなにボロボロの体のヘスターにレイチェルを殺せるはずがない」、「男に走った傷物」となどという表現から、あの出血は、レイチェルに無理やり中絶させられたことによる結果だったのではないのかと推察されます。だからこそ、私が殺してもおかしくなかった(でも物理的にあの時は無理だった)というセリフが出たのではないでしょうか?
ミッキーとヘスターはこの中絶のことを知り、逆上したミッキーがレイチェルを責めたのではありませんか?
Say please for once in your life.
一生に一度でいいから「お願い」って言ってみろ
残るはメアリーですが、レイチェル大好きだった彼女がレイチェルを殺すとは思えません。当時彼女が何をしていたかはほとんど情報がありませんが、今回はついに夫のフィリップを殺したようです
。
フィリップからさんざん馬鹿にされたメアリーは、フィリップが「真犯人」に殺されるのではないかとダンベルを手に怯えていたのをせせら笑います。
I like you nervous, Philip. It suits you.
そうやっておどおどしているあなたが好きよ。似合っているわ。
この翌日、フィリップは浴室で亡くなっているところをアーサーとレオに発見されました。死因はモルヒネのようですが、これを管理していたのはメアリーで、普段なら「だから違う」となるところですが、ここはメアリーしかいないとほぼ確信しています
。ほかの女ならともかく、妹たちにまで手を出そうとしたのですから、プライドの高いメアリーがこの男を許すはずもありません
。
次はグウェンダです。彼女はレオじゃなくてレイチェルの秘書だったようですね?しかも、これは推測通り、レイチェルが生きていた頃からレオと関係していたようです。その上、レイチェルが殺された時、自分は屋敷にいなかったと「嘘」をついていました
。
これに加えて予告では、どうやらレイチェルが「下着姿のグウェンダ」を張り倒していたようなのです。あれは、夫との浮気現場を目撃したためではないでしょうか?
となると~犯人はこのグウェンダ、もしくは、グウェンダとレオ、と言いたいところですが
、それじゃあちょっと簡単すぎちゃいますよね
。それにレオに関する新たな情報はほとんどなかったため、そう決めつけるには早計かもしれません。
一方で、今回新たに怪しく思えてきたのは、第一発見者のカーステンです。
まずは第一発見者を疑えが捜査の常道ですが、具体的な描写は多くなかったものの、レイチェルとの確執(≒愛憎)が存在していたことは確かなようです。子供たちに対しても、レイチェルよりずっと確かな愛情を注いでいたようでした
。
予告ではジャックが彼女に「よく耐えられたな」とめずらしく真剣な顔で語り、そのジャックが刑務所で無残な姿で見つかった映像がこれに続いたのも気になるところです。
どうやら子供たちの寝室だったらしい地下の一番奥にある狭くて陰気臭い部屋で(2段ベッドが4つ置かれていた)、レイチェルが泣いてカーステンに助けを求めていたようなのも、偽善者は偽善者なりに苦しんでいたということなのか。この部屋では(アーサーが来た時)カーステンも泣いていました
。
やはりカーステンは相当怪しいですね~。最終回が待ち遠しいです
。
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