エルピス〜希望、あるいは災い〜ネタバレと感想 第4話 モットーは「あるがままに描く」
長澤まさみさん主演の社会派ドラマ、【エルピス〜希望、あるいは災い〜】の4話を視聴しました。いや〜これは実にリアルですよね😈。以前、渡辺あやさんがインタビューで「このドラマはあるがままを描く」との決意表明をなさっていたのを思い出します。まさに「きれい事は一切ない」のが苦しいけれど痛快です👍。以下早速ネタバレです
。
視聴率
浅川の奇襲は成功しました。視聴率は番組始まって以来の数字=6.5%を叩き出し、番組に寄せられたコメントもほぼ好意的なものばかりです。これを受けて「反対したはずの局長」(春海四方〜医者@鎌倉殿の13人)も「ああいうマジなのもたまにはいいよね。数字も良かったし、第2回も忘れられないうちになるべく早くやった方がいい🤗」と言ってくれました。どうやら局長が反対していたのではなく、名越が「嘘」をついていたらしいのです👎。
浅川は大いに勢いづきました😍。皆にも第2弾を作ると宣言します。局長が応援したと聞いてはもう誰も反対できません。
また純夏からも電話で礼を言われました。晴美の親友だった子が実家に電話をしてきたそうで、その子も晴美は絶対に下着を売るような子じゃ無いと12年間ずっと悔しく思っていたけれど、それがやっと晴らされて晴美のために本当に嬉しいと泣いてくれたのだそうです。実家の両親がそう泣いて純夏に連絡してきたのだそう🌸。
笹岡もこの番組を見ていたそうで、感激した、と喜んでくれました。そしてまた新しい情報をもたらしてくれます。先日殺された女子中学生の遺体は、まさに、12年前の井川晴美の遺体の特徴とまったく同じだったのだそうです。暴行された形跡があるにもかかわらず着衣の乱れはなく、体制もまっすぐに整えられ、腹部の上で両手が組まれていたのに、なぜか右足の靴だけがなかった。
笹岡は、2つの事件は同一犯による犯行に違いないと豪語します。でも神奈川県警は「ほとんど捜査しないで終わらせるつもり」なのだそうです😠。特別捜査チームとは名ばかりで、皆、退職間近の人間だけで明らかに形だけ整えたとしか思えないのだそう。要するに県警は、2つの事件が同一犯による犯行だと疑っているからこそ、自分達の間違いを認めなくて済むよう、この事件をさっさと終わらせようとしているのです😤。
再審請求の壁
井川晴美の遺体は前日の大雨により、半分水に浸かった状態だったため、検出された体液はごく微量かつ状態も悪かったのだそうです。当時の技術ではDNA鑑定ができなかったことから、犯人の血液型しか確定できませんでした。それがA型であり、松本もA型だったのだそうです。
今の技術ならDNAを特定できますが、再鑑定をするためには検察側の同意がいるのだそうです。己の過ちを認めるための再鑑定を検察が認めるはずがない〜それで再審請求は「開かずの扉」と言われているのだそう👎。実際には年に2〜3件しかないらしい。でも岸本は、年に2〜3件あるのならゼロではないと、早速母の陸子に相談しました。
でも陸子も、これまで自分が関わったケースは全滅だったと答えます。再審請求してから10年後に棄却の通知が来たこともあったそうです。実際、その返事を待ちながら獄中で亡くなった人もいるらしい。ぶっちゃけ、それが狙いなんちゃうやろか😤。
おもちゃみたいな正義感
第2弾は、目撃情報の違いや矛盾点を中心とした内容で、視聴率は7.1%に上昇しました。翌週には世間の話題として広がり、最初はあれほど反対していた名越も、局長からの「尺を伸ばせ」とのリクエストに快諾します。全然いけます🐒!浅川は早速木村に連絡し、これまで再審請求が通った事例を教えてほしいと頼みました。
浅川は、資料を持ってきてくれた木村にご馳走しようとしますが、木村は暗い顔で断ります。松本の再審請求が棄却されたのだそうです😨。浅川は驚きを隠せず、自分達の報道が影響したのかと尋ねましたが、木村は「分からない=そうかもしれない」と答えました。浅川はすっかり打ちのめされてしまいます。
岸本は単なる偶然ではないかと反論しますが、浅川はもう特集は中止するしかないと考えていました。以前村井が言っていたことが正しかったと思い知ったようなのです。
お前らは、敵がどこにいるか分からないジャングルで、棒切れ振り回している馬鹿なガキと一緒だ。
それでも諦められずにいる岸本を、浅川は「馬鹿」呼ばわりしました。君なんか勝てっこないよ!うるさいな、うるさい、うるさい💢!!そう言ってふと浅川は、斎藤が以前「話がある」と言いながら言わずに帰ったあの夜のことを思い出しました😱。早速斎藤に連絡すると、斎藤はビールを持ってやってきます🐵。
浅川は斎藤に、松本の再審請求が、冤罪の可能性を指摘する特集を2回放送した直後に棄却されたと伝えました。斎藤は考えすぎだとはぐらかしますが、浅川はごまかされません。あの時斎藤は何かを話したくてだいぶ慌てていたようなのに、浅川が「特集の放送ができなくなった」と聞くとあっさり何も言わずに帰って行ったからです。
私に放送をやめさせたかったんじゃないんですか?😠
斎藤は、知らない方がいい、知ったら傷つく、と言って答えませんでした。そして彼女を抱こうとします。浅川はあの日には部屋になかったベッドを購入していたそうなのです。それではいくら口では「やめて」と言ってもその本心は見透かされてしまいます💦。
浅川はあっさり屈服し、再び斎藤に抱かれました。この世界は残酷で恐ろしく、とても自分には太刀打ちできないと思い知らされると、斎藤のような「男性に守られたい」と思ってしまうのだそうです。ただ抱かれるだけなのに。かなわない。かないっこなかった、最初から
。
一方の岸本は、井川晴美の元彼だという男性から連絡を受け、犯人に関する決定的な証拠があると聞かされて狂気していました😍。言われるがままに前金の5万円を振り込み、何の証拠にもならない紙を受け取って浅川に見せにやってきます。ちょうど部屋から出てきた斎藤はすぐにこれが「ガセネタ」だと気づきました。
斎藤からそう告げられた岸本は村井に相談します。村井からは、だから生半可な覚悟で冤罪なんかに関わるなと言ったのに、と叱られました。岸本は、これしきのことに負けちゃダメっすよね、と反省します。村井は「さすがは能天気バカ」だと感心します。ちょっと見直したわ。(たとえ浅川が降りたとしても)一人でもやれよ、男だろ?😁
因縁
岸本は続けて、自分はずっと勝ち組だと言われてきたが、実際は「勝ち組だと思い込むために必要以上に負けてきた」んじゃないかと思う、と打ち明けました。岸本の母校が明王だと聞いた村井はある事件を思い出します。そうカイ君の自殺です。村井はあの時社会部でこの取材をしたのだそうです。
お前は当時何を考えていた?どのポジションにいた?いじめるやつ?庇うやつ?それとも見て見ぬふりする=一番ありがちなやつ?
岸本は「気づいてなかった」と嘘をつきます。村井はその嘘を見抜き、逃げんな!と怒鳴りつけました。ちゃんと向き合え💢!でないとお前は一生負け続けて終わるっ!!
岸本は「裏切ったやつ」だと打ち明けました。カイ君とは親しい友達で、彼からいじめの証拠=鉛筆の芯がいっぱい刺さった掌を見せられたのに、自分がいじめられるのが怖くて誰にも言えなかったのだそうです。母親には伝えたけれど、その母も何も言わなかったのだそう。いじめの主犯(おそらくは「あっくん」)は学年で一番の有力者の息子だったから😈。
それ以来岸本は「一番嫌いで許せないはずの奴らに媚びへつらいながら、勝ち組でいさせてもらうために、友達を見殺しにしてまで、それをなかったことにまでしている」のだそう。それは負けでしかない〜岸本にはそう思えてならないそうです。
身勝手な保身
浅川は、岸本の変化には全く気づかず、斎藤が家に来たことを誰にもいうなと口止めしました🐵。岸本は虚ろな目で浅川を見やります。その時浅川は「脳天から真っ二つに斬られたような気がした😱」そうです。自分の弱さを、愚かさを、情けなさを見抜かれたと思ったそうです。
その後、たぶんフライデーボンボンのベストを着た何者かが高所から転落しました。ノースリーブだったのでおそらくは女性ですよね。となると、おそらくは大山さくらが自殺を図ったとみて間違い無いでしょうね🤔。
まとめ
エンディングで浅川が目一杯楽しそうに「ケーキ」を焼くシーン、ずっと気になってはいたのですが、これまではいまいちピンと来なかったのですよね🙄。でも今回はズシンと来ました😨。おばさんの目にはあれが「女性の幸せの象徴🤗」(ステレオタイプ)のように映りました。でもいざオーブンを開けてみるとケーキは真っ黒に焦げていた💀。
浅川は、何を言ってるかは分からないけど、とにかく必死で言い訳をしています。その様子を、画面のこちら側では大山が、虚ろな目で見つめながら「買ってきたケーキ」を食べていました。この構図からしても、飛び降りたのは大山で間違いないと思います。
浅川が斎藤とヨリを戻すのは、それはそれで彼女の意思なのだから責めるつもりはありません。でも彼女はかつてそうやって「男に逃げた」ことをひどく後悔したはずなのに、また同じことを繰り返しているというのが引っかかります🤔。自分の良心に反する時に嘔吐する彼女を見る限り、彼女がこのまますべて見ざる聞かざるで、たとえ「結婚」したとしても、いつかきっと後悔するような気がしてなりません😔。
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拍手コメントをありがとうございます♪
Fさん、こんにちは〜(^^)/。
自分が思うに、このドラマは確かにミステリアスではあるけれど、いわゆるミステリー(謎解きもの)ではない気がするのですよね^^;。松本の件も、おっしゃる通り「社会の闇」を描くための一材料であって(ミステリー的には)納得のいくような結末にはならない気がします。なにせ「闇」だから。
斎藤は多分、そうした闇の中でもうまく立ち回る役割なんじゃないですかね。正義がないわけじゃないけど出世欲も旺盛で、浅川を愛してないわけじゃないけど、決して彼女が一番ではない。これまた「勝ち組」となる男のステレオタイプな気がします。問題(見どころ)は、彼自身が苦境に立たされた時、正義や愛する女性を守れるのか否か。守れるといいね( ̄▽ ̄)。
そして浅川もまた「悩める女性」の典型でしょう。一度は闘おうとはしてみたものの、やっぱり無理そうだからと、既に勝利を手に入れている男に身を委ねてしまうのか、それとも一人の人間として闘う覚悟を決めるのか。是非後者であってほしいけれど「ありのままに描く」となると、前者になってしまうかもしれません(苦笑。
一方の村井は、若い頃はそうした闇に果敢に闘いを挑んだけれど、敗れてボロボロになってしまい、今はテキトーに生きることに甘んじていた。だから、若者たちの「おもちゃごっこ」を嘲りながらも、心のどこかで、彼らには頑張ってほしいと願ってる「大人の代表」なんじゃないですかね。
以前斎藤が「ああ村井か」みたいなことを言っていた時も、彼の熱い時代を知っているような口ぶりでしたよね。斎藤的には熱い村井も嫌いじゃないんだけど、もっとうまくやれたらよかったのに、という冷めた目で見てるんじゃないかな。たぶん斎藤は、Fさん的にいうと「ずるい」のかな^^;。
岸本はあそこで村井に喝を入れられてよかったですよね。こうした熱い気持ちを持つ若者を潰さないで育てていくのが、本当の大人の役割なんじゃないかと思います。彼らの今後の活躍に期待ですね( `ー´)ノ。こん