らんまん ネタバレと感想 第22週 オーギョーチ
朝ドラ【らんまん】の第22週は「オーギョーチ」です。なるほどね〜徳永や細田は留学先のドイツでかなり苦労したのですね。以下早速ネタバレです。
徳永の目指すもの
7年ぶりに訪ねた植物学教室は、以前とはすっかり様変わりしていました。顔ぶれはもちろんのこと、トップに立つ徳永は「植物学で世界の頂点に立つ」ことを目指しています。彼はドイツでさんざん馬鹿にされてきたそうで、しかも現地では「ムジナモ」のおかげで、牧野万太郎こそが世界で一番有名な日本の植物学者となっていたのだそう💦。
徳永は、それはひとえに万太郎の「繊細な植物画」が評価されたからだと悟り、これからは「日本人の器用さ」を武器にすべきだという結論に達しました。植物画で勝負する時代は終わり、これからは「顕微鏡を使った解剖学」の時代だと豪語します。まさに波多野と野口が長年心血を注いできた研究です。
今の植物学教室は、以前よりずっと標本も充実していましたが、万太郎は引き続き、これまでと同じ標本の採取を担当させられました。徳永の野望を知る大窪は、植物採取などもはやここのメインの仕事ではないと万太郎に意見します😤。今や、波多野のパートナーの野宮も画工ではなく「植物学者」として認められていました。徳永はまさにこの研究でドイツを負かし、世界のトップに立とうとしているのです。
大窪は、そんな時に昔と変わらず胴籃を下げてやってきた万太郎が歯痒くてならなかったようですね💦。才能豊かな万太郎なら、きっと、その気になれば野宮や波多野、いや、徳永も追い越せるに違いないのに💢!ともどかしくてならないようです。実際に万太郎は、何を言われても、これからも粛々と標本を採り続ける、と語りました。大窪は、お前は古い、と万太郎を罵倒し、俺は切られた!と吐き捨てるように語ります。大窪はその座を、やはりドイツ留学から戻ってくる後輩の細田晃助(渋谷謙人〜パン@ミステリと言う勿れに奪われることになったのです。彼は、できることならかつてともに感動を分かち合った万太郎に一矢報いてほしかったに違いありません。
でも、万太郎の目的は勝つことではありません。一方で徳永は、地味ではあっても教室として続けるべき仕事=標本を充実させるために万太郎を呼んだのでしょう。少なくともその点では〜あくまでも今のところ〜徳永とぶつかる気配はなさそうです。
チャンス到来
そんな万太郎にまた新しい世界が開けました。以前「ノジギク」で万太郎を知った岩崎弥之助が、台湾の学術調査団の一員として万太郎を推薦したのだそうです。これには里中も賛成したため、早速話が持ち込まれました💜。
ドイツ留学で徳永と同じように悔しい思いをして細田はでも納得がいきません😤。いまだに植物採取しかできない万太郎が、弥之助に援助してもらったという話も彼を憤慨させました。弥之助は約束通りノジギクに300円払ってくれたのですね〜🤗。
万太郎は、台湾の植物を直にその目で見られるのは嬉しいものの、現地では日本語を話すな、ピストルを持っていけ、という恩田の命令には違和感しかありません🤨。徳永は、よく言って聞かせると恩田をなだめて帰しました。万太郎には、軍人には逆らうな、と言い含めます。お前は帝国大学の一員として派遣されるのだから。
それでも「武器」だけは持ちたくなかった万太郎から話を聞いた寿恵子は、ピストルの代わりに「日本植物志図譜🌱」を渡しました👍。寿恵子にはこれが「人類共通の言語」だと分かっていたに違いありませんね🌹。
現地でも万太郎は、あくまでも「植物学者」として振る舞いました。通訳の陳志明(朝井大智〜渡辺康介@最愛)には覚えたての台湾語で語りかけて驚かれます。ある時陳は、熱を出した万太郎を看病し、その荷物の中にピストルが無いことにも驚いていました😲。万太郎はこの時、彼や現地の人々が作ってくれた「オーギョーチ」という食べ物に命を救われたそうです。これはゼリー状の食べ物で、熱冷ましに使われたようですね。子供達は皆、日本植物志図譜を見て喜んでいました💕。
世界の頂点に
その頃、波多野と野宮は、ついに「イチョウの精虫」を発見しました。波多野はそれを野宮の功績として公表するよう促し、自分が翻訳をする、と喜びを分かち合います。ふたりのこれまでの努力に感動していた万太郎もまた、自分のことのように喜びました。これを聞いた徳永は、これでついに日本が世界の頂点に立てた!ドイツに勝った!!と感涙します😭。
この様子を見た万太郎は、自分のなすべきことがハッキリ分かったそうです👍。
万太郎の決意
万太郎は、帰国後の報告書に、このオーギョーチを「新種」の植物として記載しました。そこで台湾語の「薁蕘子(ò-giô-chí)」をそのまま学名に使ったところ、たちまち細田から叱責されます。この報告書は陸軍にも提出するのに、向こうの言葉をそのまま使うなんて言語道断!国に逆らう気か!?😡
でも万太郎は譲りません。万太郎は台湾で「国が言葉を押し付ける」ことの傲慢さを身をもって痛感してきました。だからこそ「植物学者」である自分には、現地の言葉を学名として永久にとどめる使命があると決意したのだそうです。学名の発表者はわしですき。他の誰にも手出しはできん。
細田はそれを「つまらん真似」と批判しますが、万太郎は大事なことだと反論します。台湾での「戦い」を目の当たりにした万太郎は、人間の欲望が大きくなりすぎて「些細なもの」が踏み躙られていくことに怒りを禁じ得なかったそうです。わしは、植物学者としてそれらを後世まで守りたい。
細田は、万太郎を助手として雇ってくれた徳永を裏切るのか!と非難しましたが、万太郎の答えは、かつて田邊にしたそれと全く変わりませんでした。
わしは植物学に尽くすだけ。わしはどこまでも地べたを行く。人間の欲望に踏み躙られる前に、全ての植物の名を明らかにして図鑑に永久に刻む!それがわしのやるべきこと!!
ほかアラカルト
小さかった虎徹が成長して、万太郎に弟子入りしたくて上京しました。彼は彼の名前を植物に付けてくれた万太郎に恩返しがしたいとずっと心に決めていたのだそうです。万太郎の留守中でしたが、寿恵子とりんが、長屋に部屋を用意してくれました👌。
また今やすっかり「売れっ子仲居」となった寿恵子は、チップも誰よりもたくさんもらえるようになりました。一番の人気はやはり「八犬伝」の語りですね🤭。みえと夫の笠崎大輔(遠山俊也〜安川@我らがパラダイス)は、そんな寿恵子に「商売」を勧めました。誰もその名前すら知らない「渋谷」に良い土地の出物があるから、そこを買って待合茶屋を始めたらどうかというのですが?旦那と一緒に駆け上がってみなさいよ!😎
竹雄と綾がふたりの子供を連れて上京してきました😍。いっそ寿恵子と一緒に店をやるっていうのはどうなの?😁
感想
徳永の目的がなんであろうと、波多野自身はまったく変わっていないのが嬉しかったなあ💕。しかも波多野は万太郎と同じで、小さい頃に懐中時計を分解しては中がどうなっているかを確かめたそうです👻。いや〜この話には和みました🤗。