大地の子 あらすじと感想 第9話 父と子
山﨑豊子さん原作、上川隆也さん主演の日中共同制作ドラマ、【大地の子】は9話も実に感動的でしたよね〜💖。あの卑怯者さえいなければ!となんど腹立たしく思ったことか💢。以下早速ネタバレです
。
複雑な心中
耕次を見送った徳志は、彼は立派な人だと称えました🍀。血の繋がった息子が生きていたと知ったのだから、会いにきて当然だ、それを帰してほしいとは言わずにただ礼だけを述べていった。でもそこまで人間ができていない淑琴は、それは最初だけだ、そのうちきっと帰してほしいと言い出すに決まっている、あの子がここまで来れたのは、ひとえに私たちのおかげなのにっ!!と怒りました💦。徳志は、帰る帰らないを決めるのは、私たちではなく一心だと諭そうとしますが、淑琴は「あの子はそんな恩知らずじゃないわ!」と泣き喚きます😡。
すべては一心の気持ち次第だと語った徳志も、本心では一心と離れるのは寂しいようです😿。それは当然のことですよね。
再び日本へ
北京に待機を命じられていた一心でしたが、あるミッションのために再び訪日することになりました。またあの馮長幸も一緒です👎。一心は知らされていませんでしたが、団長の仰高級工程師は楊司長から、一心と耕次の関係を聞いて知っていたそうです。今度の行先は東洋製鉄ではなく関東電機という会社でした。
日本行きの飛行機には肉親探しの孤児たちが乗っていました。一心はついつい彼らにあつ子を重ねてしまいます。
懐かしい人々
ある時宿舎に咲子と狭間が訪ねてきました🎶。一心は最初咲子が分かりませんでしたが「大沢のお姉ちゃん」という言葉で、別れた時の咲子の姿を思い出します😲。大沢のお姉ちゃんっ!!かっちゃん!!ふたりはひしと抱き合いました❣️。咲子はあつ子が死んだことを知っていて、戦争さえなければ幸せに生きられたのに可哀想に!と嘆きます。
一心は、つい、耕次はあつ子が死んだ日に来た=遅すぎる😡、と詰りました。狭間は耕次を庇います。狭間が「よく肩車をしてやったじゃないか」と言うと、一心はこれも思い出しました。おじさんっ😲!ふたりは耕次から手紙をもらって訪ねてきたのだそうです。耕次の手紙からは一心が耕次に心を開いていないらしいことが読み取れたそうです😔。
狭間は一心の言葉からそれを確信して、耕次がどれほど苦しんできたのかを説明しました😿。耕次は当時、自分一人が生き残ったと言う罪悪感から首を吊ろうとまでしたのだそうです😨。村の皆は心配で目が離せなかったのだそう。軍隊の上官から東洋製鉄に誘われて入社してからも、毎年の開拓団の慰霊祭には欠かさずお参りに来ていた。5年前に咲子が日本に帰国して、信濃郷の団員は全滅していない、咲子は勝男やあつ子と生き延びて中国人に貰われた、と聞いて、必死で子探しの手続きをして、2度も東北地方へ肉親探しの旅をした。
咲子は、耕次の苦労が少しは分かったか、分かったら「自分だけが苦労した」なんて意固地は捨てて、耕次の家へ行き、耕平やタキエ、あつ子たちが祀られている仏壇に、線香の一本もあげてこい、と勧めます👍。じいちゃんや母ちゃんやあっちゃんがどれだけ喜ぶか分からないよ。一心が俯いたので、咲子は怒鳴りつけました😡。あんた、北京の国家機関のお偉いさんになったら、日本の肉親の仏壇にも参れないって言うの!?そんなに自分のことだけが大事なのっ!?💢
狭間は耕次の家の住所と地図を書いた紙を渡し、電車で30分ちょっとで行けると教えました。よく考えてくれ。
咲子と狭間の話は正論なのですが、問題は、彼らを部屋に案内したのが馮長幸だったと言うことです💀。しかも馮長幸は彼らの帰りも待ち受けていて、喜んだ咲子から「松本耕次が一心の実父」だという事実を聞き出しました😱。また咲子がおしゃべりなんだな〜これが😭。
その後、耕次が関東電機を表敬訪問にやってきました💜。耕次はこれまでと変わらず、温かい笑顔を浮かべて皆を激励します。最後にちらりと一心を見やったのですが、一心は仏頂面で立ち尽くしていました😠。それを馮長幸が横目で眺めています。でも一心の脳裏には咲子の言葉が浮かびました🎶。あんた、北京の国家機関のお偉いさんになったら、日本の肉親の仏壇にも参れないって言うの!?そんなに自分のことだけが大事なのっ!?(🎉)
木更津へ
耕次の家は木更津にありました。一心は仕事仲間から花見に誘われた先で、思わず列車に飛び乗ってしまいます💖。耕次の肩書きにしてはとても小さな家を見た時、一心はそのまま帰ろうかとも思ったそうですが、指はチャイムを鳴らしていました👍。どなたですか、と言う声を聞いて、一心はそれが「父の声🌹」だと分かったそうです。耕次は一心の姿を見て驚いて出てきました。勝男😲。一心は、母さんたちと敦子のお参りに来た、と伝えます。そうか、お入り。さあ🍀。
耕次は一心を仏壇に案内し、位牌は左から、じいさん、あつ子、母さん、赤ん坊だったみつ子だと説明しました。きっと、お前が来てくれて皆喜んでいるよ、と笑みを浮かべました💜。一心は涙を浮かべ、一心不乱に手を合わせます。彼らの戒名は最近になってようやくつけてもらったそうです。
仏壇にはタキエの写真も飾られていました。狭間が写真屋に頼んで、自分の妻と一緒に撮った写真をタキエ一人だけの写真にしてくれたのだそうです。耕次は、これを見るのが辛くてずっと仏壇の引き出しにしまっていたのをようやく飾る気になったらしい。それは一心がまだ国民学校に上がる前の写真で、タキエは24歳だったそうです。
ふたりは涙しながら線香をあげ、手を合わせました。仏壇の引き出しにはあつ子の遺髪と爪が入っていて、耕次はそれを取り出しながら、今度の仕事が一段落したら、長野の先祖の墓に埋めてやるつもりだと語りました。一心はもう一度見せてほしいとこれらを手に取り、大切そうに撫でながら咽び泣きます。耕次もまた泣きながら、そしてためらいながら、そっと手を伸ばして一心の肩を、頭を撫でさすりました。一心はたまらずその胸に顔を埋めます。耕次もうんうんと頷きながら、ようやく心を開いてくれた息子の髪に顔を埋めて泣きました。
それから耕次は嬉しそうにお茶を淹れながら、日本式のお茶漬けでも食べていくか、と語りかけます。きっとそれが得意料理なのでしょう。一心もそう思ったのでしょう、食事は済ませたと断ると、食事はいつも自分で用意しているのかと尋ねました。耕次は、日本にいる時は週に2度ほど近所の人に手伝いに来てもらっている、と答えます。でも簡単なことは自分でやっているそうです。
ずっとなのかと聞かれると、一度再婚したと打ち明けました。42の時に病気で倒れたことがあり、皆に迷惑をかけたので、南方で夫を亡くした女性を娶ったのだそうです。でも14年前にくも膜下出血であっという間に亡くなった、死に目には会えなかったと語りました。仏壇には彼女の位牌もあり、戒名のない位牌に毎日欠かさず水を供え、お盆にはお前たちの霊が帰ってくると、心のこもった供養をしてくれたと教えます🍀。一心は、その人との間に子どもはいなかったのか、と尋ねましたが、耕次は、いや、と答えました。
耕次も一心の立場を思いやります。范家屯のお父さんからも聞いている。日本人だと言うだけで微妙な立場なのに、自分が実父では尚更だろうと、耕次はこのプロジェクトから身を引くことも考えていたのだそうです。でも柿田は「長い年月の果ての親子対面おめでとう」と励ましてくれたため、耕次はあまりにありがたくて何も言えなかったのだそうです。それでも、もし支障が出るとしたら、身を引くのは自分だと心に決めていたそうです。将来のあるお前ではない。
門限
とそこで一心は何気なく時計を見やりました。門限の9時まで、あと10分しかないことに気づきます。あっ😨!一心は慌てて事情を説明しました。耕次はとにかくタクシーを呼ぼうとし、団長には自分が電話を入れると語りますが、一心は慌てて押し留めます。ここには黙ってやってきました。団長は我々の親子関係を知らないかもしれません!
タクシー会社に電話が繋がらなかったため、ふたりはとにかく駅へと急ぎました。雨の中、傘が一本しかなかったそうです。途中で一心は、とりあえず団長に遅れる旨の連絡を入れると公衆電話から電話をしました。が、出てきたのは馮長幸です💀。馮長幸は伝言を預かるふりをしましたが、一心はそれに気づきません。しかもこれを知った馮長幸は、その隙に、一心の荷物から機密書類を盗み出していたのです。
耕次はホームまで一心を見送りました💕。なんとか間に合って良かったと、今度はちゃんと団長の許可を取り、泊まれるようにしてきてくれ、と語る耕次に、一心は「はい、いつか」と答えます。耕次は一本しかない傘を息子の手に握らせて電車に乗るよう勧めました。さあ。耕次は笑顔で手を振ります。電車が発車しても、心配そうな顔でいつまでもこれを見送っていました。それは一心も同様です。
が、悪いことは重なるもので、電車が事故で急停車しました😵。結局一心が宿舎に戻ったのは10時半だったそうです。団長は厳しい顔で「遅れるならなぜ連絡をしない!」と一心を怒鳴りつけました。そこには馮長幸もいます😡。一心は馮長幸に伝言をしたと説明しますが、馮長幸はしらを切りました。団長は一心だけを残して皆を退出させます。
濡れ衣
一心は何もかも正直に打ち明けました。団長は信じてはくれましたが、話すだけでこんなに遅くなるはずがないと言い出します。そして一心が保管している機密書類を持ってくるよう命じました。当然1枚、しかも「裏工程表」が抜き取られています。それは決して日本側には知られてはならない内容なのです。一心は潔白を主張しましたが、団長は、本国への持ち帰りとすると語り、東洋製鉄での昼食会へも来るなと命じました😔。
昼食会の通訳が一心ではなかったため、耕次はすぐに何かあったと察して団長の元を訪れました👍。団長は仕方なく一心を呼び、話をさせてくれます。耕次も正直に全てを打ち明けました。耕次は、自分が一心に線香を上げに来るよう命じたのだと伝えます。団長は、口では「よくわかる」などと答えますが、裏工程表のことは言えません。それで、一心は「外事規律」に違反したが、余計なことを話していないと立証できる第三者がいないと説明します。耕次は、団長の裁量と判断にすがるしかないと頭を下げました。
団長が気を利かせて少し席を外すと、一心は、悪いのは自分だから心配しないで欲しいと語りかけます🌿。でも耕次は、一心がひどく疲れている様子だったので、他に何かあるのではないかと察しました😨。団長が戻ってきた時に探りを入れ、自分で役に立つことならなんでもすると申し出ますが、逆に勘繰られそうになります😵。耕次はもう何も言えませんでした😔。
団長の勧めで、一心は耕次を玄関まで見送りに行きました。耕次はエレベーターの中でタキエの写真を渡してくれます💜。これをまた馮長幸に見られちまうんですよ😡。
感想
一心がようやく耕次に心を開いてくれて本当によかったですよね😿。それなのにこの馮長幸が本当に卑劣でいやらしくて、腹が立ってなりませんでしたわ。予告でネタバレしてくれて良かったです😡。