35歳の少女 ネタバレと感想 第7話 ここからが本番?
柴咲コウさん主演のドラマ、【35歳の少女】の7話を視聴しました。ようやく望美も現実の厳しさが分かったようです
。問題はここから~これからが本番であり、正念場ですね
。自棄になって周囲を恨み、自分も潰れてしまうのか、それとも一歩一歩辛抱強く成長していくのか
。
以下早速ネタバレです。
理想を求めて
望美は洋食屋でバイトをすることにしました。毎日めいっぱいの笑顔を浮かべて接客する望美は、同僚で外国人のサントスからもその笑顔を褒められてごきげんです。
結人とも結ばれ、本人曰く「結人のために生きていく喜びで心がはちきれそう」なのだそうです。バイト先にやってきた多恵にも、もうすぐ結人と結婚して子供を産むつもり、それが私の家族になる、と豪語しました。でも多恵は、結人が今の望美と結婚するとは思えないと言い渡します
。
結人君はもうすぐあなたの気持ちを受け止めきれなくなる。あなたが重荷になる。
腹を立てた望美は、もし万が一そんなことになったとしても、絶対に多恵のもとには帰らない、と宣言しました。
そんな風にほぼ家族と絶縁状態の望美が、自分のことは棚に上げ、結人の家族に会いたいと言い出します。結人は家族とは縁を切っているから必要ないと断りますが、望美は、じゃあ仲直りしなくちゃ!と訴えました。挙句に、望美のような「普通じゃない女」と付き合っていることが恥ずかしいのか、などと言い出す始末です
。
結人は仕方なく望美を実家に連れて行きました。
厳しい現実
結人の家族
結人の家族は、望美のそれよりはるかに壊れきっていました。かつては仲の良い夫婦に思えた両親も、今は相手の不幸を願っています
。元官僚の父親は、さんざん愛人を作って散在した挙句、脳梗塞で倒れて寝たきりとなり、専業主婦だった母親は、そのストレスで息子に過干渉でしたが、夫が倒れると、すべてを介護ヘルパーに任せて毎日贅沢三昧しているのだそう。夫が死ぬのを祈りながら
。
さすがの望美も、その中に入ったら何も言えませんでしたが、帰宅するやいなや、子どもを作ろうと言い出しました。孫の顔見たら、きっと喜んで仲直りしてくれるよ。
結人は相手にしませんでした。
職場で
ある時洋食屋で、一人の客がサントスに因縁をつけてきました。店長は客の言いなりになって、サントスとともに土下座しようとします。望美は黙っていられず、客を罵倒しました
。
日本人って外国の人を差別したりしないし、誰に対しても思いやりのあるステキな国民じゃなかったの?いつの間に相手の気持ちを考えようとしないで無視とか拒絶とかするようになっちゃったの?店長も何で従業員のことを守ろうとしないの?頑張ってる人が気持ち良く働ける環境をつくるのが上に立つ人の仕事でしょ?
もちろん望美は首になりました。望美は憤慨し、家で結人相手に鬱憤を晴らします
。
おかしいと思わない?こっちは正しいこと言っただけなのに!
結人は、今の世の中は、正しいことを言うと周りから浮いちゃうんだと教えました。でも望美は納得しません。
じゃあ黙ってたほうがよかったの?もし同じような目に遭ったらどうするの?
結人は答えに詰まります。
実家で
多恵が皆を召集しました。家を売ることにしたのだそうです。望美も愛美も戻ってこないし、一人で住むには広すぎる、掃除をしていて階段で足をひねったこともきっかけになったかもしれません。ちなみに家の名義は多恵だそうです。
それなのに進次は、俺が建てた家を売るなんて勝手に決めるな、人を馬鹿にしたようなお前のその態度が気に入らなくて離婚したんだ、などと言い出します。多恵もまた、進次は望美の介護が嫌で逃げ出しただけだと反論しました。
それを聞いていた愛美はうんざりします。多恵がこんなことを言い出したのは、望美を結人に取られたからだと指摘しました。でもそれは自業自得だ、と。多恵は家族を自分の好きなように支配したいだけだ、と罵倒します。
望美は、そんな皆は25年間を無駄に生きていただけだと怒鳴りだしました。多恵はもっと皆を頼るべきだったし、愛美には「青春時代の思い出」がある、進次も未練たらしくしていないで、未来に目を向けたらどうなのか。
「モモ」には「灰色の男」という他人から盗んだ時間で生きているキャラクターがいるそうです。望美はこの「灰色の男」が大嫌いだったそうですが、今はその気持ちが分かるそう。
少しでいいからさ、みんなが無駄にした時間、私にちょうだい!
結人と
結人は、自分の理想を捨て=妥協して就職することにしました。それを聞いた望美は、結人だけは変わらないでいてほしい!と怒鳴りだします。
そうやって自分ばっかり正しいみたいなこと言うなよ!こっちはお前のために妥協してんだぞ?
何せ結人の通帳にはあと数万しか残っていないのです。望美はバイトを首になり、結人が働かなければ食べて行けません。
望美は、結人が望美を言い訳にしていると言い出したため、結人も我慢できなくなりました。
俺のため、俺のためってプレッシャーかかるようなことばっかり言って。少しは俺の気持ちも分かれよ!俺はもう昔みたいに自分の気持ちに素直に生きることなんてできないんだよ。
望美は皆に幸せになってほしかっただけだと語り、それが必要ないというなら、これからは一人で生きていく、もう誰の幸せも祈らない、皆を笑顔にしようとも思わない、自分のためだけに生きて行く、そう言って出て行きました。
今は、あなたのそばに一番いたくない。私は、ひとりだ。
感想
一気に25歳も年を取ってしまった望美は今、大いに焦っていたそうです。その気持ちは分からなくもないけれど、他のみんなは、その25年間、今の望美と同じように何度も期待しては挫折し、を繰り返してきて今に至っているのですよね。それを単に「ムダにした」と批判するのはやっぱり間違っているように思えてなりません
。皆ああなってしまうのには、それなりの理由があったのですが、それが望美には分からない
。周りを思いやって一生懸命生きてこなかったからだ、とやっつけてしまう
。
望美は、押しつけがましい多恵が嫌で家を出てきたはずなのに、今はその多恵と同じことを結人に強いているように見えます。自分がされて嫌なことは他人にもしちゃいけないよね
。多分望美は多恵に「温かく見守ってほしい」のでしょうから、望美もまたそうしなければ。25年のブランクは焦ったところで縮まらない。子どもが大きくなった分、親も弱くなっているのですからね
。子どもたちは出ていき、夫もいない多恵があの家を売って何が悪いん?
皆に望美の気持ちが分からないように、望美もまた皆の気持ちが分かっていないように思います。それを「分からない」と言ってしまえば、それ以上先には進めません。そうやって諦めた結果が今の多恵達でしょう?望美は今、彼らと同じことをしているのではありませんか?
ちなみに洋食屋のトラブルで、もしおばさんがあの場にいたらどうするかを考えてみました。望美のように怒鳴りたい気持ちは山々ですが、もしあそこで必要以上に客を怒らせたら、一番困るのはサントスだと思われますので、悔しいけど、とりあえずは客の機嫌を取ってなだめようとするでしょうかね。それでも土下座させようとするなら、お代は結構だと言って丁重にお引き取り願いますか。
それに店長はサントスだけに土下座させたんじゃなくて自分もしようとしていたので、店長が一番気の毒だと思いますわ。正論を吐くのは簡単だけど、皆が傷つかないように=メンツを守ってあげる配慮も大切ですよね。あれを見る限りでは、やっぱり望美の心の成長は身体に追いついていないと思われまする。
まだまだ前途多難でござるね。
35歳の少女 オリジナル・サウンドトラック [ 平井真美子 ]
これまでに視聴した日本のドラマの視聴リストはこちらです: 視聴ドラマ一覧~日本のドラマ編