月に咲く花の如く 最終回 あらすじと感想 愛を貫いて
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スン・リーさん主演の中国史劇、【月に咲く花の如く】もいよいよ最終回を迎えました。ドラマが終わったことへの感慨ももちろんですが、こうした世界中を襲う危機の中、なんとか無事にこのドラマを完走できたことにも深く感謝したいです。最初の頃「武漢」と言う名前がドラマに登場した頃は、心のどこかでまだ他人事のように思えていたのがつい昨日のことのようです
。
前置きが長くなってしまいました。以下、最終回「愛を貫いて」のネタバレのあらすじです
。
周瑩は泣く子も黙る皇太后にすら気に入られました。数日後には爵位が与えられると聞いた白石は一安心し、皇太后と光緒帝に日昌和の仕訳帳を渡します
。それまでは「義和団の乱」(1900年)に加担したものの、王族だからと載漪の処分を迷っていたふたりは激怒し、必ず処罰すると約束してくれました
。
これでようやく亡くなった者たちも浮かばれる、とホッと一息ついたところで、今度は涇陽に星移が現れたとの知らせが入ります。星移はふたりの暗殺を目論む組織の中心人物だそうで、ふたりが警備の手薄な呉家東院にいる間に暗殺を実行するつもりなのです
。
白石は、もし皇太后たちが呉家東院に滞在中に暗殺されたら、呉家に関わる数百名が皆殺しにされると忠告しました。あまつさえ懐先を自宅に連れていきます。周瑩が懐先を大切に思っていることを踏まえて、懐先を人質にすることで、無茶を思いとどまってくれるだろうと考えたのです
。
沈星移が現れたら必ず私に知らせろ!いいな!!
白石の予想通り、星移が野菜売りに化けて東院に入り込み、周瑩の部屋にやってきました。周瑩は白石に言われた通り、呉家の人間を巻き込まないでほしいと懇願します。すると星移は、わざと周瑩を傷つけることで、彼女や呉家を守ろうとしました。刺された周瑩が、実に切ない目で星移を見やると
、星移はそんな周瑩を抱き寄せて、熱く長い口づけを贈ります
。

星移が周瑩を椅子に縛り付けていたところに白石が見回りにやってきました。声を掛けられた周瑩は、特に変わったことはないとだけ答えたため、白石はすぐに異変に気づきます。周瑩が懐先の様子を尋ねなかったからです。
白石は星移を目にすると即、捕まえようとしましたが、なんと星移は拳銃を所持していました。周瑩は、このままではふたりとも死んでしまうと必死で星移を止めようとします
。義兄上、お願いだから星移を逃がしてあげて!!
鬼の白石も周瑩の涙には勝てません。それは星移も同様で、白石が渋々星移を逃がそうとしたその時、事態が急変しました
。なんとなんと、あの呉沢もまた呉家東院に忍び込み、邪魔な皇太后を暗殺しようとしていたのです
。も~どんだけバカなの!!
刺客がいるぞ!!捕まえろっ!!
その声を聴いた白石たちが驚いていたところに、沢が駆け込んできました。白石の怒りと情けなさが画面を通して伝わってくるようでしたね~
。呉家の人間でありながら、ここで暗殺などしたらどうなるか分からないのかっ!!
それでも沢は、それが国家のためだと息巻きます。星移のように拳銃でも持ってくればまだしも、短剣ひとつで乗り込んできて、いったい何ができるというのか
。この兄妹は揃いも揃ってアホでしたね~。蔚武はあの世でどんなに嘆いていたことか。周瑩はその蔚武に、必ず沢を守るとも約束していたのです
。
もはや誰も逃げられぬ!
絶望した白石に星移が方法はあると答えました。星移は、自分がまだ見つかっていないことをいいことに、沢に代わって外に出ていったのです。沢が顔を覆っていた黒い手巾を顔に巻き、持参した銃を白石に投げつけて気絶させました。星移の考えを悟った周瑩は、行かないで、と引き留めますが、星移は笑って頷きます
。
群がる護衛たちに必死で抵抗したものの、叶うはずもありません。星移が傷つけられるのを、ただ部屋の中で耐えているしかなかった周瑩の心持を思うと、胸が押しつぶされそうでしたね。星移はそんな周瑩のいる部屋を見やってこと切れました
。
星移の死で暗殺騒ぎは幕引きされ、沢は無事に逃げ延びました。白石は、星移の命を無駄にするなときつくきつく言って聞かせます
。
また皇太后は呉家東院を出ていく際に周瑩にこう声を掛けました。何年寡婦を貫いた?
周瑩が14年と答えると、皇太后は、私は39年だと言い返しました。あの表情からしても、これは「ねぎらい&激励」の言葉とみて間違いありませんね。女一人で生きていくことの難しさ、辛さは私が誰よりもよく知っている、これからも頑張れ、そう伝えたかったのでしょう
。
前回の答えにもありましたが、当時周瑩はまだ32歳だったそうです。だから呉聘と一緒になった時はまだ18歳だったのですね~。本当によくここまで頑張りましたね。
それから(おそらく)2年後、郡王一家は新彊へ流刑となりました。周瑩は改めて白石に当時のことを尋ねます。もし星移が暗殺に成功していたら、懐先をどうするつもりだったのか、と。白石は懐先を我が子同然に思っていると答えました。
義兄としての白石を誰よりも信頼していても、「役人」としての白石には疑いを持たざるを得ないという周瑩の心情が、いかにも当時の世情を反映していますね。沢も星移もひとりの人間としてなら、決して周瑩や罪なき人々を傷つけようなどとは思わなかっただろうに、こと「政治」や「思想」が絡んでくると、一種の狂気に憑りつかれてしまう
。
そこへ行くと周瑩は常に合理的で冷静でした。
その周瑩は、すっかり大人びた懐先を留学に出したようですね。行先は香港か欧米か。
周瑩が寂しそうに懐先を見送ると、実際の「周瑩」についての説明が流れました。周瑩は1869年、陝西三原県の周家に生まれたそうです。あ~ここは周老四の説明通りでしたね
。
幼い頃から才知と人徳を兼ね備え、17歳で涇陽安呉堡村の呉家に嫁ぎ、呉聘の妻となった。結婚後は夫と義父を相次いで亡くし、幼い養子の懐先を抱え、呉家の商いを一手に担った。周瑩は仁義や信用を重んじ、人材を上手に使う、柔軟な経営手腕で、呉家東院を比類なき大商家にのし上げた。また学業支援や廟の建築、道路及び橋の修繕、造船などに貢献。さらには災民や貧民を救済し、多くの慈善事業を行った。周瑩は1908年、40歳でこの世を去り、一品の誥命(こうめい)夫人に封じられた。周瑩が商売で起こした奇跡や人助けの心ーそれらは陝西商人の新しい道を切り開く勇気や、信用を守る精神として、今日まで伝えられている。
74日間、一度も飽きることなく最初から最後までワクワクしながら楽しめた、本当に面白いドラマでした。おばさんはとても飽きっぽいので、こうしてあらすじを書いてしまうと2度は見ないことが多いですが、このドラマは何度でも見たいので、是非また放送していただきたいです
。
最後までお付き合いくださいました皆々様にもこの場を借りて厚く御礼申し上げます。またこのような素晴らしいドラマを、元気に楽しくご一緒できますよう祈っておりまする
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