少年寅次郎 あらすじと感想 第1話 皆それぞれ面影があって楽しい♪
山田洋二監督原作、岡田惠和氏脚本で、寅さんの少年時代を描いた作品=少年寅次郎が放送されると聞いて心待ちにしていました。いや~実に楽しかったです
。おばさんも寅さん大好きで、多分全編見たはずです
。
寅次郎役の藤原颯音君はもちろんのこと、おいちゃんにおばちゃん、そして御前様まで、皆なんとな~く面影があったのも楽しめました。その辺は重々吟味してキャスティングなさったのだと推察いたします
。
これから全5回、大いに楽しめそうで超嬉しいです。以下ネタバレのあらすじです
。
寅次郎が、葛飾柴又にある団子屋=くるまやにやってきたのは、昭和11年の226事件の前夜でした。なんと寅はくるまやの長男、車平造(毎熊克哉~堂本春夫@この世界の片隅に)が、お菊(山田真歩~向田和子@お前なしでは生きていけない)という芸者に産ませた子どもだったのだそうです
。
平造は、外に子どもがいるとはちょうどその日まで知らなかったそうですが、その頃くるまやにはお菊がやってきて、こっそり赤ん坊を置いていきました。赤ん坊のおくるみの中には「平造さんの子どもです」と書いた紙が入っていたそうです。
平造の妻の光子(井上真央)はどうしたものかと悩んでいたところに、後のおいちゃんとおばちゃんになる竜造(泉澤祐希~浜口直樹@グッドワイフ)とつね (岸井ゆきの~河本美沙@シャーロック)がやってきました。このふたりには子どもがなかったけれど、この夫婦に寅を養子に出すなどという考えは、光子の頭にはみじんも浮かばなかったようです。
光子は言い訳に終始する平造には構わず、御前様のところへ行くと言い出しました。名付け親になってもらうつもりなのです。
この子に罪はないだろう?
平造の父でくるまやの主人の正吉(きたろう~牛塚虎太郎@いだてん)に異存のあるはずがありません。御前様の好きな団子を持っていけ。
その御前様(石丸幹二~蜂須賀大吾@アルジャーノンに花束を)は大いに光子に同情し、光子の願う名前~噂に負けない強くて愛嬌のある名前を考えに考えた上で寅次郎と名付けてくれました。
こうして、皆から「寅ちゃん」と呼ばれるようになった寅次郎は、明るく元気に育ちます。も~その笑顔は渥美清さんにそっくりです。
寅次郎の兄にあたる昭一郎(山時聡真)はこれに比べて身体が弱かったのですが、寅次郎のことはとても可愛がってくれました。寅次郎も、優しい母と兄が大好きです
。
でも平造は、顔を合わせるたびに、自分が酔っぱらってできた子どもだなどと言うので、さすがの寅も苦手にしていました。
また仲間思いの寅次郎は、仲間のひとりが、母の具合が悪くてご飯が食べられなかったので腹が減ったというと、一緒に境内に忍び込んでお供え物を拝借しては御前様に大目玉を食らい、また借金に困っていると聞けば、鰻を釣って料理屋に売り、その金を全部渡しました。
前者は御前様が自分のところで留め置いてくれたので、車家には届きませんでしたが、後者は光子の耳に入ります。
いつもは誰よりも優しい光子が、この時ばかりは険しい顔で寅次郎を叱りました。
川の恵みで子どもが商売なんてしていいわけがない!
寅次郎は理由を言わず、ただひたすらうつむいていました。光子はそんな寅次郎を連れて料理屋に金を返しに行きます。
が、その途中、寅次郎からその金をもらった子供とその母親に遭遇しました。母親は寅の手を取って礼を言います。
寅ちゃんごめんよ。ありがとうね。
事情を知った光子に、寅次郎は泣いてすがりました。お母ちゃんごめんよ。嫌いになんないでくれよ。
光子は、嫌いになんてなるわけない、嬉しかった、大好きだ、イイ男だよ、寅ちゃんは
、と褒めたたえます。
あんたも知っての通り、お母ちゃんはあんたを生んだわけじゃないが、あんたは私の息子だよ。私の自慢の息子だ。
寅次郎は大喜びで聞き返しました。本当に??おいらずっとお母ちゃんといていいのかい?
その後昭一郎が熱を出して寝込みました。懸命に看病する光子に、寅は心配そうに兄の具合を尋ねます。
すると昭一郎が寅を大声で呼びました。ちょっと来い。
平造から言われたらしく、「馬鹿だから風邪をひかない」という寅に、昭一郎はそんなのは嘘だから気にするな、ととりなします
。
そう聞いた寅は、おいらも風邪をひく?熱出したりする??と嬉しそうに笑いました。へえそいつは楽しみだ
。
昭一郎が、そんな寅次郎が羨ましいと語ると、寅次郎は昭一郎が羨ましいと言い返します。昭一郎は寅次郎の口真似をして「え~!」と声を上げました。これにはふたりで大笑いです。
そこへ平造が、昭一郎のために肉を買って戻ってきました。
光子が早速作ったすき焼きを、寅次郎はひたすら遠慮してネギばかり突いていました。昭一郎と光子はそれに気づいて、寅も肉を食べろと勧めてくれます。おそるおそる肉を口に運んだ寅次郎は「うまい!」と声を上げました
。
平造は、昭一郎に買ってきたのに、寅次郎が精を付けてどうすんだよ!と文句を言います。それで光子は、平造が精を付けるとろくなことにならないから肉は食べるな、と言い負かしました。ほら 寅ちゃん。 はい、お食べ
。
でもその日の牛肉が効いたのか、光子はその後妊娠しました。お腹の子どもがさくらです。名付け親は光子で、ちょうど桜のきれいな時期だったそうです
。
出産当日、寅次郎は寺へ行って懸命に光子の無事を祈りました。寅は光子が弱っているのに無理に出産するらしいことを聞いて知っていたのです
。
竜造も後からやってきました。光子は竜造夫婦に、もし自分に何かあったら、寅と昭一郎を頼むと伝えていたのだそうです。
寅次郎は御前様に勧められて、祈りを込めて寺の鐘を鳴らしました。
その鐘とほぼ同時に赤ん坊が生まれました。昭一郎はすぐに寅次郎に知らせに行きます
。
おいちゃん!寅!元気な女の子だ。お母ちゃんも元気だ
。
寅は、光子の次に大事にすると約束しました。これがまた実に可愛いらしい赤ちゃんでしたね~。
平造はつい、すぐ上に「ろくでもねえ兄貴」がいたんじゃ、嫁にもなかなかいけねえな、と口を滑らします。
兄貴なのか?おいら。今、お父ちゃん、そう言ったよな
。
寅次郎の日本一の妹、さくらの誕生でめでたしめでたしでござりまする。
ナレーションがサザンの原由子さんなのも、まったりしていてなごみますね。
「少年寅次郎」は来週の放送が今からとっても待ち遠しいです。
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これまでに視聴した日本のドラマの視聴リストはこちらです
: 視聴ドラマ一覧~日本ドラマ編
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