君、花海棠の紅にあらず あらすじと感想 第44&45話 理念と現実
中国ドラマ、【君、花海棠の紅にあらず】の44話「翻弄」と45話「別々の道」を視聴しました。そういえば先日、中国共産党が結党100年を迎えたと報道されていましたっけ🙄。果たして中国は本当に「誰もが平等で豊かに暮らせる国」になったのか。以下早速ネタバレです
。
抗日運動
平和を愛する日本人
当時の中国に「平和を愛する日本人」もいたと言うのがまた嬉しいです💜。それが雪之誠こと九条和馬です。和馬は水雲楼にやってきて、細蕊に迷惑をかけたと謝罪しました。でも細蕊はもう和馬を信じることができず、絶縁を言い渡します💀。
その後、龍声がやってきて、四喜児の葬儀を出してやりたいと言い出しました。なんでも、日本軍から狙われている龍声の友をその葬儀に紛れ込ませて北平から出そうとしているのだそうです。それは男女の二人連れでした(男性の方は「韓」という名かも知れません)。ところが、彼らには他にも思惑がありました。それが、葬儀の行列で明らかになります。日本兵の検閲が入りそうになると、彼らが焦り出しました。棺の中には四喜児の遺体のほか、ペニシリンとモルヒネやキニーネが入っていたそうなのです😨。
なぜそんな大切なことを黙っていた!?梨園の者の命はどうでもよいというのか?😠
行列に参加していた白文が通訳に金を渡して黙らせようとしますが、きっぱり断られてしまいます。危険を察した細蕊は「九条和馬を呼べ!」と叫びました。つい先日自分から縁を切ると豪語したばかりなのに、です💦。
和馬はすぐに駆けつけてくれて、通行許可を出してくれました。細蕊は厚かましさを侘び、和馬の身を心配しましたが、和馬は逆に、この様子を見ている中国人が細蕊を「親日」だと批判するのではないかと憂えます。でも細蕊は、それは事実だと認めました。ただの役者に軍人など動かせない。和馬もまたこれからも困った時は全力で助けると約束してくれました🍀。
延安=中国共産党
案の定、何も知らない観衆は細蕊を「国賊」呼ばわりします。でも実際は真逆なのです。龍声が連れてきた彼らは抗日運動をしていた「中国共産党」のメンバーでした。彼らは延安で戦っている仲間のために薬を届けに行くのです。
細蕊は「誰もが平等に豊かに暮らせる」という共産党の思想に感動し、自分は戦いに参加できないがと言って「軍用機」を買えるほどの金をプレゼントしました。本当は盧溝橋事件の際にそうしようと思ったのに、政府が逃げてしまってできなかったのだそうです😅。その金はでも、結局は鳳台が用意したようですね😁。細蕊は鳳台に手持ちの財産や見受け証文を渡した上、鳳台の掌に自分の母印を押しました👍。
彼らは「有言実行」の細蕊に感謝し、いつかきっと細蕊の汚名を晴らすと約束し、龍声とともに去って行きます。
察察児
察察児も共産主義に傾倒していました。それで「親日」の兄が許せなかったのです。実際彼女は鳳台との縁を切ると公表したそうです👿。も〜そうじゃないんだけどな〜😔。
商家の闇
龍声は、細蕊の名声を傷つけてしまったと謝罪しました。そしてついに細蕊の過去を話してくれます。細蕊は迷子になった時、まだ曹家のことを覚えていて、毎日町中に響くような声で泣いていたのだそうです。眉目秀麗で唐詩も誦じていたことから、龍声は「名家の子」だと確信したそうです。まだ箸もろくに握れない幼な子の「喉」と「記憶力」、そして「容姿」に感動した菊貞は「天性の役者」だとすぐに養子にしたのだそうです。
その頃商家にはもう一人の息子がいました。龍声の弟です。菊貞は、龍声に役者の才能はないと見切りをつけ、この弟を厳しく育てたそうなのですが、弟はその厳しい稽古で腰を折ってしまったのだそうです😱。龍声は、実の弟に代わって細蕊が辛酸を舐めることになったと謝りました。お前は子どものように勝手だが、いつも重責を負う定めにあるようだ。
細蕊は、自分は商家の人間で、芝居のために苦労する星回りだから平気だと答えますが、龍声は「お前はよその子だ」と怒鳴ります。お前には話さないと父と約束したが、全て話す😡。
細蕊は最初の頃、自分が何者かを覚えていて、それを菊貞に言うたびに殴られていたのだそうです。その恐れから、細蕊は全てを忘れてしまったけれど、龍声は覚えていました。おまえは雲南省の昆明の出身で、姓は曹という。母の実家がある平陽に帰郷した際、お前は迷子になった。曹家の者は必死で細蕊を捜していたのに、菊貞が5年、外地で隠したのだそうです💀。
細蕊は、もう知っている、と答えました。でも曹家に自分の居場所はないというと、龍声は、試してみなければ分からないと促します。今や世界は変わり果て、世の中は悪人だらけだ。役者を辞めて本来の人生を歩め。でも細蕊は、辛い目にも遭ったが、芸に20年費やして芝居しかできない自分に、いまさら何ができると言うのか?と反論します。私の姓はこれからも商だ😡。
留仙洞の爆破計画
やはり坂田は「留仙洞」を嗅ぎつけてきました。貴修もまたそれを見越して「爆弾」を用意しています。鳳台はこの作戦が終わったら上海に行くことに決めました。もう察察児のことは諦めるしかありません。
混沌
地方ではありとあらゆるところで殺戮が繰り広げられていました。また、良家の子女はまとめて妓楼に売られたそうです。鳳台は、無惨に転がっている遺体を目にしては埋葬し、妓楼に売られる女子の中に察察児がいるのではないかとの連絡を受けるとすぐに駆けつけて行きました。実際に察察児はおらず、義憤に駆られた細蕊が彼らを助けようと暴れたこともあり、金を出す羽目になります。彼女たちを皆、上海にある范家の紡績工場に預けることになったのだそうです。
疲れ果てた鳳台は、ことが済んだら上海に行くことにした、そこからイギリスに行くかも知れないから一緒に行こうと細蕊を誘います🍀。でも細蕊は(居場所がないと)断りました。二旦那は安心して"極楽浄土"へ。
湘児も美心から全てを聞いたのか、黙ってご馳走を手作りしました。鳳台がこれを称えると、湘児は耐えきれずに席を外します😿。ちょうど漣が婚約するそうです。美心は萬鈞の勧めで程家と行動を共にすることにしました。財産の整理など移住の細々としたことを一手に引き受けてくれます。
鳳仙伝
七坊ちゃんが新しい芝居を書きました。鳳仙伝という演目で、平時であれば以前の趙飛燕より好評を博したかも知れないと皆が惜しみます。北洋を去る鳳台のために、細蕊は一足早く鳳台のためだけにこれを演じました💖。「将軍」役を命じられた役者は徹夜で台詞を覚えたそうです。
それなのに細蕊は途中で演技をやめて舞台を下り、鳳台の手を取って走り出しました😄。腹が減ったから一緒に夜食を食べに行こうと連れ出します。細蕊は、二人で街を歩きながら、これまでの自分は愚かだったと語りました。衣装や小道具には「本物を」とこだわってきたが、芝居は虚構の世界なのだから、本物を使う必要はなかったと悟ったそうです👍。私の芝居に金を払ってもてはやすのも観客なら、根も葉もない噂や中傷を聞いて「商細蕊」を貶すのも観客。私も愚かだが、観客はさらに愚かだ。
感想
鳳台は、細蕊が「文人」ぽくなったと揶揄いましたが、もともとの知能は高いんですものね。細蕊が今の中国を見たら何と言うかな。もはや仙人の域に達してそんな俗世のことは分からないと笑うでしょうか😇。
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