Dexter　S3　ネタバレと感想　第９＆10話　ミゲル、お前もか！

ミゲルの裏切り

エレン・ウルフ

ミゲルはやはりウルフを殺害しました。でもデックスには嘘をつきます。朝まで「ジャックの隠れ家」にいて興奮を冷ましてから帰ったと説明しました。シルヴィアことシルはリタに、ミゲルは朝帰りだったと伝えています。

しかもウルフは聴聞会を無断欠席しました。ラゲルタが連絡を取ろうとしても連絡が付きません。この２点から最悪の事態を想像したデックスは、早速ウルフの家を訪れてルミノールで調べたところ、血痕が見つかりました。

デックスは、自分が教えた通りにミゲルが遺体を処分したと推理し、早速墓に駆け付けます。４つあったうちの１つからウルフの遺体が見つかりました。

その後ミゲルとランチに行くと、ミゲルは早速次のターゲットについて話し始めます。スキナーのキングです。しかも、法で裁くより「我々」が裁いた方が手っ取り早いから、わざと放免することもできるとのたまいました。デックスはここでウルフ殺害について言及します。ミゲルも敢えて隠しませんでした。君が反対したから言わなかっただけだ。

デ：　Cause she wasn't guilty.(反対したのは彼女が無実だからだ)
ミ：　We have a different definition of that word.（我々は「無実」に対する定義が違う）

デックスは、これ以上の単独行動は許さない（No more individual projects）と釘を刺しますが、ミゲルはカエルの面に何とやら、です。

Individuality is what makes America great, man.
個人主義こそがアメリカを偉大にした

デックスは「傲慢なミゲル」に思い知らせようと、わざと遺体が見つかるように細工しました。

ミゲルはこれがデックスの仕業だと見抜きますが、一転、デックスの機嫌を取り始めます。君は賢い、私を導いてくれる、君は救世主だ。

ところが、これとまったく同じフレーズを、リタにも言っていたことが判明しました。リタ同様、これにすっかり騙されかけたデックスは、これまで単に純粋な熱血漢だと思っていたミゲルが、実は狡猾な悪党だったのではないかと思い至ります。

信頼の証

デックスは、以前ミゲルがくれたフリーボの血液が付着したシャツの血液を調べました。するとそれは人間の血ですらありません。なんと牛の血だったのです！？

He's been using me the whole time. I didn't create a monster, I was used by one. He used me.
彼は最初から俺を利用していた。俺が怪物を作ったんじゃない。彼が俺を利用したんだ。

デックスは（妄想の中で）怒りを炸裂させました。椅子を投げて窓を割り、机の上の物をすべて床にぶちまけ、大声を出してミゲールっと怒鳴ります。

その頃ミゲルは、親友ウルフの死を悼むラゲルタに触手を伸ばしていました。もちろん捜査を混乱させるためです。

デックスの反撃

デックスはすぐにもミゲルを殺したいのは山々なれど、有名な検事補を殺せば、周囲の人間が徹底的に調べられるのは目に見えていました。それでとにかく距離を置こうと考えます。

想定外の味方

それはリタです。デックスはその意思をリタに伝えました。するとリタは「やっぱりミゲルは浮気していたのね！」と勘繰ります。デックスはやんわりと否定しながらも、肝心なことは言えないため、リタはすっかり誤解してしまいました。相手は誰？ラゲルタ？？

これはあたらずといえども遠からずだったため、ミゲルは窮地に立たされました。ラゲルタを籠絡しようと彼女の家を訪れていたのを、シルに見つかってしまったのです※１。

駆け引き

一方でデックスは、ウルフ殺害の件を黙っている代わりに、結婚式を終えたら別々の道を行こうと提案しました。ミゲルも渋々承知します。

ところがここで意外な容疑者が浮上しました。以前ウルフ自身がナンパしようとしたバーテンのトビー・エドワーズです。トビーはウルフが殺害された夜に、彼女の家の近くから何度も彼女に電話をしていたのだそうです。でもクインがエドワーズのアリバイを突き止めてきたので、その線は無くなりました。その上エドワーズはエレンの家の方角から来た濃い色のSUVを見たと証言します。

ラゲルタとエドワーズの会話（取り調べ）を聞いていたデックスとミゲルの表情がまた対照的でしたね。

泥仕合

それでミゲルがラゲルタを懐柔して、事件をミスリードしようと企んだところに、シルが現れたという訳です※１。シルは早速ミゲルを追い出しました。ミゲルはてっきりデックスの差し金だと思い込みます。デックスがいつも立ち寄る店に来て、デックスがいつも頼むものを彼より早くオーダーし、You're a creature of habit.（君は習慣に従う生物だ）などとのたまいました。

ミゲルは、家族を巻き込むのは卑怯だと語り、そっちがその気なら、こっちもデボラを攻撃すると脅します。デブとCIであり被害者でもあるアントンが寝ていると公表するつもりなのです。

宣戦布告

大事な妹を利用されては、もうデックスも我慢の限界に達しました。デックスはミゲルの家へ行き、ウルフ殺害の証拠を捜します。ミゲルは「戦利品」としてウルフの結婚指輪を持ち帰っていたのです。しかもそれに葉巻を差し込んでいました。

それを見つけたデックスは、ミゲルの指紋の付いたリングを回収し、そこにクリーニングの引換券を隠してきます。そう、例の「牛の血」がついたミゲルのシャツの引換券です。血のシミは落ちなかったようですね。ミゲルは早速そのシャツを着て、デックスを屋上に呼び出しました。

F〇ck you! I didn't get to where I am, who I am, by letting some little gusano like you walk all over me!
く〇ったれ！お前のように私の上を這いまわる小さなうじ虫が、私を操れると思っているのか？

ミゲルは、何とかしてデックスを脅そうとしますが、デックスはまったく動じません。

I am the last person you wanna f〇ck with, because I will f〇ck you back in ways you never even imagined!
俺はお前に馬鹿にされるような人間じゃない。お前が想像もつかないような方法でやり返す！

デックスは、実に冷静に対応します。I didn't get it before, Miguel, but you can't be reasoned with, guilted, controlled.（以前は気づかなかったが、あんたには理性も罪悪感も自制心もない）

I'll do what I want, when I want, to whomever I want! Count on it!
俺は俺のやりたいようにやる、やりたい時にやりたい人間をな。覚えておけ！

ミゲルの最後の脅しには、両手を合わせて退場しました。Thank you. そう心の中で礼を言ったのは、これでミゲルを殺す決心がついたからですね。

My search for connection always ends in blood.
俺が繋がりを持とうとすると、最後は必ず殺すことになるのか

デックスが落ち込んでいたその頃、ミゲルは電話でキングと会話していました。最初は自分で殺すつもりでスキナー＝キングを釈放したのですが、彼を利用してデックスを殺そうと計画し、屋上でキングにデックスの顔を覚えさせたのです。キングは、警察の読み通り、金を貸したフリーボの行方を知りたがっていました。ミゲルは、それを知るのは唯一デックスだけだと伝えます。キングはミゲルの思惑通り、デックスを拉致しました。

アントン

アントンは、警察の囮にされたせいでキングに捕まり、背中の皮の一部を剥ぎ取られました。デブはマリオから、マリオもキングに狙われていると思わせてキングの居場所を聞き出します。buildingというよりcabinに近かったですけどね。

無事救出はされても、クインに騙されていたと知ったアントンは激怒し、クインに殴りかかりました。クインはデブが既に真実を話したと誤解してアントンに謝罪したからです。デブはそんなアントンが心配でなりませんが、CIのアントンとこのまま付き合って良いものかどうかためらっていたようです。

自制心を持つ者

ジアナが金髪の男に襲われたと聞いたエンジェルは、ひそかにその証拠品を持ち出してデックスに分析をさせました。デックスは、個人的な頼みだというエンジェルの願いを黙って聞き、ラゲルタに叱られても口をつぐんでエンジェルを庇いましたが、結果を渡す際にはぶすりと釘を刺します。

Some doors should stay shut. You open it, it's too easy to walk through it a second time.
開けてはならないドアがある。もし君が開ければ、２度目はもっと簡単になる

いつになく真剣なデックスの眼差しに、ああ見えてとても賢いエンジェルはその意図を汲み、自分で犯人を捜しには行ったものの、ちゃんと刑事として逮捕・連行してきました。さすがはエンジェル、ミゲルなんて言うく〇ったれとは人間の格が違いまするね。あ、汚い言葉が移ってしもた。

感想

となると、デックスはミゲルの前にキングと対決しなければならないのですね。キングは拷問のプロということですから、デックスがどう立ち向かうのか、も～朝から心配でなりません。またいつもはデックス寄りなんですが、さすがに結婚式の食事をすべてステーキにしろという話には、リタが気の毒になりました。増岡が計画しているバチェラーパーティーにデックスが無事出席できることを祈っています。

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