小吉の女房2 あらすじと感想 第3話 お信と白鬚様の庭
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NHKBS時代劇、【小吉の女房2】の第3話は「お信と白鬚様の庭」です。今回はお信のホンワカした優しさが画面からにじみ出てくるようで、碩翁のみならず、こちらもすっかり癒されましたね。も~本当にお信は可愛いらしい女性ですよね
。
以下ネタバレのあらすじです。
天下の情勢
家斉亡き後、家慶が第12代将軍に就任すると、老中の水野忠邦(白井滋郎)が政治の実権を握りました。忠邦は家斉の側近を排除するに違いないという噂が広まり、水野忠篤などは戦々恐々としています。
この噂は本所で剣道の稽古に励む麟太郎の耳にも入りました。と同時にアヘン戦争での英国の勢いを耳にした麟太郎は、こんな時に仲間割れしている場合ではない、と憂えます。しかも麟太郎にはもう1つ心配事がありました。それは小吉の病です
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江戸患い
小吉の足の痛みは「江戸患い」(脚気)でした。思わず「JIN-仁」を思い出しちゃいますね~。ビタミンB1を摂取すればよいだけなのに、当時はそれが分からなかったため、下手をすると命にも関わるという難病でした。小吉の家でも、貧乏とはいえ玄米ではなく白米を食べていたのがいけなかったでしょうか
。
白髭様との再会
寝たり起きたりを繰り返していた小吉のために、お信は牡丹の鉢植えを買いに三囲稲荷に出かけました。今年、小吉は花見に行けなかったからです。
少ない軍資金でよい鉢を求めようと植木屋に「真剣勝負」を挑んでいたお信を、碩翁が見かけて声を掛けます。碩翁はその姿を見て、お信のことを牡丹のように美しいと褒めようとして「座れば牡丹」とはよく言ったものだと語ったのですが、お信は、どっしりと座っているような株が好ましいと理解しました。
お信から小吉の病の話を聞いた碩翁は牛嶋神社に祈願したらどうかと勧めます。お信も早速「撫で牛」を撫でて小吉の平癒を祈りました。その時子どもがいたずらをして「モー」と鳴いてみせます。お信はてっきり「牛の神様」が出てきたと思い込みました。その子は足が速くて姿をくらましただけでしたが、碩翁はお信が思うとおりに信じさせます
。
碩翁はその後、お信を茶屋に誘いました。お信は出された桜餅を持ち帰り用に包んでほしいと頼みます。碩翁は、それなら土産用にもう1つ買えばよいと勧めますが、お信には持ち合わせがなかったそうです。それで碩翁は、自分も実は甘いものは得意ではないのだと(嘘を)言って、碩翁の分もお信に持たせてくれました。お信はありがたく頂戴します。
不安定な政局で気持ちがふさいでいた碩翁は、お信といることですっかり元気になったようで、その後もお信を帰そうとせず、今度は自宅の庭に案内しました。お信は見事な枝ぶりや珍しい花に感動します。中でもオランダから取り寄せたらしい「麝香なでしこ」は蕾が膨らんできたところで目を引きました。
碩翁の供をしていたのに姿を消されて困っていた中野家用人の秋村主膳(モト冬樹~浅野秀樹@空飛ぶ広報室)は、ようやく主人を見つけて駆け付けてきますが、その頃お信は碩翁を「白髭様」(神様)ではなく「植木屋の隠居」だったのか
、とまたしても誤解していたところだったため
、碩翁はこれに話を合わせて秋村を黙らせようとします
。秋村は、でもなかなか話が通じなかったため、碩翁に思い切り足を踏んづけられてしまいました
。
帰宅したお信は麟太郎に、間違った諺と「白髭様」について語り聞かせます。麟太郎は白髭様が本所に住んでいるなら捜してみると申し出ましたが、お信は嬉しそうに、ご縁がある方だからまたきっと会えると止めました。その母の笑顔を見た麟太郎は、自分の生き方を確信します。この母がこうして毎日笑って暮らせるようにすればよいのだ、と
。
天保の改革
そしていよいよ天保の改革が始まりました。贅沢を禁止するという名目で178件もの町触が出されると、町奉行所には市中取締掛が新設され、厳しい監視が行われました。ちなみにテレビドラマで有名な「遠山の金さん」が出たのもこの時代です。
碩翁は登城を禁じられた挙句、家屋敷を没収されて向島で逼塞を言い渡されたそうです。碩翁は、丹精込めた庭が誰かの手に渡るよりは、と秋村に命じて庭を更地にさせました。その直前、麝香なでしこが満開になっていたので、それを鉢植えにしてお信に届けさせます。お信はその花を見て「白髭様」の仕業だと察しましたが、姿は見えませんでした
。
太郎左衛門の執念
太郎左衛門は、まだ小吉への復讐を諦めてはいませんでした。以前碩翁に止められて出し損ねた訴状を鳥居に提出し、黙って江戸を出奔した小吉を許しておいてはいけない、と訴えます。それで小吉は本所を追放されて虎ノ門に居を移すことになりました
。
小吉は亡きおばば様に手を合わせて謝罪します。ついに勝家を潰したかとあの世でさぞかし怒っていることだろう。でもお信は、勝家は潰れてなどいない、麟太郎がいるではないか、命まで取られるわけじゃなし、こんなことで気落ちしていたらそれこそおばばさまがあの世で角を出す、と励ましました。婿殿!
小吉は、お信はやっぱりおばば様の孫だ、よく似ていると笑います。お前はのんきだね。
そこへ隣の岡野家の面々が駆けつけてきました。私たちを助けてくださったばかりにこんなことに!!これに加えて
うわさを聞き付けた長兵衛や銀次に監物、そして古着屋のお清(まつむら真弓)も駆けつけてきます。皆天保の改革には辟易していて早く小吉が元気になって戻ってこないかと待ち焦がれていた最中のまさに青天の霹靂でした。何が改革だ!ちきしょうっ!!
でも小吉は、普段の自分の行いが悪いからだと誰のせいにもしませんでした。しみったれた顔すんな。川の向こうにちょいと引っ越しするだけさ。
それでも皆は暗い顔で、これでもう道具市はおしまいだ、と嘆きます。するとお信はキッパリこう言いました。それもしばらくの辛抱だ、今にきっと、元のにぎやかな道具市に戻るはず。幕府がすることとはいえ、人情とかけ離れたことが長続きするはずないと断言します。
小吉はこれを「良い卦が出た」と喜びました。うちのお信は大した易者だ。
奥野は2年前のお信の勇姿を思い出します。奥方は実に威勢がいい。何せすりこ木一本でゴロツキに立ち向かったぐらいだからな
。小吉も、すりこ木を持たせたら俺にもかなわねえ
、と調子を合わせました
。これで光江が笑い出します。お信が怒ると皆が笑い出しました
。
外では真田と麟太郎が驚いていました。ふたりも小吉夫婦を励ましに来たのです。それはお遊も同じでした。お遊もお信を気遣って出かけてきたのです。お信さん、いつもとちっとも変わらない。
お信が一番落ち着いていると語る麟太郎にお遊は、ふた親がのんきものだから、麟太郎がしっかりせねばならぬと言い聞かせました。勝家の命運はそなたに掛かっているのです。
エピローグ
いよいよ引っ越しの日が訪れました。威勢の良かったお信も、やはり郷愁を覚えます。この家には亡き登勢との思い出がたくさん詰まっていたからです
。お信は「ああ、楽しかった」とつぶやきました
。
その頃向島で逼塞していた碩翁も寒牡丹を眺めながら、己の一生を振り返っていたようです。その顔には、お信同様、満足げな笑みが浮かんでいました。
感想
今週もしみじみとした良いエピソードでしたね。アタイは思わず、あ~脚気に桜餅(甘いもの)はあかん、とひとりヤキモキしていました。来週からはいよいよ麟太郎が大人のキャストになるようですね。続きもとっても楽しみです
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