リドリー~退任警部補の事件簿 シーズン1 ネタバレと感想 3&4話 過去のない死体(前後編)
BS11放送のヨーロッパミステリー【リドリー~退任警部補の事件簿】の3話と4話「過去のない死体(前後編)」(Hospitality〜思いやり)を視聴しました。やっぱり最後は歌うんですわね💦。そーじゃなくて、この手の犯人像は、昔は結構よく見かけたものだけれど、最近はあまりなかったので、逆に新鮮に映りました。これから「相棒」になるのかなあなんて勘違いしてしまったほどで😅。この原題「Hospitality」がまたいかにもイギリスらしく辛辣でしたね。以下、あっさりネタバレです。
プロローグ
ある夜のこと、何者かが白い車に乗って風力発電タービンの近くにやってきました。どうやら金髪の女性らしい体を遺棄したようです。そのタービンが臨める屋敷ではパーティーが開かれていましたが、その家の女主人らしい女性は、ひとり、その喧騒から離れ、そのタービンのある方向を眺めていました。
今改めて見返してみると、これが何かの暗示だったように思えてならないのは、おばさんだけでございましょうか🤨。
身元不明の遺体
その後(遺棄された)女性の遺体が発見されます。その辺一帯は泥炭地のようで、遺体はピートに埋もれていたそうです。
リドリーも捜査に呼ばれてやってきました。彼はそこでキット・マッケラン(Zak Douglas)という人懐こい若者に出逢います。若者は、近くに「タイヤ痕」があると教えて去っていきました。
また捜査員は、近くでその女性のものらしい社員証を発見し、その身元が明らかになります。被害者はパレスホテルの客室係をしていたガブリエラ・バルドーニ(Kelly Banlaki)。死因は後頭部の外傷らしく、遺体の側には忘れな草やアマランサスにベルフラワーなど、その辺の牧草地などならどこでも見かける花が置いてありました。でも中の紫色のオダマキだけは、その花言葉がいかにも思わせぶりだったそう。"the emblem of deceived lovers"(騙された恋人たちの象徴)ま、忘れな草もそうですけどね。
またガブリエラの肩には変わったタトゥーが刻まれていました。
不法移民
リドリーは早速パレスホテルへ行き、昔馴染みの支配人=ジェームズ・マローズ(Stephen Boxer)から話を聞きました。ガブリエラは2週間ほど前に退職したのだそうです。理由は客室係のリーダー=ジャネット・ヴェナブルス(Jacqueline Boatswain)に勤務態度を注意されたからということで、ヴェナブルスもこれを認めましたが、リドリーは、マローズが何かを隠しているらしいと察したそうです👍。
ガブリエラと同じ客室係で、一緒に住み込みで働いていたエレナ・モンデロ(Pat Dynowska)に話を聞くと、ガブリエラが辞めた後もメールをやり取りしていたと証言しますが、検視の結果、ガブリエラはその時もう死亡していたことが分かったそうです🙄。
捜査の結果、ガブリエラはアルバニア人であり、ホテルに提出したIDは偽物だったことが判明しました。ホテル側もこれを承知で彼女を雇っていたのだそうです。ガブリエラの同僚のエレナも同様でした。エレナを問い詰めると、スヌーカークラブという店をねじろにしたスチュアート・デイリー(Philip Hill-Pearson)が偽造パスポートを作っていると白状します。
その後もなかなかガブリエラの正体は分からずじまいでしたが、彼女の電話の履歴を調べたところ、失踪したその日に何度も同じ番号にかけていたことが明らかになりました。その相手は、風力発電所を経営しているハリー・グレイリッシュ(Gerald Kyd)です。ちなみにドラマの冒頭でパーティーを開いていたのがこの人物です🐒。
グレイリッシュはガブリエラとの浮気を認め、別れを切り出すと脅されたと打ち明けましたが、殺害は否定しました。実際彼にはアリバイがあったそうです。驚いたことに、このグレイリッシュにガブリエラを紹介したのはマローズだったのだそうです。マローズは、不法移民をホテルで働かせた上、彼女たちを客に斡旋していました☠️。リドリーがマローズを問い詰めると、マローズは、こともなげに、彼女たちにとっても良い小遣い稼ぎになった、と開き直ります👎。
探偵気取りの青年
リドリーは、最初に現場で出会ったキットから、なんどか耳寄りな情報を聞き出しました。最初はタイヤ痕、次はガブリエラのタトゥーの柄はジェリカと言ってバルカン半島に由来しているという情報でした👌。実際この情報は大いに役立ちます。キットは、ネットで犯罪を解き明かす「キルリスト」という組織のメンバーで、検視官事務所でデータ分析官をしていたのだそう。
その後もリドリーはキットを信用して捜査状況を話してしまうのですが、キットは、こともあろうにリドリーの実名で、その内容をネットに流しました。これでリドリーはグッドウィンから大いに顰蹙を買います。ハリーは地元の有力者なので、その影響が怖いのです。でもリドリーも負けていません。これは殺人事件なのです。とはいえ、リドリーもキットを厳しく叱りつけました。今後は決して俺の名前を出すな!
できすぎた証拠
その後ハリーの「別宅」で、彼がガブリエラを殺害したと思われる証拠がいくつか見つかりました。またハリーの妻のデブズ(Lucy Thatcher)は、夜中にガブリエラが訪ねてきて、ハリーと別れろと喚いたが、ハリーには会わせず追い返したと証言します。でもリドリーは、それがあまりにもできすぎている、と逆にハリーを信じました。このデブズが、冒頭で述べた「タービンの方向を見ていた女性👿」です。
マイケル・フラナリー
前回も登場しましたが、リドリーがブラッドフィールド刑務所会いに行く囚人はマイケル・フラナリー(Aidan McArdle)と言って、リドリーの妻と娘を殺して服役中の人物だそうです。そんな男になぜ会いに行くのか理解不能ですが、リドリーは、常識では考えられない「異常な人間の行動」を知りたいらしい。
フラナリーは、奴らはゲーム感覚で動く、平凡な日常に飽き飽きし、刺激的な出来事を欲している、強い自我のせいで遅かれ早かれ間違いを犯す、と語ります。Driven by a cloying need for approval. He'll be watching the case with a zealous fanaticism.(甘ったるい承認欲求がやつらの原動力だ。彼はこの事件に並々ならぬ関心を抱いて見守っているはずだ)
そこでリドリーは、キットが、マスコミに公表していない「花」の情報を知っていたことを思い出しました。The flowers. The lack of motive, the flowers at the crime scene.(花だよ。動機がないこと。犯罪現場にあった花も)
キットは〜本人の話が真実ならば〜8歳で、今のガブリエラと同じ年頃だった母に自殺されており、その現場にも花が残されていたらしいのです。ガブリエラへの親近感となったと語ったそれらはでも、すべて、自作自演でした😔。彼は10代の頃、OCD(obsessive–compulsive disorder〜強迫性障害)と診断されて精神科に通っていたそうで、リドリーはキャロルから、その気にさせない方がいい(It doesn't help you've been indulging him, does it?)と忠告されていたのですが、遅すぎましたね😓。
真相
犯人はキットでした。スチュワートに命じられて偽造IDを作っていたのもこのキットだったそうです。彼は分析官ではなく、ただの事務員だったのだそう。
キットは、最初からガブリエラを見染めていましたが、ガブリエラには相手にされなかったらしい。デブズに追い返されたあの夜も、ガブリエラはスチュワートに助けを求めたのですが、電話に出たのはキットでした。キットは、行く当てのない彼女を自分の住まいに連れてきたところ、隠し撮りしていた彼女の写真を見つけられて大騒ぎされたために、彼女の頭を殴って殺してしまったのだそう。
リドリーはついにガブリエラの本名を聞き出しました。彼女の本当の名前はミナ・アルベスクと言い、故郷のアルバニアではもう15年前から失踪届が出されていたそうです。
キャロル・ファーマンの事情
キャロルは、息子のジャック(Tareq Al-Jeddal)と(たぶん)正式に婚姻関係を結んでいるパートナーのジェリ(Bhavna Limbachia)と一緒に暮らしていたようです。そしてそのジェリが「子ども(赤ちゃん)」がほしいと言い出しました。She wants to have another baby. でもキャロルは、今さら子育てをしたいとは思わないし(夜泣きで寝られないのも嫌だ)、今の暮らしに満足しているらしいのです。が、キャロルはそうした自分の気持ちをジェリに伝えられなかったようで、ジェリは出て行ってしまいました。
キャロルはリドリー、そしてジャックに相談します。リドリーは話を聞いてくれた上で、ふたりでよく話し合うよう勧めてくれ、ジャックは、特に意見は言わず、自分も子育てを手伝う、と語りました。でもジェリは、とりあえずは戻ってきてくれたようです。
思い出の中で
とつぜん愛する者たちを奪われたリドリーは、彼女たちとの思い出を大事にしながら生きていました。娘との何気ない会話、そして妻の希望だった「古いボート」を手に入れては、毎日修理しています。リドリーの事情を知る誰もが、何かしろ、と勧めてくれたそうです。職権を乱用して従業員に売春をさせて平気な顔をしていたマローズでさえ、そうでした。だから、歌うのは良いことなのよね。
まとめ(あくまで妄想🐒)
最初に触れましたが、あそこでデブズが、夫の浮気相手が殺されて遺棄された方向を見ていたというのが、なんとも意味深でしたよね。デブズがどこかでキットを唆して、ガブリエラあらためミナを殺害させた、ってことは、ないのよね。ついそう思えちゃう😅。
追伸
5&6話まで見ましたが、全体的に、ちとセンチメンタルすぎてアタイの好みではないと判断😅。この辺でリタイアさせていただきまするね🙏。
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