イチケイのカラス ネタバレと感想 第7話 見ごたえあった!
月9,【イチケイのカラス】の7話は見ごたえがあって面白かったですね~。リーガル物と銘打つなら毎回これぐらいやってくれると嬉しいんですが
。以下早速ネタバレです
。
再審請求
遺族を説得
坂間は、亡くなった仁科の妹の由貴(臼田あさ美~豊中瑠衣@アンサング・シンデレラ)を訪ねて再審請求を勧めました。でも由貴は「裁判など信じていない」と断ります。殺人犯の妹として苦労し続け、ようやく落ち着いたからそっとしておいてほしいというのです。
坂間と入れ違いにやってきた青山瑞希はそんな由貴に厳しい現実を伝えたそうです。国税庁OBによる脱税事件の発覚は、いずれ必ず12年前の仁科の事件と繋がるはず。逃げきれないことは経験上、分かっているでしょう?由貴は再審を請求することに同意しました
。
再審請求は「開かずの扉」と呼ばれているそうで、青山は先手を打って記者会見を開きます。ここでは入間お得意の「甥ネタ」を使いました。狼が人を襲うと言うのは童話による「刷り込み」だ。冤罪も同じで、刷り込まれたイメージを払拭することから始めなければならない。我々は「公開での審理」を要求する。審理の過程が正しいかどうか、多くの人が知るべきだ。それを拒否するのであれば正当な理由を求める
。
援護射撃
検察では次長検事の中森と検察官の小宮山が城島と井出に「即時抗告」を命じていました。たとえ検察へのバッシングが起きても、この国民はすぐに忘れる、とのたまいます
。忘れるのが得意なのがこの国の人間だ
。城島は井出に、この件は忘れろと命じ、即時抗告申立書は自分が出しておく、と語りました。もちろんそのつもりはありません
。
抗告期限の3日が過ぎ、イチケイは湧きに湧いていました。その一方で検察では城島が罵倒されています。でも城島は負けませんでした
。何を隠したいのか知らない。でもな、俺はそんなもん守るために検察官になったんじゃない。人が死んでんだよ!もう一人の俺が、逃げるなって俺にチキンコールすんだ!飛ばせ。好きなところに!!
開廷
入間の宣言
開廷に先立ち、入間は仁科と真鍋に対し、自分が中立の立場を貫き「正しい裁判」をすることを誓いました。弁護人や検察官にも、もし入間の言動に疑念を抱いたら異議を唱えてほしいと伝えます。
事件の検証
青山は、事件当時のドライブレコーダーの映像を提示し、そこに映っていた人間こそ、仁科が現場から立ち去るのを目撃した「40代後半、中肉中背の男性」であり、大規模な脱税に関与していた志摩総一郎に違いないと主張し、布施はそれに気づいて志摩に殺されたと訴えました。検察、否、小宮山はこれを「憶測」と決めつけ、入間もそれを認める一方、遺族のこの10年の苦しみは「真実」でしか贖えないと断言します。司法が犯した間違いを正せるのは司法によってのみ!
入間は、周囲の期待に応え、職権の発動を宣言しました。裁判所主導で捜査を行います
。
小宮山は、検証は必要ない、志摩には当時アリバイがあると反論しますが、坂間はそのアリバイについても再検証する、と伝えました。これは再審公判です。やれることは全部やりましょう。
アリバイの再確認
入間たちは早速、志摩の元妻に会いに行きました。そこで彼女が、志摩と離婚したにもかかわらず、いまだに連絡を取り合っている=金でつながっているらしいことを突き止めます。彼女は当時わざと「偽証」することで、夫婦仲の悪さをアピールし、ダメ押しで離婚することで、証言の信ぴょう性を高めて志摩を援護したのです
。が、それもあくまで推測にすぎません
。
審理に関わった書記官の証言
駒沢も当時の裁判官のひとりでした。が、彼は途中から審理に加わったそうで、最初から担当していた日高や書記官は決して詳細を語らなかったのだそうです。駒沢は、日高を含めた彼らからも話を聞くべきだと提案しました。それで書記官たちが、当時の書記官、元書記官=友坂良一を捜し出します。友坂は「冤罪の9割を生み出す刑事裁判」に嫌気がさしてイチゴ農家に転身したのだそうです。
日高の証人尋問
友坂の証言によると、日高は「最高裁事務総局」から、検察の求刑通りの判決を下すよう促されていたのだそうです。でも証人として呼ばれた日高は、友坂は元々裁判官志望で、そのやっかみからトラブルが多かった、と反論しました。そのような事実は一切ございません。
入間は当時の日高の態度を批判します。当時日高が、志摩の証人尋問を認めてくれれば、真実は明らかになったかもしれない。仁科は無実を訴えていた。少なくとも、裁判の大原則である「疑わしきは罰せず」の観点から、無期懲役を言い渡すことはなかったはず。そうなれば、仁科がこの判決に絶望し、命を絶つことはなかったはず。そして真鍋もまた殺されずに済んだのではないか?
ふたりは司法によって殺された。司法の犠牲者。遺族の痛みや苦しみ、憤りを想像してほしい。法に携わる者として
宣誓どおり良心に従い最後に答えてほしい。あなたは上に忖度をして判決を下したのか?
日高はキッパリ否定しました。その上、入間こそ裁判官の立場を逸脱している。裁判官失格だ、と豪語します。
起死回生
ところが、入間たちの言葉は日下の胸にシッカリ届いていました。日下はここでわざと検察側に立つことで中森を油断させ、その口から「真相」を聞き出します
。私は詳細を知ることを避けてきたが、話せる範囲でいいから、真実を聞かせておいてほしい。中森はまんまと罠にはまりました
。
12年前の真犯人は志摩総一郎だ。
入間たちの推測通り、志摩は、脱税の事実を突きつけてきた布施を口論の末に殺害し、また、脱税を嗅ぎつけてきた真鍋も同じように殺したそうです。中森はこれを「上」から伝え聞いたのだそうですが、それが誰からの指示なのかはまだ分かっていないそうです。日高は知り得たすべての事実を記者会見で公表しました:
自分が「上」に行きたいという理由だけで、忖度して判決を出した。仁科が自殺したと聞いた時は自分を無理やり納得させたが、今回真鍋がまた同じように殺されたと知ると、さすがに認めざるを得なかった。この事件が起きたのは、私が真実から目を背けたからだ。裁判官を辞めて罰を受けるべきだと決意した。裁判官失格なのは私だ。
今回録音した中森の発言は、本人の許可を得ずに録音したため、証拠能力はないかもしれないが、司法に関わるほとんどの人間が誇りを持って職務を全うしている。志ある者が動くことを信じている。
入間は、日高は最高裁長官の夢を捨ててでも真実を明らかにした、と感慨深そうに語り、駒沢は涙を流しました。日高は彼らに近づいてきて、私を軽蔑しろ、と坂間に命じます。私んごとなったらいけん。奇麗事、歯ば食いしばって実現させんね。
入間は「白いカラス」のおもちゃを差し出しました。いい意味でいえば、たぐいまれなる人物、悪い意味でいえば「はぐれ者」を指すそうです。日高はふたりにまだ闘いは終わっていない、と言い渡しました。どこか定かじゃない「上」とはいつかあなたたちが対決するかもしれないわ。
エピローグ
入間たちは仁科の妹とともに仁科の墓参りへ行きました。志摩が自供し、再審公判で仁科に「無罪判決」が出ることが決まったからです。
坂間は帰り際に青山から「みちおだけはやめといた方がいい」とアドバイスされていました。ちなみに青山と入間は互いを「名前」で呼び合い、みちこも青山の犬だったそうです。
感想
上では割愛しましたが、城島のみならず、井出もまた首を覚悟で正義を追い求めようとした姿が実に清々しかったですね~。顔だけじゃないね、井出は
。坂間も、入間や石倉だけじゃなく、この井出の線はないのかな。ま、恋バナは無くてもええですけどね。尊敬する日高とも臆せず対峙した坂間のますますの成長に期待大です
。
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