病院の治しかた ネタバレと感想 第5話 信頼の構築
小泉孝太郎さん主演のドラマ、【病院の治しかた~ドクター有原の挑戦~】は5話も面白かったですね~。思わずもらい泣きしてしまいました
。
前代未聞の大赤字にもかかわらず、修平は次々と金のかかることを言い出しました。倉嶋は呆れ果て、今は夢物語で暴走する余裕などみじんもないと声を荒げます
。
修平は、ここは急性期病院なのだから、高度な医療設備を備えるのは当然だと反論しましたが、倉嶋は理想の実現より赤字の回避が先だと譲りませんでした。
それでも修平は負けません。改革はやり続けなければ意味がないと語り、策ならあると断言します。
ベッドの稼働率を上げることで収益が上がると分かったので、今後は外来を予約制にして患者数を減らし、その分、町の開業医から患者を紹介してもらうことで入院患者を増やそうという計画です。
修平は、本来役割の違う病院と「身近なかかりつけ医」がうまく連携して一つのチームになることで、患者のためにもよりよい治療が提供できると考えました。つまり、地域医療ネットワークの構築です。
開業医にはネットワークに登録をしてもらい、患者を紹介してもらう代わりに、登録医から依頼があれば、搬送や検査・入院を24時間365日断らずにすべて受け入れる。患者の情報はお互いに共有し、退院後は紹介元の開業医に患者を返す。
総合病院は敷居が高いという患者でも、かかりつけ医になら行きやすいというのもまた大きな理由です。
が、有原病院に来てから、否と言うほど「プライドの高い医者」に悩まされてきた倉嶋は、そんなことは絵空事にしか過ぎないとこき下ろします。一国一城の主である開業医がひとつにまとまるとは思えません。
でも修平は諦めませんでした。クラークの江口智也(稲葉友~猫田一也@ケイジとケンジ)に声を掛け、地域医療ネットワークの構築を任せることにします。修平は栄養チューブの使い捨てを提案した江口を「他の人が見過ごすような小さなことに気づける人材」と見こんでいたようですね。
そんなこととは知らない江口は、せっかく電算室に異動できると思ったのにと愚痴を言いながらも、修平に連れられて外回りに出かけました。まだ一人しかいませんが、江口は「地域医療連携室」の室長です。
修平は一番最初に田端医院を訪れました。それは田端が一番攻略しにくいと踏んだからです。
ちょうど田端は電子カルテを導入したところだそうで、いつも以上にイラついていました。
修平から話を聞いた田端は、そんな「システム」など作らなくても、正太郎がいた時代は「血の通った医者同士の交流」があったと教えてくれます。それが無くなったのは、有原病院に患者を託してもその後のフォローが全くないからなのだそう。
修平は早速江口に全診療科の返書を調べるよう命じました。3日あればできるよね?
そのために医師たちから白い目で見られ、時には怒鳴られながらも江口が突き止めたところによると、返書を書いているのは医師ではなくクラーク、それも書式通りに代筆していることが分かったそうです。また、紹介元の医師に患者の経過を3回以上知らせているドクターは4割程度だったそうです。
ドクターたちは忙しいからという江口の言葉で、今後は返書を医者任せにせず、一括管理をすることにしました。内容もチェックして、あまりにもひどいものはドクターに戻して書き直してもらうことにします。
そのドクターたちがまた手ごわかった。病院は町医者の下請けじゃないなどとのたまい、そうそう都合よく患者を受けいられないと反論します。返書の改革については「検閲だ」と文句を言いました
。
文句は江口個人にまで渡り、意見を求められた倉嶋までもがこの改革に疑問を呈します。
悦子はそんな倉嶋をたしなめました。おふたりが対立するなんて嫌ですからね。
それが奏功したのか、倉嶋はその後落ち込んでいた江口を慰めました。江口が今回この改革を任されたのは、倉嶋同様、医療のことをよく知らない門外漢だったからだと伝えたのです。開業医も遠慮なくものが言える。院長は君を見こんで抜擢したんだ
。
また倉嶋は、若い頃米田に言われた言葉を伝えます。君は富山の薬売りになれ。
一軒一軒お客の家を回ってその家族の事情をよく知った上で、それぞれの家庭に合った薬を置いていく。相手が何を必要としてるかを第一に考える。だからお客が信頼してくれる。
この言葉が江口の励みになりました。田端医院では電子カルテの入力を手伝い、他のクリニックからも情報を求められると喜んで伝えるようになります
。富山の薬売りやってるから忙しくて
。
まさに修平が評価した通り、倉嶋は「人のネットワーク」の構築の仕方を熟知していますね。
その頃には返書の作成率も上がり、文面も丁寧で分かりやすくなっていました。
ある時江口は、また田端医院に手伝いに行こうとしたところで、過呼吸を起こしていた患者に遭遇します。そこで江口はすぐに彼女を田端医院に連れていきました
。彼女はまだ引っ越してきたばかりで田端医院を知らなかったそうです。
田端はすぐにこれが単なる過呼吸ではなく、糖尿病の急性合併症=ケトアシドーシスを発症していると見抜きました。
血栓症を起こす恐れがあるから患者をすぐに搬送したい。緊急入院になるが何とかなるか?全身管理が必要になるが頼めるか?
修平はすぐに快諾して患者を迎え入れました。患者はいわゆる隠れ糖尿病だったのだそうです。
修平は患者に、助けてくれたのは田端医院の田端だと伝え、退院後はそちらに通うよう促しました。
いつでも診てくれる先生がそばにいると心強いですから。
倉嶋もようやく地域医療ネットワークを認めてくれます。地域医療ネットワークは経営の点から見ても有原病院の柱になります
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お互いの伴侶が意気投合したのも楽しかったですね。ああいう時はたいてい亭主の悪口を言っているという倉嶋の理解?にも大笑いです
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ですが、地域医療連携室ができてから1か月が経過しても、まだ誰も登録してくれませんでした。見直しを迫る「抵抗勢力~坂本&藤田」は、江口じゃ有原病院が舐められる、と言い出します
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修平は、江口が適任だという考えに変わりはない、と反論しました。それのみならず、江口もまた自分の口で思ったことを発言します。返書の言い回しを「どうでもいいこと」と決めつけられたからです
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言葉は人間関係を築く大切な道具です。開業医の先生たちは、紹介した患者さんたちのことをとても心配しています。その思いに応えるひと言を添えるだけでも信頼関係は深まるんです。
そこへ田端が来たという連絡が入りました。ついにクレームが来たと言われて、江口と修平たちが慌てて駆け付けると、田端は「登録申込書」を差し出します。
地域医療ネットワークに登録したい。郵送しようかとも思ったが、何度も来てもらっているからな。
しかも田端は町医者仲間にも声をかけてくれたそうです。既に登録希望者が11人もいるそうですが、それも皆、江口が丁寧に一軒一軒訪ね歩いて頭を下げてくれたからなのだそう
。
患者を紹介すれば、心のこもった返書が届くってな。
江口は、また手が空いた時に電子カルテを手伝ってほしいという田端に礼を言って泣き出しました。悦子に砂崎、倉嶋ももらい泣きします
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バカ、お前は。泣くことねえだろ、しっかりしろ、お前。
その後も江口の誠意が実を結び、登録医は70人を突破したそうです。これで別に用意してきたITネットワークも生きてきます
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紹介患者が倍増したことで収益も大幅に改善してきて赤字脱出のめどが立ちました。
「24時間365日の救急」と「地域医療ネットワーク」という有原総合病院の2本の柱が確立した今、修平の次なる目的地は既に決まっているそうです。
いよいよ「救命救急センター」ですね~。来週はお休みだそうで残念ですが、さ来週の放送を楽しみにしております
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患者に医療を取り戻せ増補新版 相澤孝夫の病院改革 [ 塚本健三 ]
これは是非読んでみたいな~
これまでに視聴した日本のドラマの視聴リストはこちらです
: 視聴ドラマ一覧~日本ドラマ編