ヴェラ(Vera)〜シーズン2 ネタバレと感想 7&8話 母の愛(前後編)
英国ミステリー、【Veraヴェラ~信念の女警部〜2】の7&8話は「母の愛」(前後編)です。副題の"A Certain Samaritan"(確かにサマリア人)は"good Samaritan"(良きサマリア人)のもじりですよね。
このエピソードNo.なんですけどね、英語の文献には、前回の" Sandancers"が4話(7&8話)で"A Certain Samaritan"が3話(5&6話)と書かれていたのですっかり信用しちゃったのですが(Wikipedia, IMDb, epguides.com, etc)、実際のビデオを確認してみたら、こちらの方が正しかったようですね😓。それとも何か他に特別な理由があったりしたのだろうか🤔。
と、余談はさておき、今回は、気の毒な役ではあったけれど、フィリス・ローガン(エルシー・ヒューズ@ダウントン・アビー(Downton Abbey))が登場したのもまた楽しかったですね〜💕。以下ネタバレのあらすじです。
動く遺体
ポーツマスのゴミ収集車から若い男性の刺殺体が発見されました。彼が所持していたキングストリートにある薬局のレシートの日付は金曜の18時で、死亡推定時刻は土曜の早朝だったこと、そして左足にだけ履いていた地元の手作りメーカーの靴から、彼は「地元」の人間だと判断されました。ヴェラは早速ジョーを伴って、この靴屋=ハービソン&リーチから教えられた靴職人の家へ向かいました。
靴職人のベン・J・ガスリー(Sean Campion)はほとんど興味がなさそうにしていましたが、ヴェラはそこで養蜂の写真を目にしてあれこれ話しかけます。ヴェラも一度ベランダで蜂を飼ったことがあるそうなのに、全部逃げられてしまったのだそうです。ガスリーは黙って、ポーンと蜂蜜の瓶を投げてよこしました。Honey from the heather🌱.(ヘザーから採れた蜂蜜だ)
またガスリーは、昨日既に警官が聞き込みに来たことを教えてくれます。以前「過去のない女(Little Lazarus)」で初めて死体を見て苦しんでいたマーク・エドワーズ巡査(Riley Jones)です。"Something of a lost lamb"(迷える子羊みたい)は実に言い得て妙でしたね😁。
エドワーズは「喧嘩の通報」を受けて現場に駆けつけたそうで、到着した時には既に誰もいなかったのだけれど、血痕と「右の靴」だけが残っていたのだそうです。Well done, lad.(よくやったわ、若者)その「現場」はどうやら「シェアバーン・ロード」という長い歩道橋らしい。
その後のビリーの調べで、遺体は背骨が折れていることが判明しました。ヴェラはそれで、被害者は刺された後に歩道橋からトラックの上に落下したのではないかと推理します。そのままトラックで運ばれてポーツマスで気づいた運転手に捨てられたのではないか?
Then he died here. Our murder, our investigation.
ここで死んだからには我々の殺人で我々の捜査よ
回想シーンによると、その時はまだ被害者は生きていて、トラックの屋根をとんとんと叩いていたことが分かっています。ヴェラは部下たちに、トラック運転手を見つけたらウィスキーを奢ると約束しました😎。
母あらわる
その直後「月曜」から息子を探していると言う女性=シャーリー・カラム(Phyllis Logan)がやってきました。息子の名前はナイアル・アンドリュー・カラム、29歳でブロンドと、遺体と特徴が一致します。ふたりは同居していたにも関わらず、シャーリーは、金曜の夜から姿を見ていない息子の捜索願いを火曜に出したのだそうです。元々家には居付かなかったと説明するシャーリーに、ヴェラは、息子のDNA鑑定ができるものを提示するよう求めました。
ヴェラはその後、シャーリーから聞いたナイアルの職場を訪れます。上司のマーティー(John McArdle)は、ナイアルは真面目に8年も働いていたと証言しました。でもヴェラは「29歳の青年」がいまだに母と暮らしていたことが気になってなりません。その職場にはロキシー(Frieda Thiel)というナイアルのGFもいて、彼女は「ふたりの同棲」をシャーリーが邪魔をした、と怒っていました。シャーリーは夫の遺産をたんまり手に入れていたのだそうです。
DNA鑑定の結果、遺体はナイアルだったことが判明しました。その体内からはヘロインが検出されたそうです。
ケニーはベサニーを連れて「情報屋」のレスター(Gary Cargill)に会いに行きます。「ボリス・カーロフ」はフランケンシュタインを最初に演じた俳優さんでやんすね😓。どうやらレスターは「薬の売人」らしく、ケニーはかなり彼を頼りにしていたようですね。でもレスターは、ナイアルの写真には見覚えがないと答えました。
意外な接点
ガスリーとナイアル
その後「忍耐強いベサニー」がトラック運転手を見つけてきました👍。彼は遺体が屋根に落ちてきたのに気づいていましたが、信じたくなかったので無視したのだそうです。ヴェラの推理どおり、カフェに寄った時に遺体を確認すると、ゴミ箱に捨てて逃げたらしい💦。その時拾った財布の中身にはまったく手をつけていませんでした。そこには300ポンドの現金とBJガスリー名義のクレジットカードが入っています。
ヴェラはジョーを連れてガスリーの家を訪れました。ガスリーは、どうやら養蜂のための巣箱が全て燃えてしまったらしく、そこに座り込んで呆然としていました😨。ヴェラはびしょ濡れの彼を放っておけず、ジョーと共に自分の家に連れ帰ります。ジョーはガスリーに、ヴェラの亡き父ヘクターのスーツを見繕って着せました🌹。
ガスリーはそれがよほど嬉しかったのか、ヴェラが注いだ酒を飲みながら、ポツポツとナイアルについて語り始めました。口では紅茶を勧めてたけど、実際に飲んでいたのはお酒ですよね😅。ガスリーはナイアルの職場に買い物に行って彼に出会ったそうです。が、その後のことについてはほとんど話をはぐらかしました。ジョーは、ナイアルがガスリーをカモにしたと決めつけますが、ヴェラは逆かもしれない、と慎重です。
その後の調べで、ガスリーとナイアルの関係を疑って嫉妬したロキシーが、巣箱を燃やしたらしいことが判明しました。ガスリーは白血病の末期で、その症状を抑えるために蜂蜜を作っていたのだそうです。ナイアルに近づいたのも「取引」のためでした。ガスリーは一人で死ぬのも看護師に看取られるのも嫌で、ナイアルに最期は一緒にいてほしい🌸と頼んだのだそうです。
ナイアルは喜んで承知しました。シャーリーが許してくれたらすぐに、ガスリーの家に来て一緒に暮らすはずだったそうです。
シャーリーとレスター
シャーリーはレスターと連絡を取っていました😨。彼女はレスターから「トランクを持って来い」と命じられましたが、そのトランクを断固とした様子で川に投げ捨てて、レスターに会いに行きます😡。レスターは手ぶらでやってきたシャーリーに激怒し、彼女に乱暴を働いて道路に投げ出しました。この時運転をしていたのが、レスターの息子のチャーリーです。
帰宅した翌日、ヴェラとジョーがやってきます。シャーリーは、ナイアルの死亡推定時刻には、マーティーと共に船でアムステルダム旅行に出掛けていたと証言しました。それで通報も遅れたと主張します。ふたりは尋問中、いかにも具合の悪そうなシャーリーを病院に連れて行きました。そこでシャーリーがかなり前から「虐待」を受けていたことが判明しますが、シャーリーは決して事実を話そうとしません。
そこでヴェラは再びシャーリーの家へ行き、金曜日に来ていた服を出せと促しました。シャーリーは捨てたと言い張ったので、ゴミ箱をあさってコートを見つけます。そのコートには「レスターの血液」が付着していました。ヴェラはてっきりチャーリーの仕業だと思い込みます。この時は誰もチャーリーがレスターの息子だとは知らなかったのだそうです💦。
警察に呼ばれたチャーリーは、シャーリーが「ナイアルを殺したのはレスターだ」と言って、レスターをナイフで刺したと証言しました。レスターは、そんな父親でも、息子を「仕事」に巻き込むまいと詳細を教えていなかったそうです😔。
真実
ヴェラが、ガスリーが緩和ケア病棟にいるのを突き止めてようやく全貌が見えてきました👍。ナイアルが殺された日も、彼はこの病棟にいたのだそうです。ナイアルは、ガスリーから金を受け取る代わりに彼に「ヘロイン」を渡していたのだそうです。用途は「痛み止め」です。ガスリーはヴェラに、ここで死にたくないと訴えて外に出してもらうと、海辺ですべてを話してくれました。
ガスリーはナイアルが重症の麻薬中毒だと知って止めようとしたそうですが、既に手遅れだったのだそうです。シャーリーはナイアルが15歳の頃から13年もの間、ナイアルのためにヘロインを入手していたのだそうです😵。彼女に暴行を加えていたのもナイアルでした。シャーリーはレスターからなんと8000ポンドもの借金をしていたそうです。
その見返りにレスターから求められたのが「ヘロイン」(運び屋)だったのですね〜。アムステルダムに行ったのもそのためだったらしいです。
でも、ナイアルを殺したのはレスターではありませんでした。マーティーです😱。マーティーは、ナイアルのために人生を台無しにしているシャーリーを見ていられず、ナイアルを殺す決心をしました。ナイフで刺した後埋めるつもりだったのに、ナイアルは歩道橋に逃げてしまったのだそうです。またレスターを殺したのもマーティーでした。シャーリーが乱暴されたのを見たマーティーはレスターを何度も轢いた後、海に遺体を投げ捨てたのだそう💀。
シャーリーは、それが自分のためだったと分かっていても虚しさに苛まれました。マーティーを警察に引き渡した後、警察が送ると言うのを断って、ナイアルが身を投げた歩道橋から飛び降りようとします。それを救ったのがチャーリーでした🌸。チャーリーはシャーリーを家まで送り届けたようです。
父の恋人
ヘクターには愛人がいました。ヴェラは父の遺品から薄々これを察していたようですが、今回、ガスリーに貸した上着のポケットから、その女性の歌声が録音されたカセットテープが見つかります。ヴェラは無視しようとしましたが、ジョーがお節介を焼きました😁。ヴェラは、いかにも迷惑そうに怒りながらも、こっそり高齢者施設にいるその女性を訪ねます。女性の名前はマギー・キンズデール(Judy Parfitt)と言い、プロの歌手だったそうです。
マギーがヘクターに夢中になってあの家に転がり込んできた頃、ヴェラは以前名前が挙がった「ピーター」と付き合っていたようですね。

ヴェラ(Vera)〜シーズン2 ネタバレと感想 1&2話 闇を覆う炎
英国ミステリー、【Veraヴェラ~信念の女警部】のシーズン2がいよいよスタートしました。1&2話は「闇を覆う炎」(The Ghost Position)の前後編です。以下ネタバレのあらすじです。...
ヴェラはヘクターの遺品から「マギーのもの」と思われるものをまとめて持参していました。マギーが他にもあるような口振りだったことから、以前からちと気になっていた「軋む床」を取り外してみると、そこにマギーのものらしき品が隠してあるのを発見します。そこには「ヘクターと赤ん坊」の写真もありました。なんとヴェラには「妹」がいたのだそうです😲。
聖体拝領
今回、ジョーの娘が「聖体拝領」を受けました。そこでの説教がルカによる福音書の「善きサマリア人」のくだりでしたね。一般的には「不利益を顧みずに人のために尽くすこと」を指すそうです。それを思うと、確かに、シャーリーも、マーティーも、そしてヴェラやジョーもまた「サマリア人」と呼べるのではないでしょうか。
そのジョーは、準備のために大いに張り切るセリーヌを冷めた目で見ていたそうですが、セリーヌはそんな夫が尊敬するヴェラが「あなたも働けば?」と勧めたのを機に、就職活動を始めたそうです😂。
エピローグ
ヴェラは、無愛想ではあってもヴェラを愛してくれた亡き父や、その父のスーツを喜びながらヴェラの隣で息を引き取った孤独なガスリー、そしておそらくはピーターとの過去やまだ見ぬ妹のことなどに思いを寄せながら、その亡くなったガスリーがくれた蜂蜜をペロリと舐めました🌿。
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拍手コメントをありがとうございます♪
ちはやさん、こんにちは〜(^^)/。
そうなんですよ。アタイも、え?同じお名前??だけど「はじめまして」だから違うよな(・・?) と一瞬焦りました。お気遣いいただきましてありがとうございます。でももし間違えちゃったらごめんなさいです。絶対やらかしそうなので今から謝っておきまするね^^;。
ヴェラもいよいよシーズン3に突入ですね〜。そうそう、このヴェラですけどね、アマゾンや楽天でも配信していたのが、昨日このタイトルを調べるのにあちこち眺めたら、なぜか一斉に視聴不可になってました(;´д`)。何か揉めたんでしょうかね〜。
もうBS11さんだけが頼りなので、是非続けていただきたいです(笑。こん