恋せぬふたり 最終回 ネタバレと感想 自由と幸福
高橋一生さん&岸井ゆきのさんダブル主演のドラマ、【恋せぬふたり】も昨夜が最終回でした。このドラマからはアロマンティック・アセクシャルについて色々教えてもらったけれど、最後に行き着いたテーマは「自由とは、幸福とは何か」だったような気がします🌸。以下最終回のネタバレです。
夢と孤独の間で
咲子は羽に「本当に夢を諦めてもよいのか」と確認しようとしますが、羽はもうその話題には触れたくなさそうで、もう終わったことだと拒絶します。それで咲子は一(カズ)に相談しました。一は、羽が「リスクのある楽しそうな仕事」より、「つまらない仕事」をしながらでも咲子と暮らす毎日を選んだ、と納得します。それだけ咲子との生活が大事になったと言うのです。恋愛抜きで家族になってんだよ!😁
咲子は、見舞いに行ったみのりの病院で、久しぶりに母のさくらに遭遇しました。咲子が羽のことを相談するとさくらは「咲子はどうしたいのか」と尋ねます。あなたはどうしてあげたいの?さくらは今でも「普通の恋愛をして結婚し、子供を産んでほしい」と思っているそうですが、それでももし咲子がどうしても恋愛したくないと言うなら「さくらの知らない恋愛抜きの幸せをしっかり掴んでほしい」と思えるまでになったのだそうです。さくらはとにかく咲子に「幸せ」になってほしいのだそうです。
咲子は帰宅後、羽に話があると切り出しました。羽も姿勢を正して応じます。咲子は、今の生活がとても気に入っている、今が人生においてベストだ、と伝えました。でも羽は「ベスト」ではない😠。
羽は「人生には諦めも肝心だ」と答えます。猪塚からの提案は確かに魅力的だったが、それよりも「怖さ」が勝ったそうです。祖母の家を空けること、咲子と家族(仮)じゃなくなることが怖くてたまらないのだそうです。羽は咲子と暮らすことで新しい生活を知り、咲子となら、恋愛感情を抜いた家族になれると思っていたのだそうです。だからもう一人には戻りたくない😢。
咲子はそれを知って嬉しいと答えながらも、本当にしたいことをしなくて良いのか、と切り込みました。それで羽は、以前咲子は「一人が寂しい」からふたりで家族(仮)になったはずだが、もし羽が夢を追いかけたら咲子は家族の元に戻るのか、と尋ねます。咲子は当然のように、ここに住み続ける、と答えました。咲子は今の生活を続け、羽はこの家を空けずに好きなことをする。最高ではないか?😁
羽は大いに混乱します😨。え?別々に暮らしたら「家族」ではなくなりませんか?咲子はキッパリ否定しました。別々に暮らしても家族は家族だということは、さくらやみのりと心で繋がっている咲子が一番よく知っています👍。年越しそばと年越しうどんと同じ〜諦めるんじゃなくて両方どりですよ!!これがベストじゃないですか?🤗
それでも羽が悩んでいると、咲子は、先のことは分からない、やってみて嫌になったらやめればいい、その時また一緒に考えようと笑いました。今から全部決めつけなくてよくないですか?言葉にすると縛られちゃうから、全部「(仮)」でよくないですか?時が経てば状況は変わるものだから、その都度ベストを考えればいい。無理に家族でいる必要すらない😏。
羽はようやく納得しました。良い考えです🌹。羽は早速会社を辞めて、祖母の納骨を済ませました。気が重かった後輩の結婚が、結局は後押ししてくれたのです。
ちなみに、咲子の会社でも、一のみならず、上司までもが咲子の生き方を理解し始めていたそうです👌。
1年後
羽は、幼い頃から暮らしていた家を出て、昔からの夢を叶えようとしていました。引っ越し先でもご近所さんにうどんを作ってお裾分けしていたようですね。彼は、真っ黒に日焼けして畑仕事に精出しながら「諦めの中で生きてきた過去」を振り返りました。
考え方が他人と違うと言うだけで、なぜ自分から「伝える努力」をしなければいけないのか、理解してもらわねばならないのか、放っておいてくれたらいいのに、ずっとそう思って生きてきたし、今でもそれが間違っているとは思わない。でもこの1年で得た「新しい出会い」のおかげで、ほんの少しだけ諦めから飛び出してみることにした。諦めをやめた分だけ、自分に返ってくるものがある。今、生まれて初めて思っている。こんな人生も悪くない🌸。
咲子もまた珍しくロールキャベツなどという手の込んだ料理にトライしています🐒。羽に電話をかけて「葉っぱ」を入れた方がよいのかと尋ねました。羽は「ローリエ」のことだと察し、カニとほぼカニくらい違うと答えます😅。その時羽は手作り焼き芋を食べていました。
咲子はローリエを買いに出かけます。大満足な毎日、大満足な私たちの形。この私の人生に、何かっていいのは私だけ。私の幸せを決めるのは私だけ💐。そう自分に言い聞かせながら。
感想
昔、教師だった母が「アチーブメントテスト」の弊害について語っていたことを思い出しました。これは「学習達成度を測定」するテストだそうですが、それが結局は通り一遍なため、個々人の個性を引き出すことを怠ってしまうと言うのです。1つの「正解」に到達することだけが重視されるため、その過程は軽視されがち。どんなに試行錯誤しても「正解」に辿り着けなければ意味がないと診断されてしまう。本来は、その試行錯誤こそが「成長」を促す過程であり、それこそが教育の真の目的のはずなのに。そしてそのような教育を受けた子どもたちは、間違えることを恐れるあまり「自由な発想」を失ってしまう💀。
何事も決めつけなくていい〜状況に応じてその都度考えていけばいい、咲子の言葉が胸にずしりと響きました。