麒麟がくる あらすじと感想 第14話 聖徳寺の会見
長谷川博己さん主演の大河ドラマ、【麒麟がくる】の14話は「聖徳寺の会見」です。信長と道三の対峙が、実に見応えありましたね~。ふたりのふとした時の表情もよく似ていて楽しめました
。以下ネタバレのあらすじです
。
おびただしい数の鉄砲隊を引き連れ、己は真っ黒に日焼けした手足をむき出しにして馬上に胡坐をかいていた信長の姿には、さすがの道三もあっけに取られてしまいました。噂通りのうつけだったら、連れてきた800の兵で脅してことを決する、と息巻いていたのが、急遽、この奇妙な婿の正体を見届けてやる!に変わります
。
聖徳寺で信長を待っていましたが、なかなかやってこないことにいら立ちを隠せずにいた道三をあざ笑うかのように、信長は、先ほどの豪胆な様子とは打って変わり、薄い黄色のいかにも上等な薄絹の装束を身につけて、威風堂々とやってきました。それで支度に時間がかかったと詫び、このような衣装は身に着けたことはないが、道三の好む衣装を着ていくよう帰蝶にうるさく言われたからだと説明します
。
道三に気に入ってもらえなければ、道三に殺されてしまうだろうと帰蝶が心配したから、と付け加えるのも忘れません。
信長は、引き連れてきた鉄砲隊も、帰蝶が手配した寄せ集めだと正直に話しました。今の私は帰蝶の手の上で踊る尾張一のたわけでござりまする。
道三はすっかり気をよくして大いに笑います。ところで、この大事な席に重臣が来ていないようだが?
その舅の問いに信長は、古い重臣たちは信長をたわけ扱いして相手にしないと語り、その代わりに若い佐々成政(菅裕輔)と前田利家(入江甚儀~星野信輝@ノーサイド・ゲーム)を紹介しました。ふたりは尾張の小さな村に住む土豪の三男と四男で、いわゆる家を継げない食いはぐれ者だと説明します。
信長の顔からそれまでの笑みは消え、戦になると無類の働きをする一騎当千のつわものだと厳しい顔で続けました。食いはぐれ者には失うものがない故。戦って家を作り、国を作り、新しき世を作る。その気構えだけで戦う
。
その厳しい表情が道三に伝播した時、信長は、信秀もまた成り上がり者だったと話題を変えました。
万事、己で新たに作るしかない。それをやった者が美濃にもおる。そう言う男は手ごわい。家柄も血筋もない。鉄砲は百姓にも撃てる。鉄砲は金で買える。これから世の中はどんどん変わる。我らも変わらねば。
それで道三は大いに納得します。目の前にいるこの婿は、若い頃のわしにそっくりだ。帰蝶はわしを見て育ったから、この信長を気に入ったのであろう
。
信長殿はたわけはたわけでも「見事なたわけ」じゃ。
信長が、それは褒め言葉かと問うと、道三は、帰ってから帰蝶に確認すればよいと伝えました。ふたりは大声で笑い出します
。しかもその後道三は信長を門まで見送り、帰蝶は良いところに嫁に行ったと光秀に漏らしたそうです
。
光秀はその時の様子を牧と熙子に詳しく語って聞かせました。牧は、あの気難しい道三がそこまで言ったのなら余程気に入ったのだろうと喜びます。熙子も、もし帰蝶が離縁されるようなことになったら、また光秀に付きまとって大変だ、などとジョークを飛ばしました。帰蝶が光秀を好いていたことは周知の事実だったのだそう
。
一方の駒と東庵は、どこへ行っても期待していた金が手に入らず、今度は駿府にいる義元の軍師=太原雪斎(伊吹吾郎~伊吹吾郎本人役@コンフィデンスマンJP)を訪ねようとしていました。
その途中で薬問屋に寄ったところ、思いもよらぬ人物に遭遇します。菊丸です。菊丸は味噌が売れなくなったので薬問屋にやってきたと語りましたが、いやいや「忍び」の任務ですよね
。今は「春次」と名乗っているのだそう。でもここでは菊丸で通しまするね。
そんな菊丸にライバルが登場します。藤吉郎です。藤吉郎は近くで藁草履を売っていたそうで、そのショバ代を払えとごろつきに因縁を付けられていたのです。目の前で暴行を受けた藤吉郎を助けようと駆け寄る駒に親し気に話しかける藤吉郎と、そんな藤吉郎を睨む菊丸
が、どっちもサル顔で実に可笑しかったですね~
。
また東庵は、雪斎からあと2年生かしてほしいと頼まれました。雪斎は信長を脅威だと認識しており、駿河の安定のために信長を倒さなければならないと考えていたのだそうです。
その今川は織田方の猪川城に侵攻するために、その北側に村木砦を作ったそうです。猪川城は信長に助けを求めましたが、相変わらず彦五郎との内紛に手こずっていた信長は、身動きが取れずに困っていました。
そこで信長は道三に協力を仰ぎます。自分が村木砦を攻める間、那古屋城を守ってもらえないかと依頼したそうです。
道三はお気に入りの婿殿のために早速その申し出を受け入れ、光安に彦五郎の動きを見張るよう命じました。十兵衛には村木砦へ行き、信長がどのように村木砦を陥落するか見てくるよう促します。
が、ここで義龍が異議を唱えました。信長を助けることはすなわち今川に敵対することだというのです。
道三は、このできの悪い息子に当てつけるかのように言い渡しました。信長は単なるうつけではない。若さの裏にしたたかで無垢で底知れぬ野心が見えた。まるで昔のわしを見るようじゃ。いずれ皆、あの信長にひれ伏すことになろう
。
道三が信長を大いに気に入ったと悟った義龍は悔しさを押し殺して、光秀に意見を求めます。すると光秀は、意外にも、義龍の意見に賛同しました。彦五郎が今川と通じているなら、今信長に味方すれば、彦五郎も敵に回すことになる。その上、清須城にいる守護の斯波家も心配だ。
~意外にも、と書きましたが、この何事にも慎重な光秀と、これに対照的な道三、ひいては信長との考え方の相違が伏線であることは明白ですね~
その後信長は、自身も初となる「鉄砲」を使った戦いで今川軍に勝利しました。味方の損失も大きかったそうですが、とりあえずは緒川城を死守したのです。
一方の稲葉山城では、深芳野が息を引き取りました。酒を飲んで出ていき、川辺で倒れていたのを、捜しに出た義龍たちが発見した時には既にこと切れていたようです。
道三は愛妾の死に慟哭しますが、義龍は、母がいつも寂しい思いをしていた、と道三を詰りました。頼芸に払い下げられた母を慰み者にして飼い殺しにしたと非難します
。
でも道三は、それは違う、深芳野を心から愛していたと弁明しました。すると義龍は、ここぞとばかりに道三に詰め寄ります。母の亡きがらの前で、私を守護代に付かせると約束してほしい!
道三は承知し、家督を義龍に譲ると約束しました。が、そううまくは行かんのでござるよね。
「麒麟がくる」はますます盛り上がってまいりましたね~。来週の放送も楽しみですね
。
NHK大河ドラマ歴史ハンドブック 麒麟がくる 明智光秀とその時代 (NHKシリーズ) [ NHK出版 ]
これを読んでみるのも面白そう
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