善人長屋 ネタバレと感想 第3話 抜けずの刀
西條奈加氏原作の【善人長屋】の3話は「抜けずの刀」です。これまたなんとも胸に沁み入るような良いエピソードでしたね〜🌹。何と言っても加助の笑顔には癒されますわ🤗。以下早速ネタバレです。
そよ風みたいな字
善人長屋に住む梶新九郎(上地雄輔〜守景蜜朗@ツバキ文具店~鎌倉代書屋物語~)が、加助のために「錠前屋加助」という看板を書いてくれました💜。新九郎の表向きの稼業は代書屋ですが、裏では贋作作りをしているそうです😈。加助は、これまでたくさんの大店や大名屋敷に出入りをして来たが、こんなにきれいな字を書く人はいなかった😍、と感動しました。字は心を表すとはよく言ったものだ👍。
新九郎は、挨拶がわりだから代金はいらぬと言いましたが、加助はこの立派な看板がこれからの自分の道標だと語り、口では「僅かばかり」と言いながらも、おそらく加助にとっては精一杯の金を渡したようです。新九郎はにっこり笑って受け取りました。ならもらおう。
この時加助の胸にはそよ風が吹き、どんなに辛くても悲しくても前を向いてしっかりお稼ぎよ!💕という亡くなった女房の声が聞こえた気がしたそうです🤗。
最初で最後のあいびき
新九郎はそれから「野暮用」に出かけていきました。手には百日草の花を持っています。その姿を見たお縫は、朝帰りしたのにまた付け文か😤、と問い詰めました。女遊びもほどほどにしないと、そのうち刃傷沙汰になっちまいますよ😠。そう、文字通り、色男の新九郎は女たらしで有名なのです。
新九郎が約束の場所までやってくると、そこにあいびきの相手=おみち(川島鈴遥〜末松香@アノニマス~"指殺人"対策室")が倒れていました。おみちは袈裟懸けでバッサリ斬られた上、身体中にいくつもの刺し傷があったそうです。近くには赤い櫛が落ちていました。新九郎はその櫛を見つめているかのようなおみちの目を閉じてやり、遺体を抱いて番屋に駆け込みます。
新九郎は番屋で、今日が最初のあいびきだったと伝えました。おかっぴきの佐吉(山中聡〜楠山社長@おいハンサム!!)は新九郎が「善人長屋」の人間だと聞くと疑いもしませんでしたが、同心の榊(おかやまはじめ〜柿沢正志@正直不動産)は新九郎が殺したと決めつけます😨。新九郎は苦笑いを浮かべて「やはり聞く耳は持たぬか」と呟きました🤔。
荒れ野の心
この知らせはすぐに儀右衛門の元に届きました。儀右衛門は早速番屋に駆けつけて事情を聞きます。佐吉はちょこちょこ賂を要求しつつも、真相を教えてくれました。榊は、新九郎がおみちの遺体を抱いて来たことから、その日がふたりの最初のあいびきだとは信じておらず、日頃から女の出入りが激しい新九郎が、男女の仲がこじれたあげくの殺しにちがいない、と決めつけていたのだそうです💦。また遺体が見つかったのは寺町外れなので、榊は寺社奉行所と張り合ってもいたらしい。
何より本人が「申し開き」をしないから、と聞いた儀右衛門は驚いて、新九郎を問い詰めました。殺してないのになぜ申し開きをしないのか💢?新九郎は、言ったところで信じてはもらえないと、すっかり諦めていたようでした。
その様子を見た儀右衛門は、前々から新九郎は「柳に風」と受け流す人間だとは思っていたが、あれは柳どころか草一本生えていない荒れ野だ、と見抜きました。心の奥の深いところで何かを諦めちまっている。
善人加助のお節介
でも加助は諦めません。新九郎が捕まったと聞いた加助は番屋へ乗り込み、新九郎は潔白だ!と大騒ぎします
。おかっぴきや下っぴきが総出で追い出そうとしても、柱にしがみついてびくともしません😂。慌てて様子を見に来たお縫も「人のために必死になってる加助は相撲取りでも動かせない😁」と認めています。
お縫は、おかっぴきたちを加助に任せ、新九郎から詳しい事情を聞き出しました👍。新九郎は櫛について説明した後「袈裟懸けが逆だった」と話してくれます。どうやら犯人は左利きだったらしいのです。
新九郎はそう語った後、長屋の皆に迷惑が掛からぬよう、さっさと罰を受けておしまいにするつもりだ、と微笑みました。お縫は、うちの長屋を甘く見るな😤、と叱咤します。必ず下手人を捕まえてこの縄を解いてやる。諦めちゃ終わりだ。うちの長屋の悪党なら悪党らしく、往生際は悪くなくっちゃいけない!!新九郎は大声で笑い出しました。なら少し望みをつないでみようかな😏。
真相
その後、少しずつ真実が明らかになっていきます🌸。
おみち
殺されたおみちは「そこそこの料理屋」の箱入り娘だったそうなのに、男出入りが激しくて、新九郎といい勝負だったのだそうです💦。町人はもちろんのこと、旗本から行きずりの男まで、取っ替え引っ替えのありさまだったらしい😵。
お縫は儀右衛門から上等の櫛を借りて、おみちの葬儀に出かけました。おみちの友人だと偽って、自分の櫛とおみちのそれを交換してもらいます。その上で、文吉と共に、おみちの家の前でずっと犯人が現れるのを待っていました。お縫の勘はぴたりと的中します。左利きの男を見たお縫はわざと櫛を落としてその反応を確かめました。こいつだ!😡
仙場和氏
文吉が後を付けていき、その正体を突き止めました。男は新九郎と同じ上野の仙場和氏(玉置玲央〜依田浩二@ひきこもり先生)というそうです。半造は仙場が国でしくじりを重ねて役を解かれ、5年前に江戸に来たのだと調べて来ました。お縫は早速これを新九郎に知らせにきます。新九郎はこれで合点が行きました。おみちの酷い刺し傷は「憎しみ」だった。仙場が憎しみをぶつけた相手は俺だ!😱
新九郎はそれっきり口を閉ざしてしまったので、儀右衛門は「罠」を仕掛けることにしました。瓦版屋に命じて、新九郎が釈放されたとの嘘を広めたのです。これで真犯人を誘き出すというと榊も協力してくれました。仙場はこれを信じて善人長屋に現れます。そこで二人の因縁💀が明らかになりました。
新九郎と仙場の因縁
新九郎は、上野の小さな藩の国家老の三男坊でした。昔から女性にはモテていましたが、ある時、友人だった仙場のいいなずけの志乃が自害したことから、仙場は新九郎に乱暴されたからだと目付に訴えたのだそうです💦。新九郎は父に申し開きをしようとしましたが、父は聞く耳を持たず、明日切腹しろと命じられました。己の日頃の行いが招いた自業自得だ!
新九郎はこんな冷たい武家がつくづく嫌になり、同情してくれた者の力を借りて出奔したのだそうです。国元では切腹したことになっていて墓まであるのだそう。それに比べて町人は温かい。申し開きをしなくても潔白を信じて世話をしてくれる。加助はあれ以来ずっと番屋に通い詰めて、新九郎の世話をしていたのです💜。
新九郎は、おみちを殺したのは自分だと白状した仙場にその理由を尋ねました。俺は志乃殿を襲ってなどいない!仙場は高笑いをして真相を暴露します。志乃は自害したのではなく、新九郎を好きになったから仙場とは破断にすると申し出たために、仙場に殺されたのだそうです😱。
その後江戸にやって来た仙場は、おみちと知り合って懇ろになりましたが、そのおみちもまた仙場に「梶新九郎という人が好きになった」と打ち明けたのだそうです。新九郎は生きていたと知った仙場は、これも志乃の導きだと、今回の犯行に及んだそうです。志乃を自害に追い込んだ罪を逃れた新九郎に、今度こそ「女殺し」で罰を受けさせたかったのだそう。も〜逆恨みも甚だしいわ😤。
新九郎は、あまりのことに苦悩の表情を浮かべました😨。仙場は、そうやって女を哀れむ新九郎が許せないと、新九郎に斬りかかろうとします。が、なぜか刀が抜けませんでした🙄。そしてそこへ榊たちが飛び込んできます。御用だ!御用だ!!おみち殺しの咎で召し捕る!神妙にせい!!💢
その後、この時なぜ刀が抜けなかったのか、その理由が明らかになりました。仙場は、おみちを殺した後、その血を拭わずに鞘に納めたために血が固まってしまったのだそうです。
抜けずの刀
お俊は半造に言って、おみちの事情を詳しく調べてもらいました。おみちが男遊びをするようになったのは、3年ほど前にお稽古の帰りにさらわれて陵辱されたことがきっかけだったのだそうです。それからはまるで自分を罰するかのように次から次に男に身を任せたらしいですが、本気で惚れ合った相手はいなかったのだそう。
でも新九郎は、初めて会ったおみちを哀れに思い、櫛を髪に戻してやって番屋に抱いて連れて行った。自分を大事にできなかった娘が死んで初めて大事にされた。だから自分の血で新九郎を守ったのではないか、お俊はそう考えたのだそうです。それが「抜けずの刀」なのではないか。
エピローグ
それからしばらく経つと、新九郎はまた朝早くから出かけていきました。お縫は、また女か、ちっとも懲りていない😤、と呆れますが、お俊は、今日はおみちの初七日だ、と教えてくれます。新九郎は線香を手向けに行ったのです🌹。
また加助も朝早くから元気に出かけていきました。お俊はもうじき開店だものね、と声をかけます。しっかりお稼ぎよ🤗!加助は満面の笑みを浮かべてこう答えました。へい!行って来やすっ!!
まとめ
亡き妻を思って泣いた加助に新九郎が、女の涙なら乾かしようもあるが、男の涙はどうして良いか分からぬ、と真顔で言ったシーンには苦笑しきりでした😓。こんな「生まれながらのたらし」でも優しくされて嬉しかったのかなあ、おみちは。なんとも胸が痛むところでやんすね😿。
拍手コメントをありがとうございます♪
ちはやさん、こんにちは〜(^^)/。
ちはやさんも善人長屋ご覧になってましたのね?なかなか良いですよね〜人情たっぷりで。そうそう立花登も良かったけど、この加助がまたええですわ。
今後の展開が楽しみですね〜( *´艸`)。こん