すぐ死ぬんだから 最終回 ネタバレと感想 終わり良ければ総て良し
内館牧子さん原作、三田佳子さん主演のドラマ、【すぐ死ぬんだから】の最終回は実に素敵でしたね~。おばさんは気が短いのでエンドロールを見ることなど滅多にないのですが、これは終わってからもずっと見入ってしまいました
。また越路吹雪さんの「ラストダンスは私に」が良かったですね
~うっとり聞き惚れました
。
以下ネタバレのあらすじです。
ハナは森山親子に死後離婚のことを伝えると、もう会うことはないだろうが元気で、と声を掛けて伝票を手に取りました。岩太郎がここは自分が払うと申し出ると、ハナは、岩造が遺した金で払うのだから、お父様におごられただけだ、と押しとどめます。
岩太郎はそんなハナを大いに気に入ったらしく、薫に内緒で電話をかけてきました。母に内緒で相談があると語った岩太郎にハナは、母親に内緒なら会う必要はないと断ります
。
しばらくしてまた電話がかかってきました。今度はロクこと弥勒寺です。ハナはすぐにも電話を切ろうとしましたが、内容を聞いて驚きました。なんと先日元気に話したばかりの明美が風邪をこじらせ、肺炎で亡くなったそうなのです
。
ハナはロクと一緒に葬儀に駆け付けました。夫に続いて今度は友人の死を目の当たりにしたハナは、何が起きてどんなに悩んで苦しんでも、人の一生など本当に儚いと実感したそうです。ロクも懸命に謝りました。ロクにとってハナは夢そのものだったそうです
。
夢をみてれば現実も頑張れるからって。
ハナは、渋々、ロクの気持ちも分かると語り、岩造に愛人と隠し子がいたのだと打ち明けました。ロクは、ハナが夫に浮気されたなんてハナも浮世に生きてんだな~と感心します。ロクにとってハナはやはり「夢」だったのですね~
。ハナはむしろ「いばらの道」を歩いてきたとむくれました
。
明美ならきっとグズグズするなって怒るわよね。
そう語ったハナにロクは、いつものハナでいればいい、というはずだ、と言い添えました。それでハナは意を決して岩太郎に会うことにします。
岩太郎はハナに将来設計について語りました。東日本大震災の時、避難所にいる人々を見て、自分が携わっている建築にできることは何かを考えるようになったのだそうです。人がひと時でも安らぐことのできる、そんな居場所を生み出すことが自分の仕事ではないのかと思ったのだそう。
岩太郎はカンボジアに行くことを決め、現地で移民や避難民のために働くことにしたそうです。カンボジアは一度行ったことがあって、知り合いもいるそうなのです。先日ハナが、人は他人の人生に対して何の責任も義務もないと語ったのが、とても胸に響いたらしい。岩造もまた自分の人生を自分で決めた、と語ったのも。
~ここはイマイチ解釈に苦しむところです。おそらく岩造は森山親子に責任と義務を感じて二重生活を送ったのですよね?でもそれは、忍家の人間にとっては裏切りだったというハナの皮肉だと思うのだけれど、岩太郎はそうした「裏切り」をせずに他人の人生に責任や義務を持ちたいと言いたかったのでしょうか
~
岩太郎はハナに、薫に何かあったら話し相手になってやってほしいと頼みました。忍家の人間は明るくたくましい、岩造が帰っていくのはそんな温かい場所だった、岩造はそこで生きる力をもらって薫と岩太郎に分けてくれていた、と感じたそうです。
ハナは岩太郎に、カンボジアのことを早く薫に話せと促しました。その上で岩太郎の頼みを聞くと約束します。
あら私、何言ってんのかしら。
その後、岩太郎から話を聞いたらしい薫がマンションを訪ねてきました。ベランダからそれに気づいたハナは、渋々薫を迎え入れます。薫は、岩太郎が薫ではなくハナに人生の一大事について話したことに対して少なからずショックを受けていたようですが、ハナは、他人の方が話しやすかっただけだと説明しました。
すると薫は、先日岩太郎の認知に対するハナの推理は当たっていたと打ち明けます。薫は計画的に岩太郎を妊娠し、決してハナに知られないよう認知を断ったのだそうです。岩造とはいずれは別れなければならないと覚悟をしていたため、子どもがいれば生きる力になると思ったのだそう。
そんな大事な息子がハナに会いに行ったと知った薫は、岩太郎がハナのぬくもりを心地よく感じたからだろうと分析したそうです。そのぬくもりは薫には与えられないものだったから
。
私、ハナさんが奥様で、岩兄が選んだ方でよかったと思ってます。
ハナはそう語った薫に、あんたはずるくて計算もできて覚悟があって堂々としていて可愛い、と伝えました。悔しいけど。
岩造の位牌に手を合わせる薫に、ハナはあの掛け軸のことを尋ねます。どうせ持ってんでしょ?燃やしちゃいなさいよ。
薫は頷いて、帰ったら燃やすと答えました。
さよなら。見送らないよ。
その後忍家では、酒屋をイメチェンすることになりました。雪男がいづみに店を継がせたいと言ったら、いづみはもっとカッコいい店にしたいと答えたのだそうです。それでハナは「角打ち」を提案しました。いわゆる立ち飲みの提供です。
これには皆が大賛成し、店には由美の絵を飾ることになりました。由美はそのために、というより、折り紙展の話を聞いた時からずっと、岩造の人物画を描いていたようなのです。実際にお客をもてなすのは言い出しっぺのハナに決まりました
。
ハナはもう79だし、今から新しいことやるなんて、としり込みしますが、皆はピッタリだと喜びます。張り切っているおふくろをまた見たいよ。
ハナは、もう実年齢を忘れ、人生の冬を、せめてまだ秋だと思いながら過ごしてみようと決めました。
明日から角打ちを始めるというその日、岩造の絵が正面に飾られます。折り紙を折っている岩造はいかにも幸せそうで、これにはハナも大満足でした。いい、めちゃくちゃいい。
由美はとっても嬉しそうに、描こうとしたのではなく生まれたのだと説明しました。こんな感覚初めてです。
そこへ岩太郎がやってきました。会社を辞めるとハナに伝えに来たのです。薫も応援してくれているそうです。
ハナは、ちょうどいい練習台が来たと、ワサビをタップリ入れた「泪割り」を出しました。今日はハナママのおごり。
ふたりは効く~を連発しながら「泪割り」を飲み交わします。そしてハナは、岩造が最後に折ったフタコブラクダを岩太郎にあげました。思いっきりやんなよ
。
ハナさん、ありがとうございました。
ハナは元気でね、と岩太郎と送り出しました。
最初は、岩造が薫に手を出さなければ、薫には他の選択肢があっただろうに、と思ってしまいましたが、薫もまた岩造が必要だったのですね。道ならぬ恋を貫くにはそれなりの苦労もあったことでしょう。息子の岩太郎が見た目だけじゃなく心もイケメンだったのが、ハナにとっては救いですよね。岩造の裏切りは許せないけれど、岩造は岩造で森親子に誠実に向き合ったからこそあんなに良い子に育ったのでしょうから
。
いつ死ぬか分からない今だからこそ許せる。ハナは良い選択をしましたよね。始まりは裏切りでしたが、とっても後味の良いドラマでした。
これまでに視聴した日本のドラマの視聴リストはこちらです: 視聴ドラマ一覧~日本のドラマ編
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