怪奇大作戦~ミステリーファイル~あらすじと感想 第2話 地を這う女王
怪奇大作戦~ミステリーファイルの第2話は「地を這う女王」です。これは真剣に面白かったです。
先日このドラマは本来子供向けに作られた作品だったと伺ってビックリしたのですけれど、今回は自分が子供になった気分でした~幼い頃、どうしてもアリの巣をこの目で直に見たくて庭中を掘り返したことを思い出したのです。
今回の怪奇現象は、ネットカフェにいた男性がほぼ一瞬にして白骨死体となってしまったと言うものでした。牧が言うには、数年前にはペットが同じように白骨化した現象が見られたそうです。
遺骨の頭部に無数の小さなひっかき傷が見られたことから「アリ」に噛まれたのではないかと推理する牧。この辺は「黒い絨毯」という古い映画を思い出して、体中が痒くなるのを止められませんでした。
アリの生態をよく知る研究家=糸川俊也(嶋田久作)によれば、それらがアリの噛み傷である可能性は高いと言います。
一方、殺された男性は坂崎浩輔と言い、環境団体に所属しているとは名ばかりの、金目当てのハッカーだと言うことが判明しました。ネットカフェでこの板崎が死ぬ直前まで打っていらしいたメールには、 「要求に応じなければTHEM計画をマスコミに公開する」 と書いてあります。いったいTHEM計画とは何なのか?
坂崎が最後にアクセスしていたのはヒューゲル製薬と言う会社の研究施設に関する情報だそうです。実際牧たちが訪ねてみたら、そこにいたのはまさに「アマゾネス」で、男性が一人もいないと言うのがまた面白かったな~。
優秀な人材を集めたらたまたまそうなっただけです
まあ確かにそう言うこともあるかもしれませんが、一人もいないというのはいかにも怪しげでしたよね。以下、ネタバレです。
なんとですね~THEM計画と言うのは Technological Hierarchy for Eradication of Men の略称だったのだそうです。その訳は「男性根絶の為の技術階層」!
(これはよく聞く話ですが)男性は生殖のためだけに存在する派生ユニットであり、男など要らぬから絶滅させてしまおうというプロジェクトなのだそうです。
このプロジェクトを遂行するために、フェロモンによって団体行動するアリを1つの流動脳と見立て、この思想を、人間の脳波をパルス変換して伝えることによって、人間とアリの脳を1つにつなげていたのだそうです。
この「分かるようで分からない理屈」は今でさえもオタク心をくすぐられるのですから、子どもだったら尚更のことでしょう。
敵陣に乗り込んだ男性陣=牧と三沢(助さん)が(アリが苦手とする鉄釘の)赤さびで何とか攻撃をしのいでいたのを、事務所に残ってこの研究所のコンピューターにアクセスし、ロックを解除してくれたのが女性だと言うのも実に象徴的でしたし、助けにやってきた刑事の島田が女性だったために、アリの戦意が失われたと言うのも面白かったです。
その上、このプロジェクトを立案した男勝りの「安堂薫」(山本未來)が実は、幼い頃男に誘拐されて殺された糸川の妹の怨念だったとは驚きでした。妹の影を振り払うかのように、自ら死を選ぶ糸川なのです。ぎゃあ~~~~~っ!
今回も何とも恐ろしくも物悲しい話でございましたね。
これを教訓に、SRIの男性諸君が、これまでより一層フェミニストになったようなのも楽しかったです。
男は働きアリ(労働力)でしかないとさんざん言われていた男性陣ですが、確かに「男尊女卑」は人間社会だけかも~ですね。でも男性であれ女性であれ、与えられた個性を十分に発揮しつつ、足りないところは互いに補い合って生きていくという選択ができるのも、人間に与えられた特権だと思いまするが。
いくら非効率的であっても(女が偉くても)、個性のないありんこに生まれなくて本当によかったな~。
来週はお休みだそうですが、10月26日位からはこの怪奇大作戦のオリジナル版も同じBSプレミアムで放送されるようですよ。
怪奇大作戦~ミステリーファイルは続きもとっても楽しみです~。
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No title
いやー、やっぱりオープニングテーマに合わせて歌ってしまいます。
子供の頃の記憶って恐ろしいですよね。
当時はこんなストーリー、まったく理解できなかったはずなのに・・・
大学時代にビデオで見て、こんな話だったのか!と驚愕したものです。
オリジナル版の再放送も楽しみです。
怪奇大作戦のいちばんの名作といわれているのが・・・
「京都買います」です。
なぜ私がこだわっているのかお判りでしょう。
70年代の京都の風景が映し出されていて、なんとも懐かしいのです。
エンディングでは破壊された醜悪な京都を撮ったいくつかのショットがあって、映像だけでテーマを語るという手法なんですよね。
このリメイクを見ていると、子供の頃すごく贅沢なものを見ていたんだなと、思わずにはいられないんです。