天国と地獄~サイコな2人~ネタバレと感想 第8話 お守りの石
【天国と地獄~サイコな2人~】は8話も面白かったですね~。やはり、残るすべての鍵は「奄美大島」にありそうですね
。以下早速ネタバレです
。
入れ替わりの謎
朔也と陽斗
まだ確定ではありませんが、朔也と陽斗が再会したのは、湯浅がコ・アース社の派遣社員として陽斗の前に現れた時のことのようです。陽斗は何らかのきっかけで湯浅のホクロに気づき、それが朔也だと気付いた。朔也はでも、昔のような優しい兄ではなくなっていて、むしろ「陽斗が朔也の運命を狂わせた
」と陽斗を罵ります
。
お前が15分先に生まれてくりゃ、お前の人生は俺のもんだったんだよ!
ここにシヤカナローの伝説がかぶります。
これはコメントをお寄せくださったnobさんが指摘してくださったのですが、シヤカナローの伝説は「本来太陽になるはずだった星がシヤカナローの花を盗まれたことにより『月』に甘んじることになった」というものでしたよね。そこで、このnobさんの解釈がまためちゃ素晴らしいのですが、シヤカナローとは陽斗(=太陽)と朔也(=月)の母=茜を指しているのではないか、というのです。茜が陽斗を連れて出て行ってしまったために、陽斗は幸せになったけれど、朔也は不幸になってしまった
。この解釈で絶対間違いないですよね
。nobさん、いつも素晴らしい分析をお寄せくださり、ありがとうございます
。
それで、おそらくは陽斗が「月は太陽になるはずだった」のだからと「入れ替わり」を提案し、朔也の無念を晴らすために協力して殺人を行った、そのマニュアルが例の漫画であることはこれもまず間違いと思われます。なぜ10人ものリストが必要だったのか、アメリカでの日高への容疑はなんだったのか、その問題は後で語るとして、とりあえずそこまでは問題ありませんよね
。
そして今回五木の証言から、日高は、朔也と一緒に奄美に行くと言っていたにもかかわらず、実際には行かなかったらしいことも分かっています。つまり、ふたりは旅行の前に入れ替わり、日高となった朔也が奄美に行った(そこで東朔也と名乗った)、と考えるのが妥当ですよね。
望月と日高
この二人の入れ替わりの謎が今回ようやく明らかになりました。鍵は「歩道橋と満月と石」のようです。今回日高がそこに「手錠」というワードを加えてきました
。
いやいや、手錠は関係ないっしょ~う~ん、としばしうなっていたところ、1つだけ考えが浮かびました
。この「奄美の石」は確か「お守り」なんですよね
。つまり持ち主を守る石であるならば、その持ち主に危険が迫った時に「入れ替わり」を行うのではないか、ということです
。
そして「お守り」であるなら、入れ替わりによって持ち主に「害」をもたらすようなことはしないはずですよね。だから相手は「正義感の強い彩子」だったのです。朔也と陽斗だけでは止められなかった「恨みや復讐」を止めてくれるのは彩子(サイコ)しかいません
。
ただしこの仮説が陽斗と朔也にも当てはまるかどうかは分かりません。それにあの二人のキーワードは「新月に殺人」なのです。うーん。やっぱりもう一人の「サイコ」は悪霊じゃないっすか?
河原が大活躍
としばし行き詰ったところで、河原に話を移しましょうか
。おばさんは瞬発力はあるけど持久力がないざんすよ
。
河原は、東朔也が十和田の模倣犯ではないかと推理しました。3年前の神奈川での殺人は十和田=初代クウシュウゴウ(∅)の仕業であり、十和田が自殺した後、清掃員としてやってきた東朔也が十和田の描いた漫画を読んで感化され、日高と結託して2代目のクウシュウゴウとなり、田所や四方を殺した。そしてそこには望月も関与しているはずだ。
謹慎を命じられていた河原は、部下の幅とともに捜査会議に潜り込みます。そこで、今回新たに発見された被害者が久米幸彦だと知りました。防犯カメラの映像に映った「犯人」らしき男を見た河原は、それが間違いなく東朔也だと確信します。そして、殺された久米と東の接点を見つければ「手柄」はこっちのもんだ!と色めき立ちました
。
聞き込みの結果、東が久米親子を恨んだ理由が明らかになります。東は以前、久米の父親が経営する警備会社でアルバイトをしていたそうです。そこでは久米の息子も修行という名目で警備員をしていました。この息子が実にだらしない奴で、この息子のせいで、会社にドロボーが入ったのだそうです。それを知った久米の父親は、息子の失態を隠すためにバイトの東に全責任をかぶせたのだそう。
こうして河原は、手に入れた東朔也の写真と防犯カメラの男の写真をAIに分析させて、同一人物だと突き止めました。その事実を捜査会議でぶちまけた後、望月の関与をほのめかします。望月はなんとか言い逃れようとしましたが、背に腹は代えられず、ついにここで「コ・アース社」の名前を出してしまいました
。東はコ・アース社のビルで清掃員として働いていた、と
。
お手柄はワンコ?
そこに新田が飛び込んできました。久米の息子が殺された現場に、間違いなく落ちていたはずの「歯」は、あそでこれをペロペロ舐めていたワンコが食べてしまっていたのだそうです
。それがウンチからこの度出てきたのだそうですよ。ま~よく調べる気になりましたよね
。
鑑識から知らせを受けた新田が早速この歯を調べたところ、「日高の乳歯」と判明しました。これを聞いていた望月は、絶体絶命の窮地に追い込まれながらも、嬉しそうに「まだ持ってた
」と独り言ちます
。
こうして朔也と陽斗は緊急配備されました。
時は満月
その日はくしくも満月です。追い詰められた望月は「これしかない」とつぶやいて、血の付いたお守りの石を取り出しました。それを紙袋に入れ、日高を歩道橋に呼び出します。
その頃日高は五木に入れ替わりの事実を明かしていました。五木は半信半疑ながらも納得し、日高ならば、積極的に人は殺さないだろうが、兄のために殺害に協力することもあり得るだろうと証言します。でもきっと(無関係な)彩子をそのままにはしない~きっと入れ替わってくれるはずだ、と断言しました。
それで日高は自分の推理通り「犯人は湯浅こと朔也であり、日高は朔也を捜していただけで何もしていない」と確信します。四方殺しの映像は「フェイク」だと考えていたようですね。
もし陽斗が罪を犯していないのなら、もはや日高が捕まることは無くなり、無事入れ替わりが済めば、日高と東を逮捕して手柄を挙げる、と思いながらも、何か釈然としません
。
日高が歩道橋の上で望月に声を掛けると、望月は紙袋を日高に渡し、日高を捕まえることにした、とのたまいました。これは上で述べた理由から、石を手にしている日高に恐怖を与えるためと思われまする。
日高は懸命に自分を納得させようとします。いや違う、日高陽斗は決してサイコパスではない、何か意図があるはずだ。そしてついに気づきました。「手錠と石、そして満月~すべてがあの日と同じ」だということに。
日高と望月が階段から転げ落ちてしばらくすると「彩子の姿をした人物」がゆっくりと立ち上がり、己が何者なのかを確かめていたところで「続く」です。
陸と朔也
陸は病院で湯浅の手のひらを確認し、彼が朔也だと確信しました。でもこれまでのことを思うと信じたくありません。彩子にこれを報告すると、彩子は朔也の写真を送ってきました。間違いなく湯浅です。彩子は陸の心情を察しますが、それだけにぶすりとくぎを刺しました。相手がどんな人でも、殺人犯は殺人犯!逃がしたりしたら承知しない!!
その後ふたりは福岡へ行ってあの歩道橋を歩きました。朔也は陸に「ここから間違えた」と語っています。あそこで下手に「幸せそうな弟」に会ったことで、彼を(世間を)恨むようになってしまった、ということでしょうか。
その後ふたりは、朔也の誘いで、一緒に奄美大島に向かうようです。
陽斗が朔也に協力した理由
少し上と重複しますが、朔也と再会した陽斗は、兄から怒りをぶつけられた時、この社会の矛盾に怒りを覚えたのでしょうね
。彩子から「どんな人間でも殺されて良い訳はないし、誰かを殺すことも許されない」と「当たり前のこと」を言われた陽斗は、そうした当たり前が今の世では成り立っていない
、と反論しています。
これこそが陽斗が犯罪に加担した理由でしょうね。強い者はどこまでも逃げ延び、弱い者が虐げられるこの理不尽な世の中に復讐するためなら、殺人を犯しても良いのではないか?どうせ相手は悪人なのだから。
陽斗はこれまで何度も自分にそう言い聞かせてきたのでしょう。あの10名のリストも、その線引きを明確にするため=自分と朔也を律するために作成したのではないでしょうかね。漫画に従ってルールを作り、殺すならこの10人に限ると。でも朔也はそんな形式よりも「最も憎むべき相手」を殺してしまった、のかな
。
まとめ
え~いくら彩子を脅すためでも、四方殺しの映像がフェイクだった、は無しでしょうよ。んなこといったら、なんでも「フェイク」にできちまうもの
。しかも実際に殴って血がドバドバ出ていましたよね。だからこそフェイク
?いや~やっぱりあれは「良心も併せ持つサイコパス
」、その表現がおかしければ「良心を失いかけていた人間」の仕業だと思いたい。アメリカで疑われたのも、怪しまれるような行動を取っていたからなのでは?
予告では彩子の姿をした人物が泣きながら「初めからこんなことすんじゃねえ!」と叫んでいました。日高も彩子もどっちも言いそうなセリフですけど
、もしこれが陽斗だとすると、もしかしたら、例のマイクロSD=朔也の遺書ビデオ(まだおばさんの妄想
)が見つかって、朔也がすべては自分一人の仕業だと陽斗を庇ったことに陽斗が怒ったのかな
。
でも日高が怖い顔で彩子を人質にしていた様子からすると、入れ替わりが行われたような気もしますよね。日高ならそうして彩子を庇うでしょうからね
。
その一方で八巻がどうやら河原に真実を告げたようなシーンもありました。最後に河原が「望月彩子」に手錠をかけていたところを見ると、おそらく河原はそれを信じたのでしょうね。今の望月がかつての「風紀委員」でないことには既に気づいていたようですからね
。
もはや彩子に道は残されてないと悲しむ八巻がなんとも気の毒でしたよね。あんなおっかない河原にどやされても、口を割らなかった八巻は本当にエライね
。
さ~て来週は拡大番だそうですよん。いったいどんな謎が明らかになるのか、ならんのか、今からとっても楽しみですね
。
はた迷惑な追加(爆)

天国と地獄~サイコな2人~ネタバレと感想 第8話 お守り転じて呪いの石?(どっぷり妄想)
先ほど【天国と地獄~サイコな2人~】の8話レビューで「入れ替わり」について書いた際、「朔也と陽斗」と「日高と望月」の入れ替わりのルールには違いがあるのではないかと書きながら、どーにも腑に落ちないでいたのが、やっと、つながった気がします。あくまでも「気がする」だけで真相ではないかもしれません~念のため。 天国と地獄~サイコな2人~ネタバレと感想 第8話 お守りの石【天国と地獄~サイコな2人~】は8...
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妄想全開です
こんさん、こんにちは
確かに手錠は気になりますよね。入れ替わりと言う超常現象に金属製の人工物はそぐわない気がしますよね?無理矢理に説明しようとすれば、ハルト自身入れ替えが前回初体験で、何となく「満月」「階段からの落下」「奄美の丸い石」は必須アイテムだと分かっていたけどそれが十分条件なのか不安で、極力前回の入れ替わりと同条件とするための手錠使用なのかな、と。
ただ、手錠は確かに人工金属物ですが、この物語のキーでもある「丸いモノ」が2つあります。そして、以前ハルトが彩子に言った「だからあなただったのですか?」と言うセリフ。連続殺人を止められず、自身も犯罪(不法侵入・証拠隠滅・犯人隠避等)に手を染めて加担してしまっている自分の入れ替わり相手が、自分を犠牲にしても正義を貫き通そうという女性刑事だったことを考え合わせれば、入れ替わりは単に人格交代だけでなく、警官と罪人のように手錠によって二人が離れることなく繋がれることを示しているのかもしれません。
兄弟に焦点を当てると、二人とも不幸なことはあったにしても、小学生時代の二人、そしてサクヤについては陸や仲間との絡み、ハルトについてもその育った家庭環境からみて積極的に殺人を行うような人間にはとても思えません。
まあ、サクヤに関しては、自身の不遇な人生と生き別れの弟のまぶしくも幸福そうな姿とを比較して自暴自棄になった可能性は少しはあるかも知れません。でも、余命三か月の人間が一か月に一度しかない新月の日に一人ずつ殺人を犯すというのは合点がいきません。前回のように急遽倒れてそれっきりの可能性もありますし、ターゲットは十人くらいいましたし。
久米家を彩子と八巻が張り込んだ晩、サクヤと見られる人物はそこに行っています。そして張り込みに気づいて断念しました。しかしその夜、殺人は行われました。殺されたのは久米の息子でした。
ここでどうして息子が殺されたのか考えてみます。サクヤが殺害者ならば張り込みで父を諦め、急遽息子にターゲットを変えたことになります。そんなこと出来るでしょうか?久米父を殺すために事前調査までして満を持して新月の日に実行しようとした人間が、張り込みによって諦め、それじゃ息子だ、とはならないと思います。事前調査もしていないだろうし在宅しているのかも定かじゃないのに。あまりにリスクが大きすぎます。
息子を殺したのは別人で、もっと言えばサクヤ自身も一人も殺していないのかもしれません。サクヤもまたハルト同様事件を止めようとして現場に向かっているのかも知れませんね。しかしそうなると父親宅で張り込みをしていることを知っていた人間が内通者である可能性がありますよね。八巻は信じたいけどなあ。
この兄弟は自分の弟(兄)が殺人をしている(させられている)と信じ込まされている可能性はないでしょうか?殺人指令者、実行犯は別にいる。指令者と実行者は同一人物かも知れません。こう考えると、何故殺人現場がすごく荒らされ、その後ハルトが清掃をしなくてはならなかったのかと言う疑問が解けるかもしれません。サクヤが実行犯なら、サクヤこそ清掃のプロであり、ハルトの手を煩わせることもありません。少なくともあんな形で血紋を残して現場を去ったりしないでしょう。
ハルトもまた、久米息子の殺害現場で頻りに床に目を落としていました。何を探していたのでしょう?恐らく乳歯だと思います。
殺人者には部屋を荒らし、そしてハルトが小学生時代に集めた乳歯を必ず現場に置いてくるというルールがあるのではないでしょうか?何故かそのことを知っているハルトが、過去の現場で清掃を行ったのは乳歯回収のためだったのではないでしょうか?