HOMELAND S8 最終回 あらすじと感想 「捕虜」で感無量!
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ホームランド8~ファイナルシーズン~もついに最終回「捕虜」(Prisoners Of War~戦争の受刑者)まで見終わりました。あ~もう何も語りたくないほど感無量ですが、そういう訳にも行かないので、頑張って語らせていただきまする
。
ロシアにいる協力者とやり取りする際のソールのコードネームはラビノウ教授(Professor Rabinow)。クズネツォフが語っていたタウフニッツ版の赤い背表紙の隙間に細いメモを入れてくるのがいつものやり方です。今回も早速「It's Yevgeny Gromov's play」(エフゲニー・グロモフの仕業よ)と知らせてきました。
そのグロモフはキャリーに、ソールが死ねば「協力者」を引き継ぐのはキャリーだと指摘します。実に憎たらしい男だけど頭はいいですよね
。キャリーは、意図せずして二重スパイになってしまったブロディの言葉を思い出します
。I love my country.(私はアメリカを愛している)
一方のソールはデヴィッドに泣きつかれていました。前回ISIが知らせてきたジャラールの情報は偽物で、ジャラールは生きているのだそうです。怒ったヘイズはパキスタンのキアニ首相に電話をして脅したそうです。48時間以内に核兵器を引き上げなければ、こちらが排除する、と。タスニームは早速これを記者発表して世論に訴えました
。
Hear us loud and clear: Today, the United States of America left us no choice but to arm our tactical nuclear weapons. Our hope is still for peace. But our response to war will be swift and terrible.
我々はこの耳でハッキリと聞いた。本日アメリカ合衆国によって我々は核兵器の配備を余儀なくされた。我々の望みは依然として平和だが、攻撃されれば迅速に、そして徹底的に応じる。
キャリーの焦りは募ります。
その頃ようやく「英語教師」の名前が判明しました。アンナ・ポメランセワ(Tatyana Mukha)です。ミロフの通訳をしていたアンナは、その部屋で、オレンジ色のブラックボックスを目にしました
。もちろんアンナは気づかぬふりをして、ミロフにタスニームの発表を伝えます。
ミロフは大いに喜び、これで大統領になれると息巻きました。君も大統領の通訳だ。
キャリーは意を決してベンソンに会いに行きました。そこでソールを動けなくする毒の使い方を教わります。効き目は短時間で消失するため、ソールからスパイの名前を聞きだしたらすぐに暗殺チームを呼ぶよう命じられました
。
そのソールはヘイズと話そうとしましたが逃げられてしまいます。それでソールは仕方なく、代わりにソールを待っていたゼイベルにフライトレコーダーのことを伝えました。あれは事故だ。もちろんゼイベルは信じません。
Don't be the schmuck who takes us to war for the second time in 20 years under false pretenses.
また偽りの大義名分で20年にも及ぶ戦争を始めないでくれ。
ソールがどんなに頼んでも、サダム・フセインを殺したのは正解だったと息巻きます。
Fell on deaf ears.
馬の耳に念仏だ
それでソールはマスコミにすべてを暴露することにしました。
家に帰るとキャリーではなくマギーが待っています。マギーは、キャリーが帰国していると知って会いに来たのだそうです。ソールは、キャリーがフラニーに会いに行っていないと知り、彼女の覚悟を察しました。
その頃キャリーはマギーの家に行き、クローゼットに隠しておいた現金とパスポート、薬などを持ち出します。帰り際には額に入ったフラニーの写真を一枚だけ持ち帰りました。
帰宅したキャリーをソールが問い詰めます。フラニーに会いに行かないのはなぜだ?ここに長居するつもりはないからぬか喜びさせたくないんだろう?そもそもなぜアメリカに戻ってきた??
I came back to try and stop a war. Any way I can.
戦争を止めるためよ。そのためなら何でもするわ
ソールの厳しい追及に、キャリーはついにグロモフと取引したと明かしました。あなたの協力者を差し出せばフライトレコーダーを返してもらえる。女性よね?KGBの英語学校で教えてた。この本を使ってやり取りしていたんでしょう?
ソールは、もしこれがロシアに知られたら今後の諜報活動に多大な影響が出ると指摘しました。他のスパイは皆アリソンが抹殺したそうです
。再構築するには10年かかる、その間に敵は民主主義を窒息させる
。
キャリーも負けてはいません。ロシアの問題は後回しよ。戦争になるかもしれないのよ!?
ソールはマスコミを使うと反論しますが、キャリーは納得しません。ダメだったら?手遅れになるわ!
Sometimes, that's the cost of doing business.
時には犠牲も必要だ
それほどアンナはソールにとって大切な存在なのですね。名前を教えろと詰め寄るキャリーに、ソールは荷物をまとめて出て行け
、と命じました。キャリーは2Fに上がって毒の準備をします
。そこへソールがやってきました。何をしている!
キャリーは慌てて毒をソールの頸動脈付近に付着させました。ソールはばったり倒れますが、意識ははっきりしています。キャリーは外で待機しているグロモフの仲間に知らせ、ソールから名前を聞き出そうとしました。GRUが来たら、もう私にはどうしようもないわ
。
またキャリーは、意地を張っても私には分かるのだと脅します。グロモフが指摘していたように、ソールはキャリーに跡を継がせようとしているはずなので、その引継ぎ、つまりはソールが死んだ際に備えて準備をしているはずだからです。
ソールはそれでも黙っていたため、GRUはソールを殺す準備を始めます。キャリーは最後にもう一度だけ聞きました。お願いだから教えて!
ソールはキャリーに近づくよう命じます。
Go fuck yourself.
くたばっちまえ
それでキャリーはソールを殺さぬよう命じ、代替案に切り替えることにしました。イスラエルにいるソールの妹=ドリット(Jacqueline Antaramian)に会いに行ったのです。ソールが大事なものを預けるなら彼女しかいません。キャリーはドリットにソールが死んだと嘘をつきました。ドリットは、ソールから預かっていたキャリー宛の封筒を渡してくれます。そこにはUSBが入っていました
。ソールはキャリーに、キャリーの次に大事な協力者の名を明かします
。
キャリーは中を確認するとすぐにGRUに連絡してソールを解放させました。ほぼ同時にグロモフがやってきます。キャリーはグロモフにソールの動画を見せました。それでアンナの正体が明らかになります。グロモフはすぐにミロフにメールを送りました。
解放されたソールはすぐに国連にいるスコット・ライアン(Tim Guinee)に連絡をし、アンナを助けるよう命じます。安全に連れ出せ!
ライアンがアンナを連れ出そうとしたところにミロフが部下を引き連れて追いかけてきます。ふたりは地下に逃げ込みましたが、捕まるのは時間の問題でした。アンナはライアンに銃を貸してと促します
。
I don't intend to shoot my way out, and I can't let them take me.
逃げる気も捕まる気もないわ。
おそらくアンナはスパイになったあの日から、いつかこんな日が来ることを覚悟していたに違いありません。ライアンが頑なに拒否していると、アンナはそれならソールに電話をするよう頼みました。ソールならアンナの気持ちが分かると信じていたのですね。
It's all right, Saul. I only wish I could have seen the mission through to the end.
いいのよ、ソール。任務を全うできなかったのだけが心残りだわ。
ソールは心から彼女を称えました。アンナはニッコリ笑って、もう時間が無い、と急かします。ソールはライアンに、彼女に銃を渡すよう命じました。ライアンが作ったバリケードをGRUが破ろうとしたその時、アンナはこめかみに発砲してこの世を去ります
。ロシアの中枢で働いていた彼女は、誰よりも、スパイの最期がどんなものか知りぬいていたはずです。
受話器を通してその最期の音を聞いたソールはまるで自分が撃たれたかのようでしたね。
その結果、ミロフはGRUの諜報員がフライトレコーダーを入手したと世間に公表しました。パキスタンの危機に突如現れたヒーローとでも言わんばかりに、ジャラール・ハッカニはふたりの大統領の死に関与していないと発表します。キャリーはこの発表をグロモフとともにテレビで見ていました。ここではまだアンナが自殺したことを知らされていません
。
キャリーはグロモフに当たり散らします。ソールがアンナに知らせなかったのは私を信頼していたからよ!その信頼は失われたわ。それがどんなことか分かる!?
グロモフは、これでソールもキャリーも生き延びた、と答えたため、キャリーはそんなグロモフが少しソールに似ていると感じながらも、二人の間に大きなカルチャーショックを感じました。
I don't know what it's like on your side, but it must be very, very lonely.
そちらの世界はどうか知らないけど、きっととても、とっても孤独なのね
テレビでは、ミロフの演説が続いています。
It was simply an accident. An awful, tragic accident. So please, Mr. President, stand down your troops. Turn your planes around. There's no more cause for war.
これは単なる事故だった。恐ろしく悲劇的な事故。ミスタープレジデント、あなたの軍を引き上げてください。行先を変えてください。戦争をする理由は無くなりました。
これがどんなに屈辱的だったかは、ヘイズの表情から明らかです。
その後グロモフにアンナが自殺したの知らせが来ました。グロモフは、ソールが知らせたに違ないと言い、ふたりはイスラエルにも追手が来るはずだと即座に逃げ出します。
それから2年後。キャリーはモスクワでグロモフと優雅に暮らしていました
。部屋にはフラニーの写真が飾られています。
ついにキャリーは寝返ったか?と思いきや、場面は一転してソールのいるアメリカへと移りました。どうやら健康を害したらしいソールは引っ越ししようとしていたようです。そこにはドリットが手伝いに来ており、いっそイスラエルで一緒に住もうと誘っていました。が、ソールはキッパリ断ります。
そこへ電話がかかってきます。ドリットが出たら、ラビノウ教授を捜しているとのことだったそうで、ドリットは間違いだと決めつけました。が、それを聞いたソールの動きが止まります。ラビノウだって?
その電話は、かつてソールがアンナとやり取りしていた時に使っていた書店からでした。ソールが念のため出かけると、店主が出迎えてくれます。電話をくれたのはやはり彼だったそうです。
それでソールは、もうスパイごっこは止めたのだと答えましたが、店主は今朝届いたと言って「ラビノウ教授宛の封筒」を差し出しました。そう、キャリーが送ってきたのです!!
その頃キャリーはドレスアップして、グロモフとともにカマシ・ワシントンのコンサートに来ていました。席ではグロモフと手をつなぎ、いかにも仲睦まじげだったキャリーは途中で席を立ち、化粧室で「協力者」らしき女性と接触します。何やらバッグを取り換えたようです
。
ソールは帰宅して心の準備をし、封筒の中身を取り出しました。それはキャリーが記した「謎多き専制国家」(Tyranny of Secrets)という著書です。表紙はキャリーのアップの写真でした。冒頭にはフラニーに宛てたメッセージが書かれています。
For my daughter, in the hope that one day she will understand.
私の娘へ。いつか理解してくれることを願って
ソールは、表紙のキャリーの表情から何かを読み取ろうとした後、思い立って背表紙の隙間を覗きました。期待通り、そこにはキャリーからのメッセージが隠されています
。
Greetings from Moscow, Professor. The Russian S 400 missile defense system sold to Iran and Turkey has a backdoor. It can be defeated. Specs to follow. Stay tuned.
モスクワから教授へご挨拶。ロシアがイランとトルコに売ったS400ミサイル防衛システムにはバックドアがある(侵入可能)。崩せるわ。詳細は追って知らせる。乞うご期待。
ソールの顔に笑顔が浮かびました。モスクワにいるキャリーも音楽を聴きながらノリノリです
。
キャリーは自分が死に追いやったアンナに代わって諜報活動を続けるつもりなのです。おそらくはそのための2年間だった~ソールは10年かかると言ったけれど、キャリーは自ら乗り込んで2年でやってのけたのです
。
なんとスリリングな人生なのでしょう。フラニーのことを思えば、キャリーには安定した暮らしをと思わぬでもありませぬが、キャリーにとってはこの危険に満ちた人生を送ることこそが幸せなのかもしれませんし、これまで犠牲にしてきた友を弔うベストな生き方なのかもしれません。ブロディもピーターも、そしてマックスもきっとあの世で苦笑いをしていることでしょう。それでこそキャリーだ、と
。
あ~本当に素晴らしいドラマでした。もうここまでクオリティの高いドラマに巡り合えることはそうそうないように思われます。このドラマに出会えて本当に幸せでした。この出会いに心から感謝です
。
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素晴らしいレビュー(・ε・ )