いだてん ネタバレと感想 第21話 櫻の園
宮藤官九郎氏脚本のNHK大河ドラマ、【いだてん~東京オリムピック噺~】の第21話は「櫻の園」です。なるほど~四三の敗退が日本の女子体育の発展に大きく寄与したのですね~。まったく歴史は面白いですね
。
四三が傷心旅行で出会った女性たちはドイツ人だったそうです。彼女たちは体育の授業で習った槍投げを練習していたそうで、四三はその生き生きとした姿を、以前弥彦に貰ったカメラで撮影しました。
四三が片言の英語でオリンピックのマラソンに出たと伝えると、一人の女性を紹介してくれます。彼女の夫もまたベルリンオリンピックに出るはずだったのが、戦争に駆り出されたために出られなかったのだそうです。
夫はその戦争で亡くなり、ドイツは敗戦国だという理由でアントワープオリンピックにも出場できませんでした。
槍でも投げなくちゃやってられないわ!!く〇ったれ~~~っ!!
言葉は分からなくても、彼女たちの無念と悔しさはその様子から伝わったようです。
帰国した四三は早速シマにこの話をして聞かせました。シマはキラキラ目を輝かせながら羨ましそうにその写真を眺めます。
赤子ば負ぶったまんまボールば追いかける母親もおった!母は強か。おなごは強か。ドイツはきっと立ち直る。女子は立ち直っとる!
これからは女子の時代だと語った四三ですが、まずは、その女子の最たる存在=妻、スヤを説得せねばなりません。熊本には帰らん。これからは女子の体育教育に力を注ぐ!
それまで金メダルを取り損ねた四三を慰めていたスヤの顔色が変わりました。
マラソンの金栗、駅伝の金栗!今度は女子スポーツの金栗ですか!!たまには池部四三になってくれませんか!?
スヤは、4年ごとにこんな話をするのはもう嫌になったと怒りだし、荷物をまとめて帰ろうとします。が、四三はそのスヤに抱き着いて、ここにいてほしいと懇願しました。お義母さんには俺から話す。お願いだから側にいてくれ!
スヤはこれを承知し、四三は東京府立第二高等女学校、通称「竹早」で地理と歴史を教えることになりました。
でも本当の目的は体育を普及させることです。竹早ではシマが教師をしていましたが、そのシマ曰く、竹早にはいけ好かないテニスのコーチが来るくらいで、体育にはまったく力を入れていないのだそうです。
そのコーチが永井だったのには大笑いでしたね~。トクヨから時代錯誤と馬鹿にされた永井は一念発起し、香水を振りかけて女子を教えることにしたのだそうです
。
でも、金栗も最初は似たり寄ったりだったようです。最初から、欧米人と日本人女子の体型を比較して、皆の顰蹙を買いました
。
欧米人は骨盤のバーンとして、カモシカんごたる脚のスラーッとして、いかにも運藤向きばい。それに比べて日本の女子は、薄っぺらか胸、平べったかケツ、鶏ガラんごたる貧相な下半身!
メリハリんなか~魅力んなか~!運動ばしてボリュームばつけんとっ!!
こんなことを聞いて「はいそうですね」などと言うことを聞く女子では、逆に見込みがありませんよね。
四三は早速「あぶさん」(アブノーマル=変わり者)、「田紳」(でんしん=野暮ったい)、スコドン(少しドンくさい)などと呼ばれるようになったそうです。
でもシマと「バウ」(=熱烈に思い合う)はまったくの誤解ですね。シマは以前、トクヨの代わりに見合いをした増野(柄本佑)と付き合っていたようです
。
そんなことを噂されているとは夢にも思わず、熱心に女生徒たちを勧誘していた四三を見ていられずに立ち上がったのは村田富江(黒島結菜)という女生徒でした。ご忠告して差し上げましょう。
村田が言うには、竹早の生徒は他校の生徒から「シャンナイスクール」(シャン=美人がいない)と呼ばれているのだそうです。それなのに、体育などにうつつを抜かし、色黒になって足が太くなったらますます嫁の貰い手が無くなるというのです。彼女たちは、卒業する前に結婚したいと切望しているのだとか
。
そこで四三は、一度でいいから槍を投げてみてくれないかと頼みました。オリンピック選手だった自分が頭を下げているのだから、どうか顔を立ててほしいと懇願します
。
村田は、じゃあ一度だけなら、と承諾し、梶原(北香那)という女生徒が最初に投げることになりました。好きなように投げてみろと言われた梶原はいやいや、しかも両手で槍を投げました
。よかよか~!まさか両手で投げるとは思わんかったばってん。。。次は溝口(松浦りょう)!
この四三の言葉で、槍は両手ではなく片手で投げるものだと気づいたのはさすがは女学生ですね~。溝口はこれでいいのかと確認をしてから、片手で槍を投げました
。それが思いの他飛んだため、皆から拍手が湧きおこります
。素敵~!
これを見た梶原は、もう一度片手で投げさせてほしいと進み出ました。四三は大歓迎してアナウンスします。もう一度梶原が投げるぞ!!
梶原は、2階の窓から手を振る女学生たちに応えながら、片手で槍を投げました。今度は見事に飛びました
。そこで四三は、着物の袖がなかったらもっと飛んだと、教えます。
これでようやく村田の番が来ました。村田は四三から槍を受け取る前に羽織を脱ぎ、髪を縛っていた紐を襷がけして、長い髪をばさりとなびかせます
。周囲からはひゅーという歓声が湧きあがりました
。
何か叫んでみなっせ。腹から声を出すと、勢いがついて遠くに飛ぶかもしれん。言葉は何でもいい~お嫁に行きたい!でもなんでも。まあ、無理には言わんでもいいが。
四三からアドバイスを受けた村田は助走まで付けて「く〇ったれ~!!」と叫びながら投げました。その飛距離たるや野口よりも長かったらしく、四三も大喜びです。どぎゃんね?どぎゃんね!?気持ちよかね??
村田は「香水強すぎ!臭い!!」と顔をしかめましたが、村田も他の女子たちもきゃあきゃあ笑ってはしゃいでいます
。
四三は、そんな彼女たちを「オールシャン」(皆美人)だと称えました。日に焼けて、お日様の下で汗をかいたら、もっともっとシャンになっとばい!!
それから彼女たちはいろいろな競技に挑戦していきました。播磨屋あらためハリマヤ製作所では、胸に竹早の「T」の文字の入った運動着を作ってくれます。それを着たシマを見た女生徒たちは口々に文句を言いました。そんなのを着たらもう嫁には行けない
。
それなら嫁になんか行かなきゃよか~~っ!!
と叫んだのは四三ではなくシマです。でもそのシマも、結婚して子どもを産んでも、仕事もスポーツも辞めなくていいと言ってくれた優しい増野にはほだされて、四三とスヤの仲人でめでたく結婚したそうです
。
一方の水泳も、ようやく「クロール」の練習を始めました。
また小梅は美川と別れて清さんと結婚したそうです。孝蔵は相変わらず鳴かず飛ばずのようですが、来週は見合いをするようでしたね?
来週からも女子がどんどこ加わってきて、ますます面白くなりそうです。「いだてん」は続きもとっても楽しみですね
。
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