琅琊榜1 あらすじと感想 第47&48話 火寒の毒
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【琅琊榜~麒麟の才子、風雲起こす】の47話は「火寒の毒」、48話は「残された時間」です。あ~なんということでしょうか。以下早速ネタバレです
。
火寒の毒
火寒の毒とは?
ようやくこの正体が分かりました。この火寒の毒が天下一の奇毒と呼ばれているのは、命を救う一方で命を奪うからなのだそうです
。
全身に大火傷を負った梅長蘇や聶鋒はそのままでは死に至るところでしたが、雪に埋もれたおかげで
、梅嶺に生息している雪蚧虫(せっかいちゅう)という白いマダニのような虫にその全身を蝕まれることになりました
。雪蚧虫は焦げた肉を食べて寒気の毒を吐き出してくれるそうです
。また虫の寒気が火性を抑えることで命を保つことができるらしい
。一方その過程で体内では火寒の毒が形成されてしまうのだそうです
。
この毒に侵された者は骨格が変形して肉が膨張し、白い毛が全身に生え、舌が固くなり、話せなくなるのだそうです。日に何度も発作を起こし、血、理想的には人間の血を飲むことで落ちつくのだそう。そうすれば生きられるし、体力も常人と変わらぬものの、あまりの苦痛に死んだ方がましだと感じるほどなのだとか。梅長蘇や聶鋒が耐えられたのは、ひとえに、赤焔軍の無念を晴らし、愛する人に再会するためだったのですね
。
解毒法
毒を消す方法は2つ~完全な方法と不完全な方法があるのだそうです。
完全な方法
まず前者は、以前から聞いていた通りの、皮を剥ぎ、骨を削ぐ方法。皮と骨から毒を抜くと、最低1年間は寝たきりで骨と肌を再生させねばならぬそうです。容貌は以前と全く異なるけれど、顔は普通の人間になり、舌が柔らかくなるので自然に話せるようになります
。が、人体への損傷は極めて大きく、内功を失い、武術のできぬ身体となります
。また病を起こしやすくなり、頻繁に命の危険にさらされるため、長生きはできません。寿命と引き換えに完全に毒を抜くのです。それでも養生すれば40歳ぐらいまでは生きられるそう。
不完全な方法
体内の毒を残して制御すれば、人体への損傷は少ない。発作も起きないし、血も飲まずに済む。武人ほどの体力は戻らずとも常人とは変わらない。何より天寿を全うできる。が、体中の白い毛は抜けず、舌は硬いままでハッキリとは話せない。
周囲の反応
夏冬
聶鋒に会わせたいという梅長蘇の願いを知った宮羽は、自分が夏冬に変装して天牢に入り、時を稼ぐと申し出ました。宗主のために、と語る宮羽を霓凰がちらりと見やります
。蒙摯がこの交換を無事果たし、夏冬は早速蘇宅にやってきました
。変わり果ててはいても愛しい夫の姿に涙する夏冬が本当に嬉しそうで思わずもらい泣きしてしまいます
。
そして夏冬は、末永く共に暮らすためにも、今のままの姿でいいと語りました。聶鋒もうんうんと頷きます。
蒙摯
藺晨の説明を聞いていた蒙摯は、梅長蘇が「完全な方法」を選んだと気づいて激怒しました。
そんな体で都に来て、帝位争いに身をさらすとは!死にたいのか!お前はよくても私たちの気持ちを考えろ!!
どうして止めなかったのだと近くにいた衛崢を怒鳴りつけました。でも藺晨は、たとえ誰が止めても耳を貸す梅長蘇ではないととりなします。梅長蘇は、赤焔軍の無念を晴らすためには、何としても人の姿と話せる舌が必要だったと説明しました。
蒙摯は、靖王が即位すればその願いは叶うと反論しますが、それではダメだというのです。あくまでも梁帝自身が己の在位中に決定を覆さなければ、靖王が祁王を慕うあまりに私情を交え、父親の判断を否定したと言われてしまうから。汚名をそそぐ以上徹底的にやる必要がある、と譲りません
。
霓凰
藺晨の話を聞いている時も、ただ黙って梅長蘇の腕を握りしめていた霓凰は、その後も目に涙をためながら、ただただ沈黙を守っていました。梅長蘇が想像を絶する苦しみに耐えている様子を思い、胸を痛めていたのです。何も言わなくていい、ただ1つだけ知りたいのだと詰め寄ります。
残された時間は?他の隠し事は気にしないわ。でもそれだけはどうしても知りたい。
梅長蘇は「10年だ」と嘘をつきました。本当は明日をも知れぬ状態でせいぜい半年程度らしいのですが、これ以上霓凰を苦しめるわけには行きません。
霓凰は悲しみをこらえ、十分だ、と答えました。梅長蘇に抱き着いて、これからの十年決して離れないと約束して、と訴えます
。
その後梅長蘇は、霓凰に伝えられなかった真実を夏冬にだけ明かしました。私は長くは生きられない。あなたは霓凰の親友だ。もし将来霓凰に良い人が現れたら、迷わず嫁ぐよう助言してやってほしい。
ふたりの主治医
霓凰と蒙摯が去っていくのを見送ってすぐ、梅長蘇は気分が悪いと言って倒れてしまいました。目を覚ました梅長蘇は、あと1年は必要なのだと訴えます。藺晨は、新君主の棋士の友として威張りたいから簡単には死なせないと約束してくれました。
その代わりに飛流を返してほしいと冗談を言うと、物陰で様子を伺っていた飛流が即座に出てきて「嫌だ!」と怒鳴ります。
蓖麻(ひま)の葉で包み、桶に詰めて崖から落としてやる、なんて言うから嫌われるのですよね
。
ふたりが騒がしく出ていくと晏先生が入ってきました。先生は梅長蘇の脈を取り、誰が治しても良い、藺晨のいうことを聞け、と言ってくれます。なんと頼もしいふたりでしょうか
。
新時代の幕開け
靖王が皇太子に冊封
靖王が皇太子に冊封されると、梁帝は寄る年波には勝てぬと早速彼に政務を任せ、後宮は静貴妃が束ねることになりました。梁帝を忖度することに慣れていた重臣たちが、そうした腹の探り合いに興味のない靖王に戸惑っていたのが実に象徴的でしたね
。またその靖王は静貴妃や沈追から、くれぐれも赤焔事案についてはまだ言及するなとキツク釘を刺されています
。あとは着々と実績を積むだけと思われたところに、魔の手が忍び寄ってきました。夏江です
。
夏江の陰謀
夏江は般弱を見捨て、丞台御史の范呈湘(周藝華)に匿われていました。ちなみに般弱はその美貌のゆえに藺晨に気に入られ
、藺晨に褒美で釣られた飛流に取っ捕まっています
。でも梅長蘇は今さら滑族の生き残りに興味はないようでした
。
またこの夏江の予想通り、梁帝は靖王の嫁に中書令・柳澄(りゅう・とう)の孫娘、柳氏(盧杉)を選びました。柳澄自身は心根の良さそうな女性でしたけどね。
そして夏江は、おそらくは火寒の毒から類推し、ついに、梅長蘇が林殊であると確信しました。それを梁帝に伝えれば一発逆転が可能だと、懸鏡司時代の部下=琴児(きんじ)を後宮に送り込み、この事実を記した手紙を越貴妃に届けさせます。今は廃嫡されて献王となった景宣も、もし靖王が失脚すればまた復活もあり得ると唆したのです
。
越貴妃は、己の進退も賭け、一世一代の芝居をしました。病を理由に梁帝を呼びつけ、夏江からの手紙を読んで恐ろしくなり、病になったとうそぶきます。梁帝は、夏江の言うことなど真に受けるなと叱りながら、生来の疑心暗鬼から、その内容を白状させました。越貴妃は、梅長蘇は林殊なのだと教えます
。
切り札
梅長蘇に残された切り札は、謝玉が蒞陽長公主に宛てて遺した手紙です。その謝玉は流刑先で労役中に亡くなりました。梅長蘇にはいち早くその知らせが届きましたが、都ではまだ誰も知りません。あの手紙さえ梁帝の目に触れれば、夏江が何を言おうと意味を成しませんからね
。あ~早いとこ長公主に使いを出さないかしらね
。それにそろそろ景睿が戻ってきてもいいんでない?
感想
梅長蘇が藺晨に将来のことを語って聞かせていた際、シーズン2につながるヒントがありましたね。今後は滑族のみならず、属国の夜秦も上手く治めねばならぬ、と
。また蘇宅と靖王府をつなぐ秘密の通路はすっかり閉じられてしまったそうです
。あ~いよいよ終盤なのだと思うともう既に感無量です
。来週の配信もめちゃ楽しみです
。
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