ヴェラ(Vera)〜シーズン2 ネタバレと感想 5&6話 偽りの栄誉(前後編)

英国ミステリー、【Veraヴェラ~信念の女警部〜2】の5&6話は「偽りの栄誉」の前後編です。原題は"Sandancers"(サンダンサーズ)で、劇中に登場する「爆発物処理班」の呼称だそうです。以下早速ネタバレですヴェラのネタバレ感想行きますよ~( `ー´)ノ

"英雄"の死

アフガニスタンから帰還して栄誉の勲章を受勲したジェームズ・デヴァソン曹長が、その祝賀会の翌朝遺体で発見されました。一見自殺に見えましたが、優秀な監察医のビリーはすぐに「他殺」だと見抜きます。その部屋では吐瀉物の臭いもしました。連隊指揮官のチャペル中佐は軍警察のシェパード大尉を捜査に加わらせます。

デヴァソンは爆発物処理班の班長で、その活躍で受勲したそうなのですが、その勲章が見当たりません。その手には、しっかりと「妻=ローラの写真」を握りしめていました。デヴァソンは前夜で除隊し、その妻と子供の待つ故郷に帰るところだったそうです。せっかくアフガニスタンから無事に戻ったばかりなのに、しかも故郷に帰るのが決まっていたのに、自殺なんてするかしら?🙄

このデヴァソンが受勲した理由も明らかになります。副班長だったオリー・バートンが地雷を踏んで亡くなった際、デヴァソンはその遺体を置き去りにせずに回収して、犯人を無事に撤退させたのだそうです。

こうした「勇敢なデヴァソン」の評判は上々でしたが、唯一、デヴァソンが爆発物を処理する際の護衛役を務めたヴィンス・グラフトンだけは、デヴァソンには冷たいところがあると語ったそうです。グラフトンは、デヴァソンが亡くなる前夜、もう一人のチームメイト=ケヴィン・オコーナーとともに大酒を飲んで花火を見ていたそうです。

ヴェラは早速バートンについて調べさせました。バートンの父で退役軍人のキースがカドヴァー邸で管理人をしていたと聞いたヴェラはすぐにジョーをともなって駆けつけます。狩猟好きだったヴェラの父親もよくカドヴァー邸へ出かけてはそのキースと共に「密猟」をしていたのだそうなのです😵。キースとヴェラの父は、狩猟大会の邪魔になる動物たちを「害獣」と呼んで処理していたらしい。

その後デヴァソンのラップトップに妻宛のメールがなかったことから、ヴェラは夫婦の不仲を疑います👍。またデヴァソンの部屋にあった吐瀉物はオコーナーが吐いた物だったことが判明しました。オコーナーには潰瘍があり、吐瀉物の中に血が混じっていたことから分かったそうです。

炭鉱のバジー

このオコーナーは「バジー」(Budgie=セキセイインコ)と呼ばれていました。地雷を探す金属探知機が「炭鉱のカナリア」のようだということから、それをもじってバジーと呼ばれていたのだそうです。

このバジーことオコーナーは、最初は覚えていないと言ったのに、デヴァソンを殺したのは自分だと言い出しました。オリーが爆死したのも、自分が地雷を見つけ損ねたからだとひどく後悔していたのだそうです😭。この時のトラウマで「爆音」を聴くとパニックを起こすことも判明しました。署内では今工事が行われており、その騒音を聞いたオコーナーは理性を失い、ヴェラにつかみかかってきたのです💦。

それでヴェラはピンときました。あの夜、デヴァソンが殺された前夜は花火が打ち上げられたそうなのです。オコーナーはこの音でまたパニックを起こしたに違いない。そんな状態で「自殺に見せかけた他殺」などできるはずがない👌。

罪悪感

それからしばらくして、そのオコーナーもまた遺体で発見されました😨。デヴァソンと同じように「自殺に見せかけた他殺」かと思われましたが、こちらは間違いなく自殺でした。彼は自分のせいでオリーが死んだことが忘れられなかったのです。

真相

その後ヴェラは軍の規約に目を通し、戦場での安全確認は班長であるデヴァソンの役目だったと突き止めました👍。これをチャペル中佐に確認すると、彼は保身に走ります👎。オリーは副班長だったのだから「告訴」には応じられない、と語るに落ちました。そう、かつて同じ爆発処理班で働いていたキースは、デヴァソンを告訴しようとしていたのだそうです。

なんとデヴァソンは「故意」にオリーが地雷を踏むよう仕向けたのだそうです👿。その理由は、オリーがデヴァソンの妻、ローズと親しくしていたからです。デヴァソンはアフガニスタンに行く前、オリーと喧嘩をしてから警告を受けていたらしいのに、その記録をチャペル中佐がもみ消したそうなのです😤。ローズが言うには、オリーをアフガンに行かせたのもデヴァソンだったらしい👎。

ヴェラは、デヴァソンはもちろんのこと、ここまでの悲劇をもたらした原因は、閉鎖的で独断的なチャペル中佐にあると彼を非難します👊。中佐はヴェラを解任し、シェパードに捜査をするよう命じましたが、シェパードはキッパリ断りました。中佐には、軍警察に命令する権限はないと断言したのです🎉。

結局、デヴァソンを殺したのはキースでした。ローズの写真をデヴァソンに握らせたのもキースだったそうです。彼にしてみれば、デヴァソンもまた害獣だったに違いありません💦。

エピローグ

最後に、子どもたちが「勲章」を拾って持っていきました。どうやらその勲章はデヴァソンが受勲したそれらしいのですが、裏のデヴァソンの名前の上には"For Ollie"(オリーへ)と上書きされていたようなのです😲。あれは〜デヴァソンが書いたとはとても思えないから、グラフトンの仕業だったんですかね🤔。

まとめ

アフガニスタンの内戦に、なぜイギリス人が命懸けで参加しなくてはならないのか。たとえ命は長らえても、心に負った深い傷は、いったいいつ癒えるのか。軍人だから「強く正しく」あるべきだというプライドが真実に蓋をしてしまったという、なんとも切ないエピソードでございました。いつかシェパードがそんな軍に嫌気が差して警官になる日もやってくるかもしれませんね🌹。

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