35歳の少女 最終回 ネタバレと感想 諦めなければ夢は叶う?
柴咲コウさん主演のドラマ、【35歳の少女】も昨夜が最終回でした。感想は最後に取っておいて、とりあえずはネタバレ行きまするね。
最終回のネタバレ
望美
望美は愛美とともに実家に住むことにしました。昔の多恵がしていたように、愛のある温かい我が家にしようと思いながら、かつ、自立する道を模索しています。愛美からは結人とやり直せばよいと勧められましたし、結人もそう言ってくれましたが、今結人の手を取ってしまったら、また結人に依存してしまうのではないかと恐れていたようです。
そんなある日、以前出会って話をした元同級生の由紀から、結婚式に招待されました。由紀は、望美から「昔の夢」を思い出させてもらってから一念発起し、保育士の資格を取ったのだそうです
。その上、そこで知り合った相手と結婚することになったのだそう
。
望美が式に出かけていくと、そこには結人も呼ばれていました。ふたりが話をしていると、由紀がバタバタ慌てています。司会者が急病になってしまったのだそうです。それで結人は望美を推薦しました。大丈夫、お前ならできる、いや、やるべきだ
。
望美が自己紹介をしていると、由紀の母親がしゃしゃり出てきました。なんと司会者をドタキャンさせたのはこの母親だったのだそうです
。彼女はこれまでにも何度も由紀の結婚を邪魔してきたらしい
。
ふたりが喧嘩をしているのを見ていた望美は、もっとやった方が良い、と勧めました。だって羨ましくて。私は先日母が亡くなったから、喧嘩ができない
。
望美は母親に、娘というものは母親に自分の生き方を認めてもらいたい、応援してもらいたいものだから、どうか祝福してやってほしいと頼みました。そして由紀には、母親は娘には想像できないような不安や苦しさに耐えて子どもを産み育ててくれた、それへの感謝は絶対に忘れちゃいけない、と諭します。
家族なんだから、いつだって仲直りできるから。
ふたりは泣いて和解し、式は無事終了しました。そんな望美を見ていた客の一人が、望美を「アナウンサー」にスカウトします。彼女は北海道のローカルテレビの人間だったそうです。
望美は、行ってしまったら結人に会えなくなると迷いましたし、愛美からは「遠距離恋愛はうまく行かない」と言われて、一旦は諦めようとしました。が、結人自身が強く勧めます。皆に夢を勧めて幸せになってほしいというお前が夢を諦めてどうするんだ!
結人は、望美としか結婚するつもりはないと言い切りました。もし望美が死んだ時に望美の家族でいたいし、自分が死んだ時も、望美に家族でいてほしいのだと語ります。
俺たちは死ぬまで一緒にいるために出会ったんだ。
望美は北海道でたった一人で36歳の誕生日を迎えました。そこに白髪の多恵が現れて、よく頑張ったね、と笑顔で褒めてくれます。あなたが自分らしく生きてくれればそれでいいのよ。
ようやく望美は「自分」を見つけようとしているのですね。数々の試練があったからこそ、今の望美があるのだと確信できました。
愛美
愛美は、偶然相沢に再会し、彼が子会社に出向したことで彼女に振られたことを知りました。しかも結婚式で逃げられたのだそうです
。相沢はこれを機に会社を辞めて、先輩の代理店で一緒に働くことにしたと語り、図々しくも、愛美も一緒にやろうと誘いました
。職種は営業です。
また一からやり直さないか?
愛美は悩みに悩んだ末、現実はそう甘くないと、その話を受けようとしました。そこへ望美が絵画コンクールのチラシを持ってきて応募するよう勧めます。愛美は、そんな大きな賞、取れるわけないとしり込みしますが、望美は諦めませんでした
。
ダメだよ!夢諦めちゃ。そんなの絶対許さないからね!私はあんたのお姉ちゃんなんだから。いつでもどんな時も死ぬまでお姉ちゃんなんだから。たまには言うこと聞いたら?
愛美は素直に従いました。じゃないとお姉ちゃんがうるさいから
、と一言文句も忘れません
。
そして愛美は「家族」というテーマで望美の絵を描きました。ちょうどオープニングに出てくる顔そのものですね。それが見事に優秀賞を受賞し、そのおかげで就職も決まりました
。
そこには相沢の元カノの藤子が働いています。藤子は相沢と別れた後に他の男性と寿退社したらしいのですが、その男に散々貢がされた挙句に捨てられた上、親も借金まみれになったために、藤子が働いて家族を養っているのだそうです。
愛美はそんな藤子を今度飲みに行こうと誘いました。あんたとは馬が合うような気がするから。
結人
結人のクラスの不登校の男の子=正登がついに転校することになりました。学校は、余計なことをしたら結人を辞めさせると圧力をかけてきます。結人は、やはり自分は教師には向いていないと諦めようとしました。たまたま愛美が「望美を元気づけてほしい」と電話をしてきて、その望美と代わった途端、結人が慰められることになります
。
望美は、結人なら子どもたちのために何かできる、できるに決まってる!と豪語しました。結人君しかできないことが絶対あるって。お願いだから諦めないでよ。25年ぶりに目覚めた私に今の世界の現実を教えてくれたみたいに、厳しいけど優しいあなたの言葉で子供たちを救ってあげて。
結人はがぜんその気になって正登の家へ押しかけました。
今のままではどこへ転校しても一緒だぞ!君は一つだけ間違ってる。どうして辛いなら辛いって言ってくんないんだよ!自分の気持ちを正直に打ち明ければ、味方になって一緒に耐えてくれる人が、必ずそばにいるのに!
結人は正登に、正登が落ちこぼれだというなら、そうさせた教師が悪いと語り、自分の愚かさを知っている人間は、本当はとても賢いのだと教えました。今からどんどん賢くなって行ける。だからもう一度一緒に勉強しないか?待ってるから
。
翌日正登は来ませんでした。それで結人は他の生徒たちに、学校を辞めることにした、と伝えます。その上で、このクラスに苛めがあった、苛めたヤツは最悪だ、と、結人自身の言葉で語り始めました
。
でもそれよりも悪いヤツがいる。それは見て見ぬふりをするヤツだ。そうしていると、自分をごまかす人間になる。正直に生きられない人間になる。他人の評価ばかり気にするようになる
。
自分も同じだったが、小学校の同級生に叱られて目が覚めた。俺みたいになりたくなかったら勇気を出してほしい。そうすれば君たちにも彼女のような人が現れる。その人さえいれば、周りに何て言われても生きて行けるんだよ!君たちには彼女みたいにひとの話をいっぱい聞いてあげられる人間になってほしい!
そこに正登がやってきました。するとクラスメートたちが私も、私も、と声をあげます。もう見て見ぬふりをしません!
結人自身も母のもとへ行き、母の話を聞かせてほしいと語りました。あなたの家族は俺しかいないんだから。
こうして結人は、あらためて望美の大切さを実感したのであります。
進次とその家族
進次は、長年の夢だった1級建築士を目指して勉強することにしました。また達也は「お父さん」を見習って、ハウスメーカーに就職が決まったと嬉しそうに報告します。達也は、住む人を幸せにする家を売る進次が大好きだったのだそうです
。加奈は、家計が苦しくなっても、私のへそくりがあるから大丈夫だ、と夫と息子を支える決意を露にしました
。
その代わり、朝晩はみんなでごはん食べて、今日何があったか話してね。そうじゃなかったらまたキレるから。
感想
これまでのリアリティとは打って変わって夢のようなハッピーエンドでしたね。これはドラマだからそれでいいとおばさんは思います。ただし、だからこそ、必ずしも「現実」ではなく「メタファー」であるということも覚えておいた方が良いかもしれませんね。
昔ある方が「諦めなければ夢は必ず叶う」とおっしゃいました。でもそれは何もかも思い通りになるという意味ではなく、努力していれば、何らかの形で、夢、もしくは夢に近い何かが手に入る、ということであって、それもすべては本人の解釈次第だということ。
ですから、ドラマでは否定されてしまったけれど、望美がYouTuberという形でアナウンサーになる夢を叶えたなら、それはそれで構わない、むしろ素敵なことだとおばさんは思いましたよ。ただし、悲観的なことを発するのではなく、皆を励ますような内容を発信すればよかったのではないでしょうかね
。
特にコロナ禍の今だからこそ、厳しい現実に負けずに&諦めずに頑張れというメッセージを贈ってくださったのでしょう。素敵な作品を作ってくださって本当にありがとうございました
。
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これまでに視聴した日本のドラマの視聴リストはこちらです: 視聴ドラマ一覧~日本のドラマ編