小吉の女房2 あらすじと感想 第6話 小吉、贋金づくりの友になる

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NHKBS時代劇、【小吉の女房2】の第6話は「小吉、贋金づくりの友になる」です。これはまたなんともやるせないエピソードでございましたね。以下早速ネタバレです小吉の女房2のネタバレ感想行きますよ~(^^)/

佐久間象山

ある時、佐久間象山(三浦涼介)が勝家を訪れました。目当ては都甲で、オランダ語を教わりたいと日参していたのに断られていたのだそうです。その日は都甲が勝家に行くと断ったので、図々しく押しかけて来たという訳です。しかも象山はこともあろうに小吉を「中間」呼ばわりしました。小吉は「大言壮語」の象山が気に入らず、象山が何か言う度に、ふん、何言ってやがんだ、と顔をしかめます。

この国は根本から作り直さなければならない。それもすべて私の双肩にかかっているのだ!そのためにはオランダ語を学ばなければならぬ!

それでもお順やお信は面白い人物だと気にいったそうです。なんとなんとお順は後にこの象山と結婚するのだそうですよ。ほぉ~知らんかった

錺(かざり)金具師

小吉は銀次を連れて町に出ました。贅沢禁止令のせいで、町はすっかり静まり返っています。人々の心はすさみ、ちょっとしたことで喧嘩が絶えませんでした。

小吉は、その喧嘩をこっそり陰から煽っている男を見つけます。自分だとは知られぬようにして、石を投げつけていたのです。小吉は、その男の手をつかんで、人の影に隠れて卑怯な真似はよしなと注意しました。男は慌てて逃げ出しますが、その時ちょいとぶつかった銀次は、つい、財布を掏ってしまいます。財布には小判が1枚入っていました。

喧嘩の仲裁にやってきた辰五郎が男を知っていたようなので、身元を尋ねたところ、男は本所に住む錺金具師(かざりかなぐし)の仙太(本田大輔~熊谷敏春@スカーレット)だということが分かりました。彼は辰五郎の亡き実父の最後の弟子だったのだそうです。小吉は早速銀次を連れて仙太の長屋を訪れます。仙太は裏口から逃げようとしますが、小吉は「悪いことをしていないのなら、裏口から逃げたりするな!」と叱りました。

俺は詫びを言いに来たんだ

銀次が差し出した財布を見て、ようやく掏られたことに気づいた仙太は、目の前で頭を下げる小吉の姿に感動します。武士に頭を下げられたのは初めてだったからです。仙太は嬉しくなって、酒を買いに行きました。思えば、この酒がいけなかったのですが

下戸の小吉は、どうしてもと勧められて一杯だけ口にしました。小吉から「道具を大切にしているようだから腕利きの職人だ」と褒められた仙太はますます嬉しくなって、どんどん酒が進みます。そのうちに、常日頃ため込んでいた不満を口にしました。仙太がどんなに素晴らしい錺金具を作っても、贅沢禁止令のせいで仕事が来なくなったのだそうです。そして、物の値段が上がったのは、幕府の作る小判の値打ちが下がったからだと批判しました。今の小判に使われている「金」の量は昔の半分なのだそうです。そのために、物価が倍に跳ね上がったのだそう

貨幣改鋳の裏側

そしてその差額はすべて「金座」と呼ばれる金貨鋳造を請け負う頭領と幕府の懐に入ったそうです。金座は1日に2百両も儲けていたらしい。金座はこの儲けから鳥居にも付け届けをしていました。かくして貨幣改鋳は幕府にとって「打ち出の小槌」でしたが、その分人々の暮らしは困窮する一方でした

贋金

それからしばらくして「贋金」を使ったという罪で酒屋の主人が捕まりました。銀次はすぐに、これが仙太の払った小判に違いないと察して知らせに来ます。仙太の腕なら小判も作れるからです。小吉は、間違って持ってきてしまった仙太手作りの飾り細工を見ながら悩みに悩みました。贋金づくりは市中引き回しの上、磔(はりつけ)と相場が決まっているからです。かといって、酒屋の店主は無実なのです。

お信は黙ってまくわうりの漬物を包み、美味しく漬かったから手土産に持っていくと良いと小吉に差し出しました。小吉はそんなお信を伴いますが、仙太の家には一人で入っていきます。お土産と飾り細工を差し出す小吉に、ちょうど罪悪感に苦しんでいた仙太は、そんなことでわざわざ来るなんて、とかぶりを振りました。小吉は「友達だからだよと答えます。

小吉は改めて仙太の腕を褒めました。良い腕だ。お前は大した腕だ。仙太、その腕で人を泣かすんじゃねえぞ。

小吉が立ち去った後、仙太は漬物を口にしてしみじみ「うめえなあ」と語りました。そこへ町方が忍び足でやってきます。おそらくは酒屋の店主の証言から、贋金を使ったのは仙太だと分かったのでしょう。仙太は急いで裏から逃げようとしますが、小吉の声が聞こえてきました。悪いことしてねえんなら、裏から逃げんな!

仙太の主張

仙太は勇気を出して捕まり、贋金を造ったのは俺だ!と豪語します俺が一人でやったことだ!( `ー´)ノ。でも悪いことをしたわけじゃない。お上のやり方に腹を立てて、本物そっくりな小判を、それも1枚作っただけだ!お上は何百万両も贋金を造ってるぞ!金座の作る小判には昔の半分しか金が入ってねえ。あれは贋金じゃねえのかいっ!?

小吉も、そして一緒に来たお信も、仙太の訴えを支持しました。そうだ、仙太の言うとおりだ!今の小判は贋金だ仙太、よく言った!!!ええ、そうですともその通りですよ!!!それを聞いた皆も一斉に声をあげます。天保小判は贋金だ!!よく言った!よく言ったぞっ!!

仙太は満面の笑顔で小吉を振り返りました。小吉はそれにうんと頷き、引っ立てられていった仙太の後姿を見守りながら、偉えぞ、仙太、とつぶやきます

その夜、小吉はお信やお順と線香花火をつけて「友達の仙太」の魂を送り出しました。本当はもっと派手に送ってやりたかったと悔やみながらも、ちっぽけなくせに精一杯ぱちぱちはじけている線香花火が、まるで仙太のようだと語ります。お信も、ええ、きれいですね、と相槌を打ちました

その後、水野忠邦の治世は終わりを告げました。世渡り上手な卑怯者の鳥居は、水野の不正を告発して生き残りを図ったそうです

小吉の自叙伝

小吉は、仙太が言いたいことを精一杯叫んだのを見て、自分もまた、少しでも人様のためになればと、自分の過去を綴ろうとしたそうです。くれぐれもこんなバカはしちゃいけないという戒めのつもりだったそうですが、ところが、いざ書いてみたら、ずっと馬鹿をやってきたせいで、どこをどう切り取ってもバカバカしい話しか出てこないのだそう。でもお信は、小吉の話は面白い、と褒めました

判じ物

今回小吉は町で2つの「判じ物」を拾っています。前者に対しては上手いこと考えたな、と感心しましたが、後者に対しては、フン、と怒りをあらわにしていました

被下

文字通りの意味は「下され」だそうで、書体は「楷書=真書」だったことから、お信はその意味をこう解釈しました。真で下され=死んでくだされ。小吉はこれを桜田門の近くで拾ったそうです。しかもこれが書かれた紙は「越前の奉書紙」だったそうで、つまり「越前の紙=越前守」だから、老中である水野越前守に死んでくれ、という判じ物らしい

落首

鳥居をば残して本社は打ちこわし~これを書いた人は鳥居を罰しないのは片手落ちだと分かっているのですね。

麟太郎の恋

麟太郎はお民と愛をはぐくんでいました。お民は女将のお福(中島ひろ子~涌井静香@青のSP)から、麟太郎は旗本だから諦めろと言われ、自分でもそのつもりでいた~婿を取って実家の炭屋を継ぐつもりだと答えていましたが、どうやら予告によると、麟太郎はお民を嫁に迎えるようです。ま、そんなことでとやかく言う小吉やお信ではありませんものね

感想

仙太はなんとも可哀想なことをしましたね。さすがの小吉も彼を救うことはできなかったのか。その小吉が自分を「蝉」に例えたのには大笑いでした。また、以下は「史実」なのですが、ここで語るのはちと野暮な気がしたけどやっぱり言いたかったので「伏字」にしました。ネタバレOKな方だけクリックしてご覧くださいね

このドラマの麟太郎は、実に清潔で初々しいのですが、実際の麟太郎こと海舟は、お民の他に5人もの妾を迎え、最後まで尽くしたお民からは「一緒の墓には入りたくない」と言われたそうです。あ~いつの時代も現実は甘くないですね~

楽しんで見てきた小吉の女房2もいよいよ来週が最終回です

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