いだてん あらすじと感想 第45話 火の鳥
宮藤官九郎氏脚本のNHK大河ドラマ、【いだてん~東京オリムピック噺~】の45話は「火の鳥」~田畑はまさに不死鳥のごとく蘇りました
。以下早速ネタバレです
。
田畑は、仲間が来てくれて、本当は飛び上がるほど嬉しかったのに、最初はいじいじといじけてみせました。(俺のオリンピックは)持って帰ってくれ
。あんなに敵がいたとは思わなかった。俺はもう終わりだ
。これからは家族と旅行にでも行く
。
岩田はひざまずいて、俺も辞めると言い出します。岩田は田畑と心中する覚悟だったから、政府主導のオリンピックになど到底乗っかれないと語りました
。
田畑は慌てて止めに入ります。確かに広報部長など誰でもできる、レールは俺が敷いたから、後は走るだけでいいんだ。だからこそ、俺はお前に走ってもらいたい!!
岩田は、とりあえず預からせてもらうと帰ろうとしますが、そこを妻の菊枝と娘のあつ子(吉川愛~高幡アリサ@あまちゃん)が止めました。あつ子だけじゃなく、他に2人も子どもがいると聞いた皆が安心したのがまた可笑しかったですね~。なんだ、やることやってんじゃんね!
菊枝は、田畑にとってオリンピックがすべてだったから、これからもどうか時々相手をしてやってほしいと頼みました。家は毎週でも毎晩でも開放しますから。
こうして「裏組織委員会」が発足しました。ついでに岩田は、あつ子の語学力を見こんで、ホステス改めコンパニオンに引き抜きます
。
新しい事務総長には与謝野晶子の次男で外交官の与謝野秀(中丸新将~岡島篤@遅咲きのひまわり)が就任しました。あ~そうそう、前回紹介された本物の映像にも田畑の隣に「与謝野」という人物が映っていましたっけね。
田畑が、まるでこちらを睨んでいるかのような治五郎の肖像画を見上げて後ろ髪を引かれる思いでいると、川島が勝ち誇ったように歩いてきます
。組織委員会会長が決まっていなかったことを受けて、自分がやってもいいが、政治がスポーツの祭典にタッチするのはどうかね、などとうそぶきました
。まったくね~タッチどころか、ぶち壊しておいてよーゆーわ
。
でも田畑は負けませんでした。田畑の肝いりでオリンピックの参加種目になった女子バレーの大松が辞めると言い出すとただちに大阪まで駆け付け
、言葉を尽くして説得を試みます
。なんでも女子バレーはこの2年で175連勝もしたそうで、大松を始めとする選手たちは、一種のバーンアウト=燃え尽き症候群に陥ってしまったらしいのです
。
青春を犠牲にしてここまで来たこの子たちに、さらに2年間我慢しろとは言えない!!
これには選手たちから異議が出ました。私たちは青春を「犠牲」になどしていない。バレーボールが青春や!!黙って俺についてこい!と言ってくれ!!
これに菊枝も一役買って出ました。菊枝は大松夫人に、大松がバレーボールを辞めて家に戻ってきても、体は戻っても心が虚ろだからつまらないだろうと尋ねたのです。まさに田畑のことですね~
。
その田畑も、去就を自分で決められるだけ俺よりましだ、と檄を飛ばします。
こうして大松率いる「東洋の魔女」は再び立ち上がりました
。
また聖火リレーについては、四三が「コンパニオン募集」を聖火リレーの募集と勘違いして応募してきたことから、大きく前進します
。田畑はかねてより、東京オリンピックとは言え、日本中でオリンピックを盛り上げるために何かしたいと考えていたそうで、四三が全国各地をくまなく走ったと聞き、聖火リレーもそれに倣おうと閃きます
。
沖縄を出発点に4つに分けて全国を走り、最後は皇居前で落ち合って、開会式当日に皇居から競技場までリレーする。総距離6755kmを総勢10万人の足跡で、日本全国を、足の踏み場もないほどに走り倒すじゃんね~!!
田畑の家で話したことを、岩田が委員会で再現します。この「じゃんね」で東はピンときました
。裏に田畑がいることを!
その頃東は、オリンピックと復興の狭間で苦しい立場に立たされていました。日本橋の空を首都高が覆ったのもこの時だったのですね~。今ようやくその地下化が行われるとはこれまた何とも感慨深いです
。
東は人知れず田畑の家を訪れます。中では田畑を中心に岩田や松澤たちが大いに意見を交わしていました。ここでもまたオリンピックの顔と顔~東もどんなにかここに加わりたかったことでしょうが、田畑を救えなかったという罪悪感がそれを阻んだに違いありません
。
聖火リレーの最終ランナーには「ジジイ」じゃなくて若人を!と主張する田畑。こういう「情には流されない
」ところがいかにも田畑らしいですね。東京オリンピックで四三に聖火ランナーを務めさせるという治五郎の約束は反故になってしまうのでしょうか?
できるだけ多くの国に参加してほしいという田畑の願いは、アジアやアフリカでの植民地の独立が後押ししています。
その各国に送られた色鮮やかな招待状もさることながら、開会式ではブルーインパルスがスモークで五輪を描くことになったそうです。やっぱりテレビはカラーにせんといかんね
。
一方で、書置きを残して出て行った五りんは三波春夫の弟子になって紅白に出場したそうです。え~小松が満州で三波春夫の浪曲を聞いていた情報はどこで仕入れたと
?この男はなんでも「満州」持ち出せば何とかなると世の中甘く見てますよね
。
1年間楽しませてくれた「いだてん~東京オリムピック噺~」も、いよいよ残すところあと2話となりました。最後まで大いに盛り上げていただきたいです
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これまでに視聴した日本のドラマの視聴リストはこちらです: 視聴ドラマ一覧~日本ドラマ編