らんまん ネタバレと感想 第25週 ムラサキカタバミ
朝ドラ【らんまん】の第25週は「ムラサキカタバミ」です。ちっちゃな黄色い花が咲くカタバミはお馴染みですが、それよりもう少し大きなピンクの花が咲くカタバミの名称が「ムラサキカタバミ」だとは存じませんでした。これは確かに生命力が強くてどこにでも増えるんだけど、雑草扱いはしにくい〜花壇の名脇役になったりするんですよね👍。んなこと言ったら、万太郎には「皆、主役だ!😤」と叱られそうですが😅。以下ネタバレです。
別れと再会
別れ
万太郎は、一人の植物学者として植物を守る立場に立つため、潔く大学を辞めることにしました。新しい日本植物志図譜には、目玉の「ツチトリモチ」を取り上げて、真っ先に徳永に届けに行きます。それを見た徳永は眉を顰め、これを発刊する(=神社合祀令に反対の立場を取る)ならもう庇えないと言ったはずだ、と最後通牒を突きつけようとします😤。
万太郎は、それより先に辞表を取り出して、己の辞意を明らかにしました。徳永は、思いの外、とても残念そうにしていましたね😨。合祀令から目を背けるだけでいいんだぞ?植物学者として働きたいなら満州へ行けばいいじゃないか。
万太郎は、自分に声をかけてくれてありがたかった、と頭を下げて立ち去ろうとします。徳永はそんな万太郎に、万太郎への偏見を取り払うきっかけとなった万葉集の歌を贈りました💜。今回は大伴家持です。
この雪の 消残る時に いざ行かな 山橘の実の 照るも見む
雪が溶けないうちに、その雪の中に赤い山橘の実がなっているのをまた見たい。本来なら徳永にとって最も心安らぐこうしたやりとりができるのも、植物学教室では万太郎だけだったのでしょうけれど、教授になって「立場」が変わってからはもうそんな時間も持てなくなっていたのでしょう😔。
今の徳永にできることは、せめて万太郎の描いたツチトリモチを褒めることだけでした。よく描けている。こんな植物画、お前だけだ🌹。
それからしばらくしてこの図譜を手にした野宮も感嘆の声をあげています。槙野さん、すごい。生きてるみたいだ。
再会
別れがあればまた出会いもありました。広瀬が工科大学の教授に来年度着任することが決まったのだそうです。万太郎が、せっかく一緒に働けるかもしれなかったのに「ただの植物学者」でいる道を選んでしまった、と苦笑すると、広瀬もまた、大学は派閥が面倒だ、自分はただのエンジニアでいたいからと「食事の誘い」を全部断ってきた、と笑いました。
ふたりは、行く道は違えど目指す場所は一緒だと確認し合います。わしらはあの「仁淀川」からずっと並んで走っている。
年が明けた頃、合祀令の反対運動がついに世論を動かしました。神社の森の一部は保全されることに決まったそうです🎉。
大切な縁
明治も終わる頃、千歳は虎徹と結婚することになりました💜。ふたりはだいぶ年が離れているのか、虎徹は最後の最後まで、千歳にはもっとふさわしい人がいるはずだと躊躇していましたが、千歳が押し切ったようですね😁。
寿恵子はそんな晴れの日に、幼くして逝ってしまった園子を偲んでいたようです。万太郎もまたとにかく生きてくれてありがたかった、と親として偽らざる心境を祝いの言葉に代えて贈っていました💐。
関東大震災
それから数年後の大正12年、当時の東京市15区を中心とする南関東で、マグニチュード8クラスと推定される大地震が起きました💀。万太郎は神戸にいる永守に会いに行くための準備を長屋で寿恵子とともに、そして千歳は学校から帰ってきた息子の「こたちゃん」虎太郎(森優理斗〜万太郎子役二役)ら、皆の昼食の準備をしていたところでした。
1度目の揺れで、棚やこおりがひっくり返って標本は溢れかえり、2度目の揺れでは長屋そのものが倒壊してしまいます。万太郎は、寿恵子と千歳、虎太郎の無事を確認するとすぐに、皆には逃げるよういい含めながらも、自分は残って必死で標本をかき集めました。寿恵子と千歳、そして虎太郎までもが、その手伝いを始めます👍。千鶴(本田望結〜宇野渕咲子@オクトー~感情捜査官心野朱梨~)も勤め先から戻ってきますが、虎徹や息子たちはそれぞれの場所で忙しかったらしく、なかなか姿を見せません。
そのうちにあちこちで火の手が上がり始めました。逃げる途中で万太郎は、背中に背負った標本を捨てるよう命じられましたが、万太郎はキッパリ断ります😤。これは将来に残すもんじゃっ💢!! 寿恵子はそんな万太郎に渋谷に行こうと促しました。その選択は正しくて、渋谷はほとんど被害がなかったそうです。荒谷の佐太郎(芹澤興人〜江間次郎@鎌倉殿の13人)は皆の無事を喜び、すぐに美味しいおにぎりを作ってくれました💕。
万太郎はひとまず皆の無事を喜ぶとすぐにまた長野に戻ろうとするのですが、さすがに荒谷に止められます。皆ひどい有様で逃げてきている。それに息子たちと虎徹はまだ戻ってきてないのです。
それから4日後、ようやく息子たち〜百喜(松岡広大〜鈴間@しずかちゃんとパパ)と大喜(木村風太)が戻ってきました。百喜は役所勤め、大喜は新聞社に勤めていて、家族の無事を確かめるとすぐにそれぞれの職場に戻っていきます。地震や火災は治ったものの、今度は「自警団」を名乗る輩が暴れ、まるで戦場のような有様だというのです😱。
でも万太郎は「火が鎮まっているなら」と早速立ち上がりました。息子たちは「植物どころじゃない!😤」と止めようとしますが、万太郎は聞き入れません。寿恵子は自分もついていくと申し出ますが、万太郎から、自分にとっては命より大切な標本だけど、寿恵子まで危険な目に遭わせられないと止められます。寿恵子は分かったと答えながら、寿恵子もまた万太郎と同じ気持ちだということを忘れないでほしいと訴えました。
私が山桃をやってきたのは、万ちゃんと一緒に園子の元へ行く時に図鑑を持っていくためだ。そのために40年も一緒に頑張ってきたのだから。私も"いつじゃち"同じ気持ちですから。
長屋に戻ってきた万太郎が呆然と、壊れた印刷機や石版、焼け残った標本や原稿などを眺めていると、そこへ虎徹がやってきました。虎徹は「元火消しの大畑」を先頭に、町の住人たちと共に必死で神田を火から守ったのだそうです👍。
ふたりは、少しでも何か残っていないかと焼け跡を探します。万太郎は、園子の描いた絵を見つけた後、ふと脇を見やるとそこにムラサキカタバミが咲いていました。その生命力の強さに二人は勇気をもらったようです。何があっても必ず季節はめぐる。生きて根を張る限り、花はまた咲く。
寿恵子(最後)の冒険
震災が発生して1ヶ月が経過した頃、渋谷はすっかり賑わっていました。震災で家を失った人々がこぞって渋谷をはじめとする郊外に移り住んできたからです。相島は、不謹慎かもしれないがと前置きした上で、我々が勝った!とほくそ笑みました😁。でも寿恵子は喜ぶことができません。寿恵子が山桃を始めたのは、決して「勝つ」ためではなかったからです。
その一方で万太郎は、ムラサキカタバミの植物画を描いていました。言いしれぬ脱力感に苛まれていた寿恵子は万太郎に、全てを注いで作り上げてきた標本がほとんどダメになったのに、それでもまた描こうとするのはなぜか?と尋ねます。万太郎はニコニコしながらこう答えました。
わしは今こそやる気に満ちちゅう!!この逞しさを見て心の底から嬉しかった。その嬉しさをただ誰かに渡していきたい。目が見えなくなっても八犬伝を描き続けた馬琴もまた、頭の中に八犬士がいて、その生き様が見えていたに違いない。その光景を皆に渡したかっただけではないか。毎朝、日が上ったら、わしはもう元気じゃ!
そう語る万太郎にこそ、寿恵子は勇気をもらいます😍。好きです。あなたが。心から。あなたは出会った頃から変わらない。あなたの心はずっと明るい方を向き続けている。そんなあなたが涙が出るほどに愛おしい❣️。
万太郎は、寿恵子こそ、万太郎の心を照らしてくれている、と答えました。
寿恵子はこうしてまた大きな決心をします。山桃を売って田舎に広大な土地を購入し、そこで万太郎と暮らすことに決めたのです。その大泉村はとてものどかでゆったりとした場所で、練馬大根がよく採れる土地なのだそう。寿恵子はそこへ万太郎を連れていき、この土地を私が買った、と説明しました。あなたとあなたの標本を守るために🤗。
まとめ
楽しんで見てきた「らんまん」もいよいよ来週が最終週となるそうです。副題は「スエコザサ」〜もう今から胸が熱くなってしまいそうです😭。