琅琊榜1 あらすじと感想 第46話 不肖の息子
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【琅琊榜~麒麟の才子、風雲起こす】の46話は「不肖の息子」です。なんだかな~誉王が気の毒になっちゃいましたね。ここまで来ると諸悪の根源は梁帝=蕭選
だと思えてならないのはおばさんだけでござましょうか
。
以下ネタバレのあらすじです。
梅石楠
靖王はさすがに看過できず、静貴妃に尋ねました。今先生は何と?静貴妃は、うわ言だからよく聞こえなかった、とシラを切ります
。
静貴妃が治療を終えて物思いにふけっていると、霓凰が駆け付けてきました。遠くにいるならまだしも、こんなに近くにいるのに、彼の急変を聞き逃す霓凰ではありません
。蘇先生にいったい何が!?
静貴妃の冷静な姿を目にし、自分が焦り過ぎていると察した霓凰は、慌てて、以前先生に助けられたのだと言い訳をしました。静貴妃は、すべてを承知しているから大丈夫と目で語り、うんうんと頷きます。それで霓凰も察しました。まさか!?
霓凰はホッとしたかのように涙をポロポロと流しました。私に心配をかけまいとして彼は病状を伏せていた
。
静貴妃は霓凰の手を取り、側に名医もいるからゆっくり療養させようと励まします。霓凰は泣きながら、梅長蘇が悲惨な目に遭ったのは想像は付くが、聞く勇気が無いのだと打ち明けました。彼を苦しめそうで怖いの。
静貴妃は、霓凰は小殊が一番大切に思っている人なのだから、悲しませたくなくて当然だ、と指摘しました。霓凰は泣きながらうんうんと頷きます。
その頃ようやく梅長蘇が目覚めました。寝台の横には飛流がぴったりくっついています。起きてすぐに聶鋒を心配する梅長蘇に、甄平は、靖王が看病してくれている、と伝えました。その靖王もやってきて、顔色がよくなった、母の腕はなかなかだ、と語ります。梅長蘇は、静貴妃に治療してもらったことも覚えていないようです。
靖王は、今度こそ騙されぬという決意でもって、梅長蘇に父の名前を尋ねました。梅長蘇は、ちょっと渋りながらも「梅石楠」だと答えました。靖王は早速母のもとへ行き、同じ質問をぶつけます。静貴妃もまた、梅長蘇と同じように嫌々ながら、でもキッパリと、「梅石楠」だと口にしました。ふたりは諦めの悪い靖王の気性を考え、既に口裏合わせをしていたのでしょうか。
梅長蘇が小殊に違いないと確信していた靖王はひどく落胆してしまいました。到底正気とは思えぬのに
。
静貴妃は頷くしかありません。あの姿を見たら、自分の考えが当たっていたに違いないと思いそうなものですが、靖王は気づかないようです。
小殊は戻らないのに。たとえ戻ってもあんな姿の訳がない。小殊は自尊心が強く、負けず嫌いだった。戦場を縦横無尽に駆け、寒さとは無縁の男だった。だが梅長蘇は、常に平静で人の心を読み、寒さに凍え、少しの活力もない(って言いすぎとちゃうか
)。そんなふたりが同じ人物であるはずがないのに。
静貴妃は、衛崢が戻って昔を思い出したからだととりなしました。
そこへ蒙摯から連絡が入ります。蒙摯は、都にいる禁軍をすべて従わせ、守りもしっかりと固めたそうです。梁帝は、これでいつでも戻れると喜ぶ一方、夏江が逃げたとの報告に眉をひそめました。蒙摯が戻る前に既に逃げ出していたそうです。般弱が手引きしたのですね~きっと。
誉王以上に腹立たしい。殺しても構わぬ、必ず捕らえよと触書を出せ!
梁帝の決意
明日都に戻ると靖王に告げた梁帝は、高湛に、紀王を呼ぶよう命じました。本格的に靖王を世継ぎにと考えていたようです。いつものように当たり障りのない答えをする紀王に梁帝は、本音を語って聞かせました。
靖王が紀城軍を連れて戻って来た時、禁軍の戦力はほぼ壊滅状態で、見方を変えれば行宮を掌握したも同然だったのに、靖王は何も言わずに預かっていった兵符を梁帝に返した~それが梁帝には不思議でならなかったそうです。梁帝は少なくともそこで靖王が何らかの駆け引きに出るのではないかと疑ったのだそう
。あ~確かに誉王や蕭景宣ならそうしたことでしょうね
。
今回も、帰郷を仄めかしても、延ばす気はさらさらなかったようだ。東宮位に興味が無いのだろうか?
紀王は、兄が靖王を世継ぎに決めていると確信しました。外へ出てきた紀王に梅長蘇が声を掛けます。皇長子を思い出したのでは?皇長子とは祁王のことでしょうかね。
紀王はあまり靖王を快く思っていないのか、彼を「あやつ」呼ばわりし、梅長蘇=麒麟の才子はあやつの配下だったのか、とちょっと冗談めかしました。これがきっとこの人の処世術なのでしょうね。紀王は、ここ九安山には毎年来ていたが、もう二度と来ることはないだろうと語ります。都に戻れば何もかも決まろう。先生も慌てることはない。
梅長蘇はそんな紀王の表面にごまかされることなく、靖王からの感謝を伝えます。紀王は衛崢のことだと思ったようですが、梅長蘇は「庭生を助けてくれた」と伝えました。慈悲をかけていただかねば庭生は生きていないかと
。
紀王は表情を硬くして、それならなおさら礼など不要だと語りました。元は皆家族、血を分けた者同士なのだ。
まさか梅長蘇のことまで気づいているってことはないですよね~あのタヌキオヤジが
。
帰路についた梅長蘇は、梁帝について語ります。梁帝がこのような危機に直面したのはこれが2度目なのだそうです。1度目は自ら出陣して帝位を奪った時。だが今回は、いったい何を得たのか自分でも分からないであろう、と。
末路
梁帝の一行が金陵に到着すると、蒙摯が2千の禁軍兵を率いて迎えに来ていました。紀城軍は外で宿営中だそうです。梁帝は紀城軍の功績を称え、褒美を取らせて帰還させるよう命じました。
謀反に加担した言皇后も廃位されます。その勅命を告げたのは恵妃ですね。言氏は正陽宮から善清庵に移され、侍女たった2名が与えられました。
言氏、聖旨を受けなさい。陛下の恩情により言氏一族は罪を免れたのにまだ不服なの?
も~恵妃のエラソーなことったらありませんでしたね。いやいや言氏一族まで罰せられたら大変ですよ
。
言氏は誉王のことを尋ね、誉王本人を始め誉王府の者も皆捕らえられて牢獄にいる、と聞くとようやく自らを「罪人」と認めました。
天牢には既に蘭瑾が監禁されています。蘭瑾はともに黄泉に行けて嬉しいと語り、ただ、お腹の子だけが不憫だと打ち明けました。誉王は何としても蘭瑾と子を助けようとします。子どものためにもそなたは生きよ!
つい先日梁帝に、妻が謀反を起こしたなら、その子を生かしておいてはいけない、と言ったばかりなのですが、いざ、自分に子ができたと知ったら居ても立っても居られなかったようです。必ず父上も許してくれるはずだ!!
そこへ梅長蘇が訪ねてきました。誉王は、九安山で謀反を起こした時は生涯で最も痛快だったと語り、それが失敗したのだから、死ぬだけだ、と自嘲します。昔の祁王と同じだ。
この言葉は決して聞き捨てなりません。
同じなのはこの牢だけだ。天下と民を案じた蕭景禹には永遠に及ばない。誉王が死んでも誰も偲ばず、誰も恥辱をそそぎはしない。身から出た錆だからな。
誉王は、実母との因縁を秘して、梅長蘇に謎を残せてよかったとほくそ笑みました。すべては因果応報なのだ。
でも梅長蘇は、誉王がかつて祁王が毒酒を飲み干すのを傍らで見ていながら、その祁王が父に残した言葉を伝えなかったと指摘します。それが因果応報だ。
誉王は、やはり祁王とゆかりがあったのかと語ると、梅長蘇は、永遠に私の正体は分からない、と豪語しました。誉王はそれでも祁王を認めてはいたらしく、たとえ靖王がどんなに頑張ったところで彼には及ばないと嘲ります。そうそう確かに誉王は悪人だったけれど、祁王を殺したのは梁帝やんか
。
誉王はその後、必死で梁帝に会いたいと訴え、血文字で遺書を残して自害しました。その頃、梁帝は玲瓏公主の夢を見ていたようです。息子を助けてほしいと伝えようとしていたのでしょうか
。
妻と子の命は助けてほしいという訴えを聞いた梁帝は、早速天牢を訪れましたが、時すでに遅く、誉王は命を絶った後でした。命じてもおらぬのに、なぜ自害したのかっ!?
誉王は誉王なりに筋を通したのですよね。九安山で自害しなかったのは、もし自害したら梁帝が一生罪悪感で苦しむだろうと思いやってのことだったそうです。も~返す返すも夏江が憎らしくてなりませんっ!
今命を絶つのは妻と子を助けるため。どうか、これを贖罪と受け取ってください。不肖の息子、景桓より
梁帝はすぐにこの願いを叶えようとしましたが、蘭瑾もまた誉王の死を知ってその後を追ったそうです。
でもそれは~どうやら梅長蘇の策略だったようですね。天牢で誉王と蘭瑾の話を聞いていた梅長蘇は、誉王には罵詈雑言を浴びせたものの、蘭瑾と子の命は救ってくれたのです
。遺体は牢で亡くなった女性らしく、蒙摯は、誉王妃として葬られれば光栄だろうと語っていました。
あくまでも梁帝に忠誠を誓う蒙摯は、必ずしも殺されたとは限らないと梁帝を庇いますが、梅長蘇は、今は殺さなくてもいずれは手を下す、と確信したそうです。それに誉王の忘れ形見が都で育っても身の置き場はない。普通の民として生きるのが一番の道だろう。朝堂から離れるべきだ
。
ここでちらりと因果応報が頭をかすめましたが、琅琊榜2に誉王の身内はいなかったので、ここは素直に、普通に幸せに暮らしたのだろうと信じたいです。
紀王の息子?
その後、靖王が妃を迎えることになりました。紀王は王妃を連れて参内し、静貴妃とともに妻選びをするらしい
。
紀王は、耳ざとく駆け付けてきた豫津を見て思い出し笑いをします。かつて豫津がお腹の中にいた時、皆が豫津を女だと思って、嫁にくれと名乗り出たのだそうです
。実際紀王の妻も、息子の嫁にと狙っていたがムリだったのだとか
。紀王はそう言いながら、言い過ぎた、とごまかそうとしますが、そう言うことにかけては人一倍勘の鋭い豫津がこれを見逃しません
。
私が女なら誰に嫁がされていたのですか?
その子が生きていたらお前くらいの年頃だろうということは、林殊ではありませんよね。庭生では若すぎるし、紀王の息子なのでしょうか?
感想
誉王があんなことになったのに、般弱はまったく姿を見せませんでしたね。般弱にとっても誉王は「滑族復興のための駒」に過ぎなかったのでしょうか。ずっと誉王を愛してきた蘭瑾が、最後はせめて夫を独り占めできたのは幸いでした
。
また前回の静貴妃といい、今回の靖王と言い、今の梅長蘇を小殊と比べてひ弱すぎると何気に批判するのがちと気になってなりません。原因は「火寒の毒」だということは明白ですが、梅長蘇自身はどう思っているのでしょうか。そこは達観して諦めているのかな~
。
それに、梅長蘇はひ弱になったのに、同じ「火寒の毒」に侵されている聶鋒が毛むくじゃらになっちまったのも解せませんよ。もしかしたら梅長蘇も、肉や骨を削ぐ前=治療をする前はあんなだったのではないですか?
それで聶鋒を見てすぐに彼だと分かったのではありませんか?
今の梅長蘇ももちろんそのままでも十分素敵ですが、できることなら元の元気な小殊に戻してあげたい気持ちでいっぱいです。
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