エトロフ遥かなり 最終回 ネタバレと感想 なんとも皮肉な幕切れでした
永澤俊矢さん主演のドラマ【エトロフ遥かなり】もついに最終回を迎えました。1話で息子が登場したので、てっきり「幸せに暮らした時期」もあったに違いないなどと妄想していたのが、見事に裏切られました😨。途中で、その気配はなさそうだと悟った時、あ〜子どもだけ後で生まれたのね、とひとりで悲しくなったほど、感情移入してしまったおばさんです😭。以下最終回のネタバレです。
任務遂行
斉藤は駅逓の2階から双眼鏡で沖合に集結した軍艦を確認しました。それら軍艦は名前が全て消されていたそうですが、その数は、最初に見た通り航空母艦は5隻、軍艦は全部で20隻を超えたそうです☠️。潜水艦も2隻以上確認できました。斉藤はゆきからあれこれ聞き出して、鯨缶詰の工場に当たりをつけます。そこの発電機を使って送信することにしたのです。
その前にまず、千島アイヌで「クリル人」と呼ばれていた宣造に声をかけ、船を盗んで一緒にカムチャッカに逃げようと誘いました。宣造は思わず笑い出します。彼は既に斉藤がただのタコなどではないことを察していたらしいのです😎。
人の気配がしたので外に出ると、乱暴者の室田が出かけるところでした。そう、斉藤が最初に立ち寄って食べ物を盗み、通信機を隠した小屋の持ち主です。斉藤は彼が出かけている隙にと通信機を取りに行くことにしました。が、どこをさがしても見つかりません。既に室田が気づいて隠していたのです。
室田はすぐに戻ってきて、斉藤を脅しました。斉藤は、彼の隙を狙って倒そうとしますが、室田が応戦してきたため、手こずってしまいます。そこに宣造がやってきて室田を殺してしまいました😱。宣造は斉藤の話を承諾しようとして追いかけてきたら、室田が戻ってきたことに気づいて斉藤を助けにきたのです。
斉藤は、ふたりで一緒に死体を沼に沈めると、通信機の入ったカバンを宣造に預けました。中身は「故郷の放送を聞くためのラジオ」と仲間たちを逃すための資金だと嘘をつきます。宣造は、斉藤がスパイなのではないかと察しますが、斉藤はそう語る宣造に、斉藤が何者であっても、宣造と斉藤が無理やりこの日本に組み入れられた事実に変わりはない、と伝えました。この国で良い扱いを受けたか?
宣造は、たとえ斉藤がスパイでも共産主義でもついていく、と誓いました。斉藤が、俺はスパイで人殺しだ、と打ち明けると、宣造もまた、俺もクリル人で人殺しだ、と笑います。ふたりにとっての心残りは「ゆき」のことだけです🌹。宣造は、これまでよくしてくれたゆきに最後の別れができるかどうかを心配していました。
その夜、斉藤は宣造の小屋によってカバンを受け取ると、駅逓の提灯を携えて工場へ行き、なんとか発電機を稼働させてテイラーに情報を送りました。送り終えるとまた駅逓に戻ってきて、引き続き監視を続けます。
そこで斉藤は逡巡します。やはりハワイなのか。俺の情報が無事アメリカに届いていれば、この計画は失敗する😨。が、そんなことは構うものか。俺はもう任務を果たしたのではないか。これ以上、優しいゆきを騙し続けることはできない。でも金森はどうなる?俺はあの可哀想な男に、この帝国を滅ぼすと約束した!!😠
一方で斉藤は宣造と落ち合う場所を決めました。村を出るのは別々にして、落ち合う場所も2ヶ所にします。そろそろ誰かが室田の不在に気づくはずだ。今のうちに支度をしておけ。
迫る追手
その頃磯田は仕方なく天寧に向かうことにしました🐒。そこから遠回りして単冠湾に向かうつもりです。彼の面倒を見てくれた警官は、慣れない雪山を横断すると言い張る磯田にくれぐれも気をつけるよう念押ししました。斜面を下る時は、スキーをはずした方がいいとも忠告してくれます😁。
彼はひたすら執念で歩き続け、ついに単冠湾の見えるところまで辿り着きました。やった〜!大尉殿っ!ようやく到着いたしましたっ!!そこで磯田は沖合に浮かぶたくさんの軍艦を目撃します。ヤツの目的はこれだったんだ😨!!磯田は急いで雪駄を脱いでスキーに履き替えようとしましたが、案の定、そこは斜面だったため、すぐに板を流されてしまいました😂。
一方では「八千代丸」の残骸も見つかりました。知らせを受けた浜崎は駐在の大塚に確認に行き、彼と話しているうちにふと、この「事故」が演習と何か関わっているのではないかと思ったそうです。それほど普段は何も変わったことの起きない土地柄なのです。それに「見知らぬ男=金森」の存在も気になりました🤨。
駅逓に寄って斉藤に話を聞きますが、ゆきが、浜崎に噛み付くようにして斉藤を庇ったため、一旦は引きさがざるを得ませんでした💦。
そしてついに室田の小屋とボートの縁から血痕が発見され、大塚が聞き込みにやってきました。斉藤の持ち物を調べようとしたその時、宣造が馬に乗って逃げていきます。皆、その後を追いました。
その夜、不安に駆られたゆきを斉藤が抱きました💜。斉藤は、海なりのような音で目を覚まし、ついに艦隊が出撃を始めたと察しました。満たされた顔で眠っているゆきを見つめながら、これでもう任務は終わりだ、貧しくても確かな愛のある土地へ行き、ゆきや宣造とともに穏やかに暮らそうと決意し、工場へと向かいます。
対決
斉藤は、盗んだ地図に書かれていた数字が海軍の集結や奇襲攻撃の日付を表す数字だったと気づき、確信を持って「日本軍によるパールハーバー奇襲」を知らせました。全てを打ち終えて、無事送信できたことを祈っていると、そこへゆきがやってきます。その手には、斉藤が(今回は)必要ないと置いてきた拳銃が握られていました。
斉藤はなんとかゆきにわかってもらおうとしますが、ゆきは耳を貸しません。あなたはどこかの国のスパイだったのね😤。そして私を利用した💢!ゆきは通信機に発砲してこれを破壊しました😨。
斉藤は必死で、確かに自分はスパイだが、日本を裏切ったわけではないと主張します。俺はこの国の国籍を持っていない!でもゆきはその言葉を遮りました。私が悲しんでいるのは、あなたが人の真心を利用し、誠意を踏みにじったことよ!
そこへ浜崎と磯田が駆けつけてきます。斉藤はゆきを人質に取り、浜崎の目の前でゆきに口づけして愛を告白しました🌹。あんたと一緒に逃げたかった!!ゆきに好意を抱いていた浜崎は(たぶん)昔の恋人を思い出して躊躇していると、ロマンスには無縁の磯田が斉藤めがけて発砲します👻。斉藤は近づいてきた浜崎に、ゆきが通信機を撃って壊したとほくそ笑みました。
が、それだけでは、肝心なこと=斉藤が無線を送ったかどうかが分かりません。もし送っていたとしたら、浜崎は「秘密漏洩」を大本営に知らせねばなりませんが、それを送ることはすなわちアメリカ海軍に秘密を漏らしてしまうことになりかねません。それを避けるために今単冠湾では通信管制を敷き、無線を封鎖しているのです👿。
斉藤はそんな浜崎の心中を察して挑発します。どうした?機密はバレたと賭けるか、バレてないと賭けるか。好きな方を選べ😏。浜崎はその挑発から、斉藤がまだ通信を終えていないと判断しました。斉藤は、そう思うならそうすればいい、と語ってポケットに手をやったため、磯田が止めを刺しますが、斉藤が手に取ろうとしたのはハーモニカでした。浜崎は、斉藤がわざと「武器」を取り出すかに見せかけてこの「勝負」を打ち切ったと思ったそうです。俺は、この男に負けた!!😨
でも斉藤もまた、自分は愚かだったと後悔していたそうです。お前らの帝国が滅びる時、一人の女の心と世界を天秤にかけたバカがいたと思い出せ。分かりきったことをわざわざ分かろうとしたバカがいた。貴様らの帝国が消えるのは、そんなバカが最後の選択を間違えたからだと。斉藤はそう言って息絶えました。
浜崎は悩みに悩んだ末、結局は何もできなかったようです。単純な磯田は、スパイを追い詰めて通信機を破壊したゆきを大手柄だと褒め称えました。大丈夫、あいつは死んだんだから、もう大丈夫だ!
デモクラシーの戦士
斉藤が送った無線は、確かにすべてアメリカに届いていました。テイラーは毎日のように海軍に警告を送ったそうですが、海軍がこれをすべて黙殺したのだそうです。テイラーが怒り心頭に発していると、FBIが情報部の資料をすべて押収しにきました。テイラーの組織は壊滅させられたそうです。
知らせを聞いたキャサリン・ウォード少佐は斉藤の身を案じます。その部下らしい軍人は、もし斉藤が助けを求めてきたら、潜水艦も送ると約束しました。少佐は、必ず助けて、と伝えます。彼はデモクラシーの戦士よ💐。
一方、日本では真珠湾への奇襲が成功したと大騒ぎでした。あんたは帝国海軍の救い主だ!民子の表彰を知らせにきた大塚に、民子はそんなものはもらえないと答えました。
その頃、宣造は、斉藤と待ち合わせをしていたのに一向に彼が来ないので、カムチャッカに出発することにしました。何かあったに違いない、そう心配しながらも、斉藤が民子と暮らせる方法が見つかったのだとよいが〜優しい彼はそう願っていたそうです💜。
エピローグ
それから約50年後、四島交流事業が開始された平成4年(1991年)、岡谷賢一(永澤俊矢2役)が根室に降り立って受付をしてもらっています。行き先はエトロフ島の単冠湾の灯舞です。その受付をしていたのは、なんと浜崎の孫らしい男性=浜崎輝夫(阿部寛)でした。浜崎は10年ほど前に亡くなったそうです。賢一は、3年前に亡くなった民子からハーモニカを預かり、島に埋めてきてほしいと頼まれたのだそうです。それでも民子は息子に詳細は一切語らなかったらしいです。
まとめ
ドラマ自体は先週末に見終わって、このあらすじも8割がたまとめていたのですが、ちと体調が悪くなって1週間ほど休んでおりました。大変見応えのある素晴らしい作品でしたけれど、時代のせいもあるのか、それとも原作者の作風なのか、少々ナルシシスティックな面が(特に最後の方)ちと気になってしまいました💦。まあでもそれも斉藤の一生を思えば、致し方ないことかもしれませんが。
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