ヴェラ(Vera)〜シーズン5 ネタバレと感想 父と息子(前後編5&6)

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英国ミステリー、【Veraヴェラ・シーズン5】の5話と6話は「父と息子」(Muddy Waters)です。muddy waterだけなら「汚水」だけど、watersと複数になっていることから、たぶん「厄介ごと」とか「波紋」とかいう意味が含まれているものと思われます。今日はこれにちなんで、ちと蘊蓄?から参りまするね😁。

ロマニー(Romany)

ここで「厄介ごと」のニュアンスを持たせたのは、おそらく「移動生活者のロマ族=ロマニー」が登場したためと思われます。元々は北インドからやってきた彼らは、かつてはgypsy(ジプシー)と呼ばれていたマイノリティーですが、今はこのジプシーという言葉は差別用語ということで最近は使われなくなったのだそう。ドラマでは「gypo」という言葉が出てきました。ちなみにジプシーにはもう1つ「Irish Travellers」(アイリッシュ系の移動生活者)もいるそうです。

1&2話にもトレーラーハウスが登場しましたが、このロマニーもその4割ほどは今でもトレーラーハウスに住んで遊牧生活を送っているのだそうです。そうは言っても、彼らが使えるキャンプ場は一般のそれとは区別されているそうで、厳しいルールが課せられているらしいです。

またジプシーの子どもたちは学校ではイジメの対象となることが多く、字の読めないジプシーも多いそうです。またDVも大きな問題になっているのだそう。ジプシーには貧困家庭が多く、そのために一般職には就きにくいという悪循環も否めないそうです。一般のイギリス人は、彼らを「厄介者」とみなし、近くにやってくると警察や行政に彼らを移動させるよう依頼することもしばしばだそうです。

そうした現状を踏まえた上でのネタバレですヴェラ5のネタバレ感想いきますよ〜( `ー´)ノ

身元不明の遺体

ダニー・プライアー(Mark Bonnar)が経営しているプライアー牧場では日雇いでロマニーや出稼ぎ労働者を働かせていました。その日はゴラン・ヴラシック(Greg Kolpakchi)とザミール・イリック(George Lasha)が来ており、従業員のミロシュ・ベキリ(ミロシュ・ベキリ)と働いていたところ、汚水槽の排水溝が詰まってしまったのだそうです。

これをミロシュに代わってダニーが直そうとしたら、汚水槽の中から男性の遺体が出てきました😨。ダニーは、そこに出稼ぎ労働者がいたら面倒なことになると、警察を呼ぶ前にふたりを帰したそうです。もちろん、それに気づかぬヴェラではありません😎。

現場にやってきて捜査員たちにハッパをかけに行って汚水を浴びたヴェラは😣、ダニーと軽く世間話をします。かつてこのプライアー牧場は、ダニーの叔父が経営しており、ヴェラは数回、移動生活者たちをショットガンで威嚇していた彼を注意したことがあるのだそう

その後、遺体に重りがつけられていたことが発覚したため、ヴェラは殺しと断定しました。

連続殺人?

警察の犯罪者リストに、銃の密輸でゴランの名前が挙がっていたことから、ヴェラは早速、出稼ぎ労働者の世話人のもとを訪れました。世話人はゴランとザミールの双方を知っており、ゴランは外出したが、ザミールは2Fにいると教えてくれます。が、あと一歩遅かった。なんとザミールは自殺を装って殺されかけていました。ヴェラが駆けつけた時はまだ息がありましたが、病院に搬送された後、亡くなってしまいます。

ロマニー

一方、ようやく被害者の身元が判明しました。被害者の腕に彫られていたタトゥーが決め手となったのです。どうやらそのタトゥーは、ロマ族の男女の愛?のシンボルらしい。ロマ族の居住地で、責任者のフランク・オブライエン(Lee Ross)に被害者の似顔絵を見せたところ、すぐにジャック・リーヴズだと分かりました。その居住地にはジャックの両親が住んでいたそうです。

父親のビリー(Mark Womack)も母のディアドラ(Jennifer Hennessy)も息子の死を知りませんでした。ジャックは麻薬に手を出したために、3ヶ月前にトレイラーを追い出されたことになっていましたが、実際はさにあらず。フランクの娘のシガーニー(Aisling Franciosi)との結婚をドタキャンしたせいで居づらくなって、出て行ったのだそうです。しかもジャックは、ダニー・プライアーの弟、ロバート(Jim Sturgeon)のパブで働いていたバーテンのベン・マーシュ(Danny Horn)と相思相愛だったのだそうです💜。

そのロバートは、ちょうど2ヶ月前にジャックを脅迫して、この辺りから出ていくよう命じたそうです。それでベンとジャックは密かにカップルとして同居を始めたそうですが、ジャックは「驚くべき事実」(something amazing)を知ったと言って、また出て行ったのだそうです。その後は森の中の古いキャンピングカーに住んでいたらしい。

父と息子

ジャックをキャンピングカーに住まわせたのは、他ならぬ父親のビリーでした。息子が同性愛者だと知ったビリーはその事実を恥じて、ディアドラにも話せなかったのだそうです。フランクからキャンピングカーの解体を頼まれたのをこれ幸いと、車を森の中に運んで息子を住まわせたのですね。

そこから事態が急展開します。キャンピングカーの中から「子供の指紋」が見つかりました。それが近くのプライアー牧場の息子のトビー(Joe Fitzpatrick)のものだと分かるまで、ほとんど時間を要しませんでした。実際トビーはその森をバイクで走り回っていたからです。

ヴェラは牧場にトビーを尋ね、ジャックについて質問しました。トビーは難聴のため、母親のカレン(Alex Reid)に手話の通訳を頼みますが、ヴェラは昔手話を習ったことがあるので、すぐにカレンの嘘に気づきます。トビーはジャックの写真を見て「友達」だと語ったのに、カレンはこれを隠したのです💦。

なんとなんとトビーはジャックの息子でした😱。カレンはかつて特別支援教育士として高校で教えていた際に、やはり難聴で孤立していたジャックの補講をしたのだそうです。ビリーとディアドラは、ジャックが難聴だと認めようとしなかったために、彼はかなり苦労したようですね。その頃ジャックやほかのロマニーの家族はプライアー牧場の隣の敷地に住んでいたのだそう。

カレンは、この密通を夫に隠していましたが、妊娠したことで知られてしまいました。ダニーは不能だったからです。でもダニーはトビーを息子として受け入れ、むしろジャックを遠ざけようとしました。それで隣の敷地を買い取って、ロマニーたちを追い出したのだそうです。周囲は皆トビーがダニーの息子だと信じて疑いませんでした。

でもジャックは別です。最近になって偶然トビーに遭遇し、彼の難聴を知ったジャックは、トビーが自分の息子だと確信し、牧場に訪ねてきたのだそうです。ヴェラに問い詰められたカレンは、ダニーにジャックを殺してと伝えた、と語りました😨。でもダニーは、殺してなどいない、もし自分が殺したなら、もっと見つからない場所に隠す、と反論します。

真相

ザミールは、日雇いの仕事のほかに、深夜タクシーの運転手もしていました。事件があった夜、彼はミロシュとジャックを乗せたのだそうです。自分の妻子を事故で失っていたミロシュはプライアーの家族に憧れていたそうで、ジャックがその愛する家族を壊そうとしていると知って激怒し、ジャックを殺してしまったのだそう😱。

タクシー内でこの現場を目撃し、一部始終を撮影したザミールはミロシュを脅し、日雇いの仕事を回してもらっていたのだそうです。仕事のできないザミールがいつも選ばれていたのはそのためだったのですね。ミロシュはゴランから銃を買い、ザミールを自殺に見せかけて殺しました。

ジャックが暮らしていたキャンピングカーのオーブンの中には920ポンドも隠してあったそうです。ヴェラはそれをビリーに渡しました。ビリーは、ジャックはトビーのことを話そうとしていたらしいのに、とうとう聞けずじまいだった、と寂しそうに語ります。He said I'd be proud. 息子がゲイだと知って怒ったビリーも、これでジャックを誇りに思うだろう、と語ったジャックの心情がなんとも哀れでなりませんでしたね

まとめ

ミロシュも、排水溝が詰まった時に、ダニーに代わってもらっちゃダメよね💦。それともむしろ、やはり良心の呵責に耐えかねて、見つけてもらいたかったのかな。だってすぐ側に、会いたがっていた息子が暮らしているのだものね😭。

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